会社売却の失敗パターン10選!成功に導くポイントも解説

会社売却を行う際は、十分な準備をしなければ失敗する原因になりかねません。当記事では、会社売却の失敗パターンを10選取り上げて紹介します。また、会社売却を成功させるためのポイントや、必要な準備とその期間について解説します。


目次

  1. 会社売却の失敗とは
  2. 会社売却の失敗パターン10選
  3. 会社売却を成功に導くポイント
  4. 会社売却に理想の準備期間
  5. 会社売却に失敗しないための準備
  6. 会社売却で失敗しないためにおすすめの相談先
  7. まとめ

1. 会社売却の失敗とは

会社売却の失敗とは

会社売却の失敗とは、自社が望んだ条件を下げて成約を済ませたり、交渉がまとまらず成約を果たせなかったりするケースをいいます。失敗の要因となるのは、自社の準備不足だけではありません。

失敗を避けるために、長期の期間を設けて入念な準備を行っていても、仲介先の対応によっては会社売却の機会を逸したり、不利な条件を呑まされたりする可能性もあります。

会社売却が失敗する要因にはさまざまなものがありますが、パターンを理解していれば回避できるものも少なくありません。

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2. 会社売却の失敗パターン10選

会社売却の失敗パターン10選

会社売却で失敗しないためには、実際の失敗例から問題点と対策を学ぶことも有効です。この章では、会社売却の失敗パターン10選を紹介します。

①希望どおりの売却先ではなかった

売却先の選定を誤ってしまうと、交渉を進めても希望条件どおりに会社売却を行うことは難しくなります。

会社売却の目的を明確にしないまま、売却先を選定してしまうと会社売却に失敗する確率は高くなります。

実際に交渉へと進み、売却先候補から条件を提示されて自社の目的を自覚しても、それから新たな売却先候補を探すには、手間も時間もかかるのです。

特に、会社売却を早急に進める事情がある場合は、焦りから希望とかけ離れた条件でも受け入れてしまうケースがあります。

②会社売却の相談先を間違った

会社売却の相談先となる仲介会社などは、それぞれ取り扱う案件規模や得意とする分野があります。

自社が営む事業と同分野の実績がないところへ依頼してしまうと、データやつながりがなく希望条件に合った売却先を探せない可能性があります。

仮に売却先を見つけたとしても、条件を譲歩しなければならないといった不利益な状態になることもあり得ます。会社売却の相談先を間違うと、会社売却の失敗にもつながるでしょう。

③売却先との交渉に失敗した

会社売却を行う際は仲介会社などの専門家に依頼して進めることが多いですが、担当アドバイザーが必ずしも経験豊富とは限りません。

アドバイザーは交渉を代行しますが、十分な知識や経験がなければ交渉が不成立に終わる可能性もあります。

また、マッチングサイトを利用する場合は、交渉先を探して自身で交渉できますが、その際も知識や交渉力がなければ、希望条件で会社売却することが難しくなります。

④情報漏えいをしてしまった

故意でなくても、会社売却を進めるうえで情報漏えいがあった場合は、失敗に終わる可能性が高いです。

会社売却で知り得た相手企業の情報を漏らすことがあれば、M&Aが白紙になるだけでなく、最悪の場合は損害賠償を請求される可能性もあります。

会社売却を進めていることが関係先へ知られてしまい、継続してきた取引が打ち切りとなった場合は企業価値を下げる要因ともなります。また、自社の製品・サービスを利用する顧客に会社売却の事実が漏れるケースでは、顧客離れを招きかねません。

さらに、従業員が会社売却に着手している事実を知って離職すると、買い手の不利益ともなりかねないので、会社売却の条件が変更されることもあります。

⑤情報開示の範囲を間違えた

会社売却の際は自社の情報を相手先へ開示します。しかし、その範囲を狭めすぎると、買収監査による債務などが発覚した場合、条件を下げられることもあり最悪の場合はM&A自体が白紙に戻されます。

また、情報開示の範囲を誤ってしまうと、売却先に正当な価値を評価されないケースも考えられます。

特に、収益・将来性などを見極める資料が不十分の場合、自社が希望する会社売却の条件とかけ離れた条件を提示される可能性もあります。

⑥税務・会計調査が甘かった

中小企業では決算書などの資料に不備が見られることが多いので、必ずしも会社売却の失敗につながるとはいえませんが、必要な情報を意図的に隠すと交渉で取り決めた条件が変更される可能性があります。

故意に計上していない要素があり、デューデリジェンスでその事実が発覚した場合、会社売却の交渉自体が破談になるケースもあります。

⑦潜在価値を低く見積もられた

売り手が潜在価値を備えていても、会社売却前に自社が価値を引き出せた可能性があれば、売却先は損失へのリスクを疑い、取引価格に潜在価値が反映されないことがあります。

また、潜在価値を引き出す行為が「事業運営を揺るがしかねないと判断したために行わなかった」と捉えられると、マイナスのイメージを与えかねません。

⑧自社評価が過小評価となっていた

利益が出ていない・赤字を出している・債務を抱えている会社でも、将来性・営業権・他社にはない技術・自社独自のノウハウなどを有していることは少なくありません。

しかし、自社の価値が評価に加味されず過小評価となった場合は、希望条件での売却は難しくなります

また、どのような要素を魅力に感じるかは売却先によっても異なるので、自社の価値を見出してくれない相手と交渉を進めている場合も、希望条件での売却は難しくなるでしょう。

⑨売却するタイミングを間違えた

事業の業績は運営の仕方だけでなく、市場の好調・不調によって左右される面もあります。市場が低迷している時期に会社売却を進めれば、会社の価値が低く評価されて失敗につながりかねません。

また、会社売却の前後で、業界にかかわる法改正や新たな規制の施行などがある場合、売却後の事業運営に影響をおよぼすこともあります。そのため、買い手がなかなか見つからなかったり、希望よりも低い価格で売却してしまったりするケースも考えられます。

⑩相談先が利益のみを追求した

会社売却の相談先となるM&A仲介会社のなかには、自社の利益を優先するあまり、売り手の条件にそぐわない買い手を引き合わせるケースもみられます。

そのため、会社売却で相談先選びを誤ると、自社の希望条件とかけ離れた交渉が進められたり、目的に合わない相手先とマッチングされたりする可能性もあります。

3. 会社売却を成功に導くポイント

会社売却を成功に導くポイント

前章では、会社売却の失敗に多い10のケースを紹介しましたが、どのような対策をすれば成功できるのでしょうか。ここでは、パターンごとの具体的な対策方法について解説します。

①希望どおりの売却先を選べなかった失敗の対策

希望どおりの売却先を選ぶためには、会社売却の目的を明らかにし、優先する条件を定めることが大切です。

会社売却では、自社の希望をすべて満たす売却先に出合うとは限らないため、ある程度の譲歩が必要です。

会社売却の前に、「売却益を得る」「事業の存続」など、自社にとって優先すべき条件を決めておけば、交渉をスムーズに進めることができます。

②会社売却の相談先を間違った失敗の対策

会社売却の相談先は、自社が営む業種・事業規模を仲介する専門家を選ぶことが重要です。

M&A仲介会社は数多くありますが、相談先のホームページを閲覧したり、相談先へ電話・メールなどで問い合わせたりして、過去に仲介した業種と事業規模を確かめると失敗を避けることができます。

③売却先との交渉に失敗した例の対策

売却先との交渉をスムーズに進めるためには、専門的な知識や経験による交渉力が不可欠です。専門家に依頼する場合は、実績や打ち合わせから見極めることも方法の一つです。

また、マッチングサイトを使用するときは、十分な知識がある場合を除き、自身で交渉を進めていくのは難しいでしょう。

マッチングサイトでも専門家にサポートを依頼できるところがあるので、交渉などは代行してもらうほうがスムーズに進みます。

M&A仲介会社には、知識や実績を有するアドバイザーや各士業が在籍しているので、自社の正当な価値を算出してもらったり、自社に見合った条件での会社売却のアドバイス・サポートを受けられたりします。

④情報漏えいをしてしまった失敗の対策

情報漏えいの対策としては、会社売却に関わる人物を限定し、売却先の候補・相談先と秘密保持の契約を結ぶことが重要です。

また、秘密保持の契約には、情報漏えいの禁止や会社売却以外の目的での情報利用の不可、取引が不成立に至った際の情報破棄などを盛り込んでください。

多くの人間が会社売却に関わると、情報が外部に洩れる可能性を高めることにもなるので、必要最低限の役員や従業員のみで会社売却を進めるようにしましょう。

全社員へ会社売却を伝える際は、最終譲渡の契約を終えてからにすると、会社売却前の離職を避けられます。

⑤情報開示の範囲を間違えた失敗の対策

情報開示では、自社にとって不利益な情報も含め、自社の価値を評価できる情報を提出することが重要です。

当初から債務などがあることを売却先に伝えれば、マイナス要素を加味して企業の価値が評価されるので、成約が白紙に戻される可能性が低くなります。

また、自社の将来性や営業権などを反映させた情報を売却先に伝えると、会社本来の価値を評価してもらえます。

⑥税務・会計調査の甘さによる失敗の対策

自社の税務・会計状態は、会社売却を行う前にしっかり調査することが大切です。これまでの決算書などを確かめて、計上漏れや間違いがないか調べましょう。

簿外債務の要因となるものが見つかった場合は、早めに対処するとともに、状況によっては相手先企業へその事実を正確に伝えることが必要です。

⑦潜在価値を低く見積もられた失敗の対策

潜在価値を低く見積もられないためには、会社売却の前に潜在価値を創出することも大切です。

資金を確保して設備を整えたり、埋もれている顧客ニーズを掘り起こしたりするなど、ライバル会社との差別化などに取り組むと自社の価値を引き出すことができ、より高い価格での売却も可能になります。

⑧自社が過小評価される失敗の対策

自社が過小評価されることを防ぐためには、自社価値をしっかり見直すことが大切です。

例えば、資本の投入により財務状況が改善する点や事業の将来性、売却先が営む事業との融合で生じる相乗効果などを探し出すと、自社の評価を高められます。

⑨売却するタイミングを間違えた失敗の対策

会社売却の良いタイミングは、売却の需要が高まっていたり、自社が好調な業績を上げたりしている時期です。

市場の動きによっても売り手の需要が上下するため、業界再編などが行われる時期を選ぶと売却先からのアプローチが増え、自社に合った売却先が見つかる可能性も高くなります

また、自社の業績が上を向いた時期を選ぶと売却先からの評価も良くなるので、高い価格での会社売却が可能です。

⑩相談先の利益追求による失敗の対策

会社売却の相談先には、自社の目的や規模に合っており、かつ親身な対応をする仲介会社を選ぶことが大切です。

仲介会社選びに失敗しないためには、無料相談などを利用して相談や質問への対応を確認するのも有効です。

レスポンスが良くしっかり対応してくれる仲介会社であれば、自社価値が下がらないうちに売却の交渉を進めることが可能です。

4. 会社売却に理想の準備期間

会社売却に理想の準備期間

会社売却を短期間で成約させたいと考えるのは、経営者にとって当然のことでしょう。しかし、準備を怠ってしまうと失敗に終わる可能性が高くなります。

この章では、会社売却を行う際の目安となる理想の準備期間と行うべきことについて解説します。

管理体制を見直す期間

会社売却に取り組む際は、半年~2年ほどの準備期間が要ります。その理由は、管理体制の見直しに時間をかける必要があるためです。

具体的には、自社の弱点を補完したり、強みを伸ばすことなどで売上向上や利益増加を図ったりすることが挙げられます。そのほか、不良資産の整理や退職金の処理などで売却先にかかる負担を軽減させることも必要です。

また、経営者の権限を幹部へと移譲させて、経営者がいなくても事業を継続できる体制を構築する必要もあるでしょう。

従業員・社員への情報開示のタイミング

自社の従業員・社員に対して会社売却に関する情報を伝える時期は、譲渡契約を済ませた後が良いでしょう。雇用が引き継がれる点をはっきりと伝えれば、従業員・社員に不安を抱かせずに済みます。

譲渡契約の前に伝えてしまうと、会社売却によくないイメージを持つ従業員・社員の離職や、社外の人物に情報が漏れるなどの事態を招きかねません。

優秀な従業員の離職は、買い手企業にとっても不利益となるでしょう。また、情報が漏洩すると取引条件に変更が加えられたり、最悪の場合は交渉が中止されたりする可能性もあるため、情報開示のタイミングには十分な注意と配慮が必要です。

取引先・顧客への情報開示のタイミング

取引先・顧客へ会社売却に取り組んでいる旨を伝える時期は、基本合意の前後が良いでしょう。しかし、つながりが強く長年取引を続けている相手には、基本合意の前に伝えるほうが反感を抱かせずに済みます。

また、売却先が上場企業の場合は会社の運営に関わる重要な情報を開示する義務があるため、売却先が基本合意を発表した後に、取引先・顧客へ会社売却を進めている事実を伝えます。

5. 会社売却に失敗しないための準備

会社売却に失敗しないための準備

会社売却を成功させるためには、どのような準備を行うと良いのでしょうか。この章では、会社売却に失敗しないための準備について解説します。
 

  1. 売却検討中に業績を上げる
  2. 人材・ノウハウなどアピールポイントを探す
  3. 権利や特許などを有する
  4. 組織を再編し、会社売却の必要性を再検討する
  5. M&A・会社売却の専門家を入念に選ぶ

①売却検討中に業績を上げる

売却までに一定期間を確保できるなら、期間内に事業の業績を上げるよう努力することが大切です。業績アップを果たせれば会社の価値が上がり、多くの買い手企業の目に留まりやすくなります

弱点を補完して収益性を上げる・取引先の分散で取引を打ち切られた際のリスクを下げる・会社売却まで経営計画の成果を出すために短期計画に切り替える、などを講じて売却を検討する期間に業績アップしましょう。

②人材・ノウハウなどアピールポイントを探す

事業運営に欠かせない社員や優秀な社員を雇用していれば、売却先は社員の募集をかけることなく、引き継いだ事業を続けられるので、売り手は価値のある会社だと評価されます。

また、売り手が自社特有のノウハウを備えていると、買収により事業に関するノウハウをゼロから作り上げる手間が省けるので、売却先へのアピールに活用できます。

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③権利や特許などを有する

売り手が事業を営業するための権利を有していれば、売却先は自社の買収をつうじて営業に必要な権利を引き継ぐことが可能です。

事業の引き継ぎのほか、権利を取得することを買収の目的とすることも多いので、営業に必要な権利を保有していれば売却先からの興味を引きやすいです。

また、特許を取得していれば提供するサービス・製品などに付加価値をつけられるので、市場での優位性を保てます。特許を持つと自社の大きな強みとなるのです。

特許が取得できる可能性があるものを有していて、会社売却までに一定の期間を確保できるなら、取得手続きを進めるのも良いでしょう。

④組織を再編し、会社売却の必要性を再検討する

経営資源が重なっている事業・子会社を1つにまとめたり、事業を切り離し単独での事業展開を進めたりする組織再編に取り組むと、売上と利益のアップを実現できる可能性があります。

財務状況が芳しくない会社でも、組織を再編することで事業運営を継続できるので、会社が取りうる手段を会社売却の一択に絞らず組織再編の実行も視野に入れると、無理に会社売却を進めた際の失敗を防ぐことが可能です。

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⑤M&A・会社売却の専門家を入念に選ぶ

会社売却を支援する各専門家には、得意とする事業領域・事業規模があることから、自社が取り扱いの範囲外であれば売却先の探索に長い時間がかかり、企業価値の低下にもつながりかねません。

また、専門家が自身の利益を追求してしまうと、売り手の条件に劣る売却先ばかり引き合わせる可能性があるので、会社売却が失敗に終わる可能性が高くなります。

そのため、会社売却では、実績・取り扱う業種と事業規模・利用者の声などを参考にして、自社に合った専門家を選ぶことが重要です。

優秀なM&A・会社売却の専門家の特徴

優秀なM&A・会社売却の専門家には、下記の特徴があります。会社売却を失敗しないために、下記の特徴にあてはまるかどうか確認し、優秀なM&A・会社売却の専門家を見極めましょう。

また、複数の専門家に相談して選択することも重要です。
 

  • 豊富な実績がある
  • 担当者が話しやすく気が合う
  • 迅速な対応
  • 料金体系が安価でわかりやすい
  • 業種・会社規模などの高い専門性がある

6. 会社売却で失敗しないためにおすすめの相談先

会社売却で失敗しないためにおすすめの相談先

会社売却を失敗しないためには、信頼できる専門家の相談・サポートが必要です。会社売却をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。

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7. まとめ

まとめ

当記事では、会社売却の失敗パターンを紹介し、成功のポイントや必要な準備期間について紹介しました。自社の準備不足対応の不備だけでなく、相談先の選定を誤っても会社売却が失敗する可能性が高くなります。

会社売却は専門的な知識と経験がなければ、失敗する可能性が上がるので、単独で取り組まずM&A仲介会社などの専門家に協力を求めましょう

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