税理士・会計士にM&Aの相談はすべき?依頼するメリット・注意点を解説!

「M&Aは税理士や会計士に相談すべきか?」という疑問をお持ちの方は多いです。税理士や会計士は、税務や経営の財務に関するプロになります。そこで今回は、税理士や会計士にM&Aの相談をしたときのメリットや注意点について、詳しく解説します。


目次

  1. M&Aにおける税理士・会計士の役割
  2. M&Aにおける税理士・会計士の業務
  3. M&Aの際に税理士・会計士へ相談する内容
  4. M&Aの際に税理士・会計士に依頼するメリット
  5. M&Aの際に税理士・会計士に依頼する場合の注意点
  6. まとめ

1. M&Aにおける税理士・会計士の役割

M&Aにおける税理士・会計士の役割

M&Aが国内でも普及しており、M&A専門の会社やM&A仲介会社も増えてきている中、経営に関しての税務や財務のプロ会計士や税理士も、M&Aに関係する業務を行うことが多くなってきています。

また、中小企業オーナーの間では、事業承継や相続を税理士または会計士に依頼したい、という声も多いです。

この章では、会計士や税理士の定義と、M&Aにおける税理士・会計士の役割を解説します。

税理士の定義

税理士とは、公平な税負担によって市民の豊かな暮らしを守る役割をしてくれる税務の専門家であり、確定申告や税務代理、税務書類の作成などの業務を行う人たちのことです。

税理士は暮らしにおいても重要な存在でありますが、会社経営においても大きな役割を果たしてくれます。中小企業には、計算関係の書類が正確であることを証明するために「会計参与」と呼ばれる税理士の人材が存在しています。

会計参与は取締役と共同で作成するもので、その会計書類の透明性を示す役割を税理士が果たしているのです。

また税理士は中小企業だけでなく、個人事業主の節税や資金繰りを相談する相手としても、欠かせない存在となっています。

このように、税理士の存在は中小企業や個人事業主の右腕である、といっても過言ではないでしょう。

M&Aにおける税理士の役割

M&Aにおける税理士の役割としては、主に3つあります。

  1. バリュエーション→株式や投資の価値を査定評価する行為
  2. 税務・財務のデューデリジェンス→売り手会社の価値やリスクについて調査・監査すること
  3. FA(ファイナンシャルアドバイザリー)業務→M&Aの候補探しやM&Aのクロージングまで一貫して業務を行うこと

特に会計の専門家である税理士は、「コストアプローチ」「インカムアプローチ」「マーケットアプローチ」を用いて最適なバリュエーションの実施ができます。

会計士の定義

弁護士とならび最難関資格ともいわれる公認会計士ですが、公認会計士は会社の財務状況を監査して、その正確性を保証する会計のプロです。

株式会社をはじめとした法人の財務状況を把握し、その情報が正しいことを証明する役割があります。

税理士登録をしている公認会計士は、税理士と同様に税務処理も行い、会計や税務のみならず、経営戦略の立案やコンサルティング業務も行います。

単なる会計業務ではなく、高い専門性を生かして幅広い業務を行う点が公認会計士の強みともいえるでしょう。公認会計士は、M&Aの現場でも重宝されています。

M&Aにおける会計士の役割

M&Aにおける会計士の役割と業務は、主に以下の3つです。

  1. M&A戦略とスケジュール策定→M&Aの効果を最大限発揮できるように戦略的にプロセスを進行するためのアドバイスなど
  2. バリュエーション→M&Aにおいて企業価値を算出する業務
  3. 財務デューデリジェンス→M&Aにおいて重要なプロセスで相手企業の実態を調査する行為

M&A仲介として会計士を用いることで、多面的なサポートとデューデリジェンスなどの調査、正確なバリュエーションができM&Aを成功に近づけます。

【関連】会計士・税理士事務所のM&Aは早く決断を!事例や相場など解説

2. M&Aにおける税理士・会計士の業務

M&Aにおける税理士・会計士の業務

実際にM&Aを実施するとなった場合、税理士や会計士は大きな役割を果たしてくれます。

ここでは、M&Aにおける税理士・会計士の業務を詳しく解説します。

M&Aにおける税理士の業務

税理士は、中小企業や個人事業主には欠かせない存在です。税務関係などのサポート業務を徹底してくれます。

まずは、M&Aにおける税理士の業務を解説します。

企業価値評価の算定

M&Aではバリュエーションと呼ばれるものです。

このバリュエーションには次の3つのアプローチがあります。

  • コストアプローチ→財務諸表の純資産を基準にしてバリュエーションすること
  • インカムアプローチ→将来的な予想利益やキャッシュフローを基準にしてバリュエーションする
  • マーケットアプローチ→他社や取引を基準にしてバリュエーションすること

どこに着目するかによって、3つのバリュエーションを分けて行います。どのバリュエーションをするにしても高度な知識が必要であり、会計専門の知識がある税理士であれば最適な手法でM&Aを進めることが可能です。

税務および財務のデューデリジェンス

デューデリジェンスとは、売り手企業の調査を行うことにより発覚したリスクなどを元に、投資判断やバリュエーション価格の設定などを行うものであり、M&Aにおける税理士の業務の一つです。

  • 財務→貸借対照表などを参考にして簿外債務などのリスクがあるか調査
  • 法務→資産の保有権や法務状のリスクを調査
  • 税務→納税が適切に行われているかを調査
  • ビジネス→事業の将来性や同業他社の動向を調査
  • IT→システムの費用やリスクを調査
  • 人事→人材などに関しての調査

この6種類のデューデリジェンスのうち、税理士は「財務」と「税務」の部分を得意としており、簿外債務の発見はM&Aにおいて欠かせません。税理士は、M&Aのプロセスでも重要な役割を果たします。

【関連】M&Aでのデューデリジェンス(DD)の手続き方法!DD項目別に注意点も解説!

ファイナンシャルアドバイザリー(FA)の業務

FA業務とは、M&Aの候補探しやバリュエーション・クロージング(契約)まで一括して実施することをいい、M&Aの知識や経験が豊富な税理士であれば、M&Aのあらゆる業務を遂行できます。

中小企業などにとって税理士は身近な存在であるため、M&Aの業務を全て任せられるのは心強いといえるでしょう。

【関連】M&Aのアドバイザリー(FA)ってどんな仕事?選び方やランキングあり!

M&Aにおける会計士の業務

次は、M&Aにおいて会計士が行う業務を解説します。

会計士は、税務も含め企業の財務状況を調査することなどに関しては一番信頼できる存在であり、M&Aの業務も安心して任せることが可能です。

M&A戦略やスケジュールの策定

M&Aを実行する目的は企業によってさまざまであり、M&Aの効力を最大限発揮するためには、プロセスを戦略的に進行していくことが重要になります。

会計や税務の立場から、合理的なM&Aの戦略を構築するためのアドバイスや、スケジュールを策定する役割をするのが会計士の業務の一つです。

企業価値評価の算定

M&Aのプロセスの中で、重要な部分を占めているバリュエーションも会計士の業務の一つです。

M&Aにおけるバリュエーションとは企業価値を査定することで、M&Aのバリュエーションはさまざまあり、高度な会計知識を要する手法が多いです。

会計のプロである会計士は、バリュエーション業務に関して果たす役割が大きく、状況に応じて必要なバリュエーションを用いて、公正で両者が利益を最大化する企業価値を算定することが求められます。

財務デューデリジェンス

M&Aにおいて財務デューデリジェンスは、非常に大切なプロセスで、デューデリジェンスでは税務・法務・ビジネスなどのあらゆる面からM&Aアドバイザリーが調査をします。

もちろん、これらの業務でも会計のプロである会計士は大きな役割を果たし、収益性だけではなく簿外債務や偶発債務などのリスクを洗い出してくれます。

こうした債務はM&A後の経営に大きな損失をもたらすので、M&Aを失敗させないためには事前に債務などを発見し、買収価格に反映させる必要があるのです。

3. M&Aの際に税理士・会計士へ相談する内容

M&Aの際に税理士・会計士へ相談する内容

M&Aの際に税理士・会計士に相談する内容としては、相手企業の企業価値を算定してもらうことや事業承継に関係する税金対策です。

税理士や会計士は中小企業において重要な存在であり、税務や財務のスペシャリストです。よりよいM&Aや事業承継を行うために、相続税の対策や贈与税の対策を入念に相談しましょう。

中小企業や個人事業においては、相続税などを節税できれば事業承継やM&Aにかかる費用を抑えることができるため、その後の経営も楽になります。

4. M&Aの際に税理士・会計士に依頼するメリット

M&Aの際に税理士・会計士に依頼するメリット

ここまで税理士や会計士のM&Aにおける業務などを解説してきましたが、この章では税理士・会計士にM&Aを依頼するメリットについて見ていきましょう。

明確な買収・売却価格の算定

買収価格の設定について、売り手と買い手の間には利益相反の問題が生じることが高い確率で起こります。

買い手側は少しでも安くM&Aを完了したいと考え、売り手側は高値で会社を売却したいと考えていることが多いため、一方の意見を取り入れて買収価格を決定すると、もう一方が損をする形になるのです。

そのため、税理士や会計士に調査をしてもらい、さまざまな面から企業価値や財務について見てもらうことで、利益相反が起こらないM&Aが行えます。

M&A仲介会社などとの関係作り

M&Aに関わるアドバイザリーは、他の士業の人とつながりが多くあります。

会計士や税理士にM&Aを依頼することで、弁護士を含めたM&Aアドバイザリーを紹介してもらえることもあるでしょう。

さまざまな同業者同士が連携を取り合って行うM&A事例も多いため、M&Aを効率的でスムーズに行うことが可能です。

M&Aの専門家によるアドバイス

税理士や会計士はM&Aの専門家であるため、対象会社間では気がつかないような部分のアドバイスをしてくれます。

M&Aに行き詰まったときには、税理士・会計士に相談をすることで、有益なM&Aのアドバイスをもらえるケースが多いです。

また、税理士・会計士に依頼することで、専門的な知見でサポートを受けられるので、M&Aの成功率も上がります。

事前にM&Aのリスクに気づける

税理士や会計士はM&Aに関しても専門家であり、知識や経験が豊富なので、税金や細かな法務に関することまでアドイバイスを受けられるのもメリットです。

また、M&Aに追随するリスクを理解しているので、未然に防ぐことやリスクの対象法を教えてくれます。

綿密に帳簿の確認をしてもらえる

税理士・会計士以外の相談先では、基本業務で帳簿を確認する必要性がないので、帳簿を確認するチャンスはほとんどないといえます。

一方、税理士・会計士は税務申告を代理で行うときに、帳簿の確認が欠かせません。適正な申告業務を実施する際、経費の用途まで綿密に調査しなければならないのです。

そのため、税理士・会計士は、経営者の気付きが困難な経費や利益に関する傾向を踏まえていろいろな経営相談に乗ってくれるので、経営計画を立案するのに役立つメリットもあります。

5. M&Aの際に税理士・会計士に依頼する場合の注意点

M&Aの際に税理士・会計士に依頼する場合の注意点

M&Aを行う際、税理士や会計士に相談をするメリットや安心性を解説してきましたが、もちろんM&Aにはリスクもつきものであり、税理士や会計士に依頼をしても、全ての税理士や会計士が安心してM&Aを実施してくれるわけではありません。

この章では、M&Aを税理士や会計士に相談するときに、注意しておくべきポイントを解説します。

税理士・会計士業界にあるM&Aの相場に注意する

税理士や会計士の業界と、M&AアドバイザリーやM&A仲介では、相場が違うことがあります。

これは得意不得意の話になり、税理士や会計士が得意な業種や分野であれば安心して任せることができますが、不得意な分野のM&Aを任せるときは相場と大きく離れてしまうことがあるのです。

そのため状況によっては、M&Aブティックなどの仲介会社に依頼することも必要になります。

会計士や税理士だけではなくM&Aは会社によって相場の違いがあるので、依頼する際は注意しなければなりません。

もしM&A仲介会社をお探しの場合は、ぜひM&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所には、M&Aの知識や経験が豊富なM&Aアドバイザーが在籍しており、親身になって案件をフルサポートいたします。

無料相談を行っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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税務上の観点にも注意

税理士や会計士にM&Aを相談したとき、税務上の観点ですれ違いが出る場合があります。

税理士や会計士は税務のプロですが、さまざまな税理士事務所・会計事務所があるので場所によっては税務上の観点が違うだけでなく、アドバイス内容にも違いが出る可能性があります。

このような場合は、M&Aを行ううえで一番重要視している部分をきちんと税理士・会計士に相談しておくことが大切です。税理士・会計士としっかりとコミュニケーションを取ることがM&Aを成功に導く秘訣ともいえるでしょう。

M&Aの総合的なサポート力に注意

税理士や会計士はあくまでも税務や財務に関するプロであり、M&Aの専門家であっても、契約業務などは基本的にFAと呼ばれるM&Aの仲介会社などが行うものです。

税理士や会計士は、バリュエーションや監査など経営上の数字的なものには強いですが、M&Aの細かな業務に関しては不慣れなところもあります。

税理士や会計士への無料相談などが可能な場合は、その税理士・会計士がM&Aのサポートをどこまで行ってくれるのか把握してから依頼することも大切です。

6. まとめ

まとめ

税理士や会計士は税務・財務などのプロフェッショナルであり、M&Aにおいても大きな役割を果たしてくれます。

中小企業庁がまとめた「中小企業白書(2006年版)」によると、企業オーナーが親族承継(M&A)などの事業承継関係で相談したい相手として、税理士が57.6%、会計士が24.5%というアンケート結果が出ました。中小企業の事業承継・M&Aでは、税理士・会計士の信頼度はかなり高くなっています。

M&Aや事業承継などをご検討の場合は、M&A専門のM&Aアドバイザーが在籍しているM&A総合研究所へ、ぜひご相談ください。

M&Aアドバイザーが案件をフルサポートいたしますので、安心かつスムーズな取引が可能になります。また、仲介手数料は業界最安値水準となっておりますので、まずは無料相談からご利用ください。

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