2020年05月11日公開
2021年02月18日更新
M&Aの資格一覧比較!〜費用・難易度・人気など
M&Aでは士業のような国家資格は導入されていません。しかし、その代わりに複数の民間団体による、さまざまなM&A資格検定が存在します。それらM&Aの各種資格について、具体的な取得方法や費用、難易度などの情報をまとめました。
1. M&Aの資格
近年、M&Aを経営戦略の一環として活用する企業が増えており、実際のM&A成約件数も増加中です。2020(令和2)年は新型コロナウィルス感染拡大問題の影響で減少に転じましたが、2019(令和元)年までの数年間は、毎年、記録を更新してきました。
その背景には、M&Aが広く認知され浸透したことがあります。そして、大企業が行う業績拡大・企業価値向上のためのM&Aと、中小企業が事業承継を目的に行うM&A、その両方が増加したのです。
このM&Aの成立件数の増加にともなって、これを専門にサポートするM&A仲介会社の数も急増しました。
M&A業界には、士業のような国家資格は導入されていませんが、急増したM&A仲介会社各社が他社との差別化を図る意味でも、M&Aに関する専門性を証明する手段として、M&Aの民間資格が注目を集めています。
M&Aとは
M&A(Mergers and Acquisitions)とは、企業の合併(Mergers )や買収(Acquisitions)の総称です。複数の企業を1つに統合したり、会社や事業を売買することを意味します。
M&Aで実際に用いられる手法(スキーム)は多岐に渡り、企業が抱える課題や目的に合わせて適切な手法を選ぶことで効率的にM&Aを実施可能です。
さらに、M&Aでは、取引先の選定・交渉などの繊細な工程も多数、含まれます。したがって、M&Aを当事者間で進めるのは難しい点が多いため、M&Aの専門家の仲介を受けたうえで行うことが一般的です。
M&Aの資格とは
M&Aの資格とは、M&Aに関する知識・スキルを保有していることを証明する資格です。M&Aに携わるうえで必要とされる国家資格のような公的な資格は、現在のところ存在していません。
しかし、M&Aの需要の高まりから、M&Aアドバイザーの能力を示すための手段が必要不可欠と考えられ、複数の民間の企業・団体が独自にM&A資格の認定を行っています。
2. M&A仲介業に資格は必要か?
M&A仲介業務は資格を保有していなくても行えます。現在のところ公的な資格は存在せず、実際にM&Aアドバイザーとして活動している人の全てが、M&Aの資格を有しているわけではありません。
しかし、このような背景に反して、M&Aの資格が強く求められるようになってきています。
M&Aの資格が求められる理由
M&Aの資格が義務づけられていないのに求められる理由は、M&Aの専門家としての能力を示すためです。
近年のM&A需要の高まりを受けて、さまざまな企業・団体がM&A業界に参入しています。なかには、M&Aに関する十分な知識を備えずにM&Aの専門家を名乗るところも存在するほどです。
こうした自称・専門家が氾濫すると、M&Aの成功率が大きく下がる要因となってしまい、社会的な損失へと繋がってしまうでしょう。
そこで、相談先に不安を抱く顧客に対して、M&Aへの誠実な取り組みを保証することで、安心してM&Aの相談をしてもらえるようにM&Aの資格が必要とされています。
3. M&Aの資格一覧比較
昨今のM&A需要の高まりに応じて、民間のさまざまな企業・団体がM&A資格の認定を開始しました。この章では、これらM&Aの資格を一覧表で比較したのち、各資格について詳細に触れていきます。
事業承継・M&Aエキスパート認定資格 | 事業継承シニアエキスパート | M&Aシニアエキスパート | M&Aスペシャリスト資格 | JMAA認定M&Aアドバイザー | |
認定先 | 金融財団事情研究会・日本M&Aセンター | 金融財団事情研究会・日本M&Aセンター | 金融財団事情研究会・日本M&Aセンター | 一般社団法人日本経営管理協会 | 一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会 |
資格内容 | M&A入門 | 事業承継実務 | 中小企業M&A実務 | M&A上級 | 正会員認定 |
メリット | 受講なしで受験可能 | 実務ノウハウの修得 | 経験豊富な講師による講座 | 定期的なイベント開催 | 会員の繋がり |
資格の特徴 | 受験翌日から認定証発行 | 3日間の講義を通した成長 | 最上位の資格認定 | 実務に特化 | 正会員としての活動 |
受験資格 | なし | 事業承継シニアエキスパート養成スクール修了者 | M&Aシニアエキスパート養成スクール修了者 | なし | なし |
試験内容 | 四答択一式30問・事例問題10題 | 四答択一式・記述式など計50題 | 四答択一式・記述式など計50題 | 多肢選択形式20題・論述形式1題 | M&Aアドバイザー養成講座の受講 |
費用 | 受験料 7,700円 |
受講料 132,000円 受験料 11,000円 |
受講料 132,000円 受験料 11,000円 |
受験料 11,000円 |
受講料 198,000円 入会金 33,000円 月会費 11,000円 |
難易度 | ☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
人気 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
将来性 | ☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
事業継承・M&Aエキスパート認定資格
事業継承・M&Aエキスパート認定資格は、M&Aの資格において最も入門的な位置づけにある資格です。難易度も低いため、とりあえず取得しておこうと考える人が多い特徴があります。
①認定先
認定先は、金融財団事情研究会・日本M&Aセンターです。M&A仲介の実績を重ねる日本M&Aセンターと、金融財政に関する知識の普及や内外の金融財政問題に取り組む金融財団事情研究会が、共同で認定を開始しました。
②資格内容
事業継承・M&Aエキスパート認定資格の保有者は、M&Aの基礎的な知識を修得していることを証明できます。
③メリット
M&Aの資格の多くは講座の受講を前提としていますが、事業継承・M&Aエキスパート認定資格は講座を受講する必要がありません。すぐに受験できるため、スピーディーに修得することが可能です。
④資格の特徴
認定速度もスピーディーになっており、合格者に発行される認定証は、受験翌日からマイページにおいてPDF形式の出力が可能です。即座に、事業継承・M&Aエキスパート認定資格の修得者として活動できます。
⑤受験資格
事業継承・M&Aエキスパート認定資格の受験資格は特にありません。誰でも公平に受験できます。
⑥試験内容
試験は、以下の内容から四答択一式30問・事例問題10題で構成されます。
【事業継承・M&Aエキスパート認定資格の試験内容】
- 事業承継関連税制など
- 事業承継関連法制など
- M&A基礎知識・関連会計
- M&A関連法制など
- 総合問題
⑦費用
費用は7,700円です。事業継承・M&Aエキスパート認定資格は講座の受講がないため、これ以外の費用はかかりません。
⑧難易度
数あるM&Aの資格のなかでも、最も修得しやすいとされています。実際に24,000名超の資格修得者が生まれており、金融財団事情研究会・日本M&Aセンターが認定している資格のなかで入門的な資格です。
⑨人気
低難度・低費用というメリットが重なったことで、人気は圧倒的に高くなっています。次のステップに進むための足がかりにもなる資格でもあり、とりあえず修得しておいて損はありません。
⑩将来性
事業継承・M&Aエキスパート認定資格の修得は比較的簡単とされていますが、あくまで入門的な位置づけの資格です。本資格のみでM&A仲介業務に従事しようとするのは難しいでしょう。
事業継承シニアエキスパート
事業継承シニアエキスパートは、事業承継の実務に関するM&A資格です。後継者不足などの悩みを抱える中小企業が増加していることから、本資格の需要が増しています。
①認定先
認定先は、金融財団事情研究会・日本M&Aセンターです。
②資格内容
事業継承シニアエキスパートの修得者は、事業承継実務に関する知識・スキルがあることを証明できます。
③メリット
事業承継に関する実務ノウハウを修得できます。単なる知識だけではなく、実践で活用できるスキルを身につけられるでしょう。
④資格の特徴
事業継承シニアエキスパートは、受験の前に3日間の受講が必要です。経験豊富な講師から、事業承継実務について学びながら成長できます。
⑤受験資格
事業承継シニアエキスパートの受験資格は、事業承継シニアエキスパート養成スクール修了者です。受講しなくとも十分に合格の自信がある場合においても、必ず受講しなくてはなりません。
⑥試験内容
試験は、以下の内容から四答択一式・記述式など計50題で構成されます。
【事業承継シニアエキスパートの試験内容】
- 中小企業の事業承継
- 相続税・贈与税の仕組み
- 財産評価
- 事業承継関連法制・税制
- コンサルティングの進め方
- 事業承継対策の手法
- 金融機関の事業承継派生取引
- 自社株対策の事業承継事例
- 不動産オーナーの事業承継事例
- その他(医療法人、廃業、清算)
⑦費用
費用は、受講料132,000円、受験料11,000円がかかります。
⑧難易度
事業承継シニアエキスパートは、試験内容も広く、実務ノウハウを修得することになるため、非常に難しい資格です。
⑨人気
高難度ということもあり、修得者は150名と少ないです。M&A仲介業務のなかでも、事業承継に特化したいと考える人が修得しています。
⑩将来性
人口減少や高齢化によって、後継者不足に悩む企業は増えていくことが予想されており、M&Aによる事業承継のニーズは今後も増加していくでしょう。事業承継シニアエキスパートの修得者は、事業承継のプロフェッショナルとして重宝されることが期待されます。
M&Aシニアエキスパート
M&Aシニアエキスパートは、中小企業M&Aの実務に関するM&A資格です。昨今のM&A成約事例の多くは中小企業のM&Aであり、本資格の需要の高さが最も注目されています。
①認定先
認定先は、金融財団事情研究会・日本M&Aセンターです。
②資格内容
M&Aシニアエキスパートの修得者は、中小企業M&Aの実務に関して十分な知識・スキルがあることを証明できます。
③メリット
経験豊富な講師陣による、日本M&Aセンターの豊富なM&A事例に基づいた講座を受講できます。中小企業M&Aの実践的な知識・スキルを身につけられるでしょう。
④資格の特徴
M&Aシニアエキスパートは、M&Aの資格のなかでも最上位に位置する資格です。実務・採用面接・顧客の信頼度などのあらゆる面において大きな役割を果たします。
⑤受験資格
M&Aシニアエキスパートの受験資格は、M&Aシニアエキスパート養成スクール修了者です。いかなる場合においても、講座の受講が義務づけられています。
⑥試験内容
試験は、以下の内容から四答択一式・記述式など計50題で構成されます。
【M&Aシニアエキスパートの試験内容】
- M&A総論
- マネジメントインタビュー
- 案件化と概要書作成のポイント
- マッチング
- M&Aと法務実務
- ケーススタディ・トラブル防止対策
- PMI(Post Merger Integration=経営統合プロセス)
- 企業評価概論
- 企業評価演習
- M&A会計・税務、組織再編手法・税制
⑦費用
費用は、受講料132,000円、受験料11,000円がかかります。
⑧難易度
M&Aシニアエキスパートは、中小企業M&Aの実務の全てを学びます。その範囲は広大になっており、非常に高難易度の資格になっています。
⑨人気
M&Aシニアエキスパートの資格修得者は、2,600名を超えています。中小企業M&Aの需要の高さがは寧されているといえるでしょう。
⑩将来性
後継者問題や経営状況の立て直しを目的とした、中小企業M&Aのニーズは今後も増加していくとされています。本資格の修得者は、M&A業界のなかでも存在感を示せるでしょう。
M&Aスペシャリスト資格
M&Aスペシャリスト資格は、より実践的なM&Aの資格です。日々変動する経済環境に対応するために、役立つ知識を身につけられます。
①認定先
認定先は、一般社団法人日本経営管理協会です。1955(昭和30)年に企業の経営者・会計人・経営コンサルタントなどの研究母体として創業し、2009(平成21)年に一般社団法人に移行しました。
②資格内容
M&Aスペシャリスト資格の修得者は、M&Aの実務スキルがあることを証明できます。
③メリット
資格修得後、年に1~2回の定期イベントが開催されており、M&Aスペシャリスト同士で交流を深められます。
④資格の特徴
受講は義務づけられていませんが、支援講座が開催されており、M&Aの最前線で活躍しているM&Aアドバイザーによる講座を受けられます。単なる知識ではなく、実践で活用できるスキルを身につけることが可能です。
⑤受験資格
受験資格はありません。誰でも受験できます。
⑥試験内容
試験は、以下の内容から多肢選択形式20題・論述形式1題で構成されます。
【M&Aスペシャリスト資格の試験内容】
- M&A実務
- 職業倫理
- 法務
- 会計
- 税務
⑦費用
費用は受験料11,000円です。別途開催されている支援講座を受講される場合は、77,000円(全講座)・44,000円(第4講座~終講まで)が必要です。
⑧難易度
難易度は非常に高いです。反面、修得さえできれば、M&Aの実務スキルを携えていることを証明できる資格ともいえます。
⑨人気
修得者数は非公開ですが、本資格の重要性からも相当数の方が受験されています。
⑩将来性
修得後は、定期的なイベント開催や資格更新があります。日常的に変化するM&A情勢に対応することが可能となっており、時代に即したM&A実務能力を保ち続けることが可能です。
JMAA認定M&Aアドバイザー
JMAA認定M&Aアドバイザーは、JMAAの正会員として認められたことを証明するM&Aの資格です。M&A業務に携わるうえで公的な資格は必要とされていませんが、M&A従事者として誠実であることが証明されます。
①認定先
認定先は、一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会(JMAA)です。2010(平成22)年の創業以来、日本の企業が抱える問題を解決すべく、M&A・事業承継に深く従事している一般財団法人です。
②資格内容
JMAA認定M&Aアドバイザーは、JMAAの正会員であることを証明できます。M&Aは社会的な意義が大きい反面、公的な資格を必要としません。
そのため、M&Aアドバイザーに求められるものが、誠実・堅実な取り組みといわれています。JMAAの正会員はこれらを携えていることを証明するものです。
③メリット
正会員になると、会員同士の人脈を広げられます。
④資格の特徴
JMAAの正会員になると、JMAAよりM&Aに関する支援を受けられます。具体的には、JMAAが管理する案件データベースの閲覧などのメリットです。
⑤受験資格
試験がないため受験資格もありません。講座の受講とJMAAによる審査に通ることで正会員として認定されます。
⑥試験内容
JMAA認定M&Aアドバイザーは試験がないため、ここでは講座内容を紹介します。
【JMAA認定M&Aアドバイザーの講座内容】
- M&Aアドバイザーとは
- M&A概論
- 企業評価とデューデリジェンス
- M&Aアドバイザーの実務手順
- M&Aアドバイザリー業務の始め方
- JMAA正会員について
⑦費用
費用は、受講料198,000円、入会金33,000円、月会費132,000円(年間一括払い)です。
⑧難易度
JMAA認定M&Aアドバイザーは試験がありませんが、JMAAによる審査があります。詳細な内容は明かされていないものの、正会員として証明される以上、厳しい審査基準が設けられている可能性が高いでしょう。
⑨人気
JMAAの正会員としての特典を求めて受講される方が多くなっています。M&A業界で働いていくうえで役立つ資格とされ、一定の人気があることがうかがえます。
⑩将来性
認定先であるJMAAは、M&A・事業承継に深く携わっている一般財団法人です。数多くのM&A案件を管理していることもあり、安定したM&A案件の取得が期待され、将来性も非常に高いでしょう。
4. M&A業務に役立つ国家資格
M&Aの資格以外に、国家資格もM&A業務に携わるうえで大いに役立つものです。この章では、M&A業務に役立つ国家資格を紹介します。
【M&A業務に役立つ国家資格】
- 司法書士
- 公認会計士
- 税理士
- 弁護士
①司法書士
司法書士は司法書士法に基づいた国家資格です。登記・供託や法務的な手続きを含む書類作成の代行を担います。
M&Aにおいては、法務局への登記申請や書類作成を担当します。株式譲渡のように社内で完結するものは登記申請の必要はありませんが、合併や分割などの手法を利用する場合はその限りではありません。
②公認会計士
公認会計士は会計監査を独占業務とする国家資格です。活動範囲は会計・財務・税務と幅広く、M&A仲介業務に携わるうえで必要なスキルの多くを有しています。
M&Aにおいては、主に企業価値評価や財務デューデリジェンスの担当します。いずれも交渉の土台となる重要なプロセスとなっており、いかなるM&A手法を利用したとしても欠かせません。
財務デューデリジェンスは、M&Aにおける買収対象となる企業の財務状況を調査する活動であり、主な目的は、貸借対照表に記載されない簿外債務の洗い出しです。売り手側が支払うべき債務を、買い手側に引き継ぎしてしまうことを防ぐため、徹底的に調査します。
③税理士
税理士は税理士法に基づいた国家資格です。税務に関する代行業務を幅広く担当します。
M&Aで担うのは、節税対策や税務デューデリジェンスなどです。M&Aは高額取引になる傾向があるため、納める税金も高額になります。顧客の納税負担を抑えるべく、税務の専門家の知見をフル活用した節税対策を施します。
税務デューデリジェンスは、M&Aの買収対象となる企業の税務リスクを調査する活動です。税務申告や納税などの税務処理のもれがあると、それらの支払い義務は買い手が負担することになってしまいます。
④弁護士
弁護士は弁護士法に基づいた国家資格です。法律に基づいた依頼を請け負い、代行処理することを専門とします。
弁護士がM&Aで担うのは、法的な内容を含む書類作成代行や法務デューデリジェンスなどです。M&Aでは、「秘密保持契約書」、「基本合意書」、「最終契約書」などのさまざまな契約書を作成します。
これらは法的な内容をともなうものですから、弁護士による作成代行・チェックが欠かせません。法務デューデリジェンスは、M&Aの買収対象となる企業の法務リスクを調査する活動になります。
許認可・契約・人事など、その範囲は多岐に渡りますが、特に重視されるのは許認可です。許認可によってはM&Aによる承継が認められず、再取得しなければならないものも存在します。これらを明確化させておくことで、法務上の手続きを円滑に進める役割を持ちます。
5. おすすめのM&Aの資格
本記事で取り上げたM&Aの資格5つは、いずれも特徴的なものであり、M&A業務に携わるうえで役立つものです。この章では、費用・難易度・人気の面を重視して、おすすめのM&Aの資格を紹介します。
事業承継・M&Aエキスパート認定資格 | 事業継承シニアエキスパート | M&Aシニアエキスパート | M&Aスペシャリスト資格 | JMAA認定M&Aアドバイザー | |
費用 | 受験料 7,700円 |
受講料 132,000円 受験料 11,000円 |
受講料 132,000円 受験料 11,000円 |
受験料 11,000円 |
受講料 198,000円 入会金 33,000円 月会費 11,000円 |
難易度 | ☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
人気 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
費用面から
費用面から見ると、「事業承継・M&Aエキスパート認定資格」と「M&Aスペシャリスト資格」が破格であることがわかります。
いずれも講座の受講が不要となっており、すぐに受験できるのも大きなメリットです。予算を抑えつつ早く修得したい方には、「事業承継・M&Aエキスパート認定資格」と「M&Aスペシャリスト資格」をおすすめします。
難易度から
難易度においては「事業承継・M&Aエキスパート認定資格」が最も低くなっています。試験内容はM&Aの入門的な内容にとどまっており、一度に大量の知識を詰め込む必要もありません。
そのような理由により、M&A業界への参入の足がかりとしてのM&Aの資格は「事業承継・M&Aエキスパート認定資格」がおすすめです。
また、高難度のM&Aの資格を有することで、M&Aの専門家としての能力を強く示せます。高難易度の資格であれば「事業継承シニアエキスパート」や「M&Aシニアエキスパート」が候補です。
人気から
修得者数で見ると、「事業承継・M&Aエキスパート認定資格」が24,000名超えと断トツであることがわかります。安い費用と低い難易度というメリットが重なり、人気のM&A資格です。
6. まとめ
今回は、M&A業界で特に注目されている5つの資格を紹介しましたが、そのほかにもM&Aの資格の認定を行っている企業・団体は存在します。今後もM&A需要が伸びるにつれ、認定企業・団体の増加やM&A資格の重要性も増していくでしょう。
M&Aの資格修得は、M&A業界での安定した立ち位置を確保することにつながります。M&A業界への参入を考えている方にとって、資格修得は検討の余地が十分あるでしょう。
【M&Aの資格のまとめ】
- M&Aの資格は強く求められている
- M&Aの資格が求められる理由はM&Aに関する能力を証明するため
【M&A業務に役立つ国家資格】
- 司法書士
- 公認会計士
- 税理士
- 弁護士