建材・住宅設備機器業界のM&Aとは?メリットや相談先のまとめ!

近年、建材・住宅設備機器業界のM&Aが増加しています。今回は、建材・住宅設備機器業界の市場動向とM&A動向、さらに建材・住宅設備機器の卸業のM&A事例について紹介。M&Aを検討している方は今回の内容を参考に、建材・住宅設備機器業界のM&Aを成功させましょう。


目次

  1. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業界とは
  2. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の競合他社
  3. 建材・住宅設備機器業界でM&Aが増加している2つの理由
  4. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を売却する3つのメリット
  5. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を買収する3つのメリット
  6. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋をM&Aで売却する流れ
  7. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を売却するときの相場と、必要な時間
  8. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の3つのM&A成功事例
  9. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aは、M&A仲介会社に相談しよう
  10. まとめ

1. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業界とは

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業界とは

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建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業とは、建設材料や水回り設備・空調設備などの住宅設備機器の卸売りを行う事業のことを指します。

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業の最大の特徴は、住宅に関わるありとあらゆる種類の商品を取り扱うことです。また、製造先も幅広くあるうえに需要先は多様に存在します。

こういったことから、建材・住宅設備機器業界は、卸売業者を介することが多いです。その中心は地域に密着した経営を行う中小規模クラスの事業者となっています。

この記事では、これら中小規模クラスの卸売業者を総称して、建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋と記載します。

次は、事業の特性についても見ていきましょう。

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の3つの事業特性

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋には、M&A動向にもかかわる以下の3つの事業特性があります。

  1. 政府の住宅施策や金利情勢に影響を受けやすい
  2. 取扱商品が多岐にわたる
  3. 地域に根差した小規模事業者が多く存在

それぞれ順番に確認しましょう。

政府の住宅施策や金利情勢に影響を受けやすい

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の事業特性の1つ目は、政府の住宅施策や金利情勢に影響を受けやすいという点です。

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業の売り上げの大半は、新築住宅やリフォームに必要な建材・住宅設備機器が占めています。また、新築住宅の購入やリフォーム、リノベーションは非常に高額な費用がかかり、一般的な消費者にとってコストが高く感じられるものです。

そのため、税金制度の緩和や住宅エコポイントなどの補助制度といった国の住宅施策によって消費行動に大きく左右されます。

ですから、住宅購入のほとんどは住宅ローンを組んで行われるため、金利情勢によっても建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業の売り上げは大きく変化しやすいともいえるのです。

このような背景によって売り上げが不安定であるという点は、建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業の最大の特徴といえるでしょう。

取扱商品が多岐にわたる

すでに触れましたが、取扱商品の種類が非常に多いという点も特徴です。具体的には、次のようなものを取り扱っています。

  • 水回り設備
  • 空調設備
  • 浴槽設備
  • 木材
  • 鉄板
  • 鉄骨
  • セメント
  • コンクリート
  • 太陽光発電の設備

多くの商品を扱うためには、基本的に一定以上の人員規模が必要です。

しかし、建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業界は小規模の事業者が大半を占めており、人員規模を確保できない店舗も多く存在します。

そのため、大手住設機器メーカーの商品を卸売する特約店や代理店として営業する店舗が増加しており、M&A件数も増えてきているのです。

地域に根差した小規模事業者が数多く存在

3つ目の事業特性は、地域に根差した小規模事業者が多数存在することです。

取扱商品が多岐にわたる建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業は、多くの商品を取り扱っている大手企業がいます。その一方で、販売店の大半は地域密着型の小店舗です。

また、近年の動きとしては、建材・住宅設備機器の大手メーカーが地域に根差した小規模事業者と提携するケースが増えています。これは、自社でカバーしきれないエリアの顧客獲得を狙う動きです。

このような特性を持つ建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の今後はどのような予想ができるのでしょうか。

次の項目で市場動向と今後の推移も確認しておきましょう。

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の市場動向と今後の推移

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の市場動向は、ここ数年で大きく変化しています。

  • 建設動向・リフォーム市場が拡大傾向
  • 建材・住宅設備機器の卸・問屋の市場規模は縮小、競争激化

今後の動向も含めて、上記2つに分けて解説するので確認しておきましょう。

建設動向・リフォーム市場が拡大傾向

建材・住宅設備機器卸業の主軸である住宅の建設動向は、超低金利などを背景にリーマンショック以降ゆるやかに回復しています。

また、近年、リフォーム・リノベーションを主軸とする動きが出てきました。これは、人口が2008年をピークに減少傾向にあり、2030年には1億1,600万人にまで減少するという予測が背景にあるものです。

国も同様の方針を掲げており、「中古住宅・リフォームトータルプラン」で2020年までに中古住宅・リフォーム市場を20兆円に引き上げる目標を発表しました。

リフォーム減税やリフォームローンの対象を広げるなどの各種施策を行うことで、住宅リフォーム市場は拡大の傾向を見せ始めています。

さらに、安倍政権下で行われた異次元金融緩和や、マイナス金利の導入といった緩和策によって、短期的には購買意欲の増大が予測することが可能です。

ただ、そもそも市場環境が不安定であることや、2019年10月に施行された消費税増税(10%)などの懸念材料もあるため、消費動向が大きく低下する可能性も捨てきれません。

建材・住宅設備機器の卸・問屋の市場規模は縮小、競争激化

リフォーム市場は拡大傾向ですが市場規模は大きく縮小しており、今後も期待はしづらいことが予想されます。

現在、建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の市場規模は、長引くデフレや国内の新築住宅開発の減少などの影響により減少傾向です。具体的には、90年代前半の36兆円をピークに、近年では約半分の17兆円まで縮小しています。

さらに、人口が減少する国内市場では中長期的な縮小傾向は避けられません。

そのため、業界の大半を占める中小規模クラスの建材・住宅設備機器卸・商社・問屋が、縮小し続ける市場で限られた資源を競争して取り合う形となっています。

競争激化に伴い、経営環境が非常に厳しくなっているという実情があるのです。

経営環境の厳しさは、競合他社の動きにも大きく影響されます。

代表的な競合他社の動向や特徴も知っておきましょう。

2. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の競合他社

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の競合他社

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建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋では現在でも厳しい経営を強いられています。

この背景には以下3つの協力な競合他社が現れたことが大きく関係しているのです。

  1. 住設機器メーカー
  2. インターネット関連企業
  3. 家電量販店

それぞれ順番に関係性と影響について確認しましょう。

競合他社1.住設機器メーカー

もともと、住設機器メーカーは住宅設備を開発・製作し、卸業者に販売していました。ところが近年は、リフォーム需要を狙ったオンラインショップによる直販や特約店による低コストの卸売を拡大させています。

住設機器メーカーによる直販は、価格面で圧倒的に有利です。また、資本を活用してテレビコマーシャル等の広告を打っており、消費者に対しての存在感も増大させています。

このように、自社で顧客販売を行うようになった住設機器メーカーは、中小規模クラスの建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋にとって脅威的な存在となっているのです。

競合他社2.インターネット関連企業

リフォーム需要が拡大していることもあり、オンラインリフォームサービスにインターネット関連企業が参入してきています。

特に規模の大きな事例は、以下の2つです。

2014年7月、携帯ゲーム大手企業のグリー株式会社が、オンラインでのリフォームサービスを開始しました。同年12月には、住設販売インターネットサイトの運営会社セカイエ株式会社をM&Aにより子会社化。
2015年6月、大手オンラインストアのAmazonが、「リフォームストア」を開設。ダスキンや大和ハウスリフォーム、積水ハウスグループの商品を取り扱うようになる。

インターネット関連企業の参入によって、リフォームの需要がインターネットに流れました。

また、これまで不透明だった建材や住宅設備の価格が透明化されたことが、価格を押し下げる圧力の一因となっています。

競合他社3.家電量販店

家電量販店による強味を活かした住宅設備機器事業への参入が増えています

このような家電量販店が持つ強みを活かした参入は、今後の大きな脅威となるのです。

家電量販店の持つ代表的な強みは以下3つがあります。

  • 販売拠点が全国にある
  • 知名度が高い
  • 日々多数の消費者が訪店する

特に知名度の高さや販売拠点の多さは、影響の大きい部分です。

具体例でいえば、家電量販店のヤマダ電機が、エス・バイ・エルを2011年11月に子会社化し、スマートハウス事業へ参入しました。さらに、2012年には住宅設備機器メーカーのハウステックHDを子会社化しています。

自社の持つ知名度と拠点の多さを活かしていけることから、大きな影響力を持つでしょう。
 

ここまでご紹介した競合他社による住宅設備機器販売への進出によって、中小規模クラスの建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業者の販路はより少なくなっています。

では、どのようにして拡大する市場と競争の激化に対応していけばよいのでしょうか。

そこで選ばれているのがM&Aによる売却と買収です。

次の項目でなぜM&Aが選ばれているのかについて一緒に確認していきましょう。

3. 建材・住宅設備機器業界でM&Aが増加している2つの理由

建材・住宅設備機器業界でM&Aが増加している2つの理由

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市場規模の縮小や競合他社の増加を背景に、中小規模クラスの建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の経営環境は厳しいものとなっています。

そんな状況の中で、現在、建材・住宅設備機器業界のM&Aが増加しているのです。

理由は主に次の2つが考えられます。

  • 事業承継としてのM&Aが増加
  • 熾烈な競争を生き残るための合併や再編が増加

それぞれ、順番に確認しましょう。

理由1.事業承継としてのM&Aが増加

建材・住宅設備機器業界では事業承継のためのM&Aが増加しています。

なぜなら、人材不足による後継者問題を解決して会社を存続させるために利用されるからです。

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の2代目、3代目の経営者が引退の時期を迎えると、後継者の問題に悩まされてしまいます。少子化・高齢化による深刻な人手不足もあり、後継者問題を抱えている建材・住宅設備機器卸業者は数多く存在しているのです。

また、中小規模クラスの建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋は、数が多いうえに市場が縮小しているため、厳しい競争にさらされています。

このような背景から、厳しい競争で生き残るための企業パワーを獲得し、同時に後継者問題も解決できるM&A​​​​​​​が選ばれているのです。

事業承継について詳しく知りたい方は以下の記事で解説していますので、こちらも参考にしてください。

【関連】【保存版】事業承継とは?目的や税制、補助金の利用方法まで徹底解説!

理由2.熾烈な競争を生き残るための合併や再編が増加

国内市場の縮小と競争激化を受けて、合併や再編を行うM&Aが増加しています。

事業規模、エリアの拡大・維持のために、取扱商品や販売エリアが補完関係にある同業他社を買収しているのです。

多くの企業で、今後も厳しい争いが予想される業界で生き残るために「ある一定程度の規模」が必須と考えられています。そこで、M&Aで他社を買収することで、事業の安定化と一緒に規模を拡大させているのです。

このことから大手住設機器メーカーや大手建材卸業者による買収M&Aは今後も増加・継続していくことが予想されるでしょう。

他にも様々な理由でM&Aは活用されています。なぜ、M&Aを選ぶ企業が多いのかについてより詳しくまとめた以下の記事も参考にしてみてください。

【関連】M&Aを行う目的とは?売り手・買い手視点で目的を徹底解説

増え続けているM&Aですが、なぜここまで選ばれるのか。

それは売却側・買い手側のどちらにも大きなメリットがあるからです。

次の項目からそれぞれのメリットについてみていきましょう。

4. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を売却する3つのメリット

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を売却する3つのメリット

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建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aは、売却側・買収側の双方にとってメリットが豊富です。

売却側には、主に次の3つのメリットがあります。

  1. 後継者問題の解決
  2. 売却益の獲得と負債の解消
  3. 雇用の継続

それぞれ、順番に確認しましょう。

メリット1.後継者問題の解決

M&Aを行うことで、後継者問題を解決することが可能です。

競争激化と人手不足のなかで、建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の後継者不足は深刻な問題となっています。特に会社の先行きが不安で、後を継いでくれる家族も従業員もいないとなれば、会社の存続ができません。

M&Aを成功させれば後継者は自動的に決まり、会社を存続させることができます

メリット2.売却益の獲得と負債の解消

事業を売却することで、法人の負債を解消するとともに売却益を得ることが可能です。

たとえば自身で廃業を行う場合、事業設備や拠点を処分するうえで多額のコストがかかります。余剰在庫は売却することもできますが、原価での買取がほとんどです。また、債務を抱えていた場合は廃業後も返済し続けなければなりません。

一方、M&Aを行い会社を売却すると、まとまった売却益が得られます。事業の調子が良い段階でM&AM&Aを行えば、老後の生活資金として十分な売却益が得られるでしょう。

法人名義の負債も譲渡されるので、老後に大きな負債を抱える心配もありません。

廃業および事業承継を考えている方にとって、M&Aは非常にメリットが大きいといえます。

メリット3.雇用の継続

従業員の雇用を条件に盛り込めるのもメリットです。

経営者は自身の生活だけでなく、従業員の生活も背負っています。そのため、利益が小さくても簡単に廃業できないという経営者の方もいるのです。また、従業員の事業承継は非常にハードルが高いため、廃業以外の選択肢は少ないのが現状といえるでしょう。

しかし、M&Aによって建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋事業を売却する場合は、市場全体から承継先を探すことができます。事業承継者が見つかる可能性は、非常に高いのです。

経営方針が変わることで従業員が辞職してしまうといったリスクもあります。

交渉次第では売却前の経営方針を維持することができるため、雇用を安定的に継続することも不可能ではありません。

雇用を継続したいという気持ちをお持ちの方にとって、M&Aはメリットの大きい選択肢といえます。

次に買い手側のメリットを見ていきましょう。

5. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を買収する3つのメリット

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を買収する3つのメリット

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売却側のメリットについて確認しましたが、買収側のメリットも豊富にあります。

買収側のメリットは次の3つです。

  1. 事業規模を拡大できる
  2. スケールメリットが得られる
  3. 高いシナジー効果が望める

買収側のメリットについて、順番に確認しましょう。

メリット1.事業規模を拡大できる

他企業を買収するメリットの1つとして、販売エリアの拡大や取扱商品の増量があります。

とくに建材・住宅設備機器業界は、卸・商社・問屋といった中小規模クラスで地域密着型の会社が中心です。また、未開拓地域に店舗を建設する場合は、多額の初期投資が必要となります。

このコストを避けつつ未開拓地域へ進出する手段として、競争ではなく買収を行う大手事業者が増加しているのです。

また、地域に根差した小規模事業者は取引先との関係が強固であることが多いといえます。そのため、買収直後から安定して顧客を獲得することができるのもメリットの1つです。

特定の地域への進出を図る場合は、地域内で高いシェアを持っていて、かつ複数の取引先と安定した関係を構築している企業を買収することで、効率よく進出することができます。

メリット2.スケールメリットが得られる

事業規模の拡大によって、スケールメリットが得られます。

スケールメリットとは、経営規模が拡大するにつれてそれだけ生産性や経済効率もアップするという意味の言葉です。

例えば、大量の商品を一度にまとめて仕入れることで、仕入れのコストを削減することができます。また、知名度が向上することでブランド力や集客力も向上し、さらに広告コストや採用コストも削減することが可能です。

建材・住宅設備機器業界は市場が縮小し、競争が激化していますから、M&Aによってスケールメリットを獲得し、経営を効率化することは非常に有効な戦略といえるでしょう
 

M&Aによる戦略について詳しくは以下の記事でまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。

【関連】M&Aの戦略はどう立てる?戦略立案の方法と注意点を解説

メリット3.高いシナジー効果が望める

買収側と売却側の取り扱う商材の組み合わせによっては、高いシナジー効果が望める可能性があります。

シナジー効果とは、2つの組み合わせによって単体で得られる以上の結果を上げることを意味する言葉です。

買収側は自社と異なる商材を扱う会社を買収することで、相手が保有している在庫を確保することができます。さらに、仕入れ先を共有することによって生産性を向上することも可能です。

このことから、新規営業にかかるコストを抑えつつ、業界内での存在感を高めることも視野に入れられるでしょう。

ここまで、売却側・買い手側のメリットについて解説してきました。

では、どのような流れでM&Aが行われているのかを紹介していきます。

今後の動きやどうすべきかの参考にしてみてください。

6. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋をM&Aで売却する流れ

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋をM&Aで売却する流れ

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建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を買収するメリットについて確認したら、実際にM&Aで売却する流れも見ておきましょう。

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aは、以下の8つの流れで進んでいきます

  1. 経営状況の見直し
  2. M&A仲介会社への相談
  3. M&A仲介会社と契約
  4. 買い手企業の選定と打診
  5. 基本合意契約の締結
  6. デューデリジェンスへの対応
  7. 最終契約
  8. 業務統合

それぞれ順番に確認しましょう。

流れ1.経営状況の見直し

M&Aを検討し始めたら、はじめに経営の見直しをしましょう

特に以下のようなことをまとめておくと、M&Aがスムーズに進められます。

  • 取引先の詳細、販売エリア
  • 従業員のスキル、給与、資格
  • 人件費、設備などの費用
  • 取り扱っている建材・住設機器の詳細

また、以下のようなことを見直して、経営課題を洗い出しておくのもおすすめです。

  • 利益率の高い建材・住宅設備機器を扱えているか
  • 人材育成はできているか
  • 経営計画は現実的か
  • 安定的な受注ができているか
  • 納期は管理できているか

現在の経営状況を見直したら、M&A仲介会社に相談しましょう。

流れ2.M&A仲介会社への相談

M&A仲介会社に会社を売却したい旨を相談します。

なぜなら、個人でもM&Aを進めることができますが、専門知識を必要とすることが多く難しいからです。

手続きを素早く終えるためにも効果的ですので検討してみてください。

M&A仲介会社からのヒアリングは、すでに経営課題を洗い出しているので答えやすいはずです。

ほとんどのM&A仲介会社では、相談費用が無料となっています。1社だけではなく、複数のM&A仲介会社へ相談してみて、ご自身に合ったM&A仲介会社を見つけましょう。

また、M&A​​​​​​​についての疑問や不安を相談することも大切です。M&A仲介会社の実績や、建材・住宅設備機器業界のM&A動向、また実際にかかる費用の概算なども聞いておきましょう。

流れ3.M&A仲介会社と契約

M&A仲介会社と相談してM&Aを進めることに決めたら、M&A仲介会社にアドバイザリー業務の依頼・契約をします。アドバイザリー業務の契約とは、M&A仲介会社にM&Aの支援を依頼する契約のことです。

M&A仲介会社によっては、アドバイザリー業務を契約した時点で着手金を支払います。着手金の相場は、数十万円~300万円です。

もし仮にM&Aが不成立になったとしても、着手金は戻ってきません。着手金を支払う場合は、本当にそのM&A仲介会社でいいのかを見極めましょう。

一方で、着手金が必要ないM&A仲介会社も存在します。料金体系については、M&A仲介会社の相談時に必ず問い合わせてみてください。

流れ4.買い手企業の選定と打診

M&A仲介会社とアドバイザリー業務を契約すると、希望する条件に基づいて買い手企業の選定を行ってくれます。M&A仲介会社は複数の買い手候補先を紹介してくれるので、自社と相性の良い候補先を選びましょう。

買い手企業を選定できたら、M&A仲介会社が候補先に打診してくれます。打診を了承してもらえれば、買い手企業候補と面談、交渉を行い、M&Aを行うこととなれば基本合意契約を行いましょう。

流れ5.基本合意契約の締結

基本合意契約とは、話し合いの中で決めた条件でM&Aを進めていくことを約束する契約のことです。

以下の記載した基本合意書を作成して、契約を結びます。

  • 今後のスケジュール
  • 譲渡価格
  • 譲渡条件
  • 取引方法
  • 独占交渉権
  • デューデリジェンス協力義務

以上の内容に基づいて、交渉を行っていきます。基本合意書の内容については、M&A仲介会社の担当者にしっかり確認しておきましょう。

また、基本合意契約を結んだ段階で中間報酬が必要なM&A仲介会社もあります。相場は成功報酬の約10%程度です。

中間報酬は着手金と同じく、M&Aが不成立になっても戻ってきません。中間報酬の支払いがあるかどうかについても、相談時に確認しておくことをおすすめします。

流れ6.デューデリジェンスへの対応

基本合意契約を結んだら、デューデリジェンスが行われます。

デューデリジェンスとは、買い手企業が売り手企業の事業内容、人事、財務状況などを調査することです。

債務や取引先とのアンバランスな契約などの経営に関わる問題は、デューデリジェンス前にきちんと話しておきましょう。なぜなら、デューデリジェンスで問題が見つかると、譲渡価格を下げられてしまう可能性があるからです。

書類の用意や資料作成といったデューデリジェンスの対応は、M&A仲介会社がサポートしてくれます。交渉をスムーズに進めるためにも、M&A仲介会社の支援を受けつつしっかりと対応しましょう。

流れ7.最終契約

デューデリジェンスの後は、最終交渉です。デューデリジェンスの結果と基本合意契約の内容に基づいて、譲渡条件や譲渡価格の最終決定を行います。

最終決定の内容に双方が同意すれば、最終契約の締結です。譲渡代金の受け渡しと譲渡の手続きを済ませたら、手続き上はM&A完了となります。

流れ8.業務統合

M&Aが済むと、業務統合のプロセスが始まります。業務統合とは、相異なる会社の体質をうまく融合させることです。

2つの会社の強みが相乗効果をもたらすには、この業務統合のプロセスが必須とされます。業務統合の経験が豊富なM&A仲介会社を選ぶことで、双方が納得するM&Aとすることが可能です。

ここまでM&Aの主な流れについて解説してきました。

より詳しい流れについて知りたい方は以下の記事でまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。

【関連】M&Aを行う手順とは?プロセスと注意点、必要書類を解説

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aを検討したら知っておきたいのが相場と時間です。

次の項目で相場と必要な時間についても確認しておきましょう

7. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を売却するときの相場と、必要な時間

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を売却するときの相場と、必要な時間

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建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋を売却する場合は、平均して数千万~数億円が相場です。

M&Aによる事業売却の場合、価格は事業の評価額によって決まります。基準は、売却する事業施設、取引先、収益、取り扱っている商材の種類や在庫量などです。

特に、市場の需要が高い商材を多く取り扱っていたり、事業エリアが広いといった場合は、相場よりも高い評価額がつくこともあります。

相場について詳しくは以下の記事で解説しています。企業価値を上げる方法についても触れているのでこちらを参考にしてみてください。

【関連】M&Aの売却価格相場はどう決まる?算出方法と相場アップ法を解説

M&Aにかかる時間

中小規模クラスの建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aには、平均して半年~1年ほどかかるとされます。それでも、M&A仲介会社などのM&Aに必要な知識や技能を持った人物のサポートが前提です。

売却側がより高い売却益を得たい場合は必要な情報や準備が多くなります。そのため、さらに長い期間が必要です。

M&Aにかかる時間を見越したうえで、事業承継や買収の検討をしましょう。

では、本当にM&Aが行われているのか成功事例についても触れていきます。

8. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の3つのM&A成功事例

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の3つのM&A成功事例

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建材・住宅設備機器業界では、M&Aが盛んに行われています。ここでは、次の3つの事例について確認しておきましょう。

  1. テクノ興国とキムラ
  2. OCHIホールディングスと丸滝
  3. POSCOとデンカ

順番に、M&Aの意図についても確認しましょう。

事例1.テクノ興国とキムラ

2018年3月、株式会社キムラは株式会社テクノ興国の全株式を取得し、子会社化したことを発表しました。

株式会社キムラは、住宅資材を中心として卸売業や不動産賃貸・販売業を実施している会社です。そのほか、子会社がホームセンター経営なども運営しています。

買収された株式会社テクノ興国の事業は、主に北海道の帯広エリアでの住宅用足場の施工サービスやレンタルでした。

今回の株式取得によって株式会社キムラは、帯広市を中心とした十勝地区でのより密着した足場レンタルサービスとサービスのスピードアップが図られ、営業基盤の拡大が見込めるとしています。

事例2.OCHIホールディングスと丸滝

OCHIホールディングス株式会社は2017年12月に、株式会社丸滝の株式を取得しグループ会社とすることを発表しました。

OCHIホールディングス株式会社は、建材・住宅設備機器卸業、環境事業、建設工事、木材加工事業などを実施している企業です。

買収された株式会社丸滝は、内装工事を中心とした分野で高度なノウハウを蓄積しており、地元で確固たる地位を築いていました。

株式取得によって、丸滝が展開する甲信越地区の事業展開を進め、技術、ノウハウの蓄積と共有によってグループシナジーをより一層追求していくとしています。

事例3.POSCOとデンカ株式会社

2015年4月に、デンカ株式会社はマレーシアのPOSCO社の出資比率を90%へと高め、子会社化したことを発表しました。

デンカ株式会社は、機能樹脂や電子材料、その他様々な建築材料事業を行う会社です。買収対象となったPOSCA社は、防水材やドライモルタル等を主力とした建設資材メーカーとして事業展開を行ってきました。

子会社化により、デンカ株式会社はインフラ投資需要の旺盛な東南アジア地域において販売網を展開します。より東南アジア地域に根差した事業展開を強化することで、世界大手と競合できる体制構築を目指すという狙いです。

9. 建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aは、M&A仲介会社に相談しよう

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aは、M&A仲介会社に相談しよう

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ここまでは、建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aについて確認してきました。

建材・住宅設備業界でのM&Aが盛んであることや、M&Aのメリットの大きさが分かりましたね。

しかし、M&Aには税務や法務に加え、M&Aに関する専門知識が必須です。また、建材・住宅設備業界の動向に関する知識も不可欠といえます。つまり、個人で行うことはほぼ不可能なのです。では、どこに相談すべきなのでしょうか?

結論からいうと、建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋のM&Aは、M&A仲介会社に相談することをおすすめします。

なぜなら、他のどんな相談先よりもM&Aの実績が豊富だからです。また、業界とのパイプも太く、M&Aを成功に導くための最良の相談先といえます。

しかし、どんな条件でM&A仲介会社を選べばよいのか分からないという方も多いはずです。とはいえ、そう難しいことではありません。M&A仲介会社を選ぶうえでは、以下の3つのポイントに注意しましょう。

  1. 料金
  2. 専門家の有無
  3. 仲介方式

M&A仲介会社を決めてしまう前に、ポイントを確認しておきましょう。

ポイント1.料金

M&A仲介会社の料金は、会社によって様々です。主に着手金、中間報酬、成功報酬の3種類の手数料がありますが、なるべく料金体系が分かりやすいM&A仲介会社を選びましょう

なかでも最も分かりやすいのが、完全成功報酬型です。成功報酬以外の費用が不要なので非常に分かりやすく、トータルとしても安く済むケースが多くなります。

また、決算書などがあれば、おおよその売却額を教えてもらえるはずです。無料相談時に必ず見積もりを出してもらうようにしましょう。

ポイント2.専門家の有無

社内に建材・住宅設備機器業界に詳しいM&Aの専門家が在籍しているM&A仲介会社を選びましょう。専門家が在籍していることで、候補先との交渉やマッチング、デューデリジェンスをスムーズに進めることができます。

会社の外部の専門家と提携している場合は別途費用を取られる心配があるため、会社内部に専門家が在籍しているM&A仲介会社を選びましょう

ポイント3.仲介方式

ご自身が売却側の場合は、アドバイザリー業務を行っているM&A仲介会社を選びましょう。

M&A仲介会社には、アドバイザリー型と仲介型という2つの種類があります

顧客に寄り添ったM&Aのサポートを相談から最終契約まで行ってくれるのが、アドバイザリー型です。

一方の仲介型は、買収側と売却側の双方から手数料を取るため、売却側が有利の交渉になりづらいという特徴があります。

買収側の経営者の方は仲介型を選び、売却側の経営者の方はアドバイザリー型のM&A仲介会社を選びましょう。

建材・住宅設備機器業界のM&AはM&A総合研究所にご連絡ください

M&A仲介会社の選び方について確認しました。M&A仲介会社であれば、小さな建材・住宅設備機器の卸・商会・問屋でも問題なく扱ってもらえます。また、他の相談先に比べてより早く手続きを進めてくれる可能性が高いです。

M&A総合研究所は、建材・住宅設備機器業界でのM&A実績があり、不動産業界に精通するアドバイザーも在籍しています。

さらに、専任会計士のフルサポートが受けられるためM&Aの成功率も高く、料金体系は完全成功報酬型で相談費用は無料です。

建材・住宅設備機器の卸・商会・問屋のM&Aを検討している方は、まずM&A総合研究所に気軽にお声がけください。

10. まとめ

規模が縮小傾向にある建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業界では、事業承継や業務の安定化・効率化、事業規模の拡大などを求めてM&Aが増加しています。

建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋業界のM&Aは売却側と買収側の双方にとってメリットが豊富ですが、高値で売却したりスムーズにM&Aを行うためには専門家の協力が必須です。

M&A仲介会社を活用して、希望に沿った建材・住宅設備機器の卸・商社・問屋の事業拡大やM&Aによる事業承継を実現しましょう。

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