M&Aにおけるディールの意味は?金融やビジネスなどでの使い方も紹介

ディールはビジネス用語の一つです。M&Aの現場でもよく用いられますが、実は一般的なビジネス用語としてのディールとは意味合いが少々異なります。そこで、M&Aの現場におけるディールの意味、用い方などについて徹底解説しました。


目次

  1. M&Aにおけるディールの意味は?
  2. M&Aでのディールの使い方例
  3. 金融機関で使われるディールの意味
  4. ビジネス分野で使われるディールの意味
  5. ディール・バイ・ディールとは
  6. M&Aにおけるディールの重要性
  7. M&Aを行う際にディールを成功させるには
  8. M&Aを行ううえでおすすめの仲介会社
  9. まとめ

1. M&Aにおけるディールの意味は?

M&Aにおけるディールの意味は?

近年は、大企業だけでなく、中小企業でも事業承継などを目的としたM&Aが活用されるようになって、M&Aの成約件数は増加しています。

M&Aには専門的な知識が必要になるため、M&Aの実施を検討する際は、経営者自身もM&Aについてある程度、理解しておくことが望ましいでしょう。

M&Aの用語の一つに「ディール」という言葉がありますが、耳慣れない印象を受けたり、正しい意味がわからなかったりする方もいるかもしれません。本記事では、M&Aにおけるディールの意味や使い方、M&Aでのディールの重要性を解説します。

ディールの意味

「ディール」とは英語の「deal」からきた言葉で、英語のdealには、「扱う・関係する・取引する・売る」という意味があります。しかし、日本語で使用される「ディール」は、取引すること・売買することの2つの意味に限って使われることがほとんどです。

日本では、ディールという言葉が一般的に使用されるケースは少なく、主に金融機関やビジネスの世界で使われています。

M&Aにおけるディールの意味

M&Aにおけるディールとは、M&Aにおけるプロセス全般という意味です。M&Aを行うときは、一般的に以下のプロセスを経て進みます。

【一般的なM&Aの主なプロセス】

  • M&A先企業の選定
  • トップ面談などを行って交渉し、基本合意書を締結する
  • デューデリジェンス(売却企業の監査)を行い、最終合意書を締結する
  • クロージングを行う

上で挙げた各プロセス全体を指し示すとき、ディールという言葉が使われます。

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M&Aで使われるディールから派生した用語

M&Aで使われている言葉には、ディールから派生しているものが多くあります。ここでは、M&Aで使われるディールの派生語の意味を見てみましょう。

ディールメーカーとは

ディールメーカーとは、M&Aにおける主人公プレーヤー、つまり、M&Aを行う企業のことです。M&Aは専門性の高い手続きであるため、M&A仲介会社などの専門家に全てを委ねてしまうケースもあります。

しかし、M&Aは当事者にとって非常に大きな影響をおよぼすため、最終的な決定は経営者が行わなければなりません。したがって、経営者は自身がディールメーカーであることを自覚して、M&Aに取り組むことが大切です。

ディールサイズとは

ディールサイズとは、M&Aを行う規模のことです。ディールサイズの定義は厳密なものではないため、各M&A仲介会社によっても用い方は異なりますが、一般的には大規模案件・中規模案件・小規模案件の3つに分類されることが多くなっています。

取引金額が数百億円以上になると考えられるM&A案件は大規模案件、数億円~数十億円は中規模案件、1億円以下の案件が小規模案件とされるのが一般的です。また、小規模案件は、スモールM&Aと呼ばれることもあります。

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プレディールとは

プレディールとは、ディールの段階に入る前のM&Aの準備のことです。一般的なプレディールでは、以下の3つが行われます。

【主なプレディール】

  • M&A戦略の策定
  • ロングリスト・ショートリストの作成
  • 買収価額の検討

ロングリスト・ショートリストとは、M&Aの候補企業を絞るためのリストです。ロングリストでは、取引実績があるか・目的のM&A先企業であるかなど、さまざまな観点から候補先となる企業を大量にリストアップします。

ショートリストは、ロングリストから候補先を5~10社程度に絞り込み、情報もより綿密にしたものです。この段階を経て、M&A先を選定します。

ディールブレーカーとは

ディールブレーカーとは、M&Aを中止せざるを得ないような重大な障害を指します。最も多く見られるディールブレーカーは、デューデリジェンスの段階で簿外債務などが発覚してM&Aを中止するといったケースです。

ディールを行うためには費用だけでなく時間もかかるため、売り手にとってディールブレーカーは避けなければなりません。

ディールブレーカーを避けるためには、綿密なプレディールやM&A仲介会社など専門家のサポート・アドバイスを受け、各プロセスをしっかり進めていくことが大切です。

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2. M&Aでのディールの使い方例

M&Aでのディールの使い方例

ディールという言葉の意味はだいたい理解されたと思いますが、実際にはどのような場面で使用されるのでしょうか。ここでは、M&Aでのディールの使い方の例を紹介します。

ディールメーカーの使い方例

M&Aを行う際は、秘密保持契約を締結するまでM&Aの相手先企業名を公開しないことになっています。しかし、そのままではM&Aの候補先をどう呼ぶべきかが問題です。

そのような場合、M&Aの候補先企業名がわかるまでの間、相手先をディールメーカーと呼ぶことがあります。一般的に、M&Aを行う企業がディールメーカーという言葉や意味を知っているのはまれなので、M&A仲介会社が先導してその言葉を用いるのが、ほとんどです。

ディールサイズの使い方例

実は、M&A業界で規模という言葉を使うことはあまりありません。その代わりに、「ディールサイズが大きい」「ディールサイズが小さい」などのような言い方で、M&Aの規模を示すことがあります。

M&A業界では一般的に用いられる言葉なので、「ディールサイズ=M&A規模の大きさ」ということは覚えておくとよいでしょう。

プレディールの使い方例

プレディールは、M&Aアドバイザリーから「次回はプレディールについて検討しましょう」などのように、提案されるときに聞くことが多いでしょう。

先述したように、プレディールはM&A戦略やM&A候補先の大まかな選定を指し、これらをまとめて表現する際にプレディールという言葉が使われます。

ディールの使い方例

M&A業界に属する仲介会社やアドバイザーに「ディールを進めましょう」といえば、ほとんどの人は理解してくれるでしょう。「M&Aの手続きを進めましょう」という意味になり、実際のM&A手続きの準備などを進める際に用いられることも多いです。

ディールブレーカーの使い方例

ディールブレーカーは、あまりよい意味で用いられることはありません。たとえば、「ディールブレーカーが起こった」というように使われ、なにか重大なトラブルが起きた際に用いられます。

M&Aの手続きを進めるうえで自社やM&A先企業で大きなトラブルが発生し、M&Aを断念しなければならない出来事が起こったとき、ディールブレーカーという言葉が使用されるのです。

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3. 金融機関で使われるディールの意味

金融機関で使われるディールの意味

ディールという言葉は、金融機関でもよく使われています。この章では、金融機関で使われるディールの意味や使い方を確認しましょう。

金融機関でのディールの使い方例

金融機関では、「ディール=取引をする」という意味です。金融資産の取引を行う人をディーラーと呼び、金融機関内ではディールよりも、ディーラーという言葉がよく使われています。

たとえば、銀行業務の一つが、顧客から預金してもらうことで得た資金を元手として、利益率のよい企業や事業に投資することです。その利ざやが銀行の収益になります。

つまり、金融機関にディーラーが在籍することは当たり前で、より優秀なディーラーが在籍している金融機関ほど、収益を得やすい金融機関であるともいえるのです。

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4. ビジネス分野で使われるディールの意味

ビジネス分野で使われるディールの意味

ディールという言葉は、M&Aや金融機関だけでなく、一般のビジネスのなかでもよく使われます。ここでは、ビジネスで使われるディールの意味や使い方を見てみましょう。

ビジネス分野でのディールの使い方例

ビジネス分野においては、「ディール=交渉・取引」という意味で使用されます。たとえば、「私とディーラーでいいディールができた」という文章であれば、このディールは交渉という意味です。

そのほかにも、ビックディールという言葉も存在しており、これは大きな取引案件という意味で使われます。

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5. ディール・バイ・ディールとは

ディール・バイ・ディールとは

ディール・バイ・ディールとは、投資業界で用いられる言葉であり、投資先がリターンを得た場合に返金される比率などの基準を決めた方式の一つをいいます。

ディール・バイ・ディールは、投資ファンドと出資者とでリターンを分け合う方式であり、逆に、リターンが得られなかったときの損失を、投資ファンドと分け合うことによってリスク軽減を図るものです。

トータルリターンというものもあり、これは全ての利益が得られる方式を指します。トータルリターンは、損失を出資者が全て請け負うことになるため、非常にリスクの高い方式です。

6. M&Aにおけるディールの重要性

M&Aにおけるディールの重要性

M&Aにおけるディールは非常に重要なものです。M&Aは、多額の資金を投じて出資することになるので、そう簡単に失敗はできません。

したがって、個々の手続きや交渉などを丁寧かつ慎重に行わなければ、自社が大きな損失を被ることにもなります。このような観点から、M&Aにおけるディールは、仲介会社などの専門家とともに慎重に進める必要があるのです。

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7. M&Aを行う際にディールを成功させるには

M&Aを行う際にディールを成功させるには

M&Aを行う際、ディールを成功させるためにはどのような点を意識して行えばよいのでしょうか。ここでは、特に重要な3点を紹介します。

【M&Aを行う際にディールを成功させるには】

  • ディールブレーカーになる要因をなくす
  • M&Aの際にディール対価を現金とする
  • M&Aの専門家に相談する

ディールブレーカーになる要因をなくす

1つ目のポイントは、ディールブレーカーになる要因をなくすことです。ディールブレーカーとは、M&Aを断念しなければならない事象のことを指します。

買い手側・売り手側でそれぞれがコントロールできる事象については、その要因を排除できるように努力することが大切です。

買い手側は、M&Aの希望内容を明確に決めてからM&A先を選定することによって、目的の違いによるディールブレーカーを回避できます。

また、売り手側は、簿外債務や虚偽の報告に注意しましょう。買い手側によるデューデリジェンスが実施されて事実が発覚すれば、ディールブレーカーの要因になる恐れがあります。

M&Aの際にディール対価を現金とする

2つ目のポイントは、M&Aの際にディール対価を現金とすることです。M&Aのディールでトラブルになる可能性があるものは、取引価額の交渉にほかなりません。

買い手側は、優良企業をできるだけ安く買いたいと考えますが、売り手側は、自社をできるだけ高値で売りたいと考えるものです。

ディール対価は、現金だけでなく株式やモノなどでも可能ですが、株式は将来的に株価が変動し損失を被る恐れがあること、モノについては換金が手間であることなど、現金以外だとトラブルに発展する可能性があります。

無用なトラブルを避けるためには、ディール対価を極力、現金にするようにしましょう。

M&Aの専門家に相談する

3つ目のポイントは、M&Aの専門家に相談することです。M&Aの成功率は約30%であるともいわれており、単純計算では3つのM&A案件に対して1件しか成功しないことになります。

成功する1件に入るためには、M&Aの専門家に相談して適切なサポートを受けることは必要不可欠といえるでしょう。M&A専門家はM&Aに精通しており、かつ豊富な経験や実績があるため、交渉についても有益なサポートを受けられます。

M&Aのディールを成功させたいのであれば、できるだけ早い段階でM&Aの専門家に相談するようにしましょう。

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8. M&Aを行ううえでおすすめの仲介会社

M&Aを行ううえでおすすめの仲介会社

出典: https://masouken.com/

M&Aにおいてディールは非常に重要なものですが、ディールを適切に行い、かつ満足な結果を得るためには、M&Aに精通している専門家に依頼することが不可欠です。そこで、おすすめの仲介会社として、M&A総合研究所を紹介します。

全国の中小企業のM&Aに数多く携わっているM&A総合研究所は、豊富な経験と知識を持つM&Aアドバイザーが専任となり、相談時からクロージングまでのM&Aディールについて適切なサポートが可能です。

これまでの実績で培った独自ネットワークを駆使し、通常は10カ月~1年以上かかるとされるM&Aを、最短3カ月でスピード成約する機動力も強みとして持っています。

料金システムは完全成功報酬制となっており、着手金や中間手数料、月額報酬などは一切、かかりません。そして、もし仮にM&Aディールが成約しなければ、手数料の請求はないのが完全成功報酬です。

また、成功報酬額は国内最安値水準ですから、安心してリーズナブルにM&Aディールの実現が目指せます。随時、無料相談を受けつけておりますので、M&Aを検討される際には、お気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継の仲介会社ならM&A総合研究所
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9. まとめ

まとめ

本記事では、M&Aにおけるディールについて紹介しました。ディールという言葉は、あまり聞きなれたものではありませんが、意味を理解しておけばM&Aの専門家との会話もスムーズに進むでしょう。

そして、M&Aにおけるディールを適切に実施し、ディールブレーカーを極力避けるためには、専門的な知識を持っている専門家に相談しながら進めていく必要があります。実績のあるM&Aの専門家であるM&A総合研究所であれば、スムーズな課題解決が可能です。

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