保育園のM&Aが増えている背景とは?業界動向や事例を確認しよう

保育園の需要は年々高まっており、M&Aを実施する保育園も増えてきました。なぜなら、園長の高齢化による後継者不足問題と保育士の人材不足によって売り手も買い手も増えているからです。保育園のM&Aを成功させ、日本の働くママの手助けをしましょう。


目次

  1. 保育園のM&Aってアリなの?
  2. 保育園業界でのM&Aが増えている背景
  3. 保育園業界のM&Aの3つの事例
  4. 保育園M&Aにおける譲渡価格の相場
  5. 保育園のM&Aで必要な手続きの流れ
  6. M&Aで売れやすい保育園の5つの特徴
  7. 保育園のM&Aを成功させるために気をつけるべきこと
  8. 保育園のM&Aなら専門家に相談しよう
  9. まとめ

1. 保育園のM&Aってアリなの?

保育園のM&A

「会社のM&Aはよく聞くけど、保育園のM&Aってあるの?」と疑問に思う人も多いでしょう。実は、保育園のM&Aは近年増えています

なぜなら、園長の高齢化に伴って事業承継に悩む保育園が増えているからです。後継者がいない場合、M&Aを活用して事業継続をするといった選択をする園長が増えてきています。

保育園をM&Aすると、以下の2つのメリットを享受できます。

  • メリット1.保育園が残る
  • メリット2.従業員や保育士の雇用を守れる

保育園がM&Aを行うメリットを確認していきましょう。

メリット1.保育園が残る

もし、経営者・園長が引退するとしても、M&Aをすることで保育園を残すことができます。

2019年4月の厚生労働省の発表によると、希望しても認可保育所に入れない待機児童は1万6772人にも上ります。つまり、今通わせている保護者はやっとの思いであなたの保育園に通えているのです。

閉園してしまうと、通っている園児や保護者に迷惑をかけてしまいます。また1から子どもを預けられる保育園を探したり、仕事を休んだりしなければなりません。

最近では、隠れ待機児童もいることを指摘されました。というのも、育休を延長した人や求職活動を休止している人の子どもは待機児童としてカウントされないからです。

1人でも多くの待機児童をなくすためにも保育園の存在は不可欠です。保育園を運営し続けること自体が社会貢献へとつながるといえるでしょう。

メリット2.従業員や保育士の雇用を守れる

M&Aをして事業継続することで、従業員や保育士の雇用を守ることができます。

もちろん、人材不足の時代ですから保育士はすぐに転職先が見つかるでしょう。しかし、仕事をしながらの転職活動は保育士の負担となります

ただでさえ、保育士の仕事は朝早く夜遅いことが多いです。土日にもイベントがあり、まともな就職活動が難しいのが現実でしょう。

しかし、今の保育園を続けることで従業員や保育士もそのまま働くことができます。

このようなメリットがあることから、後継者不足に悩んだ際も保育園をM&Aで事業承継するケースが増えているのです。

実際、保育園業界ではM&Aが増加傾向にあります。その背景について、次の章で確認していきましょう。

2. 保育園業界でのM&Aが増えている背景

保育園の需要は高まっているのに保育士不足が深刻な課題に

保育園業界ではM&Aが増加傾向です。保育園業界でM&Aが増加している背景を確認していきましょう。

  • 背景1.園長の高齢化と後継者不足
  • 背景2.保育園の需要の高まり
  • 背景3.保育士の人材不足
  • 背景4.M&Aを活用した開園の増加

以上の4つの背景について、詳しく確認していきましょう。

背景1.園長の高齢化と後継者不足

園長の高齢化と後継者不足によってM&Aで事業承継をしようとする人が増えています。

後継者がいないからといって、保育園を閉園してしまうわけにはいきません。なぜなら今預かっている子どもや保護者に迷惑がかかるからです。

保育園を運営することに誇りを持っている園長は多いでしょう。実際、60歳・70歳になっても園長を勤める方もいます。

しかし、いざ引退するときに後継者がいなければ保育園の運営はできなくなります。そこで、M&Aを活用し保育園を存続させようとする傾向が高まっているのです。

背景2.保育園の需要の高まり

保育園の需要が年々高まってきています。

少子化で子どもの数は減っているものの、女性の社会進出が顕著となってきており子どもを預かってもらえる施設が不足しているのです。

「いずれ子どもが減るのにできれば新しい施設を作りたくない」というのが、地方自治体の本音です。そのため、なかなか新しい保育園が作られにくくなっています。

保育園の需要は高まっているものの、新しい保育園が開園されずに待機児童は増加する一方です。

園児が集まる見込みが高いため、閉園する予定の保育園を買いたいと考える買い手は多いでしょう。このように、保育園の需要の高まりによってM&Aは増えているといえます。

背景3.保育士の人材不足

保育士の人材不足もM&Aが増える要員です。

施設があっても保育士不足によって閉園を余儀なくされるケースも少なくありません。一方、買い手は保育士をまとめて採用したいという狙いからM&Aを活用して保育園を買収するケースは多いです。

2014年に厚生労働省から発表された資料によると、保育園の新規有効倍率はほとんどの都道府県において1倍を超えています。これは人手不足を意味しているのです。

特に、東京では4.63、滋賀では3.36という新規求人倍率が出ています。(厚生労働省『保育分野における人材不足の現状』

このように保育士の人材不足によって、M&Aが増加していると言えるでしょう。

背景4.M&Aを活用した開園の増加

近年、M&Aを活用して開園をさせようという動きが活発化しています。

すでに運営されている保育園を買収すれば、開園にかかる費用や時間を抑えることができるからです。

例えば、土地や建物はすでに確保されています。保育園の建設には近隣住民から騒音問題として扱われ、反対運動が起こることも珍しくありませんが、M&Aならその心配もいりません。

また、すでに認可を取っていればそのまま引き継ぐことが可能です。そのまま雇用契約も引き継げるので保育士の確保もできます。

このように、新しく保育園を開園するよりもM&Aを活用した方がローコストで済ませられることが多いです。

以上のような背景から、保育園業界ではM&Aが活発化しています。実際にどのようなM&Aが行われているのか、次の章で事例を確認していきましょう。

3. 保育園業界のM&Aの3つの事例

保育園M&Aの成功事例を確認しよう!

実際にM&Aを行った保育園の目的や状況についても知っておきましょう。

今回は、3つの成功事例を詳しく紹介します。ぜひ今後のM&A戦略作りに役立ててください。

事例1.東京ライフケアとglobal bridge HDのM&A

global bridge HDは、認可保育園や介護施設を運営する東京ライフケアをM&Aで買収しました。これは、2018年の事例です。

東京ライフケアは株式譲渡にて全株を譲渡し、global bridge HDの子会社となりました。

global bridge HDは、保育事業・介護事業を行うグループ会社です。ほとんどの施設が関東圏にあります。

一方、東京ライフケアは東京台東区において認可保育園及び介護施設の運営をしています。

今回のM&Aでglobal bridge HDは、さらに事業を拡大していく狙いがあります。

 

事例2.POPとAXコーポレーションのM&A

AXコーポレーションはPOPをM&Aで買収しました。これは、2018年の事例です。POPは保育施設を経営する事業を行っており、M&Aの方法は株式譲渡でした。

AXコーポレーションも保育事業を行うアルコバレーノという会社を持っており、POPとのシナジー効果を得るためにM&Aが行われたのです。シナジー効果が得られると見込まれたポイントは、おむつや布団を自社で処理する手ぶら保育が共通していた点だとされています。

このように、保育園のM&Aではシナジー効果を狙って行う事例が珍しくありません

事例3.JBSナーサリーと城南進学研究社のM&A

城南進学研究社は、JBSナーサリーをM&Aで買収しました。これは、2017年の事例です。城南進学研究社は進学塾の経営の他に、乳幼児向けの事業も行っている会社となっています。

JBSナーサリーを取得することで、城南進学研究社は保育園事業を拡大しようとしました。このように、M&Aによって保育園事業をより一層大きくしようと考える経営者もたくさんいます

以上のように、保育園業界でのM&Aはたくさん行われているのです。今後もM&Aは増えていくでしょう。

4. 保育園M&Aにおける譲渡価格の相場

保育園の相場は500万円〜5,000万円程度

保育園をM&Aしようと思っても、気になるのは相場ですよね。

保育園の場合、M&Aにおける譲渡価格はだいたい2,500万円程度が目安だとされています。しかし、安ければ500万円程度、高ければ5,000万円程度と差は大きいです。

単に事業規模や売上だけではなく、買い手が保育園に対してどれだけの将来性やシナジー効果を感じるかによっても相場は変化します。周辺に競合となる保育園が少ない、立地が良いなどの要因で、譲渡価格が大きくアップすることも少なくないです。

保育園のM&Aに関しては従業員の数や今後の売上の見込みによっても価格が異なります。詳しい相場については一度M&A仲介会社など専門家に聞くと確実です。

5. 保育園のM&Aで必要な手続きの流れ

保育園のM&Aで必要な手続きの流れ

事例や相場を見て、具体的に保育園のM&Aを検討し始める経営者もいるのではないでしょうか。

具体的な検討を始めるのであれば、事前に手続きの流れを知っておくべきでしょう。保育園のM&Aの手続きの流れは以下の通りです。

  • 流れ1.M&A仲介会社へ相談
  • 流れ2.保育所の概要書作成
  • 流れ3.保育園訪問や見学、面談
  • 流れ4.意向表明書の提示
  • 流れ5.基本合意書の締結
  • 流れ6.デューデリジェンス
  • 流れ7.最終契約書の締結
  • 流れ8.クロージング・引き継ぎ

8つの流れについて詳しく確認していきましょう。

流れ1.M&A仲介会社へ相談

まずは、M&A仲介会社へ相談しましょう。

M&A仲介会社にはM&Aの専門知識を持っているM&Aコンサルタントがいます。M&Aコンサルタントがあなたの保育園のM&Aのサポートしてくれるので安心です

M&A仲介会社へ相談するときには、以下のようなことを明確に話せるようにしておきましょう。

  • 保育園の概要
  • 保育園から引退したい時期
  • 希望売却価格

これらを話すことでスムーズにM&Aの話を進めることができます。

また、M&A仲介会社を選ぶときは、保育園のM&Aの経験・実績のあることを確認しましょう。さらに、通常の会社のM&Aでは実績が豊富であっても、保育園の実績があるかをきちんと確認してみてください。

流れ2.保育所の概要書作成

正式にM&A仲介会社へ業務を依頼することになったら、保育園の概要書を作成していきます。概要書には、保育園の基本情報を載せましょう。

具体的には以下のような内容を記載します。

  • 売上高や営業利益
  • 保育園・土地の面積
  • 園児数
  • 保育士数

これらの内容は、ノンネームといって名前を伏せた状態で公開します。ノンネームにした状態で買い手へアプローチすることで、情報漏洩を防ぐことが可能です。

買い手が興味を示したらさらに詳細な情報を公開します。このとき保育園の名前を公開することになるため、事前に秘密保持契約を結びましょう

流れ3.保育園訪問や見学、面談

保育園の概要書を見て買い手が興味を示したら、実際に保育園の訪問・見学に来てもらい、面談へと進みましょう。

通常の企業のM&Aであれば先に面談を行い、ある程度話を進めてから企業訪問となりますが、保育園のM&Aでは先に訪問・見学となるケースが多いです。

保育園を買収するかどうかは、保育園の雰囲気を見ないと決定しません。そのため、先に保育園へ来てもらいます。

買い手に保育園を実際に見てもらったら、面談へと進みましょう。互いの考え方や価値観が分かるまで何度も面談を繰り返します。

この人であれば安心して園児や保護者を任せられる」と思える相手を買い手に選ぶことが重要です。

流れ4.意向表明書の提示

面談を通して買い手が「この保育園を買いたい」と感じたら意向表明書が提示されます。意向表明書とは、買収の意向を表明するための書類です。

意向表明書には、買い手の希望する買収日やそれまでのスケジュール、希望価格などの条件が記載されます。

この意向表明書は、あくまでの買い手の意向です。この意向表明書に記載された条件を元に条件交渉を行って調整していきましょう。

流れ5.基本合意書の締結

条件の調整ができたら、基本合意書の締結をしましょう。基本合意書とは、双方の納得したM&Aの条件を改めて合意するために契約する書類です。

このあと、デューデリジェンスといって買い手による保育園の内部調査が行われます。しかし、最終的にM&Aが成立しなかった場合、保育園にとっての損失が大きいです。

そこで、「デューデリジェンスで問題がなければM&Aを成立する」といった意味合いも含め、基本合意書の締結を行います。

ただし、デューデリジェンスの結果によっては、条件の変更が発生することもあります。そのため、基本合意書には法的拘束力を持たせないことが一般的です。

流れ6.デューデリジェンス

基本合意を締結したら、デューデリジェンスの対応をしましょう。デューデリジェンスとは、買い手による内部調査のことです。

具体的には以下のような内容をチェックします。

  • キャッシュフローの状態
  • 決算状況
  • 債務状況
  • 保育士の経歴
  • 税務上・法務上の問題やリスク

このような内容を弁護士や公認会計士などの専門家が確認します。専門的な書類の提出を求められたり質問されたときは、売り手も専門家の力を借りて対応しなければなりません

中には保育士との面談を要求されるケースもありますが、柔軟に対応しましょう。

流れ7.最終契約書の締結

無事デューデリジェンスが終わったら最終契約書の締結を行いましょう。

デューデリジェンスの結果を受けて、M&Aの条件が変わることはよくあります。この場合再度交渉し、条件に合意で聞いたら最終契約書を締結しましょう。

最終契約書は一度判を押すと撤回することはできません。そのため、必ず自分の目で記載されている内容を確認し、さらにM&A仲介会社や弁護士などにも問題がないか確認してもらいましょう

最終契約を結んだら無事M&Aは成立です。

流れ8.クロージング・引き継ぎ

最終契約書の締結後は、クロージング・引き継ぎ作業を行っていきましょう。

クロージングでは以下のようなことを行います。

  • 売却対価の受け取り
  • 株式や所有権の名義変更
  • そのほか必要な手続き

クロージング期間に行う手続き内容は、M&Aの手法によって大きく変わります。M&Aコンサルタントからアドバイスをもらいながら進めていくと安心です。

引き継ぎ期間には新しい経営者へ業務や保育園の考え方などを引き継いでいきます。今までと変わらない保育園運営をしてもらうために必要不可欠な期間です。

また、新しい経営者と保育士や従業員との関係構築も積極的にサポートしましょう。

引き継ぎ期間は、2年程度あれば十分です。引き継ぎ期間は新しい経営者の教育者として残り、引き継ぎ期間終了と同時に園長というポジションを渡すとスムーズでしょう。

以上が、保育園のM&Aで必要な手続きの流れでした。保育園のM&Aでは、一般的な企業のM&Aと進め方が異なる箇所があります。

しかし、保育園のM&Aに詳しいM&A仲介会社に依頼すれば丁寧にサポートしてもらえます。安心してM&Aを進めていきましょう。

6. M&Aで売れやすい保育園の5つの特徴

M&Aで売れやすい保育園の5つの特徴

M&Aを検討しているものの、「保育園はちゃんと売れるのだろうか?」と心配になるかもしれません。

そこで、M&Aで売れやすい保育園の特徴を確認しましょう。M&Aで売れやすい保育園の特徴は以下の5つです。

  • 特徴1.認可を取っている
  • 特徴2.経験のある保育士が在籍している
  • 特徴3.立地が良い
  • 特徴4.多くの児童を受け入れられる
  • 特徴5.独自のプログラムを導入している

5つの特徴について、詳しく確認していきましょう。

特徴1.認可を取っている

認可を取っている保育園は、売れやすい保育園といえます。認可を取ることは難しいからです。

まずは、認可を取るために厚生労働省や自治体で定められた条件を満たさなければなりません。

入所対象 0歳~小学校入学前の児童
(2歳未満1割以上、3歳未満2割以上)
定員 60名以上
保育士の数 0歳児おおむね3人につき1人以上など、
園児の年齢によって保育士の必要な数が定められている
資格 保育士
(保健師または看護師の特例あり・1名まで)
保育室等の設備 満2歳以上の子ども1人あたり1.98平方メートルなど
施設によって必要な面積が定められている
給食 自園調理または委託

以上のように定められています。これらを満たさなければ認可を受けることはできません。自治体によってさらに保育士の数や設備に厳しい条件を設定していることもあります。

また、条件を満たしていても自治体の都合で認可を受けることができないこともあります。なぜなら、自治体ごとに作られた市町村保育計画に沿って認可保育園の数を増やしているからです。

しかし、保育園を開業するときは認可取得を目指します。なぜなら、認可保育園には補助金を受け取る資格があるからです。

また、子どもを預けることを考える親もまずは認可保育園へ入園させることを希望します。補助金のある認可保育園では保育料の負担が軽減されるのです。

さらに所得によっても支払う保育料が変わるので、家庭への負担が軽いといわれています。

このような理由から、保育園を運営するにあたって認可を取得したいと考えるのです。もちろん認可外保育園が悪いわけではありません。

M&Aにおいては認可保育園が人気で高値で売れやすいと言うことを覚えておきましょう。

特徴2.経験のある保育士が在籍している

経験のある保育士が在籍していることは、保育園の評価を高めます。そのため、売れやすいと言えるでしょう。

特に、買い手はM&Aを実施して1人でも多くの保育士を採用したいとも考えています。というのも、認可保育園に必要な保育士の数が定められているからです。

  • 0歳児・・3人の幼児につき1人以上の保育士
  • 1〜2歳児・・6人の幼児につき1人以上の保育士
  • 3歳児・・20人の幼児につき1人以上の保育士
  • 4歳児・・30人につき1人以上の保育士

これは、厚生労働省の『児童福祉施設の設備及び運営に関する基準』において定められている内容です。自治体によってはさらに多くの保育士の数を定めいることもあります。

認可保育園を運営していくためには、保育士の数によって受け入れられる園児の数が決まってしまいます。そのため、できるだけ多くの保育士を確保したいと買い手は考えるのです。
 

特徴3.立地が良い

立地の良い保育園は、M&Aにおいて有利に条件交渉を進めやすいです。

というのも、保育園を開園するためには一定の広い敷地が必要です。しかし、駅前や都心部にはなかなか敷地がなく、新しく保育園を開園させることは難しいとされています。

また、敷地があったとしても土地代が高く、新しく開園するにはふさわしいといえません。

一方で、保育園が必要とされているのは都心部や新興住宅街、駅前などのアクセスの良い場所です。なぜなら、こういった地域には待機児童が多く、保護者が子どもを預けるにも便利だからです。

そのため、立地の良い保育園は相場よりも高い価格で売却できる可能性があります。今から立地を変えることはできませんが、立地が相場を左右することを覚えておきましょう。

特徴4.多くの児童を受け入れられる

多くの園児を受け入れられる広さがあるかも重要です。保育士の数と同様に、預かる園児1人あたりに必要な面積が決まっています。

そのため、より広い面積の保育室・園庭があれば多くの園児を受け入れることができるのです。具体的には以下のように定められています。

  • 保育室・・満2歳以上の子ども1人あたり1.98平方メートル
  • 園庭・・満2歳以上の子ども1人あたり3.3平方メートル

いくら保育士の数が多くても、広い敷地がなければ園児を確保することはできません。

より多くの園児を預かりたいと考える買い手にとって広い保育室・園庭は魅力的なため、交渉を有利に進めることができるでしょう。

特徴5.独自のプログラムを導入している

独自のプログラムを導入している保育園は、認可保育園でなくても売れやすいです。

例えば、英語・体操などの教室を入れていたり、こだわりの給食があったりすると他の保育園と差別化できます。保育園では幼稚園と違って、勉強の時間を取り入れない保育園も多いです。

しかし、最近の保育園は基本的な読み書きや足し算・引き算などの勉強を取り入れることも珍しくなくなってきました。

小学校前に勉強をさせたいけど、共働きで幼稚園には通わせられない」という保護者が増えてきており、このようなニーズに答えるため勉強を取り入れる保育園は人気なのです。

このように他と違う独自のプログラムを導入している保育園は、高く評価される傾向にあります。

以上の5つが売れやすい保育園の特徴でした。

もし、「うちの保育園は売れにくいかもしれない」と思っても大丈夫です。客観的に自分の保育園を見てみてください。

自分の保育園ならではの教育方針があるはずです。保護者の声や卒業生がどのように育っていったかなどを思い出して強みを見つけましょう。

7. 保育園のM&Aを成功させるために気をつけるべきこと

保育園のM&Aを成功させるために気をつけるべきこと

保育園のM&Aを成功させるためには、気をつけなければならないことがあります。以下の2点について注意しましょう。

  • 注意点1.許認可が引き継がれないことがある
  • 注意点2.従業員や保護者の納得する買い手を選ぶ

順番に確認しましょう。

注意点1.許認可が引き継がれないことがある

1つ目の注意点は、許認可が引き継がれないことがあるという点です。

M&Aを行ったら経営者が変わりますので、今までの許認可にかかわらず新たに都道府県へ許可申請を行わなければなりません。そのため、M&A先の経営状態によっては許可取り消しになる恐れもあるのです。

また、M&Aを実施することで保育士が離職してしまうと認可の基準を満たすことができなくなります。

このように、M&Aを行うことで認可が取り消しになる恐れがあることを覚えておきましょう。許認可を引き継ぐためには、すでに保育園事業を行っており、許認可保育園も運営している企業へ売却することをおすすめします。

許認可が取り消しとなれば、今まで受け取っていた補助金は受け取れなくなります。また、保護者へ請求する保育料も上がるでしょう。

認可保育園として今後も運営したいのであれば、認可条件を満たす買い手を探すことが重要です。

注意点2.従業員や保護者の納得する買い手を選ぶ

M&Aを実施するときは、従業員や保護者の納得する買い手を選びましょう。

園長や経営者の考える教育方針によって大きく保育の内容が変わります。もともとあなたの教育方針に共感して働くことを決めた従業員や入園させた保護者も多くいるでしょう。

もちろん、どのような買い手に売却しても保育園として最低限の保育はしてくれると思います。

しかし、「のびのび育てる」ことが方針だったのにM&Aによって「英才教育をさせる」ことが目的に変わると、M&Aに対する批難は大きくなるでしょう。

従業員や保護者の納得する買い手を選ぶためには、面談時での経営者の考えをしっかりと見抜くことです。必ず相手の教育方針や考え方について質問をしましょう。

すでに保育園事業を経営しているのであれば、ホームページを見たり実際に足を運んでどのような保育を行っているのかを見ることも大切です。

少しでも違和感を感じたら、その買い手とは交渉を進めるべきではありません。自分の違和感を信じましょう。

8. 保育園のM&Aなら専門家に相談しよう

保育園のM&Aなら専門家に相談しよう

「保育園のM&Aに興味が湧いたけど、注意点もあって不安がある」と考える人も多いでしょう。保育園のM&Aを検討していくなら、必ず専門家に相談しましょう。

なぜなら、M&Aには専門的な知識が不可欠です。

  • 保育園概要書の作成
  • 契約書の作成
  • 条件交渉
  • デューデリジェンスの対応

これらのことを全て自分で行うことは難しいでしょう。法務知識はもちろん、会計・税務の知識も必要です。

知識のないまま交渉を進めていくと、自社が不利となる条件で契約してしまったり、途中で破断になったりする原因になります。

しかし、相談できる専門家がいない人も多いのではないでしょうか。心当たりのない人は、ぜひM&A総合研究所にご相談ください。保育園のM&Aを安心してお任せいただけます。

なぜなら社内に公認会計士や弁護士が在籍しており、専門的な質問にもトラブルにもすぐに対応できるからです。

また、専任のM&Aコンサルタントが一緒になって買い手を探したり交渉の立ち合いをいたします。

M&A総合研究所なら、あなたの保育園のM&Aを成功へ導きます。お気軽にご相談ください。

9. まとめ

保育園のM&Aは近年活発となっています。何らかの理由で保育園を閉園させようと思っているのであれば、少し立ち止まってみてください。

保育園は日本の働くママや社会に必要とされています。このまま閉鎖する前に、新しい経営者へバトンタッチすることを考えてみましょう

M&Aに不安があるのなら、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

M&A総合研究所は、保育園事業のM&Aの実績があります。公認会計士や弁護士などの専門家とM&Aアドバイザーが一緒になって保育園のM&Aのサポートをするので安心してお任せください。

相談料、着手金や中間報酬は一切不要です。M&Aが成立するまで費用はかかりません。

お気軽にM&A総合研究所までご相談ください。

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