M&A詐欺にご用心!悪質なM&A業者を見極めるポイントを解説

M&A詐欺は、M&Aを検討する企業や経営者を対象に行われます。相談先のM&A業者が、故意にだまそうとする悪質なケースも見受けられ、M&A業界で問題視されています。本記事では、悪質なM&A業者を見極めてM&A詐欺から身を守るポイントを解説します。


目次

  1. M&A詐欺とは?
  2. M&A詐欺の事例
  3. M&A詐欺の現状
  4. M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント
  5. 業者による詐欺から会社を守るM&Aの進め方
  6. まとめ

1. M&A詐欺とは?

M&A詐欺とは?

M&Aは、M&Aに関する知識を有する専門家のサポートを受けながら進めることが一般的です。

しかし、M&Aの専門家を装った悪質な業者や、M&Aサポートに必要な専門性の基準を満たさない仲介会社も存在します。

本記事では、これらの業者から身を守りつつ、M&Aを安全に進めるためのポイントを解説します。

M&Aとは

M&Aとは、企業の合併や買収の総称です。従来は大手企業同士で行うことが多かったのですが、近年は経営者の高齢化や少子高齢化による後継者問題などの影響から、中小企業を対象としたM&Aも急激に増加しています。

日本の少子高齢化は加速していくことから、M&Aの需要はさらに増すと見られ、それを受けてさまざまな業者が参入してくることも予想されます。

M&A詐欺とは

M&A詐欺とは、M&Aを検討する企業や経営者を対象に損害を与える行為です。

M&A取引は動く金額の高さから、詐欺被害の規模も大きくなる傾向にあります。深刻な詐欺被害も報告されており、法整備や個々の対策が急務とされる背景があります。

見受けられる詐欺事例は多岐に渡り、悪質な業者によって現金をだまし取られることもあれば、専門性を欠いたM&Aによって満足な結果が得られない、といった被害も挙がっています。

後者を悪質な業者とするのは定かではありませんが、失敗が許されないM&Aを検討する経営者の方にとっては、極力関わりたくないと考えるのが必然でしょう。

M&A詐欺は売り手にも買い手にも起こりうる

M&A詐欺では、買い手も売り手も被害者となる可能性があります。一般的に、M&AはM&A仲介会社を通して、プロセスを進めます。

しかし、悪質なM&A業者は、買い手の取引への姿勢・売り手の財務状況を示した企業概要書などを、意向一つでコントロールし都合良く進めます

そのため、買い手も売り手もM&A詐欺の対象となるので、防衛意識を必ず持つようにしましょう。

2. M&A詐欺の事例

M&A詐欺の事例

ここでは、M&A詐欺で受ける具体的な被害をイメージしやすいように、過去に起きたM&A詐欺を2件紹介します。どちらも被害額が大きく、印象的です。

架空会社を利用したM&A詐欺

1つ目は、2011年に起きたM&A詐欺事例です。手口は、M&Aの買収費用の名目で架空会社の未公開株の購入を勧めるものでした。

「買収費用の調達によって、企業の買収がかなえば数年で株価は高騰する」という誘い文句で、大勢の方が被害に遭い、その被害総額は約3億円といわれています。

現在は、社会的にもM&Aが活性化し基本的な知識を持つ方も多くなりましたが、当時は今ほど浸透しておらず、専門家を装うことで信用させようとする手口がありました。

店舗買収を装ったM&A詐欺

2つ目は、2007年に起きたM&A詐欺です。手口は、実在する焼肉屋の買収費用と称して高額資金をだまし取るものでした。

買収によって生じる利益に詳細なデータを添えることで信ぴょう性を高め、高配当をアピールして、ある企業の社長からだまし取っています。被害総額は約4,500万円といわれています。

3. M&A詐欺の現状

M&A詐欺の現状

M&A詐欺の増加傾向については「現金をだまし取られた」「会社を乗っ取られた」というわかりやすいものではなく、スキル不足を認識しながらもM&A仲介業務を行う行為による被害が多く見受けられるようになりました。

厄介なのは、詐欺との境界線が難しい点です。M&Aは専門的な知識を必要とするため、本当に全力で取り組んでもらえたのかわかりにくい問題があります。

M&A需要の高まりに乗じてM&A業界に参入する悪質な業者も多く、このような被害にあっても表に出せずに泣き寝入りするしかない経営者も少なくありません。

【関連】M&Aコンサルってどんな仕事?仲介会社との違いや選び方を解説!

4. M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント

M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント

M&Aを成功させるためには信頼できるM&A仲介会社に相談することが一番です。

そこで必要なのが、複数のM&A仲介会社を比較検討する際の判断ポイントです。優良な会社と悪質な業者を見極めるポイントを押さえることで、M&Aの成功率を大幅に上げられます。

【M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント】

  1. 幅広い実績がある
  2. 料金体系を確認し虚偽がないか確かめる
  3. 優良な買い手企業と豊富なネットワークがある
  4. 企業として規模が大きい
  5. 専門性の高いM&A実績を持っている

①幅広い実績がある

M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント1つ目は、実績確認です。これまでの業務で積み重ねてきた実績の確認は、業者のM&Aに対する取り組み方を図る方法として最も優れているといえます。

実績が少ない会社が必ずしもM&A詐欺を働くわけではありませんが、何かしらの原因があって実績が少ないと考えられます。

そもそも成約させる気がない、専門家が不足している、立ち上げてから間もなく成約までの流れが確立できていない、など考えられる原因はさまざまです。

見極める方法は?

多くのM&A仲介会社は、公式サイトで過去の実績を公開しています。公式サイトに載っている実績では、業種や規模、経営者の声を確認できますので、その会社の方向性を計ることが可能です。

また、担当者に直接尋ねる方法もあります。公式サイトに掲載していない実績を見せてもらえることもありますので、相談の際に聞いてみると良いでしょう。

②料金体系を確認し虚偽がないか確かめる

M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント2つ目は、料金体系の虚偽確認です。通常、料金体系の確認は公式サイトで行いますが、意図的に虚偽の内容を記載して集客しようとする悪質な業者も存在します。

M&Aの仲介手数料は独自に採用する料金体系に基づいて算出され、ささいな計算方法の違いから何千万円規模の違いが生じることもあります。

確認を怠ってしまうと、M&Aが成約しても法外な手数料の請求によって売却益が手元に残らなかったり、その後の事業資金が枯渇したりする可能性があります。

見極める方法は?

料金体系の虚偽については、直接尋ねる方法があります。公式サイトに掲載されている料金体系を確認したうえで、問い合わせをしましょう。

また、アドバイザリー契約の際に契約書の確認をすることも重要です。仲介手数料に関する記載がされているはずなので、公式サイトの記載や説明を受けた内容と違いがないか確認しましょう。

【関連】M&Aの相談相手の選び方まとめ!料金や相談内容一覧を解説!

③優良な買い手企業と豊富なネットワークがある

M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント3つ目は、保有するネットワークです。優良企業との太いつながりがある場合は、M&Aに真摯に取り組んでいる可能性が高いと判断できます。

また、ネットワークは実務面でも非常に重要です。数あるM&Aプロセスの中でもM&A先の選定はとても重要なプロセスであり、保有するネットワークに大きく影響されます。

悪質な業者回避とM&A成功率の両面から見ても、保有するネットワークに注目しましょう。

見極める方法は?

特定の業者が保有するネットワークを外部から判断するのは非常に難しいです。基本的にM&A業者が自己申告している情報を信じるしかありません。

その中でも信ぴょう性が高いとされるのは、企業概要欄に記載されている提携先の企業や事務所です。直接買い手企業とのつながりを持つものではありませんが、提携先のネットワークや知見を活用したM&Aサポートが期待できます。

④企業として規模が大きい

M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント4つ目は、企業としての規模の大きさです。企業の規模を参考にすることで、その企業の社会的な信用を計ることができます。

例えば、適当なM&Aサポートを行った結果、訴訟問題を起こされると企業全体のイメージダウンにつながりかねません。

イメージダウンによる影響は企業の規模に比例するため、規模が大きい企業ほどしっかりしたM&Aサポートを行っていると考えられます。

見極める方法は?

企業の規模を見極める方法は、資本金や従業員数です。

資本金や従業員は、公式サイトの企業概要欄で確認できます。掲載されていない場合、資本金は登記事項証明書で確認可能です。

また、有する事業所数でも判断できます。三大都市の中で複数以上有するところであれば、規模が大きく十分に社会的信用力があるといえるでしょう。

⑤専門性の高いM&A実績を持っている

M&A詐欺から会社を守るM&A業者を見極めるポイント5つ目は、専門性の高いM&A実績です。M&Aの業種によって求められる知識・スキルが大きく変わるため、専門性が問われる内容となっています。

M&A業者の中には、特定の業種に特化してM&Aサポートを行うところもあります。業界事情に精通し関連機関や企業とのつながりを持つところもあるため、該当する業種であれば質の高いサポートを期待できるでしょう。

見極める方法は?

多くの場合、公式サイトで大々的にアピールしています。関連の深い実績以外に案件なども公開していることがあるので、M&A検討材料としても活用できます。

M&A詐欺が不安ならM&A総合研究所へ

M&A取引によって動く巨額の資金を狙い、今後も悪質な業者が参入してくるかもしれません。また、詐欺の手口がさらに巧妙になる恐れもあります。

M&A詐欺に対してご不安を抱えている方は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

M&A総合研究所は、資本金4.11億円のM&A仲介会社です。M&Aに精通したM&Aアドバイザーが在籍しており、M&A成約を全力で目指すための体制が整っております。

また、東京本社を中心に日本全国でM&Aサポートを行っておりますので、地方のM&Aにも対応いたします。

M&Aをご検討の際は、まずは無料相談からご利用ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所
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5. 業者による詐欺から会社を守るM&Aの進め方

業者による詐欺から会社を守るM&Aの進め方

検討して相談先を決めた後も、自己防衛の精神を忘れてはいけません。この章では、M&Aを進める中で経営者が取りうるM&A詐欺の防衛策を見ていきましょう。

【業者による詐欺から会社を守るM&Aの進め方】

  1. M&A相手先企業の情報にうそがないか調べる
  2. ノンネームシートの情報管理が行える
  3. 反社会的勢力に毅然と対応できる
  4. 会話内容はきちんと録音する

①M&A相手先企業の情報にうそがないか調べる

業者による詐欺から会社を守るM&Aの進め方1つ目は、M&A先情報の虚偽確認です。M&Aの失敗事例で特に多いのが、買い手の不完全なデューデリジェンスによる売り手企業の財務状況の把握不足です。

デューデリジェンスは取引対象の価値・リスクを調査するために実施します。しかし、多大な費用と手間が伴うことから簡略化しようとするM&A業者も少なくありません。

デューデリジェンスを軽視する業者の場合は、個別に他の専門家に依頼することも検討した方が良いでしょう。

【関連】M&AでのDD(デューデリジェンス)の手続き方法!DD項目別に注意点も解説!

②ノンネームシートの情報管理が行える

業者による詐欺から会社を守るM&Aの進め方2つ目は、ノンネームシートの管理体制の確認です。M&A先を匿名希望で探すために使われる書類ですが、ノンネームシートの管理がずさんな業者も少なくありません。

特に多いのが他の業者にノンネームシートを引き渡して、より広範囲なネットワークからM&A先を探そうとするケースです。

問題は、売り手の承諾を得ずに他の業者に引き渡すことです。さまざまな業者に行き渡ると、情報漏えいリスクが高まります。M&A検討の事実が漏えいすると、従業員や株価への影響も危惧されます。

M&Aが失敗に終わることもあるので、ノンネームシートの扱いについて確認しましょう。

③反社会的勢力に毅然と対応できる

業者による詐欺から会社を守るM&Aの進め方3つ目は、反社会的勢力への対応です。詐欺を働くような悪質な業者は反社会的勢力とつながりがある可能性が高いため、注意しなくてはなりません。

例えば、M&Aを進める中で高額取引になることが確定すると、反社会的勢力が利潤を得ようとして直接関わる恐れもあります。

脅迫まがいの被害に遭うことも想定されるため、反社会的勢力に明確な対応を示すM&A業者を選ぶことをおすすめします。

毅然と対応するところであれば、契約書にも明記していることが多いです。依頼時に締結する契約書の内容をしっかりチェックし、反社会勢力に関する記述が見つかれば安心です。

④会話内容はきちんと録音する

業者による詐欺から会社を守るM&Aの進め方4つ目は、会話内容の録音です。M&A全体の流れをサポートするアドバイザーとのやり取りを録音することで安心材料を確保できます。

特に注意したいのは、取引額やスケジュールなど、M&A取引に関して重要なことを口頭のみで説明してくる場合です。明確な証拠を残さないことで「いったいわない」の水掛け論に発展させ、うやむやにする狙いがあるかもしれません。

先手を打って会話内容を録音することを宣言しておけば、相手にくぎを刺す効果も期待できます。警戒していることをアピールするのも立派な防衛策といえるでしょう。

6. まとめ

まとめ

M&A詐欺の対抗策は、自分自身で防衛意識を持って取り組むことが最も重要です。

今後、さらに悪質な手口のM&A詐欺が出てくるかもしれません。万が一の事態に備えて、紹介したポイントを把握したうえで、信頼できるM&A仲介会社に相談しましょう。そうすれば、詐欺に遭うリスクも大幅に軽減できます。

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