M&Aの意味とは?近年注目を浴びているM&Aについて詳しく解説!

M&Aの意味についてお調べですね。M&Aとは、企業の買収や合併を意味する言葉です。この記事では、M&Aを知らない方や実際にM&Aを検討している方に向けて、M&Aの意味を網羅的に解説。M&Aの意味を深く理解することで、有利なM&Aの成立を目指すことができますよ。


目次

  1. M&Aの意味とは
  2. M&Aを行う目的・動機
  3. M&Aにおける売却側のメリット
  4. M&Aにおける買収側のメリット
  5. M&Aにおける売却側のデメリット
  6. M&Aにおける買収側のデメリット
  7. M&Aを行うための手法
  8. M&Aで事業や会社を売却するときの6つの流れ
  9. M&Aを実施するときに気をつけたい3つの注意点
  10. M&Aを成功させる3つのポイント
  11. M&Aの相談先は、実績豊富なM&A仲介会社がおすすめ
  12. まとめ

1. M&Aの意味とは

M&Aの意味とは

出典: https://www.photo-ac.com/

M&Aとは「Mergers & Acquistions」の略称です。直訳すると「合併と買収」という意味になります。分かりやすくいえば、買収は「ビジネスを売買すること」、合併は「複数のビジネスを1つにまとめること」です。広義には業務提携や共同開発もM&Aの1種に含みます。

M&Aという言葉を聞いたことはあっても、詳しい意味を知らないという方は多いかもしれません。というのも、ニュースや新聞で取り上げられるのは「海外の○○という企業が、より大きな海外の○○という企業によって子会社化されました」といった大規模なM&Aに関するものが多いためです。

確かにM&Aは、もともと海外で流行していた手法です。しかし、2000年頃から日本企業もM&Aを積極的に活用するようになりました。また、2015年以降では中小企業によるM&Aが顕著に増加していることが中小企業庁の調査で分かっています。

続いては、日本でM&Aが注目されるようになった理由とその意味について確認しましょう。

1-1.M&Aが増加している3つの理由

M&Aの件数は、特に中小企業間において増加しています。その理由は主に次の3つです。

  1. 後継者問題の顕現化
  2. M&Aのイメージ向上
  3. M&Aの実施を容易にした法整備

M&Aの流行の背景を押さえることで、M&Aの理解も深まります。それぞれの理由を順番に確認しましょう。

理由1.後継者問題の顕現化

M&Aが注目されている背景には、中小企業の後継者不足があります。

経済産業省・中小企業庁の発表によれば、2018年時点の後継者が決まっていない中小企業は全体の66.4%。また同調査によると、2016年の休廃業件数は2000年の2倍でした。その一方で、長期的な好景気を背景に倒産件数は減少し続けています。

つまり、実に7割近い中小企業が後継者問題を抱えているのです。さらに、すでに多くの中小企業が後継者不在を理由に廃業しているという実態も知ることができます。

こういった背景のもと、日本政府によってM&Aを活用した事業承継の支援が促進されてきました。事業承継5ヶ年計画として、今後もその動きを加速させていく方針です。

理由2.M&Aのイメージ向上

2000年頃までのM&Aのイメージは、あまり良いものではありませんでした。というのも、投資ファンドや新興企業による敵対的買収(乗っ取り)や、不採算事業の切り離し(身売り)が頻繁に行われていたためです。

しかし本来のM&Aであれば、買収側だけでなく、買収側と売却側の双方に豊富なメリットがあります。M&Aを活用すれば、既存事業の強化、隣接・新規事業への進出、事業承継、事業再生といった経営課題を低コストでクリアできるのです。

こういったM&Aの実際的な効果が明らかになるとともに、M&Aの世間的なイメージも向上しました。売却側と買収側の双方がWIN-WINな関係を築くことができる友好的な戦略として、M&Aの認知が広がっています。

理由3.M&Aの実施を容易にした法整備

外国企業が活用する経営戦略であったM&Aが日本に馴染まなかった理由の1つに、法整備の遅れがあります。

しかし2000年以降、グローバル競争の激化に伴って経済システムの見直しが図られました。1997年に独占禁止法が改正されたのを皮切りに、2006年に会社法施行、2010年にはさらに会社法の改正が行われます。いずれの法整備も、一貫してM&Aを実施しやすい環境を整える内容です。

具体的には、買収の対価を株式で支払えるようになりました。また、M&Aの範囲拡大によって株主総会の決議不要で売買が行えるようになるなど、法整備の効果は多岐に渡ります。そのほかにも、現在進行形でM&Aを公正に実施するためのルール作成や合併の税制改正などが進められているのです。

ここまでは、M&Aの意味とM&Aが注目を浴びている理由について確認してきました。続いては、M&Aを行う目的・動機について買収側と売却側の視点から詳しく確認しましょう。

2. M&Aを行う目的・動機

M&Aを行う目的・動機

出典: https://www.photo-ac.com/

M&Aは、売却側と買収側の双方にとってメリットが豊富な経営戦略の1つです。さまざまな経営課題をクリアするうえで、非常に役立ちます。

ここでは、売却側と買収側に分けてそれぞれの目的・動機について確認しましょう。

2-1.M&Aを行う売却側の目的・動機

売却側がM&Aを行う目的・動機は、後継者の有無によって異なります。

中小企業庁の調査によれば、M&Aの目的は事業承継が最も多いです。またその次には、従業員の雇用の維持が多く選ばれています。そのほか、M&Aによる売却を検討している多くの中小企業が後継者問題を抱えているという調査結果もまとめられています。

つまり、売却側がM&Aを行う主な目的・動機は、事業承継による後継者問題の解決なのです。また一方で、後継者がいる中小企業がM&Aによる売却を行う目的には、事業の成長・発展や業績不振の打開が選ばれています。より良い後継者を求めてM&Aを検討するケースもあるようです。

そのほかの目的としては、事業の選択と集中があります。事業の選択と集中とは、収益改善と既存事業の強化のために、M&Aによって不採算事業を切り離す経営手法です。主に、多角化経営を行う大企業がスリム化のために実施します。

以上の通り、M&Aを行う売却側の目的・動機はさまざまです。しかし基本的には、後継者がいない場合は事業の承継を、後継者がいる場合は事業の発展を目指して行われるといえるでしょう。

2-2.M&Aを行う買収側の目的・動機

買収側の目的は、自社の事業規模を拡大・強化することです。具体的には、同業他社の買収による既存事業の強化や、他業界での買収による新規事業への進出、または隣接事業の買収によるシナジー効果などを目的として行います。

グローバル規模での経済競争や国内需要の縮小が原因で、企業間の競争は激化の一途をたどってきました。そして一般的に、厳しい市場環境を生き残るためには事業規模の拡大が必要とされています。なぜなら、設備や営業エリアを拡大することで低コストでの生産が可能になり、シェアを拡大できるからです。

また、多くの大企業がリスクヘッジの意味合いで事業の多角化を促進してきました。

M&Aは、こういったニーズに応える数少ない経営手法の1つです。既存の事業を買収することで、時間や手間や設備費用といったコストをカットしながら事業規模を拡大できます。

とくに市場競争の激しい現代において、生き残り戦略はスピーディーに実施しなければなりません。たとえば、中小企業のM&Aであれば1年以内に完遂できることも多く、しかも取引先や顧客との関係、ブランド力をそのまま獲得することが可能です。

1から事業を立ち上げるとなると、そうはいきません。事業が軌道に乗るまでの間、赤字覚悟で経営を続けなければなりませんし、顧客や取引先との関係も1から構築することになります。こういった意味でも、M&Aは買収側の目的に適っているといえるでしょう。

以上、M&Aを行う目的・動機について、売却側と買収側の視点から詳しく確認しました。M&Aの意味について理解が深まってきたところで、次はメリット・デメリットについて確認しましょう。

3. M&Aにおける売却側のメリット

M&Aにおける売却側のメリット

出典: https://www.photo-ac.com/

すでに確認してきたとおり、M&Aは新たな経営手法として注目を浴びています。ここでは、M&Aによる売却側のメリットを確認しましょう。M&Aによる売却側のメリットは、主に次の3つです。

  1. 廃業コストの削減
  2. 事業の現金化
  3. 雇用や得意先との関係の維持・確保

ここでは、より詳しく売却側のメリットを掘り下げます。M&Aの実際的な意味合いがより深く理解できるので、順番に確認しましょう。

売却側のメリット1.廃業コストの削減

もし事業から撤退しているならば、事業売却によって廃業のコストが削減できます。廃業のコストとは主に、廃業に伴う登記や法手続きにかかる費用のことです。具体的には、税理士や司法書士への手続き代行費用がかかることが多いとされます。

その他にも、健康保険や雇用保険といった社会保険の廃止手続きの代行費用が必要です。また、設備の処分費用がかかる場合もあります。中古で取引されている物であれば売却可能ですが、売却できなければ処分のための費用が必要です。

M&Aによって事業売却すれば、廃業コストは負担する必要がありません。法手続きの手間もかからないため、時間の無駄も省くことができます。

売却側のメリット2.事業の現金化

M&Aによって事業の売却が成功すると、売却益が得られます。売却益とは事業売却によって得られた利益のことです。事業承継を目的としたM&Aの場合は、売却益を老後の生活資金に回すこともできます。また、事業の選択と集中が目的なら、次の事業のスタートアップに活用することも可能です。

売却益の相場は一概に言えませんが、その事業によって生みだされる利益の数年間分になることが一般的です。企業によってはブランド力や取扱商品の希少価値を高く評価されることもあるため、より大きな売却益が手に入ることもあります。

自社の売却価額を知りたい場合は、M&Aの仲介会社に相談しましょう。おおよその相場を知ることができます。

売却側のメリット3.雇用や得意先との関係の維持・確保

売却側の3つ目のメリットは、事業売却によって雇用や得意先との関係を維持することができる点です。

中小企業の経営者が廃業に踏み切れない理由の1つに、雇用の喪失があります。一緒に会社を支えてきてくれた従業員を解雇するというのは、胸が痛むものです。廃業すれば、得意先との関係も失われることになります。

事業を売却すれば、雇用や得意先との関係を維持することが可能です。さらにいえば、従業員や得意先との関係が維持されるうえに、経営者個人の評判を落とすこともなく事業を存続させることができます。

雇用や得意先との関係を守ることができる点は、M&Aの優れたメリットの1つといえるでしょう。

以上ここまでは、売却側のメリットを見てきました。M&Aが売却側の経営手法として優れているということの意味を確認しておきましょう。次は、買収側のメリットです。

4. M&Aにおける買収側のメリット

M&Aにおける買収側のメリット

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買収側は事業規模の拡大を目標としてM&Aを行うケースが多いです。これには、厳しい市場競争を生き延びるために事業規模を拡大しなければならないからという理由がありました。

買収側のメリットは、主に次の3つです。

  1. 低コストで新規事業に参入できる
  2. 隣接事業への進出・多角化が容易にできる
  3. スケールメリットが得られる

それぞれのメリットは、買収側の目的や動機に適うものです。売却側にとっても重要な意味を持つことなので、順番に詳しく確認しましょう。

買収側のメリット1.低コストで新規事業に参入できる

買収側の1つ目のメリットは、低コストで新規事業に参入できる点です。

もともと日本の会社には、生産から流通までを自社で行う風潮がありました。しかし、全てのラインを作り上げるには、大変な時間と労力と費用がかかります。また、ノウハウのない状態から新しい経験が得られるまでにも、相当な時間が必要です。

そこで、すでに業界での経験やスキルを得た企業を買収することができれば、市場参入後のスタートが有利になります。このようにコストを節約して新規事業に参入できるのは、企業買収の大きなメリットの1つです。

買収側のメリット2.隣接事業への進出・多角化が容易にできる

買収側のメリットの2つ目として、多角化が挙げられます。M&Aにおける多角化とは、既存事業の市場にこだわらず、勢いのある市場でM&Aを行うという戦略のことです。

魅力のある市場で優位なポジションを確立している企業を買収し、一気に売り上げや事業の規模拡大を実現します。事業同士の相乗効果を狙うというよりは、トレンドを押さえた投資といった意味合いが強いのが特徴です。

逆に、隣接事業を買収することで既存事業との相乗効果を生ませるやり方もあります。こちらの場合は、生産・流通のラインを確保することで市場における事業規模をより拡大することが可能です。また、イノベーションが生まれやすくなるなどのメリットもあり、注目されています。

買収側のメリット3.スケールメリットが得られる

3つ目のメリットは、スケールメリットが得られるという点です。スケールメリットは規模の経済性とも呼ばれる専門用語で、事業規模が増すことで効率性がアップすることをいいます。

たとえば、飲食の店舗で考えてみましょう。店舗が1つだけの場合よりも、2つある場合の方が1店舗当たりの仕入れコストを下げることができます。このように、規模が拡大するにつれてメリットの効果も大きくなることをスケールメリットが得られるというのです。

事業規模が増すことは、仕入れコストの軽減だけでなく、認知度・ブランドイメージの向上、ノウハウ・経験の蓄積といったメリットももたらします。すなわち、収益性を向上させるのです。

スケールメリットが得られる点も、重要なメリットの1つといえるでしょう。

ここでは、売却側と買収側双方にとってのメリットを確認しました。しかし、メリットばかりではありません。M&Aのリスクについて知るために、双方のデメリットも確認しておきましょう。

5. M&Aにおける売却側のデメリット

M&Aにおける売却側のデメリット

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まずは、売却側のデメリットから見ていきましょう。売却側のデメリットとしては、主に次の2つがあります。

  1. 企業文化を融合することの難しさ
  2. 雇用や労働条件の変化

売却側には、後継者問題の解決や事業の現金化といったメリットがあります。メリットを活かすという意味でも、それぞれのデメリットについてしっかり確認しておきましょう。

売却側のデメリット1.企業文化を融合することの難しさ

売却側の1つ目のデメリットは、企業文化を融合することの難しさです。

M&Aでは、異なる企業が1つの方針のもとに経営されることになります。そのため、双方の企業文化の融合には長い時間がかかり、融合がうまくいくまでの間には障害も発生しやすいものなのです。

企業文化は、従業員の働き方や事業の効率性に大きな影響を与えます。企業文化を融合させることは、いわばM&Aを成功させるための絶対条件といえるでしょう。

売却側のデメリット2.雇用や労働条件の変化

売却側の2つ目のデメリットは、雇用や労働条件が変化してしまうことです。

M&Aでは、従業員や設備機器といった経営資源も買収対象となります。そのため、従業員の雇用も継続されることが多いです。しかし、買収側の雇用条件・人事制度へ評価システムが変更されるため、不利益を被る従業員も出てくる可能性があります。

買収側としては優秀な人材は雇用を続けたいものですし、売却側としても従業員への負担を最小限にとどめたいものです。給与や待遇、労働規則の改悪は従業員のモチベーションを大きく左右するため、M&A実施前に、M&Aの関係者がしっかりと交渉しなければなりません。

6. M&Aにおける買収側のデメリット

M&Aにおける買収側のデメリット

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続いて、買収側のデメリットについて確認しましょう。買収側のデメリットは主に次の3つがあります。

  1. 簿外債務・偶発債務の発生
  2. 優秀な人材の流出
  3. アナジー効果

それぞれ、順番に確認しましょう。

買収側のデメリット1.簿外債務・偶発債務の発生

買収側の1つ目のデメリットは、簿外債務や偶発債務の発生です。

M&Aを実施する前に、デューデリジェンスが行われます。デューデリジェンスとは、買収側による売却側の企業調査です。財務状況や人事について調査し、買収のリスクを減らす目的で行われます。

売却側は企業情報を正確に伝える必要がありますが、必ずしも全ての情報を把握しているとは限りません。そのため、M&A仲介会社などがデューデリジェンスを行い、全ての負債等を明らかにしたうえでM&Aを実施するのです。

ただし、売却側の業績規模が大きければ大きいほど、事前に全ての負債を把握することは難しくなります。特に、従業員への給料未払いなどは見逃されやすい債務の1つです。

買収側は、帳簿から漏れている簿外債務・偶発債務が発生する可能性を考慮しておく必要があるといえるでしょう。

買収側のデメリット2.優秀な人材の流出

買収側の2つ目のデメリットは、優秀な人材が流出するリスクです。

M&Aで買収する場合、事業の土地・建物・設備だけでなく従業員も手に入ることがほとんどです。ただし、M&A後に離職してしまう従業員もいます。たとえば、潜在的に離職したいと考えている従業員などは、M&Aの後で離職してしまうケースが多いのです。

あるいは、ポジション確保、雇用条件の維持を徹底しているつもりでも、ベテラン従業員のポストが優遇されることで若手が失望し、去ってしまうといったケースもあります。従業員の雇用を維持することは、難しい問題の1つなのです。

対策としては、従業員のモチベーションを削がないための工夫が考えられます。評価・報酬制度をしっかり整備し、M&A後の将来の見通しや経営陣からの期待を込めたメッセージを早い段階で伝えることが大切です。

買収側のデメリット3.アナジー効果

買収側の3つ目のデメリットは、アナジー効果の発生です。

事業間の相乗効果のことをシナジーといいます。一方のアナジー効果は、逆に相互マイナス効果を生むという意味の言葉です。M&Aが流行すると同時に、アナジー効果という言葉も近年注目を浴びるようになりました。

なぜなら、事業買収によってかえって収益性を損なうケースも多く見られるようになったからです。すでに触れた通り、買収側の主な目的は事業規模の拡大といえます。しかし、規模が拡大すれば統制は乱れやすくなりますし、意思決定のスピードが遅くなってしまうことも事実です。

また、売却側で触れたデメリットとも重なりますが、M&Aには次のような困難もあります。

  • 不確実さを増す市場の動向
  • 企業文化の融合
  • 評価基準の統一

困難のほとんどは、M&A後の統合プロセスの問題です。そのため、M&A後の準備を進めたうえで買収することが必要といえます。

また、アナジー効果に注目して事業買収を避ける経営者も存在するということや、1つの事業に絞ったピュアカンパニーが増加していることも覚えておくとよいでしょう。

7. M&Aを行うための手法

M&Aを行うための手法

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ここまで、M&Aを行うことのメリット・デメリットについて確認してきました。続いては、M&Aの具体的な手法を確認しましょう。

M&Aの手法は、主に次の4つです。

  1. 株式譲渡
  2. 事業譲渡
  3. 合併
  4. 分割

具体的な手法を知ることで、よりM&Aのイメージを膨らませることができます。順番に確認しましょう。

M&Aの手法1.株式譲渡

株式譲渡とは、株式会社が用いる最も一般的なM&A手法です。売却側企業の経営者や取締役が保有する株式を買収側に売買することで、経営権の掌握に必要な株式を取得させることができます。

一般的に、3分の2以上の株式を取得すると、経営権を掌握することが可能です。

M&Aの手法2.事業譲渡

事業譲渡は、企業が所有する資産や経営事業の一部、または事業の全てを売却するM&A手法です。

売却側としては、うまく活用できてない事業を売却して、スリム化を目指すことができます。また、買収側は収益性の高い事業を低コストで獲得できるのがメリットです。

M&Aの手法3.合併

合併とは、複数の企業を1つの企業にまとめることです。合併は、主に新設合併と吸収合併の手法によって実施されています。

新設合併は、2つ以上の企業が互いの法人格を消滅し、新たな法人格を設立することを目指すM&A手法です。主に業界でのシェア拡大を目指して行われますが、知的財産や権利関係の手続きが非常に複雑なため、頻繁に選択される手法ではありません。

一方の吸収合併は、1つの企業の法人格を残す形で実施されるM&A手法です。知的財産や権利といった資産を売却側企業に承継しやすく、合併で採用されやすいという特徴があります。

M&Aの手法4.分割

分割とは、事業の一部または全てを他の会社に分割することです。会社分割は主に、新設分割と吸収分割の2つの手法があります。

新設分割は、主に不採算事業の整理や事業再生に適したM&A手法です。自社の事業を切り離し、新たに設立した新会社に承継させることを意味します。

吸収分割は、切り離した事業を買収側企業に承継するM&A手法です。事業譲渡と似ていますが、売却側企業が買収側企業の株式を一定数取得することで、売却側の経営手腕を活かすことができます。

いずれも会社の在り方を大きく変える行為のため、債権者保護手続きや株主総会の特別決議を通さなければならないなど、手間がかかるのがデメリットです。

8. M&Aで事業や会社を売却するときの6つの流れ

M&Aで事業や会社を売却するときの6つの流れ

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続いて、実際にM&Aを行う際の流れについて確認しましょう。

一般的なM&Aには、以下の6つの流れがあります。

  1. M&A仲介会社によるマッチング
  2. 買収側企業の選定と打診
  3. 基本合意契約の締結
  4. デューデリジェンスの実施
  5. 最終合意譲渡契約の締結
  6. 業務統合

流れを知ることで、よりM&Aの具体的なイメージを持つことができるようになります。それぞれ順番に確認しましょう。

STEP1.M&A仲介会社によるマッチング

流れの1つ目は、M&A仲介会社によるマッチングです。

M&Aの成功には専門的な知識・経験が不可欠といえます。そのため、まずM&A仲介会社に相談するのが一般的な流れです。

M&A仲介会社との契約が済むと、さっそく候補先の選定となります。売却側は複数の買収側候補先が紹介されるので、自社と相性の良い候補先を選択しましょう。

STEP2.買収側企業の選定と打診

買収候補先を選んだら、M&A仲介会社が候補先に打診をします。買収側は仲介会社からの提案資料を確認し、買収を検討。買収の意思があれば意向表明書にその旨を記載し、売却側や仲介会社に送付します。

その後、買収候補先との面談、交渉を行い、M&Aを行うこととなれば基本合意契約の締結です。

STEP3.基本合意契約の締結

買収側とM&Aの条件がまとったら、基本合意契約を締結します。基本合意契約とは、話し合いの中で決めた条件をもとにM&Aを進めていくことを約束する契約です。

以下の内容を記載した基本合意書を作成し、契約を結びます。

  • 今後のスケジュール
  • 譲渡条件
  • 譲渡価格
  • 独占交渉権
  • 取引方法
  • デューデリジェンス協力義務

交渉を進めるうえで、基本合意書は非常に重要な役割を持っています。内容をしっかりと把握し、M&A仲介担当者ともしっかり確認しておくことが大切です。

STEP4.デューデリジェンスの実施

基本合意契約の次は、デューデリジェンスが実施されます。デューデリジェンスとは、売却側の財務状況、人事、事業内容の調査のことです。

買収側はデューデリジェンスに力を入れて行い、一方の売却側はデューデリジェンスの対応をします。デューデリジェンスは非常に専門的な業務なので、双方ともにM&A仲介会社によるサポートが不可欠です。

また、交渉をスムーズに進めるためにも、売却側はしっかりと対応して売却の意思を誠意とともに表現することが大切といえます。

STEP5.最終合意譲渡契約の締結

デューデリジェンスの後は、最終交渉です。デューデリジェンスの結果と基本合意契約の内容に基づき、譲渡条件や譲渡価格の最終決定を行います。

最終決定に双方が同意したら、最終合意譲渡契約の締結です。譲渡代金の受け渡し、譲渡手続きを済ませたら、M&Aは完了となります。

STEP6.業務統合

M&Aが済むと、業務統合のプロセスが始まります。業務統合とは、相異なる体質の企業をうまく1つに統合させることです。

企業文化の融合や人材の流出防止によって、M&Aの成果を最大限に引き出すことができます。

M&A仲介会社の考え方や事業売却の方法によって、流れは変化するものです。実際に仲介会社へ依頼する場合は、事前にどのような流れでどのような契約を結んでいくのかについて担当者に確認することが大切といえるでしょう。

9. M&Aを実施するときに気をつけたい3つの注意点

M&Aを実施するときに気をつけたい3つの注意点

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M&A仲介会社に代行業務を依頼することも大切ですが、最終的な結果は全て自分の責任となります。ここでは、M&Aを実施するときに気を付けたい以下の3つの注意点を確認しましょう。

  1. 秘密は絶対に厳守する
  2. 嘘をつかない
  3. 業務委託契約書の解除条項

基本的なことですが、非常に重要な内容です。M&Aの実践的な理解が深まるので、ぜひ参考にしてください。

注意点1.秘密は絶対に厳守する

1つ目の注意点は、秘密の絶対厳守です。M&Aの交渉内容はもちろんのこと、経営者がM&Aに興味を持っていることさえ、限られた人のみで共有すべきといえます。なぜなら、M&Aは最終契約を行うまで何が起こるか分からないからです。

順調に進んでいても、成立直前で破談になることもあります。この場合、M&Aについて知っていた従業員は経営者が自分たちを売ろうとしていたという負の意識だけが残り、求心力の低下を招きかねません。

また、取引先に知られてしまった場合でも、「経営状況が悪いのだろうか」「今後の取引は慎重に行おう」など、ビジネスに悪影響を与えます。売却側が自社の秘密を明かさないのはもちろんのこと、買収側も秘密を厳守しなければなりません。

注意点2.嘘をつかない

2つ目の注意点は、特に売却側にとって、買収側との関係を構築するうえで最も重要なことです。嘘はつかないようにしましょう。

交渉のなかで事実と異なることを伝えてしまうと、後々大きな問題に発展する可能性が高いです。また、誤解を招くような表現も控えましょう。仮に嘘をついていなくても、誤解によって信用を失いかねません。

粉飾についてもなるべく早い段階で伝えるのが吉です。M&Aを経験している買収側にとって、粉飾決算は頻繁に見かけるものといえます。デューデリジェンスを行う前から、そういったことは考慮に入れているのです。

事業について分かっていることを率直に伝えることで、売却の意思を強く示すこともできます。そのため、早い段階で正直に事情を説明するべきといえるでしょう。

双方が適切にふるまうことで、初めてM&Aを成功させることができます。双方ともに、誠実な対応を心がけましょう。

注意点3.業務委託契約書の解除条項

3つ目の注意点は、業務委託所の解除条項です。業務委託契約書とは、M&A仲介会社との契約の際に準備する契約書のことをいいます。

会社や担当者によって経験・得意な業界などは異なります。そのため、どうしてもM&Aを任せるには心もとない担当者に当たってしまうこともあるでしょう。そこで、契約書に解除条項があるかどうかが重要となるのです。

もし契約書に解除不能期間が定められていたら、迅速に担当者を乗り換えることはできません。業務委託契約書の解除条項には、注意しましょう。

10. M&Aを成功させる3つのポイント

M&Aを成功させる3つのポイント

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M&Aを成功させるための次の3つのポイントを確認しましょう。

  1. M&Aに精通した相談相手を選ぶ
  2. M&Aスキームの方針を早めに考える
  3. 時期を見誤らない

スピーディーに適正価格で売買するためのポイントをまとめています。それぞれ順番に確認し、自身の事業売却をイメージしてみましょう。

ポイント1.M&Aに精通した相談相手を選ぶ

1つ目のポイントは、M&Aに精通した相談相手を選ぶことです。買収側と売却側を問わず、M&Aを実施するならM&Aに精通したM&A仲介会社を選ぶようにしましょう。

大手・中小、各種業界においてさまざまな仲介会社があり、会社によって強みは異なります。次の項で、M&A仲介会社の選び方を詳しく確認しましょう。

ポイント2.M&Aスキームの方針を早めに考える

ポイント2つ目は、M&Aスキームの方針を早めに考えることです。売却側のより実務的なポイントとして、M&Aスキームの方針を早めに考えることが重要といえます。

スキームとは主にM&Aを行う手法のことで、スキームの方針をまとめることで初めて買収側も検討をすることができるようになります。

たとえば、買収の条件を株式100%取得にするのか、事業譲渡にするのかでM&Aにかかる手間と費用が格段に異なります。スキームの方針はM&Aの大前提なので、事前にしっかりと方針を固めておくことが大切です。

ポイント3.時期を見誤らない

3つ目のポイントは、成約の時期を見誤らないことです。M&Aでは、時期を見誤らないことが大切といえます。なぜなら、M&Aの成立確率は2~3割となっており、実現させること自体が難しいからです。

たとえば、基本合意の時点では双方が納得していても、デューデリジェンスをきっかけに買収価額が大幅に下がってしまうことはよくあります。

売却側は、自分の中に譲れないデッドラインを決めることが大切です。また、買収側は安く買い切ることを前提に交渉を進めます。しかし、双方が欲を出し過ぎるとM&Aは成立しません。

手数料の負担等も考慮すれば、時期を見極め、早い段階でM&Aを成立させるなどの思い切りも大切といえるでしょう。

11. M&Aの相談先は、実績豊富なM&A仲介会社がおすすめ

M&Aの相談先は、実績豊富なM&A仲介会社がおすすめ

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M&Aの相談先は、実績豊富なM&A仲介会社を選びましょう。

なぜなら、M&A仲介会社はM&Aを専門に営業しているプロ集団であり、ノウハウ・実績・経験が最も豊富だからです。実績豊富な仲介会社を選ぶことは、M&A成功に必須の要素といえます。

なかでもおすすめなのは、M&A総合研究所です。最後に、M&Aの相談先としてM&A総合研究所を選ぶべき理由を確認しましょう。それは、次の3つです。

  1. M&Aのノウハウが豊富
  2. ネットワークが幅広い
  3. 手数料が安い

それぞれ、順番に確認しましょう。

おすすめの理由1.M&Aのノウハウが豊富

M&A総合研究所は、M&Aのノウハウが豊富といえます。なぜなら、M&A成功率70%、年間相談実績3,600件、お客様満足度91%、さらに成約までの時間は平均3~6か月と大変スピーディーで、他の仲介会社以上の実績を残しているからです。

希望価格での売却を実現するまで交渉を続けるというスタンスを公表していることも、その証拠といえるでしょう。

おすすめの理由2.ネットワークが幅広い

M&A総合研究所には、公認会計士やシニアアドバイザーといった多数のコンサルタントが在籍しています。加えてそれぞれが、不動産、IT・通信、運送・運搬、金融・保険といった得意領域をカバーしており、ネットワークの幅広さが強みです。相談件数の多さは、その証拠の1つともいえるでしょう。

とくにM&Aには、法務・税務の専門性が求められます。公認会計士によるサポートが受けられる点も、M&A総合研究所をおすすめする理由の1つです。

おすすめの理由3.手数料が安い

最後のおすすめの理由は、手数料が安いことです。

M&A総合研究所の料金システムは、完全成功報酬制を導入しています。成功報酬以外の手数料は一切取らず、相談費用等も無料です。他の仲介会社は手数料を取り過ぎているとしており、中小企業経営者に嬉しい料金体系となっています。

以上、M&A総合研究所をおすすめする理由について確認しました。M&Aについて検討し始めたら、M&A総合研究所の無料相談を利用してみましょう。これを機会に、事業売却の第一歩を踏み出してみることをおすすめします。

12. まとめ

M&Aとは、企業の買収や合併という意味です。M&Aは、後継者問題の解決策の1つとして脚光を浴びています。また、法整備やM&Aのイメージ向上なども相まってM&A件数が増加し続けているのです。

大企業や中小企業を問わずメリットが豊富な一方、M&Aの実務には専門的な知識とノウハウが必須とされています。相談先にお困りの方は、M&Aアドバイザリーの実績豊富なM&A総合研究所の無料相談をお試しください。

そして、M&Aを成功させ、経営課題を解決しましょう。

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