NDA/CA(秘密保持契約)って?雛形あり!

NDA/CAは、秘密情報の外部への漏洩を防ぐために買い手・売り手が交わす契約書であり、M&Aプロセスにおいても重要な役割を果たすものです。本記事では、NDA/CAの概要・目的と経済産業省が公開しているNDA/CAの雛形をご紹介します。


目次

  1. NDA/CA(秘密保持契約)とは
  2. NDA/CA(秘密保持契約)の目的
  3. NDA/CA(秘密保持契約)に記載される内容
  4. NDA/CA(秘密保持契約)と秘密保持誓約書の違い
  5. まとめ

1. NDA/CA(秘密保持契約)とは

NDA/CA(秘密保持契約)とは

出典: https://pixabay.com/ja/

NDA/CA(秘密保持契約)とは、秘密情報を外部に漏らさないことを相手方に約束させる契約書です。ここでは、NDA/CA(秘密保持契約)の詳細、必要とされる理由や作成する流れを解説します。

NDA/CA(秘密保持契約)とは

取引の際、個人情報やプロジェクトの内容など、社内の秘密情報の一部を取引先に公開する必要が生じることがあります。

この秘密情報を「第三者(外部)に漏らさないことを約束する」という意味を持つのが、NDA/CA(秘密保持契約)です。

昨今、特に個人情報においては、公的機関や民間企業による個人情報の漏洩が大々的に報道されることも多く、扱いがより厳格になっています。

M&Aなどの交渉先や取引先企業など、第三者に情報を公開する際は、NDA/CA(秘密保持契約)を交わしておく必要があります。

NDA/CA(秘密保持契約)が必要な理由

もしNDA/CA(秘密保持契約)を結ばず、秘密情報が外部に漏洩してしまうと、企業にとって重大な問題が発生する可能性があります。

具体的に考えられる問題には以下のようなものがあり、これらはM&Aを行う時にも付きまとうリスクです。

【秘密情報が漏洩することによって発生しうる問題】

  1. 秘密情報が漏れることでプロジェクト自体が頓挫
  2. 同事業の競合企業に秘密情報が漏れる
  3. 経営陣しか知り得ない秘密情報が従業員全体に知れ渡る

M&Aでは、仲介会社などを通して売り手と買い手が交渉をし、事業承継や会社売却を行います。M&Aは大きな変化を伴うため、業績への影響などを考慮して成立するまで情報は漏らさないことが基本です。

もし、成約前にM&Aの情報が漏れると、従業員に動揺を与えてしまったり、上場会社であれば株価に影響を及ぼす可能性があったりと、さまざまなリスクが考えられます。

このような混乱やリスクを避けるため、NDA/CA(秘密保持契約)を締結することは必須です。

【関連】M&Aを行う手順とは?プロセスと注意点、必要書類を解説

NDAとCAの違い

NDA(Non-Disclosure Agreement)とCA(Confidential Agreement)は、和訳すると「秘密保持契約書」と「機密保持契約書」なり、どちらも秘密情報が外部に漏洩することを防ぐための契約書を指します。

名前は違っても、意味する内容や作成する流れに相違はないため、同一のものと考えて問題ありません。

NDA/CA(秘密保持契約)が使われる場面

NDA/CA(秘密保持契約)が使われる場面には、M&Aをする場合・何らかの業務を外部委託する場合・他社と製品の共同開発やサービスを提供する場合、などがあります。

これらに共通していることは、いずれも他社に自社の秘密情報を公開する必要があるということです。意図しない目的で自社の情報が利用されることを防ぐためにも、NDA/CA(秘密保持契約)の締結が不可欠です。

NDA/CA(秘密保持契約)に記載する内容は、各ケースによって異なります。M&A・業務提携・外部委託など、それぞれに専門的な内容を記載する必要があるため、専門家に作成を依頼することが一般的です。

【NDA/CA(秘密保持契約)が使われる場面】

  1. M&Aをする場合
  2. 何らかの業務を外部委託する場合
  3. 他社と製品の共同開発・サービスを提供する場合

NDA/CA(秘密保持契約)の作成する流れと注意点

こちらでは、実際にNDA/CA(秘密保持契約)を作成する流れと、各工程で注意すべき点について解説します。

【NDA/CA(秘密保持契約)の作成する流れ】

  1. 契約内容を決定する
  2. NDA/CA(秘密保持契約)の作成・確認作業
  3. 修正作業の往復
  4. 署名・押印

①契約内容を決定する

はじめに、NDA/CA(秘密保持契約)に記す契約内容を決定します。決める必要がある内容には、主に以下の6つがあります。なお、各詳細については、後の章でくわしく解説します。

  • どちらの当事者がより多く秘密情報開示するのか
  • 秘密情報とする範囲
  • NDAを結ぶ目的
  • 秘密情報が記載された資料のコピーを認めるか
  • 有効期間終了後の秘密情報の扱い
  • 違反した場合の対応

②NDA/CA(秘密保持契約)の作成・確認作業

①で決めた内容を、実際にNDA/CA(秘密保持契約)に落とし込んでいきます。この時注意したいのは、NDA/CA(秘密保持契約)の雛形についてです。

自社と相手先企業のどちらが用意する雛形を使用するかは、契約を有利に進められるかどうかに大きく影響します。

相手先企業が作成した雛形を使用する場合は、自社にとって不利な内容が記載されていないかをよく確認することが重要です。

③修正作業の往復

修正作業とは、NDA/CA(秘密保持契約)の記載内容に不備や異論がある場合、修正依頼を受けて内容を修正することで、相手先企業からの内容に修正依頼を送ることもあれば、逆もあります。

この往復を経て、NDA/CA(秘密保持契約)が完成します。修正作業の往復は、期間を要してしまうこともあります。

お互いが納得する内容に仕上げるためにも、専門家にNDA/CA代行・仲介を依頼するのが一般的です。

④署名・押印

秘密保持契約書が完成したら、両社の代表者が署名・押印します。NDA/CA(秘密保持契約)が2枚以上になる場合は、すり替えなどを防ぐために製本をしたうえで各ページに割印します。

全く同じ工程で作られたNDA/CA(秘密保持契約)を2通用意したら、それぞれが1通ずつ保管して完了になります。

なお、一般的な契約書の作成には印紙代がかかりますが、NDA/CA(秘密保持契約)は印紙税法上の課税文書要件に該当しないため、印紙代はかかりません。

NDA/CA(秘密保持契約)による守秘義務の範囲

秘密情報として扱う守秘義務の範囲を両者間で納得する形で定めておく必要があります。こちらでは、定義する方法とそれぞれの特徴を解説します。

開示する全ての情報

秘密情報を「開示する全ての情報」として包括して記載する方法があります。取引を行うにあたってどのような秘密情報を開示することになるか分からないため、全ての情報としておくことで開示者は不安材料を減らすことが可能です。

しかし、受領者が納得するかは別の話になるため、具体的に定義しなければならないケースもあります。

そのような場合、例えば「秘密情報であることを明記しているものに限る」のような文言を付け加えておくことが一般的です。

開示方法を指定する

秘密情報の開示方法には、書面・口頭・電磁媒体などの手段があります。これらの手段をどのように秘密情報の定義に盛り込むか、両者間が納得する形で決定します。

例えば、「書面・電磁媒体により提供されるものに限る」のように定義した場合、口頭によって提供された秘密情報は守秘義務の範囲に含まれないことになります。

この定義は受領者にとっては都合のよいものですが、開示者にとっては不利であると言わざるを得ません。

自社が開示者である場合は、守秘義務の範囲を広めておきたいことが通常であるため、秘密情報を開示する手段やケースをできるだけ想定しておき、広く定義しておくようにしましょう。

【関連】M&Aの契約書は5つ!それぞれの概要と知って得するポイントまとめ

2. NDA/CA(秘密保持契約)の目的

NDA/CA(秘密保持契約)の目的

出典: https://pixabay.com/ja/

この章では、NDA/CA(秘密保持契約)を締結する目的について解説します。先に述べた「NDA/CA(秘密保持契約)が必要な理由」と一部内容が重複していますが、重要なポイントであるため確認する意味も含めてみていきましょう。

【NDA/CA(秘密保持契約)の目的】

  1. 自社情報の外部漏洩を防ぐ
  2. 技術・ノウハウ流出を防ぐ
  3. 意図しない目的で情報を利用されるのを防ぐ
  4. 守秘義務と権利の所在を明らかにする

1.自社情報の外部漏洩を防ぐ

他社と取引を行う際に、自社の秘密情報の一部を開示する必要が生じることがあります。この秘密情報を外部に漏洩することを防ぐために、NDA/CA(秘密保持契約)を締結します。

NDA/CA(秘密保持契約)では、秘密情報の利用は取り決めた範囲内に限定し、意図しない目的での使用と外部漏洩を禁止します。

2.技術・ノウハウ流出を防ぐ

各企業には、長い年月をかけて培ってきた技術やノウハウがあります。これらは同事業内で差をつけるために必要不可欠なものであり、大切な資産とも言えるべき存在です。

万が一、自社だけが確立している「ある商品を効率的に生産する方法」などが流出したら、簡単に模倣品を量産されてしまうでしょう。

そうなれば、自社の強みであったはずのものなのに、逆に経営危機に立たされてしまうことにもなりかねません。

NDA/CA(秘密保持契約)の締結には、このような技術・ノウハウの流出を防ぐ目的も含まれます。

3.意図しない目的で情報を利用されるのを防ぐ

NDA/CA(秘密保持契約)では、開示した情報の利用範囲を定めることができます。NDA/CA(秘密保持契約)に利用目的を明確にしておくことで、意図しない目的で利用されることを防ぎます。

4.各種義務と権利の所在を明らかにする

著作権を始めとした知的財産権や、有効期限が過ぎた後の秘密情報の返還や破棄の扱いなど、秘密情報の受領者が負うべき各種義務の内容、法的な権利の所在がどちらにあるかを明らかにしておく目的があります。

【関連】M&Aを行う手順とは?プロセスと注意点、必要書類を解説

3. NDA/CA(秘密保持契約)に記載される内容

NDA/CA(秘密保持契約)に記載される内容

出典: https://pixabay.com/ja/

契約の時に安心して情報を開示するためにも、適切なNDA/CA(秘密保持契約)締結をする必要があります。この章では、記載される具体的な内容を確認しましょう。

NDA/CA(秘密保持契約)は様々な物がある

NDA/CA(秘密保持契約)に記載する内容は多岐に渡ります。設けるべき事項とその概要について解説します。

【NDA/CA(秘密保持契約)に設けるべき事項】

  1. 秘密情報の定義
  2. 秘密保持・目的外使用禁止義務
  3. 検査、差止請求
  4. 秘密情報の返却
  5. 損害賠償義務
  6. 有効期間
  7. 秘密情報の複製
  8. 反社会的勢力の排除
  9. 管轄裁判所

①秘密情報の定義

まずは、開示する情報のうち秘密情報として扱う範囲を明確にします。開示者はなるべく有利になるよう定義しますが、「開示する情報は全て秘密情報とする」と極端な定義は受領者側が納得しないケースが多いです。

情報漏洩対策に労力・時間などのコストを割くことになってしまい、効率が非常に悪くなってしまうことが想定されるためです。

このような無駄を省くためにも本当に重要な情報だけを秘密情報として定義することが重要だと考えられます。

ピックアップした情報だけを縛ることにより、余計な管理コストを割くこともなく、より慎重な扱いをしてもらえることができます。

そのため、重要な秘密情報の指定とその扱い方については、可能な限り具体的に記載するようにしましょう。

②秘密保持・目的外使用禁止義務

①で定めた秘密情報について、相手方に秘密保持・目的外使用禁止の義務を課すという内容です。

考えられるケースとしては、あるシステムを共同開発するために開示した秘密情報を、受領者が勝手に自社独自のシステム開発に流用する、などがあります。

③検査、差止請求

秘密情報の扱いについて定義をしたとしても、実際に自社が開示した情報を相手方がどう扱っているか知る術がなくては意味がありません。

そのような時に、検査、差止請求の権利について定めておくことが重要であり、第三者に漏洩していないか、利用範囲は目的内に留められているか検査することができます。

また、検査の結果、秘密情報の利用に関して問題が発覚した場合、情報利用の差し止め請求を行うこともできます。

④秘密情報の返却

秘密情報の返却とは、秘密情報の返還・破棄・消去を求めることができる権利を指します。契約の有効期限が過ぎる又は違反行為による差し止めがあった場合に適用されます。

「電子データを復元不可能な形で消去する」「秘密情報を含む記録媒体を物理的に破壊する」などの具体的な破棄方法を示しておき、契約終了後速やかに実行する義務を受領者側に負わせます。

これらを実行したうえで、破棄・消去を実施した旨を記載する書面の提出を求めることが一般的です。

⑤損害賠償義務

定めた契約内容に違反した際に、相手方に損害賠償の義務を定めるものです。また、秘密情報の漏洩の事実が認めれた際に、速やかに開示者に報告し、開示者の指示を仰ぐことも記載します。

「この事項に違反したら、これらの損害賠償が発生する」「損害賠償額は○分の1とする」のように上限額を定めておく例もあります。

⑥有効期間

有効期間を「無期限にしたい」というのが、開示者の本音だといえるでしょう。しかし、個人情報・顧客情報などはともかくとして、秘密情報の性質によっては無期限とすることが現実的ではないケースもあります。

NDA/CA(秘密保持契約)に記載する際は、「M&A成約後○年間」「サービス開発終了後○年間」のように、効力がある期間を明確にします。

⑦秘密情報の複製

開示した秘密情報のデータ・資料の複製を認めるかどうかを定めます。数が増えれば増えるほど漏洩のリスクは高まりますが、秘密情報の性質によっては複製しなければ業務に支障がでるケースもあります。

やむを得ず複製を認めなければならない場合は、「都度開示者の承認を得る必要がある」「開示者に複製範囲を定める権利がある」などを定めておきましょう。

⑧反社会的勢力の排除

こちらは、契約後に取引相手が反社会的勢力もしくは繋がりがあることが判明した場合、一方的に契約を解除することが可能かつ損害賠償を伴わないものとすることができます。

こちら記載しなくとも、警察などに相談することで対処は可能ですが、法務省が公表している「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」にも記述されている通り、コンプライアンス重視の流れが強まっています。

そもそも関わってしまった時点で甚大な被害を受けることも考えられるので、関係遮断・企業防衛といった観点からも記載しておくことが推奨されます。

⑨管轄裁判所

締結した相手と、裁判沙汰になった際の管轄裁判所を専属的合意管轄として定めます。

記載するべき事項は「合意管轄であること」「トラブルとして認められる事態」「合意管轄となる裁判所」です。

いざ裁判沙汰になった時でも遠方の裁判所まで足を運ぶ必要がなくなるため、管轄裁判所を規定・明記しておきます。

なお、これは任意規定であるため、両者の合意が有る場合に限り、管轄裁判所を変更することも可能です。

経済産業省が公開するNDA/CA(秘密保持契約)の雛形

前項では、雛形を自社で用意する場合に記載したい事項をご紹介しましたが、いくつかはどちらか一方が不利になる内容になる可能性もあります。

開示者・受領者共に公平なNDA/CA(秘密保持契約)を締結するためには、経済産業省が公開している雛形を利用することが推奨されます。
 

以下では経済産業省が公開している「業務提携の際に使用する雛形」をピックアップしてご紹介します。また、業務委託や共同研究用の雛形を取得することもできます。

引用元:経済産業省「各種契約書等の参考例」https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/pdf/handbook/reference2.pdf

経済産業省が公開する「業務提携の検討における秘密保持契約書の雛形」

秘密保持契約書 株式会社(以下「甲」という。)と 株式会社(以下「乙」という。)とは、○○を検討するにあたり(以下「本取引」という。)、甲又は乙が相手方に 開示する秘密情報の取扱いについて、以下のとおりの秘密保持契約(以下「本契約」という。) を締結する。

第1条(秘密情報)
本契約における「秘密情報」とは、甲又は乙が相手方に開示し、かつ開示の際に秘密であ る旨を明示した技術上又は営業上の情報、本契約の存在及び内容その他一切の情報をいう。

ただし、開示を受けた当事者が書面によってその根拠を立証できる場合に限り、以下の情 報は秘密情報の対象外とするものとする。

1.開示を受けたときに既に保有していた情報
2.開示を受けた後、秘密保持義務を負うことなく第三者から正当に入手した情報
3.開示を受けた後、相手方から開示を受けた情報に関係なく独自に取得し、又は創出した情報
4.開示を受けたときに既に公知であった情報
5.開示を受けた後、自己の責めに帰し得ない事由により公知となった情報

第2条(秘密情報等の取扱い)
(1)甲又は乙は、相手方から開示を受けた秘密情報及び秘密情報を含む記録媒体若しくは物件(複写物及び複製物を含む。以下「秘密情報等」という。)の取扱いについて、次の各号に定める事項を遵守するものとする。

1. 情報取扱管理者を定め、相手方から開示された秘密情報等を、善良なる管理者としての注意義務をもって厳重に保管、管理する。
2. 秘密情報等は、本取引の目的以外には使用しないものとする。
3. 秘密情報等を複製する場合には、本取引の目的の範囲内に限って行うものとし、その 複製物は、原本と同等の保管、管理をする。
4. 漏えい、紛失、盗難、盗用等の事態が発生し、又はそのおそれがあることを知った場 合は、直ちにその旨を相手方に書面をもって通知する。
5. 秘密情報の管理について、取扱責任者を定め、書面をもって取扱責任者の氏名及び連 絡先を相手方に通知する。

(2)甲又は乙は、次項に定める場合を除き、秘密情報等を第三者に開示する場合には、書面 により相手方の事前承諾を得なければならない。この場合、甲又は乙は、当該第三者との間で本契約書と同等の義務を負わせ、これを遵守させる義務を負うものとする。

(3)甲又は乙は、法令に基づき秘密情報等の開示が義務づけられた場合には、事前に相手方 に通知し、開示につき可能な限り相手方の指示に従うものとする。

第3条(返還義務等) 
(1)本契約に基づき相手方から開示を受けた秘密情報を含む記録媒体、物件及びその複製物(以下「記録媒体等」という。) は、不要となった場合又は相手方の請求がある場合には、 直ちに相手方に返還するものとする。

(2)前項に定める場合において、秘密情報が自己の記録媒体等に含まれているときは、当該 秘密情報を消去するとともに、消去した旨(自己の記録媒体等に秘密情報が含まれていないときは、その旨)を相手方に書面にて報告するものとする。

第4条(損害賠償等) 
甲若しくは乙、甲若しくは乙の従業員若しくは元従業員又は第二条第二項の第三者が相手方の秘密情報等を開示するなど本契約の条項に違反した場合には、甲又は乙は、相手方が必 要と認める措置を直ちに講ずるとともに、相手方に生じた損害を賠償しなければならない。

第5条(有効期限)
本契約の有効期限は、本契約の締結日から起算し、満○年間とする。期間満了後の○ヵ月前までに甲又は乙のいずれからも相手方に対する書面の通知がなければ、本契約は同一条件でさらに○年間継続するものとし、以後も同様とする。

第6条(協議事項)
本契約に定めのない事項について又は本契約に疑義が生じた場合は、協議の上解決する。

第7条(管轄)
本契約に関する紛争については○○地方(簡易)裁判所を第一審の専属管轄裁判所とする。本契約締結の証として、本書を二通作成し、両者署名又は記名捺印の上、各自一通を保有する。

令和○○年○月○日 (甲)(乙)

NDA/CA(秘密保持契約)の作成は難しい?

NDA/CA(秘密保持契約)の記載内容について確認してきましたが、やや難解な印象を受けるのも確かです。特にM&Aの際に締結する場合、秘密情報の扱いについてさらに慎重にならなければいけません。当事者間のみで作成・締結するのは非現実的と言えるでしょう。

M&A総合研究所では、相談からクロージングまでの一貫したM&Aサポートを請け負っています。NDA/CA(秘密保持契約)の作成においても、事業分野や固有の事情を鑑みてサポートいたします。

無料相談は24時間年中無休でお受けしております。M&A・NDA/CA(秘密保持契約)の締結を検討されている方は、M&A総合研究所までご相談ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

4. NDA/CA(秘密保持契約)と秘密保持誓約書の違い

NDA/CA(秘密保持契約)と秘密保持誓約書の違い

出典: https://pixabay.com/ja/

NDA/CA(秘密保持契約)とよく似た言葉に秘密保持誓約書というものがあります。どちらも情報漏洩を防ぐための契約書なのですが、明確に違う点は締結する対象者です。

秘密保持契約は取引先と締結するものでしたが、秘密保持誓約書は企業が従業員から取得する誓約書となります。従業員が業務上知り得る情報を外部に漏洩してはいけないことを約束させる目的で発行されるものです。

秘密保持誓約書の目的

企業は業務に携わる従業員全てから秘密保持誓約書を獲得しておかなければ、従業員が顧客情報や技術情報を持ち出しても法的手段を取ることができなくなってしまいます。

顧客情報が漏れたことが明らかになれば、企業の社会的信用を大きく下げてしまうことになります。技術情報が漏れてしまえば、自社が培ってきた技術・ノウハウを簡単に他社に模倣されてしまいます。

これらの事態を防ぐ抑止力として秘密保持誓約書を従業員から取得しています。

退職時の秘密保持誓約書もある

秘密保持誓約書は、企業の業務に従事している時だけではありません。退職時に新たに交わされる秘密保持誓約書も存在します。退職時に秘密情報の全てを会社に返却したことや情報漏洩が認められた際の損害賠償などを明記しておきます。

業務内容に関わる全ての情報が秘密情報として扱われますので、パソコンやスマートフォンに入ってくる顧客情報、取引先の名刺など、全てを返却・破棄する必要があります。

5. まとめ

まとめ

出典: https://pixabay.com/ja/

当記事では、NDA/CA(秘密保持契約)の概要や目的について紹介しました。M&Aでは、成約よりも前に情報が漏洩してしまったら、従業員への動揺や株価への影響などが考えられるため、秘密情報の扱いをより慎重に行わなければなりません。

また、一般的な業務提携のNDA/CA(秘密保持契約)などとは性質が異なるため、記載するべき事項も変わってきます。

【NDA/CA(秘密保持契約)が使われる場面】

  1. M&Aをする場合
  2. 何らかの業務を外部委託する場合
  3. 他社と製品の共同開発・サービスを提供する場合

【NDA/CA(秘密保持契約)の目的】

  1. 自社情報の外部漏洩を防ぐ
  2. 技術・ノウハウ流出を防ぐ
  3. 意図しない目的で情報を利用されるのを防ぐ
  4. 守秘義務と権利の所在を明らかにする

【NDA/CA(秘密保持契約)に設けるべき事項】

  1. 秘密情報の定義
  2. 秘密保持・目的外使用禁止義務
  3. 検査、差止請求
  4. 秘密情報の返却
  5. 損害賠償義務
  6. 有効期間
  7. 秘密情報の複製
  8. 反社会的勢力の排除
  9. 管轄裁判所

M&A・事業承継のNDA/CA(秘密保持契約)作成・締結には、専門家のサポートは必須といえるでしょう。

M&A総合研究所には、長年会計業務に携わっている会計士が在籍しています。各種契約書の作成経験が豊富なため、契約内容に合わせたNDA/CA(秘密保持契約)の作成を迅速に行うことができます。

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ