空調設備工事業界におけるM&A・売却・事業譲渡の最新動向は?事例や譲渡価格をご紹介!

空調工事会社は業界の多くが中小企業であり、後継者問題の解決などでM&A・売却・事業譲渡を行う事業者が増加しています。この記事では、空調工事会社の事業譲渡の際のポイントや注意点について、業界の直面している問題も踏まえて解説します。


目次

  1. 空調工事会社とは
  2. 空調工事業界が直面している問題
  3. 空調工事業界の今後の動向予測
  4. 空調工事会社の評価を高めるポイント
  5. 空調工事会社の事業譲渡・M&Aは将来性と展望がポイント
  6. 空調工事会社の事業譲渡のポイント
  7. 空調工事会社の株式譲渡のポイント
  8. 空調工事会社のその他のM&A手法
  9. 空調工事会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて
  10. 空調工事会社を事業譲渡する際の相談先
  11. まとめ

1. 空調工事会社とは

空調工事会社とは

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空調設備工事会社とは、室内の冷暖房などの空調設備の設置工事を手がける会社を指します。空調工事とは、一般住宅・工場・会社などの施設を対象とする冷暖房など空調の取り付けやメンテナンス、入れ替え工事のことです。

空調工事会社には、冷暖房の設置や吸排気工事だけではなく、建物の設計と施工や保守点検、さらには電気やガスの工事を行うところもあります。

空調工事業者によってはアフターフォローやメンテナンスのサービスを敷くなど、自社の工事の内容に合わせたサービスを提供して他社との差別化を図っています。

空調設備は一般的に平均して10〜20年程度で寿命がくるといわれており、取り替えや修復などの対応については不動産会社からの連絡を通して工事を請け負います。

工事依頼は、個人からよりも建物を所有する不動産会社などの企業からなされることが多いため、企業同士の継続的な対応が求められる業界でもあります。

事業譲渡とは

事業譲渡とはM&Aの手法の1つで、事業を運営している企業がその事業を第三者に譲渡することです。

事業譲渡を行うことで、譲渡側の事業の一部ないし全部が受ける側の所有物になり、事業が継承されます。そのため、主に中小規模の事業者では承継対策や企業対策のために多く用いられています。

その他のM&A手法

その他のM&A手法には、会社分割・株式譲渡・合併などがあります。M&Aのうち、前述した事業譲渡と株式分割は会社の一部の事業を切り離し譲渡するものですが、株式譲渡や合併では、会社を全て譲渡します。

M&Aの手法によって、譲渡範囲やそれに伴う諸契約や認可の扱いが異なります。例えば、事業譲渡では、企業を丸ごと売るわけではないので経営権はそのまま残ります。

しかし、株式譲渡であれば会社全体を譲り、買い手に経営を継承するという形になります。また、会社分割や合併は主に大企業が行っており、事業分割は中小企業が行う傾向もみられます。

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2. 空調工事業界が直面している問題

空調工事業界が直面している問題

空調工事業界では、近年M&Aを行うケースが増えています。M&Aや事業譲渡が増えている背景には、空調工事事業の展開や拡大目的があります。

一方で、業界を取り巻く現状は明るい面ばかりではなく、相次ぐ新規参入による競争の激化・事業者が増えたことにより、取引先が受注先を選び始めているなどの動きへの危機感からM&Aに踏み切るケースもあると考えられます。

ここでは、空調工事会社が直面している問題として、以下の3つを解説します。
 

  1. 受注単価が競争激化により下落している
  2. 有資格者の従業員確保が難しい
  3. 入札方法の変更による影響が大きい

①受注単価が競争激化により下落している

空調工事業界においては、全体的に急激な仕事量の増加が発端となる課題が相次いでいますが、受注単価の下落もその1つです。

現在、空調工事会社の約80%が中小企業だといわれており、新規事業参入や異業種からの転入により今後も中小規模の事業者は増える可能性があります。

したがって、空調工事の受注案件が急速に増加しない限り競争が激化し、さらに厳しくパイを分け合う状況が続く可能性があります。

②有資格者の従業員確保が難しい

空調工事業界の仕事量増加は、慢性的な人手不足による問題をさらに浮き彫りにしました。

とりわけ空調工事施工の現場においては、実際に人手不足、特に資格を保有する従業員不足による受注の見送りなどの問題が起きています。

空調工事に必要な資格には、主に管工事施工管理技士や電気工事士などがあります。

【管工事施工管理技士とは】

  • 特定業種の技術を認定する国家資格である「施工管理技士」の一種
  • 空調工事・ダクト工事・ガス配管工事など管工事と呼ばれるものの施工計画の作成、品質・安全管理などを担当する
  • 1級と2級が存在し、それぞれ役目が違う

【電気工事士とは】
  • ビルや工場にある電気設備の工事をするのに必要な資格
  • 空調設備の中の電気系統の工事が必要なものに対し、必ず施工に必要になる資格

しかし、中小企業が80%を占める空調工事業界では、受注競争の激化と合間って有資格者の人材確保も熾烈なものとなります。

管工事施工管理技士は全国に約56万人、電気工事士は17万人ほどいるとされていますが、特に電気工事士有資格者は建設業界から全体的に、また近年では次世代エネルギー関連の電気工事などからも需要があり、さらに厳しくなることが見込まれます。

③入札方法の変更による影響が大きい

国や地方公共団体により公共事業が発注される場合、発注者が空調工事を請け負う受注者を募りますが、その際の入札方法にも複数のものがあります。

希望者のうち、発注者側の条件を満たす事業者同士で競って契約者を決める一般競争入札のほか、発注者により指名を受けた事業者同士が競争を行い決める指名競争入札、複数の事業者に企画や技術を提案させ、発注者がその中から選ぶ企画競争入札などがあります。

その入札方法が変更されれば、空調工事会社でのこれまでの入札の手順や業務に変化が生じ、現場で行うメインの業務へと影響が大きくなることになります。

3. 空調工事業界の今後の動向予測

空調工事業界の今後の動向予測

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前章のような現状にある空調工事業界ですが、どのように予測されているのでしょうか。ここでは、空調工事業界の今後の動向について、以下3つの視点から解説します。
 

  1. 大手同業者・異業種などによる内製化が進む傾向
  2. 工場を海外に移転する大手企業が増加
  3. 空調工事業界の事業譲渡・M&A動向

①大手同業者・異業種などによる内製化が進む傾向

業務の内製化とは、それまで企業が外部の業者に委託していた業務を自社内で行うことを指します。

空調工事会社であれば、顧客の相談に対するプランの提案や設置工事の施工、事後メンテナンスなどを一貫して自社で請け負うケースがあげられます。

利用者は複数の業者を選ぶ必要がなくなり、事業者は人件費を削減できるというメリットがありますが、それまで他業種と分業で行なっていた業務を自社で一貫させるためには一定の規模や資本が必要となり、必ずしも全ての空調工事会社が行えるわけではありません。

内製化に成功している空調工事会社の例としてリム工事があり、事業継承を行うことで空調工事の専門会社としてのスキルと実績を積み上げ、なおかつ地域密着を貫くことで内製化に成功しています。 

②工場を海外に移転する大手企業が増加

近年では、空調工事会社のみならず、設備工事業界各社が海外への事業展開に注力する傾向がみられます。

東京五輪が開催されますが、それ以降は都市部はさほど極端に落ち込まないにしても、地方部で設備工事の需要減が懸念されており、国内市場の全体的な縮小が見込まれることがその理由と考えられます。

近年では、2016年に空調設備工事ほか給排水衛生・プラント設備などを行う新菱冷熱工業が、マダガスカル島近郊に日経設備会社初の営業所を開設しています。また、2017年には新日本空調もカンボジア支店を設けています。

こうした動きから、空調工事業界の各社が将来的な日本国内での市場が縮小するとの見方を受け、空調工事の受注活動を活性化させたり、業務規模や会社規模を拡大しようと動いていることが伺えます。

③空調工事業界の事業譲渡・M&A動向

空調企業業界でのM&Aの動きは決して少なくはありません。多かれ少なかれの、そして中小企業・大企業問わず、空調工事を手がける会社が事業譲渡を行い、事業拡大や他企業との協力体制の構築を行なっています。

近年の事業拡大の例としては、三菱電機のM&Aの事例があり、イタリアの空調工事事業会社であるデルクリの株式を取得し子会社化を行いました。

2015年と2016年の2回に分けて、それぞれ株式譲渡・株式の公開買い付けという形でM&Aを行い、三菱電機は世界市場における業務用空調や冷熱機器事業の強化を図っています。

また、このM&Aは、空調工事事業への他事業からの参入および事業拡大を目的とした例となります。

4. 空調工事会社の評価を高めるポイント

空調工事会社の評価を高めるポイント

M&Aを行うときは、必ず相手先の企業から自社を評価されることになります。

事業譲渡・売却などどのような形にしても、売り手側・買い手側とも「どのような企業を選ぶか」の選択は今後の経営や事業運営を左右する重大なものであり、慎重に行わなければなりません。

ここでは、会社の評価を高めるために意識すべき2つのポイントについて解説します。
 

  1. 有資格者を保有している事
  2. 特定の地域でシェアがあり、実績が豊富にある事

①有資格者を保有している事

M&A・事業譲渡において、技術やノウハウの獲得は売り手・買い手共に重要な目的に上がることが多いため、有資格者の従業員が会社に在籍していることは相手からの評価も高くなります。

特に中小規模の空調工事会社にとって、こうした有資格者の有無は死活問題ともなります。

経験者である場合も除き、従業員に現場での経験を積ませながら資格を取らせるケースが多いですが、有資格者である従業員が多ければ多いほど、事業譲渡時には有利になります。

②特定の地域でシェアがあり、実績が豊富にある事

特定の地域でシェアを占めていることも、事業譲渡では有利に働きます。ある特定の地域でシェアがあるということは「○○市の××といえば△△会社」というように、ある種ブランド化ができている状態です。

全国的に展開している大企業であれば、どこであっても選ばれる可能性も高いですが、空調工事業界の8割は中小企業であり、大企業のようにネームバリューで押していくという戦略は難しいでしょう。

特定の地域でシェアがあったり、もしくは手がけた施工などの実績が積み上げられているならば、それがネームバリューとして機能します。

熾烈な競争となりがちななか、1つでもほかの空調工事会社に差をつけられている点があれば、M&Aにおいても有利に働きます。

5. 空調工事会社の事業譲渡・M&Aは将来性と展望がポイント

空調工事会社の事業譲渡・M&Aは将来性と展望がポイント

M&A・事業譲渡をする際、現在の課題解決に主眼を置く場合は「事業譲渡を行なった後に会社がどうなっていくか」という長期的な目線を持つことが必要です。

事業譲渡や売却という手段を使って、どのように会社や事業を残していくかという視点を据えたうえで、時期を見定めて準備に取り掛かるようにしましょう。

2020年以降市場規模が減少する可能性がある

東京オリンピック以後に市場規模が減少する可能性は、以前から指摘されてきたことです。

東京オリンピックを受けて、特に地方部で需要が低下することで全国的に市場規模が減少するとの見込みを受け、その需要減を補うために2016年前後から海外に支部や事業所を移す動きがみられていました。

以前から、東京オリンピックを受けての国内景気悪化は指摘されており、対策をとっていた企業も少なくないと考えられますが、さらに様子を伺い適切に動くことが必要になるでしょう。

大手企業によるワンストップサービスに理解がある

ワンストップサービスとは、空調工事のあらゆる過程・サービスを全て1つの会社だけで受けられることを指します。

空調工事業界の特に大手会社では、冷暖房などの空調設備の製造や販売、施工や修理を一挙に行う所もあります。

ワンストップサービス形態は近年増えており、また広く受け入れられているものでもあります。

元々は電気・ガス・水道など、民間業務に手続きが必要なものを一括して行えるような関西電力や大阪ガスなどがワンストップ提供の先駆者だったこともあり、1つの店であらゆる買い物を済ませられる商業施設などもワンストップサービスの一例です。

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6. 空調工事会社の事業譲渡のポイント

事業譲渡のポイント

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この章では、空調工事会社が事業譲渡を行うポイントについて、空調工事会社を株式譲渡する際の注目点や株式譲渡に適した空調工事会社の条件といった観点から解説します。

空調工事会社を事業譲渡する際の注目点

事業譲渡では、どの事業を譲渡するか細かく選択・指定することが出来、無駄のない売買が可能です。つまり、一部だけの不必要な事業を売却して、その分の資金を手にするということができます。

空調工事業界では、新規参入や大企業によるエリア拡大の影響を受け、競争が激化しています。

また、慢性的な有資格者の技術者不足によって事業の見通しがつかなくなり、売却を検討している中小事業者も増えています。

競争激化への対応や人材不足の解決策として、事業譲渡により事業を買収するという手段もあります。売却だけでなく買収の需要も同時に高まっていることは注目すべきポイントといえるでしょう。

空調工事会社の事業譲渡事例

空調工事会社の事業譲渡の例としては、2011年にヤシマ・エコ・システムが日立空調関東株式会社へ事業の一部を譲渡したケースがあります。

ヤシマ・エコ・システムは、空調機器のほか温湿度温湿度調整機器の販売から修理、設計から施工までを行う会社です。

譲渡先の日立空調関東株式会社は、冷暖房設備、給排水設備のほか照明設備などの製造や販売、施工および工事の請負を業務としています。

事業譲渡の主な目的は事業再編であり、ヤシマ・エコ・システムと日立空調関東株式会社それぞれの方針及び戦略が一致したことで、事業譲渡が成功した例になります。

事業譲渡に適した空調工事会社とは

空調工事会社の事業譲渡のメリットには、主に以下のようなものがあり、事業のみでやりとりができるため、株式を発行していなくともM&Aが行えることから、個人事業主が用いるケースも割合多くみられますす。

【事業譲渡のメリット】

  1. 後継者不足を解決できる
  2. 有資格者の従業員を新たに確保できる
  3. 隣接業種や新規エリアへの進出が容易になる
  4. 自社グループ内でさまざまな工事が可能になる

手続きが煩雑になり、税負担も比較的大きくなりますが、法人格を残すことができるので、上記のような目的があり法人格を残したい場合は、事業譲渡を選択するのもよいでしょう。

しかしながら、自社にとってどのスキームが最適なのかを判断するには、専門的な見解も必要になるため、M&A仲介会社などに相談することをおすすめします。

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7. 空調工事会社の株式譲渡のポイント

空調工事会社の株式譲渡のポイント

前章では、空調工事会社の経営上の課題を解決する手段として事業譲渡を紹介しましたが、そのほかに株式譲渡を用いることもできます。株式譲渡は、株式を相手先企業に譲渡することで会社の経営権を移行する手法です。

空調工事会社を株式譲渡する際の注目点

近年、空調工事会社の株式譲渡は、事業譲渡と同様に増加傾向にあります。空調工事会社の事業承継問題の解消を図ることが増加背景として挙げられます。

株式譲渡を行うことで、経営者の事情により引き継げなかった事業が承継できるうえ、激化する競争に対抗できる企業強化が期待できます。

さらに、さまざまな工事過程を全て自社で行うワンストップ経営が実行でき、事実上下請けから脱却できる可能性も生じます。

買い手側も、基本的に既存事業の拡大や人材・技術の獲得目的で探しているため、上手くマッチングができれば、互いのアピールポイントを生かした非常に強力なサービスを提供できることになります。

8割以上が中小企業でかつ企業数自体も増加傾向にあり、その多くが下請けである空調工事会社にとって、株式譲渡によるこうしたメリットは、事業譲渡と併せて検討材料となるでしょう。

空調工事会社の株式譲渡事例

空調工事会社に関連した株式譲渡の事例では、2014年にアサヒホールディングス株式会社(5857)の連結子会社の株式会社インターセントラルが、横浜市の紘永工業株式会社の全株式を取得し完全子会社化しています。

紘永工業株式会社は、空調工事のほかに防災や衛星関連設備の設計や施工を営んでいます。一方のインターセントラルは、暖房機器の製造や販売、空調システムの設計と施工を行なっている会社です。

この株式譲渡による子会社化によって、インターセントラルは空調設備・空調工事事業の補完を意図しています。

株式譲渡に適した空調工事会社とは

株式譲渡によって全株式を譲渡あるいは取得すれば、相手企業と完全親子関係を築くことができます。また、事業譲渡と比較して手続きの負担が少ないうえ、税負担も比較的少額に収まるのもメリットです。

しかし、付き合いの深い中小企業同士で行う場合、手続きが手軽なことが災いしトラブルになるケースや、多くの株主が株式を保有している場合は、集約にかなりの手間がかかることもあります。

どの手法にもいえるように、株式譲渡にも一長一短があるので、判断に迷ったり不安のある場合は専門家に助言を仰ぐとよいでしょう。

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8. 空調工事会社のその他のM&A手法

空調工事会社のその他のM&A手法

空調工事会社のM&Aについて、事業譲渡や株式譲渡という手法を紹介してきましたが、国内外のさまざまな空調工事会社のM&A事例をみると、多様なM&Aスキームが採択されていることがわかります。

例えば、オリックス・ファシリティーズ株式会社(OFC)と株式会社アペックス和光は、それぞれを親会社、子会社とする株式交換という手法を行いました。

株式交換とは、その会社が発行している株式全てを相手会社に取得させ、100%の親子関係を実現させる手法であり、譲渡や買収とは違い、組織再編行為に当たります。

そのため、経営統合・グループ再編目的で用いられることが多く、株式全員の同意を得ることなく完全子会社化を実現できる、会社の独立性の維持ができるなどのメリットを有します。

OFCは、ビル管理やテナント運営管理、コンストラクション・マネジメントなどの幅広い事業展開を行なっています。

一方のアペックスは、在籍する多数の有資格者による電気設備・空調設備などの工事事業を主力にしています。

両者はともに株式会社大京の子会社でもあり、大京グループの全国規模の顧客とアペックス和光の高度な技術力や施工力を掛け合わせることで、工事関連の受注拡大の増加を試みました。

このように、状況や目的に合わせて多数のM&Aスキームから適切なものを探ることが出来ます。

9. 空調工事会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて

空調工事会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて

空調工事会社の事業譲渡・株式譲渡の際には、各種引き継ぎや契約上の地位の移転手続きなどに注意しなければなりません。

最も重要なのは、空調工事会社の営業に欠かせない管工事の建設業許可の取り扱いであり、この許可がなければ空調工事会社は営業を続けることはできません。

また、事業譲渡・株式譲渡を実施した後も、許可の要件を満たしている必要があります。管工事の建設業許可の条件としては、以下のものがあります。

【管工事の建設業許可の条件】

  • 1・2級の管工事施工管理技士等の資格を有した、専任技術者の資格のある人物であること
  • 5年以上の役員経験があること

事業譲渡を行う場合、注意すべきこととして、事業譲渡は会社そのものを引き継ぐのではなく、あくまで事業の一部または全部を譲渡する手段なため、建設業許可を引き継げないことがあることです。

買い手企業側が建設業許可を取得している場合は問題がありませんが、そうでない場合は事業譲渡後に新たに取得しなければ営業することができません。

その場合、約3ヶ月ほど期間が必要なため、買い手企業が建設業許可を取得するのにかかる時間を織り込んで事業譲渡を準備する必要があります。

一方の株式譲渡であれば、会社の株主の名義が変わるだけにとどまるため、管工事の建設業許可は引き継がれます。

したがって、事業譲渡を行う場合は空調工事を含めた建設工事関連の同業者であるならば、許可に関する話もスムーズに進みやすいですが、全くの別業界との事業譲渡となる場合は建設業許可がないと営業ができないことを含め、十分周知させておく必要があります。

10. 空調工事会社を事業譲渡する際の相談先

空調工事会社を事業譲渡する際の相談先

空調工事会社の事業譲渡をお考えの方は、ぜひ一度M&A総合研究所にご相談ください。

M&A総合研究所では、M&Aアドバイザーと専門の会計士・弁護士のチーム体制で、M&Aをフルサポートいたします。

M&Aのスピード成約の実現を心がけており、通常は成約まで10~11ヶ月かかるところ、平均3ヶ月というスピードを実現しています。

料金体系は完全成功報酬制であり、着手金や中間金、月間報酬は一切いただいておりません。

Webや電話による無料相談を24時間受け付けております。空調工事会社の事業譲渡・M&Aをご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご連絡ください。

空調設備工事会社のM&A・事業承継ならM&A総合研究所
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11. まとめ

まとめ

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本記事では、空調設備工事業界を取り巻く現状の課題や今後の動向、空調工事会社が事業譲渡、株式譲渡等により解決できる課題について解説しました。

空調設備工事業界は、2020年以降市場規模が減少する可能性があるため、事業譲渡・M&Aを検討する際はタイミングを逃さず行えるよう、動向に注視しながら準備を進めておくことが大切です。

【空調工事業界を取り巻く現状】

  • 競争激化による受注単価の減少化
  • 有資格者の従業員確保が困難になりつつある
  • 入札方法の変更による影響

【空調工事業界の今後の動向】
  1. 大手同業者・異業種などによる内製化の進行
  2. 大手企業が工場を海外に移転する動き
  3. 空調工事業界の事業譲渡・M&A動向

【空調工事業界の長期的展望】
  • 2020年以降の市場規模減少の可能性
  • 大企業によるワンストップサービスの牽引

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