後継者募集の3つの方法と注意点とは?使えるマッチングサイト10選も紹介

中小企業の経営者には「後継者不足で後継者募集をしたい」と考える人が多いです。後継者募集をすれば廃業しなくてすむからです。しかし、募集をしてもふさわしい後継者が見つかるとは限りません。今回は後継者募集の方法や注意点、おすすめのマッチングサイトを紹介します。


目次

  1. 後継者を募集する3つの方法
  2. 後継者募集をするときの3つの注意点
  3. 後継者に悩む経営者をサポートするマッチングサイト10選
  4. 後継者募集をするときに押さえるべき3つのポイント
  5. 後継者募集をしても上手くいかないときはM&Aも視野にいれよう
  6. まとめ

1. 後継者を募集する3つの方法

後継者を募集する3つの方法

まずは、後継者を募集したいときに使える3つの方法を確認しましょう。後継者を募集する方法は、主に以下の3つです。

  1. 事業引継ぎ支援センターに相談する
  2. 求人サイトに掲載する
  3. 後継者募集マッチングサイトに掲載する

これら3つの方法を押さえて、自社に最適な後継者の募集方法を採用してください。順番に見ていきましょう。

①事業引継ぎ支援センターに相談する

事業引継ぎ支援センターへ後継者について相談できます。事業引継ぎ支援センターとは、企業の後継ぎ不足を解消するために設置された公的機関をさします。

事業引き継ぎセンターで行われているのは、後継者不足に関する相談受付や事業承継相手のマッチング、M&Aの専門家や金融機関の紹介などです。公的な支援機関であるため信頼性は高く、利用しやすいといえます。

また、各都道府県に設置されている機関なので、地方の企業でも相談しやすいです。

一方で、平成23年に設置が始まったためか、経営者層への認知度が高くありません。そのため、事業承継のマッチング案件数が多くなく、後継者不足で悩む企業への対応数も少ない点がデメリットです。

しかし、年々認知度やマッチング実績が高まり続けているので、後継ぎ不足に悩んだら、まずは相談してみると良いでしょう。

②求人サイトに掲載する

一般的な求人サイトに掲載するのも手です。「次期経営者候補」「後継者候補」「幹部候補」として募集をかけることで、ゆくゆくは後継者となる意思を持つ人が応えてくれます。

今までに求人サイトを利用したことがあれば、同じサイトを使ってみると良いでしょう。「最初から経営にかかわることができる」といった魅力ある求人にすれば、たくさんの応募となることが予想されます。

ただし、誰でも応募できるため、後継者に相応しくない人も応募してくるかもしれません。対策として、「幹部・経営経験者」「一定の業界経験年数」「専門資格の有無」を応募条件とすることで、優秀な人材が集まりやすくなります。

③後継者募集マッチングサイトに掲載する

後継者募集に限定したマッチングサイトに掲載することもおすすめです。

近年はオンライン上で後継者のマッチングができるサイトが増えています。後継者募集のマッチングサイトが取り扱うのは、WEBサイトの売買や個人事業主のM&A案件が中心です。

M&Aマッチングサイトであれば、自社のペースで後継者募集を進めることができます。また、サイトに登録しておくだけでも、より多くの人の目に触れることが可能です。

しかし、マッチングサービスのみに対応するマッチングサイトも存在するので注意しましょう。このような場合、実際の交渉や手続きなどは、自社で行うか違うサービスを活用しなければなりません。

なお、サイトによっては、登録している案件の信頼性に不安があるケースもあります。そのため、サイトを選ぶ際には、M&A仲介も行っていて信頼性の高いサイトを基準に選ぶと良いです。

近年ではオンラインとオフラインを融合させ、中小規模の企業案件を取り扱い、マッチングだけでなく交渉から手続きまでをサポートする会社もあります。そのため、マッチングサイトの利用を検討する際は、サービス内容をよく確認したうえで選びましょう。

【関連】スモールM&Aを徹底解説!マッチングサイトの個人向けの案件も紹介!

2. 後継者募集をするときの3つの注意点

後継者募集をするときの3つの注意点

後継者募集をするときは、事前に3つの注意点を押さえてください。

  1. 費用がかかる場合がある
  2. 時間がかかる場合がある
  3. 求人サイト・マッチングサイトだとサポートがないこともある

順番に確認しましょう。

①費用がかかる場合がある

サービスを利用することで、費用が発生することがあります。マッチングサイトや仲介会社によっては、採用が決定したタイミングで手数料を支払わなければなりません。

登録や求人掲載自体は無料でも、実際にサービスを利用すると成功報酬として手数料が発生する場合がほとんどです。とりわけ大手のサービスを利用するほど、多くの手数料が求められます。

具体的に、少なくとも月々に20万円程度はかかるでしょう。予想外の手数料を請求されないよう、手数料を確認してからサービスを利用することをおすすめします。

費用を節約したいなら、月額制ではなく完全成功報酬制のサービスを選ぶのも良いでしょう。

②時間がかかる場合がある

後継者募集を始めてもなかなか良い人材が見つからず、時間がかかる場合もあります。

事業の内容や本社の所在地、規模感によっては応募者がいないことも考えられるのです。この場合、後継者募集をかけて待つだけでは、後継者はなかなか見つからないでしょう。

できるだけ早く後継者候補を見つけて、経営者としての育成や引き継ぎをしていくべきです。悠長に募集を待っていては時間の無駄になるかもしれません。

「求人サイトに掲載するのは半年だけ」と決めたり、さまざまな場所で募集を一度にかけたりするなど、工夫をしましょう。

③求人サイト・マッチングサイトだとサポートがないこともある

求人サイト・マッチングサイトだとサポートがないサイトもあるので注意してください。

サポートがなければ、求める人材に対して自社の良いところをアピールしてもらえません。結果的に後継者を見つけることができないでしょう。

名前の知らない会社の後継者になろうと考える人は、多くはありません。サポートがあるからこそ、条件に合う人材に対してアプローチをし、募集につながるのです。

求人掲載をしただけでは、採用となるのは難しいでしょう。求人サイト・マッチングサイトを利用するのであれば、サポートのあるサイトを選ぶことをおすすめします。

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3. 後継者に悩む経営者をサポートするマッチングサイト10選

後継者に悩む経営者をサポートするマッチングサイト10選

後継者募集をしたいときに役立つマッチングサイトを紹介します。おすすめのマッチングサイトは、以下10のサイトです。

  1. Careerjet.jp
  2. 求人ボックス
  3. Bond Associates(ボンド・アソシエイツ)
  4. 後継者ネット
  5. あぐりナビ
  6. 四季の美
  7. いなかパイプ
  8. 日本仕事百貨
  9. 旅館求人コム
  10. 第一次産業ネット

それぞれのサイトごとに特徴があります。順番に確認しましょう。

①Careerjet.jp

Careerjet.jpは、キーワードや勤務地などの条件を決めて簡単に仕事探しができる求人サイトです。一度の検索で全世界の3,600以上の求人サイトに接続でき、求人情報を確認できます。

正社員やアルバイトの求人はもちろんのこと、「管理職」「重役幹部」などに絞り込んだ求人検索ができるため、後継者募集の掲載にも適しているといえるでしょう。

②求人ボックス

求人ボックスとは、全国のあらゆる求人が掲載されている求人サイトです。キーワード検索で「後継者 東京」「後継者 IT」などと検索すると、後継者求人がたくさん掲載されていることがわかります。

さまざまな企業や士業事務所、農家などの個人事業主の募集も多いです。気軽に使えるサイトなので、一度掲載してみるのも良いでしょう。

③Bond Associates(ボンド・アソシエイツ)

Bond Associates(ボンド・アソシエイツ)とは、ヘッドハンティングで有名な求人サイトです。経営幹部に特化したヘッドハンティング・エグゼクティブサーチと謳うほど強みとしています。

後継者候補、経営者幹部を多く紹介している実績のあるコンサルタントが、専属でサポートしてくれるため、安心して任せることができます。

④後継者ネット

後継者ネットは、後継者を探す事業者と後継として働きたい人を引き合わせることに特化したマッチングサイトです。中小企業だけでなく、農家・医院などの後継者問題も解決します。

自分の会社にふさわしい後継者を選ぶため、後継者ネットのコンサルタントが直接ニーズをヒアリングし、マッチングを任せることも可能です。

⑤あぐりナビ

あぐりナビは、農業・酪農に特化した求人サイトです。農業・酪農では、日本最大級の登録者数です。

農業・酪農で後継者を探している場合は、このサイトを最初に使うことをおすすめします。それぞれの地域に担当者がいるため、要望を伝え、希望する人材を探してもらいましょう。

⑥四季の美

四季の美は、日本古くからの伝統産業をサポートするための求人サイトです。伝統工芸に携わる人や伝統工芸の道へ進みたい人がたくさん登録しており、後継者が見つけやすいです。

伝統工芸の後継者を育てるには、技術取得をさせて一人前になるまでに相当な時間がかかります。早い段階から登録し、自分の技術を次の世代へ引き継いでください。

⑦いなかパイプ

いなかパイプは、いなかと都会をつなぐ求人サイトです。田舎で事業を行う人へのサポートが目的です。

そのため、後継者探しだけでなくイベント企画の求人や田舎で行う事業の情報発信・広告掲載なども行っています。「都会から田舎へ行って事業を始めたい」と考えている人が、後継者として手を挙げてくれます。

⑧日本仕事百貨

日本仕事百貨は、小規模事業に寄り添った後継者・正社員の求人サイトです。通常の求人サイトと違い、サイト運営企業が事業を取材しメディアに掲載します。

記事を読んで共感した人が応募をするので、自社を深く知ってもらった状態での応募となります。比較的熱い思いを持つ人が応募するため、そのような人材を求める方におすすめです。

⑨旅館求人コム

旅館求人コムは、業界初の旅館に特化した求人サイトです。全国の旅館やホテルなどの宿泊施設を職場としたい人が登録しています。

元々は宿泊施設のコンサルティングを行っていた会社が、地方で廃業していく旅館やホテルを見て後継者募集のできるサイトを作りました。他にも、新卒採用・外国人採用などニーズに合わせた求人を掲載できます。

⑩第一次産業ネット

第一次産業ネットは、農業・酪農・漁業・畜産など第一次産業の求人に特化した求人サイトです。「後継者」とフリーワードで検索すると、複数の求人が出てきます。

日本の第一次産業は、働く人が少なくなっており次世代の担い手がいない現状です。第一次産業ネットでは、こうした人材不足を解消するために、地方の第一次産業の新卒採用にも力を入れています。

4. 後継者募集をするときに押さえるべき3つのポイント

後継者募集をするときに押さえるべき3つのポイント

後継者募集をしても、事業承継がうまくいくとは限りません。そのため、後継者募集をするときは、以下3つのポイントを押さえておくべきです。

  1. 満足のいく待遇を提示する
  2. 引き継ぎや教育期間を考えて早めに採用する
  3. 後継者のスキルや年齢を考慮する

3つのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

①満足のいく待遇を提示する

後継者募集をするときは、客観的に見て満足のいく待遇を提示してください。

優秀な人材を後継者として迎えたい一方で、できるだけ採用コストを抑えたいのが中小企業経営者の気持ちです。しかし、本当に優秀な人材を後継者としたいならば、一定の待遇を提示したうえで募集をかけるべきです。

優秀な人材は大手企業など、さまざまな企業から声がかかるでしょう。優秀な人材に選んでもらえる待遇を提示し、後継者としてふさわしい人が応募してくれるよう工夫をすべきです。

マッチングサイトなど、後継者募集をするために使うサービスを一度確認し、同じような会社がどれくらいの待遇を提示しているのか確認しましょう。そうすることで、客観的な目で自社の後継者の待遇を決めることができます。

②引き継ぎや教育期間を考えて早めに採用する

後継者を迎え入れるタイミングは、引き継ぎや教育期間を逆算して考えましょう。最低でも、自分が引退したい5年前には後継者候補を社内に招くようにしてください。

事業を存続させるためにも、後継者には良い経営者となってもらい、取引先や顧客が抱く不安を払拭することが大切です。

特に、親族やマッチングサイトなどを利用して外部の人材を後継者とする場合、企業風土や実務についての理解が乏しく、すぐに事業を引き継ぐことは難しいといえます。

そのため、具体的な教育内容としては、実地で経験を積んだり、社外研修・セミナーへ参加したりするほか、取引先や顧客への挨拶周りも欠かさず行い、経営者としての経験を積ませるべきでしょう。

教育を全て終了し、一人前の経営者として事業の舵を取れるまでには、相応の期間が必要です。したがって、現在の経営者としては、後継者の教育に力を注ぐためにもできるだけ早い段階で候補者を見つけて、教育を始めることが大切です。

③後継者のスキルや年齢を考慮する

後継者のスキルや年齢は、後継者を募集する際に重点を置くべきことの一つです。経営にはいろいろなスキルが求められ、社内のシステムに順応しながらリーダーシップを発揮する必要があり、従業員や役員から認められる立ち居振る舞いなども求められます。

年齢に関しては、年齢を経るほどノウハウは蓄積されますが、現経営者と年齢が同じくらいの人を後継者にするとメリットは減るので、経営のノウハウとエネルギッシュさがある30~40代の後継者が好まれます。

以上が、後継者募集をするときに押さえるべきポイントでした。ここまで後継者募集について見てきましたが、後継者募集をしてもうまくいかないことがあります。

後継者募集をしても良い後継者が見つからない場合は、M&Aの選択肢があることも知っておきましょう。後継者不足をM&Aで解決するとはどういうことなのか、次の章で解説します。

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5. 後継者募集をしても上手くいかないときはM&Aも視野にいれよう

後継者募集をしても上手くいかないときはM&Aも視野にいれよう

後継者募集をしても良い人材が見つからなかったり、応募がなかったりした場合は、M&Aを視野に入れましょう。M&Aとは、会社同士の買収・譲渡のことです。

「M&Aは上場企業がするものでは?」と思う経営者もいるでしょう。しかし、近年は親族や従業員の中に後継者がいない場合、M&Aによって事業継続をする中小企業が増えています

また、後継者募集よりもM&Aで次の後継者(買い手)を見つける方が良いといった見解もあります。その理由は以下の3つです。

  1. 経営のプロが後継者となる
  2. シナジー効果によって会社が成長する可能性が高い
  3. まとまった資金が手に入る

3つの理由について確認していきます。

①経営のプロが後継者となる

M&Aをすると、買い手は企業であることがほとんどです。そのため、経営のプロが自社の経営者となります。

M&Aで会社を売却すると、買い手企業の子会社となったり買い手企業に取り込まれたりすることが一般的です。しかし、手法を選ぶことで今の会社を残すことができます。

買い手企業の経営者が自社の経営者となって事業を継続してくれるのです。後継者募集をすると今の経営者が後継者を育てる必要があります。しかし、M&Aならすでに経営者として活躍している人が次期経営者となります。

会社を買収できるほどの資金力もあり、買い手企業の利益は大きいと予想できます。このような経営のプロが後継者となるため、今まで育ててきた会社を安心して任せることができるのです。

②シナジー効果によって会社が成長する可能性が高い

シナジー効果によって会社が成長する可能性が高いです。シナジー効果とは、1+1=2以上の効果を発揮することをさします。つまり、買い手企業と経営統合することで、それぞれ単体で事業活動するよりも利益を上げられるのです。

以下の例が、M&Aで生じる可能性があるシナジー効果です。

  • 今までは関東エリアしか商圏がなかったが、全国展開する買い手企業の力によって自社サービスを全国展開できるようになった
  • 今までは40代をターゲットとしていたが、若い世代を顧客に持つ買い手企業の力によって若い世代の顧客を獲得できた

一方で、買い手企業も売り手企業の持つ技術やノウハウを使って新しいサービスや商品を作ったり、新しい顧客層を獲得したりできます。

このように、M&Aによって両社にメリットがもたらされるのです。結果的に、会社が成長できるでしょう。

③まとまった資金が手に入る

M&Aをすることで、まとまった資金を手に入れることができます。なぜなら、M&Aでは会社や事業を買い手企業へ譲渡する代わりに売り手企業は対価を受け取るからです。多くの場合、現金で受け取ることが可能です。

対価は、「会社の純資産(資産−負債)+3〜5年の純利益」程度と考えましょう。詳しい価格は専門家による企業価値算定を行ってもらう必要があります。

ある程度まとまった資金を手に入れることができるため、引退後の老後資金にしたり、新しい事業を始めたりと夢が広がります。

特に、「株式譲渡」の手法を使えば対価は高くなりやすいです。手法については、M&A仲介会社に相談すると、ベストな手法を提案してくれるでしょう。

事業承継・M&AのことならM&A総合研究所にお任せください

後継者不足についてお悩みの方は、ぜひM&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所は、中小企業の事業承継やM&Aのサポートを行うM&A仲介会社です。

M&Aに精通したM&Aアドバイザーが在籍しており、親身になって案件をフルサポートいたします。後継者不在やM&Aに関するお悩みを解決いたします。

無料相談を行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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6. まとめ

まとめ

中小企業の経営者には「後継者不足で後継者募集をしたい」と考える人が多いです。後継者募集をして優秀な人材を採用できれば廃業をのがれることができます。

しかし、募集をしてもふさわしい後継者が見つかるとは限りません。募集をするときは、サポートをしっかり行うサイトを選ぶことをおすすめします。

そして、M&Aも視野に入れ、事業が継続できる道を選びましょう。

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