【2020年最新】空調設備工事会社のM&A事例15選!動向や売却までの流れを解説!

受注単価下落による競争激化に伴い、空調設備工事会社ではM&A・売却・買収・譲渡による業界再編が進んでいます。また、空調設備に限らず多領域の工事事業を手がける会社も増えています。当記事では、空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の動向について解説します。


目次

  1. 空調設備工事会社とは
  2. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡動向
  3. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡事例15選
  4. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の流れ
  5. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡のメリット
  6. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の相談先
  7. まとめ

1. 空調設備工事会社とは

空調設備工事会社とは

地球規模で問題視されている地球温暖化は年々深刻さを増しており、それに伴いエアコンなどの空調設備は人々の生活に欠かせないものになりつつあります。

今後も需要が大幅に縮小する見込みは薄く、空調設備工事会社の業績は他の業界と比べて安定が予想されます。

一方で、生産現場の海外移転等の影響をうけ受注単価が下がっていることも否めません。この章では、空調設備工事会社はどのような会社で、何をやっているのか、定義や特性を解説します。

空調設備工事会社業界の定義

エアコン・換気扇・湿度調整機など、建物に付属する各種空調設備の取り付け・修理・取り外し工事を行う会社が空調設備工事会社です。

住宅・オフィスビル・病院・工場などのあらゆる建物がサービス対象ですが、近年は付帯業務として保守・点検サービスを展開する会社が増えています

空調設備工事会社は、建設業の中の設備工事業(管工事業)に分類されるのが一般的で、事業を行うためには「管工事建設許可」を取得する必要があります。

2. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡動向

空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡動向

大幅な業界縮小の煽りは受けにくいと考えられている空調設備工事会社ですが、生産拠点の海外移転が進むことで受注単価の下落が進んでおり、競争激化や業界再編の波に晒されています

ここでは、喫緊の空調設備工事会社の動向やM&A・買収・売却・譲渡事情について、以下5つの観点から詳しく解説します。

【空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡動向】

  1. 中小企業が多く競争が激しい
  2. 事業規模拡大を目的としたM&Aの増加
  3. 周辺事業の買収が増加
  4. 業界が古く後継者問題も顕著

①中小企業が多く競争が激しい

総務省の統計によれば、全国の管工事業事業所の85%以上は従業者数が100人未満であり、業界として中小企業の割合が多いのが特徴です。

近年は、クライアントであるメーカーによる生産工場の海外移転や、事業縮小にかかる新設拠点数の減少を受けて、単価はじわじわ下落基調にあります。

②事業規模拡大を目的としたM&Aの増加

直近数年間はオリンピック特需があったため、空調設備工事会社は活況を呈していました。

幅広い業務を手がけて多くのニーズを取込みを図る企業、また高値のうちに会社を手放そうというオーナーなどが増え、同業種・異業種問わずM&A・買収・売却・譲渡が注目されてきました。

③周辺事業の買収が増加

これまで既存領域の工事案件などしか手がけてこなかった空調設備工事会社ですが、昨今は受注単価下落への早急な対応が不可避な状況です。

競争力強化を展望する空調設備工事会社は、周辺事業である電気設備工事や保守点検事業を展開する会社の買収を進めています。

逆に、事業が立ち行かなくなった結果、空調設備工事会社へ会社を譲渡・売却したいといったニーズも増加基調にあります。

④業界が古く後継者問題も顕著

空調設備工事会社を含む建設業界全体で、担い手不足・次世代の若い経営層の不足という問題に直面しており、買収・売却・譲渡によって課題解決を図る企業が増加しています。

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3. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡事例15選

空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡事例15選

この章では、近年空気設備工事会社が実行したM&A・買収・売却・譲渡に関する15の案件を紹介します。

①日立造船の子会社同士の合併

2009年、日立造船は連結子会社10社を吸収合併しました。もともと全ての会社の株式100%を日立造船が保有していたので、会社売却や株式譲渡などは発生していません。

グループ内の機械・プロセス機器部門と鉄構・建機部門を「機械・インフラ本部」として統合、精密機械部門を「精密機械本部」として統合しました。

当事例は、各本部・部門間におけるシナジー効果やプロダクトミックスの推進など統合効果を発揮し、事業拡大を推進するべく行われ、日立造船は空調設備工事会社としての機能を、自社で持つことになりました。

②マイスターエンジニアリングによるエコー防災のM&A

2018年、ファシリティー関連事業を営むマイスターエンジニアリングは、エコー防災の株式100%を取得し完全子会社化(買収・売却)しました。

エコー防災は、消防用設備の設計・施工・保守等を手がける空調設備工事会社です。マイスターエンジニアリングは、このM&Aによって、既存事業のサービス向上と領域拡大、あわせて事業効率化を企図しています。

③日創プロニティによるダイリツのM&A

2018年、日創プロニティは、空調設備関連機器製造・空調設備工事会社であるダイリツの株式100%を取得し完全子会社化(買収・売却)しました。取得価額は5100万円です(アドバイザリー費用等除く)。

板金加工等を展開する日創プロニティは中期経営計画にて事業領域の拡大を推進するとしており、当該計画遂行の一環としてこのM&Aが実行されました。

④新日本空調による日宝工業のM&A

2016年、空調をメインとして電気・防災等設備全般のサービスを提供を行う新日本空調は、日宝工業の株式100%を取得し完全子会社化(買収・売却)しました。

日宝工業は、大手自動車会社や大手食品メーカーの工場における電気設備工事等に強みを持つ企業です。

空調設備工事会社の機能を持つ新日本空調は、このM&Aを新たなサービスの提供とシナジー創出による事業基盤強化の端緒としたい、としています。

⑤ダイキン工業によるフランダース社のM&A

2016年、空調機器大手のダイキン工業はアメリカの子会社を通じて、フランダース社(同国企業)の株式100%を取得し、完全子会社化(買収・売却)しました。取得金額は4億3000万米ドルです。

フランダース社は、米国トップシェアを誇るエアフィルタメーカーで、特に製薬や食品分野などクリーンルーム向けの商品に強みがあります。

同事業に関して、既に北米・欧州・中国・東南アジア等世界各地に進出しているダイキン工業は、このM&Aを通じて海外事業の業績拡大を一層推進していくとしています。

⑥四電工による有元温調のM&A

2018年、空調設備工事会社である四電工は、有元温調の株式100%を取得し完全子会社化(買収・売却)しました。

有元温調は、兵庫県を中心にビル・病院・公共施設などの管工事や、給排水工事に手がける空調設備工事会社です。

四電工は、今次M&Aを皮切りに、これまで電気設備工事のみに留まっていた関西での事業領域を広げ、総合設備企業としての事業基盤強化・機能拡充を図りました。

⑦日立製作所による日立コンシューマ・マーケティングと日立アプライアンスのM&A

2019年、日立製作所は、グループ企業である煮立ちコンシューマ・マーケティングと日立アプライアンスを合併し、日立グローバルライフソリューションズを新たに発足しました(新設合併)

両社はもともと日立製作所の100%子会社であり、会社売却や株式譲渡などは発生していません。

日立コンシューマ・マーケティングは家電の設計及び製造会社であり、日立アプライアンスは空調設備の販売と付帯サービスを展開してきた空調設備工事会社でした。

日立製作所は両社の合併により、商品企画~販売~アフターフォローまでのサプライチェーンの最適化を行い、多様なニーズに対応できる事業体へと進化することを展望しています。

⑧ラックランドによる大阪エアコンほかのM&A

2017年、店舗・商業施設の建築事業を営むラックランドは、大阪エアコンとオーエイテクノの株式100%を取得し完全子会社化(買収・売却)しました。

大阪エアコンは、環境保護機器の販売や取り付け・保守サービスを提供する企業で、オーエイテクノは業務用空調設備の工事・メンテナンスを主要事業とする大阪エアコン傘下の空調設備工事会社です。

従前より空調設備関連事業を重要分野と位置付けていたラックランドは、このM&Aを通して同事業の強化・拡大を図るとしています。

⑨ラックランドによる光立興業のM&A

2017年、ラックランドは、光立興業の株式100%を取得し完全子会社化(買収・売却)しました。光立興業は工場・スーパー・公共施設など各種施設に対して業務用ガス空調機器の設置工事、保守メンテナンスを行う空調設備工事会社です。

飲食店店舗の企画・デザイン・設計・施工・メンテナンスを主力事業するラックランドは、近年M&Aの積極推進によって、優秀な人材の確保や商業ビル・物流センターなどの新分野への進出を実施してきました。

このM&Aも業容拡大計画の一環であり、ラックランドはガス・空調設備部門の強化を展望しています。

⑩新コスモス電機によるフィガロ技研のM&A

2016年、家庭用ガス警報器などの製造販売を行う新コスモス電機は、フィガロ技研の株式66.6%を取得し子会社化(買収・売却)しました。取得金額は43億2900万円です。

フィガロ技研は、保安・空気質制御・冷暖房空調設備等の分野にガスセンサを供給する業界トップ企業です。

両社はそれぞれの市場において、国内需要減退・価格競争激化といった厳しい環境に晒されており、新市場への対応や製品ポートフォリオの拡充などが課題でした。

技術力・営業力・人材等の面でシナジー効果を創出し課題解決を図るべく、このM&Aが実行されました。

⑪三菱電機によるデルクリマ社のM&A

2015年、三菱電機は、イタリアの業務用空調製造会社出デルクリマの株式74.97%を取得(買収・売却)しました。

さらに本件株式譲渡完了後、イタリアの法令等の基づき、残るデルクリマの株式25.03%の公開買い付けを行い、完全子会社化しています。

取得金額は合計で約6億6400万ユーロ(約902億円)で、三菱電機にとって過去最大のM&Aとなりました。

欧州を重要市場として睨む三菱電機は、このM&Aによって欧州におけるシェア拡大を図るとともに、デルクリマの海外拠点網を活用したグローバル事業の拡大を見込んでいます。

⑫東京競馬場による株式会社タックのM&A

2015年、競馬場・遊園地・物流倉庫などの管理、賃貸を行う東京競馬場は、タックの株式100%を取得し完全子会社化(買収・売却)しました。

タックは、空調設備に関して設計~保守までトータルサービスを展開する空調設備工事会社です。東京競馬場は空調設備業の内製化によって、事業基盤の強化と新規事業への展開を目指します。

またタックとしても、会社売却・株式譲渡を行い東京都競馬の傘下に入ることで、大井競馬場や東京サマーランドなどの空調工事を施工するなど事業の幅を広げることになりました。

⑬アサヒHDによる紘永興業のM&A

2019年、アサヒHDは、グループ内でライフ&ヘルス部門を担っていた紘永工業の全株式を別会社に売却・譲渡しました。譲渡先は消防設備工事事業を主要事業としている事業永和ファシリティーズです。

アサヒHDは、事業の選択と集中による経営資源の最適配分を実現するため、この会社売却・株式譲渡を実施しています。

⑭橋本総業による若松物産のM&A

2013年、建設資材卸売業を営む橋本総業は、若松物産の株式100%を取得し完全子会社化(買収・売却)しました。

若松物産は、中部地区で空調設備等の販売・施工を行っている空調設備工事会社です。橋本産業は本件M&Aを、中部地区における営業基盤拡大の足がかりにすると位置付けています。

⑮中部電力による株式会社シーエナジーのM&A

2013年、中部電力は、グループ企業であるシーエナジーの未保有株式を全て買取り完全子会社化(買収・売却)しました。

シーエナジーは、LNG販売事業やESCO事業などを手がける会社で、グループ内ではエネルギーサービス分野を担っています。

完全子会社化によって連携体制を強化したうえで、中部電力の空調設備事業を類似事業を展開するシーエナジーに移管して業務効率化を図るとともに、さらに増資による資本強化を実施しました。

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4. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の流れ

空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の流れ

空調設備工事会社がM&A・買収・売却・譲渡を行う際は、事前に全体の流れを把握しておけばスムーズに進めることができます。

この章では、空調設備工事会社が実際にM&A・買収・売却・譲渡を行う際の流れについて解説します。

【空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の流れ】

  1. 専門家への相談
  2. 相談先との委託契約・戦略策定
  3. M&A先との交渉・各種契約書の締結
  4. デューデリジェンス
  5. クロージング
  6. 統合プロセスの実施

①専門家への相談

M&Aは多岐にわたる専門分野が必要であるため、M&Aのプロに相談して進めるケースが一般的です。主な相談先には以下のようなところがあります。

①M&A仲介会社

M&A仲介会社とは、譲受企業と譲渡企業の間に立ち、M&A相手先を紹介をしたり交渉を円滑に進める助言業務などを行う会社です。

M&Aビジネスでは、仲介のほかにFA(アドバイザリー業務)がありますが、FAは譲受側あるいは譲渡側のどちらかに立って支援業務をすることが、仲介との大きな違いです。

②M&Aアドバイザリー

譲受企業・譲渡企業のどちらかのサイドに立って、M&Aに関する支援を行うのがM&Aアドバイザーです。M&Aアドバイザリー業務はFAと呼ばることもあります。

③マッチングサイト

M&Aの相手先を見つけるマッチングプラットフォームです。M&A仲介会社やM&Aアドバイザーのマッチングサービスと異なるのは、マッチング後の交渉などは基本的に全て自身で行う必要があるという点です。

④金融機関・証券会社

殆どの銀行・証券会社は、M&A専門の部署を設けてアドバイザリー事業を展開しています。M&A仲介会社などに比べると、大規模案件の取り扱いが多いのが特徴的です。

⑤公的機関・事業引継ぎセンター

国が運営する親族内承継・第三者承継(M&A)の公的相談窓口が、事業引き継ぎセンターです。

各都道府県ごとに窓口があり各種サポートを行っています。案件規模は中小企業が対象ですが、個人事業主の事業から相談も受け付けています。

⑥税理・会計・法務事務所

M&A基本合意書締結後のDD(デューディリジェンス)と呼ばれるフェーズにおいては、税理士・会計士・弁護士の知識が必要になります。

また、事務所によってはDDのみならず、アドバイザリー業務を対応しているところもあります。    

②相談先との委託契約・戦略策定

M&Aにおいては、通常の企業活動では知り得ない重要情報を取り扱います。互いの企業名を明かしても良いか(ネームクリア)の確認を行った後、お互いの機密情報を保護するための契約を締結します。

秘密契約書の締結

秘密保持契約は、M&A取引に際して知りうる重要情報等を第三者に漏らさない旨を約束する契約です。NDA・CA・守秘義務契約などとも呼ばれています。

③M&A先との交渉・各種契約書の締結

次は、M&A候補先との具体的な交渉を進めていきます。交渉がある程度進んだ段階で意向表明書の締結、大筋で互いが合意したら基本合意書を締結します。

意向表明書の締結

譲受企業が譲渡企業に対して、M&Aの意思表示を行う書類が意向証明書です。意向証明書に法的拘束力はないものの、これにより譲受企業の本気度が明確になりその後の交渉を円滑にすすめやすくなります。LOIとも呼ばれています。

基本合意書の締結

基本合意書は、譲受企業・譲渡企業双方がM&Aに対する意思表示を行う書類です。双方という点が意向証明書と決定的に異なる点であり、取引形態や譲渡金額などの条項が盛り込まれています。MOUとも呼ばれています。

④デューデリジェンス

日本語では買収審査とも訳されるデューデリジェンス(DD)は、M&Aをクロージングするうえでもっとも大切なステップといえます。

譲受企業が譲渡企業について詳細な分析を行い、M&Aが譲受企業に与える影響やリスクはどのようなものが想定されるのかを把握することを目的に実施されます。

DDの結果を踏まえて、最終的な譲渡金額が決定します。ここでは代表的な4つのDDについて解説します。

財務DD

譲渡企業の財務状況を分析することを財務DDといいます。主に税理士や会計士が担当し、表面的な財務内容だけでなく、簿外債務や偶発債務まで詳細な把握を行います。

税務DD

譲渡企業の納税状況を調査することを税務DDといいます。過去の税金未払いの有無や債務超過・繰越欠損金などを分析し、買い手企業に与える税務リスクを判断します。税務DDも主に税理者や会計士が担当します。

法務DD

譲受企業の法令遵守状況を調査することを法務DDといいます。主に弁護士が担当して、人事労務や各種取引契約、更に訴訟等の法的係争の有無など、法律に関する全ての分野をチェックします。

業務DD

譲渡企業や譲渡事業の将来性や競争優位性などを調査することを業務DDといい、ビジネスDDや事業DDとも呼ばれています。

業務DDでは、譲渡企業・事業を取り巻く外部環境や競合企業の状況まで分析します。主に、M&Aアドバイザー、コンサルタントファームなどが担当するDDです。

⑤クロージング

最終譲渡契約書の締結・M&A対価の支払いを行います。これにより、人・もの・金といった要素が、譲渡側から譲受側へ移行することになります。

⑥統合プロセスの実施

統合プロセスとは、M&A成立後に譲受企業・譲渡企業で行われる、人事評価や業務ルール等各種制度体系の統合や経営方針の擦り合わせなどを指します。

PMIとも呼ばれており、M&Aの目的が円滑に達成されるために非常に重要なフェーズです。

【関連】M&Aでのデューデリジェンス(DD)の手続き方法!DD項目別に注意点も解説!

5. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡のメリット

空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡のメリット

空調設備工事会社のM&Aにはどんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、売却側・買収側それぞれの視点で解説します。

売却側

まずは売却側の5つのメリットを紹介します。

【売却側のメリット】

  1. 従業員の雇用確保
  2. 後継者問題の解決
  3. 売却・譲渡益の獲得
  4. 大手資本の下で安定した経営
  5. 個人保証・債務・担保などの解消

①従業員の雇用確保

経営者・会社オーナーにとって、会社を畳む際の大きな課題のひとつは従業員の働き口の確保です。

会社売却・譲渡であれば、従業員の雇用は担保されつつ、自らも引退できるという点が大きなメリットです。

②後継者問題の解決

近年は中小企業を中心に、親族内での承継者がいないがために経営者の高齢化が進んでいます。

そのようななか、会社を存続させ従業員の雇用も守るためには、会社売却・譲渡は事業承継の手段として大変有効です。

空調設備工事会社を含めた建設業界全体でも後継者問題は蔓延しており、早急な対応が必要とされています。

③売却・譲渡益の獲得

会社規模・事業内容によっても異なりますが、数千万~数億円の売却・譲渡益が得られるケースがあります

比較的需要が安定している空調設備工事会社は、事業の将来性などが高く見込まれる可能性もあり、そうなればより多くの売却・譲渡益を獲得できます。

④大手資本の下で安定した経営

大手の傘下に入ることで、幅広い顧客基盤や恵まれた事業環境、更に安定した資金援助などのバックボーンを手にすることが可能です。

⑤個人保証・債務・担保などの解消

会社売却・譲渡においては、負債・債務・担保も引き継ぎの対象になる包括承継になることが一般的です。

過去の借入や取引の際に差し出していた経営者の個人保証や不動産担保から解消されることになります。

買収側

続いては、買収側の5つのメリットを紹介します。

【買収側のメリット】

  1. 人材の確保
  2. 必要な事業を低コストで獲得
  3. 新規事業へ低コストで参入
  4. 顧客・取引先・ノウハウなどの獲得
  5. 事業エリアの拡大

①人材の確保

多くの空調設備工事会社は人材不足に悩まされています。M&Aを行うことで、即戦力になる優秀な人材を一気に獲得することができます。

②必要な事業を低コストで獲得

空調設備工事会社は、同業者であっても事業領域はぞれぞれ異なります。M&Aは自社事業と他社の関連事業の融合を実現し、シナジーを生み出すことで会社の成長スピードを加速させることができます。

また、経営者の高齢化に伴い、早期の会社譲渡を希望する空調設備工事会社も増えており、買収側は有利に交渉を進めることができる可能性が高くなります。

③新規事業へ低コストで参入

一から新規事業を始めようとする場合、相当の時間と費用が必要になります。一方、M&Aであれば実行後直ぐに事業をスタートすることができます。

自前での事業活動をした場合に比べて、元々ノウハウなどが蓄積されていることから、必要資金も安く済む可能性があります。

④顧客・取引先・ノウハウなどの獲得

空調設備工事会社によって、取引先や施工場所の得意不得意があります。今後伸びてくるであろう業界の取引先を増やしたい、他社の持つノウハウを獲得したい、などと考えている企業にとってM&Aは有力な手段になるでしょう。

⑤事業エリアの拡大

新エリアへの進出のためには、地域ごとの特徴や商慣習の理解が求められます。しかし、当該地域での経験がない企業にとってそれは簡単に理解できるものではなく、自社で対処しようとするとかなりの労力が必要です。

M&Aを行うことで、時間をかけずに地域のことをよく知る企業の獲得、早期のシェア確保が可能になります。

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6. 空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の相談先

空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の相談先

空調設備工事会社のM&Aを検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所は幅広い分野で豊富な実績を有する仲介会社です。

経験豊富なM&Aアドバイザー・会計士・弁護士のフルサポート体制を敷いており、高いサポート水準を活かした対応によって、平均成約期間は約3ヶ月とスピードを実現しています。

完全成功報酬制を採っているので、成約まで費用は一切かかりません。空調設備工事会社のM&Aをご検討の際は、電話・Webからお気軽にご連絡ください。

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7. まとめ

まとめ

当記事では、空調設備工事会社の業界トレンドやM&A・買収・売却・譲渡の動向、更に実際の取引の流れなどを解説しました。

空調設備工事会社を含めた設備工事業、さらには建設業界全体で経営者の高齢化や人材不足問題が蔓延しており、かかる対応策としてM&Aが増加傾向にあります。

【空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡動向】

  1. 中小企業が多く競争が激しい
  2. 事業規模拡大を目的としたM&Aの増加
  3. 周辺事業の買収が増加
  4. 業界が古く後継者問題も顕著

【空調設備工事会社のM&A・買収・売却・譲渡の流れ】
  1. 専門家への相談
  2. 相談先との委託契約・戦略策定
  3. M&A先との交渉・各種契約書の締結
  4. デューデリジェンス
  5. クロージング
  6. 統合プロセスの実施

空調設備工事会社のM&Aはますます加速していくものと考えられ、更なる業容拡大を図るにあたりM&Aは有効な戦略といえるでしょう。

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