事業承継の時に補助金は出る?応募の条件と採択率、金額を紹介!

多額の費用が必要となる事業承継。補助金で資金面の負担を少しでも減らしたいと考えている方は少なくないでしょう。この記事では、事業承継のときにもらえる補助金の内容や申請方法、応募の条件などを徹底解説していきます。事業承継の予定がある方はぜひチェックしてください。


目次

  1. 事業承継では補助金を活用できる可能性がある!
  2. 事業承継補助金の2タイプとは?
  3. 事業承継補助金の対象となる企業
  4. 事業承継補助金の対象となる取り組み
  5. 事業承継補助金の採択率は増加中!
  6. 事業承継補助金交付の流れ
  7. 事業承継補助金の交付申請に必要な書類
  8. 事業承継補助金に応募する前に注意点も知ろう!
  9. 事業承継補助金について相談できる場所
  10. 【参考】補助金がもらえなかった時に使える制度や手法
  11. 事業承継の補助金はM&A仲介会社への相談で解決しよう!
  12. まとめ

1. 事業承継では補助金を活用できる可能性がある!

事業承継には多くの費用が掛かることから補助金を活用できる可能性があります。

例えば、以下のように考えたことはないでしょうか。

  • 「一般の中小企業でも使える補助金はないのか」
  • 「何か国からの支援はないのか」

このような悩みを抱える中小企業、小規模事業者のため、事業承継後の新しいチャレンジをサポートする形で実施されているのが事業承継補助金です。

ここからは事業承継補助金の詳しい内容や、もらえる金額などについて解説していきます。今後経営者交代や事業再編などを機に会社の経営を見直したい人は、ぜひ参考にしてください。

まずは事業承継補助金の概要から見ていきましょう。

1-1.事業承継補助金の概要

『事業承継補助金』とは、後継者の不在などにより事業の継続が困難な中小企業などに対し、経費の一部を補助し新しい取り組みを応援するための制度です。

事業承継補助金には以下の2種があり、それぞれで対象となる会社の基準が異なります。

  1. 後継者承継支援型(Ⅰ型)
  2. 事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)

また、補助金の受け付け時期は年度によって異なる点にも注意しなくてはなりません。

なぜなら、決められた期間内に必要書類を提出しなければ補助金をもらうことができないからです。

例えば、2019年7月5日(金)~2019年7月26日(金)19:00の期間に申請の受付が実施されていました。この期間中の申請であれば補助金をもらうことができますが、申請期間外だと受け付けてもらえません。

国の実施するこの補助金の目的は、なるべく多くの中小企業が事業承継をスムーズに行い積極的に新しい事業に取り組めるよう実施されたものです。

事業承継を考えている方は事業承継補助金の公募要領をチェックし、期間内に補助金の申請を検討しましょう。

1-2.事業承継補助金でもらえる金額と補助率

もらえる補助金の最高額は、「後継者承継支援型(Ⅰ型)」「事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)」で異なります。

それぞれのタイプについては次の見出しで詳しく説明するので、ここでは大まかな金額と補助率について把握しておきましょう。

まずは後継者承継支援型(Ⅰ型)の場合、小規模事業者で補助上限額は200万円、補助率は3分の2となっています。小規模事業者以外(中小企業など)の場合、補助上限は150万円、補助率は2分の1です。

企業規模によってもらえる金額が違うので、申請時に自社の売上や従業員数などを確認しておきましょう。

そして事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)の場合、審査結果により補助金と補助率が異なります。審査結果が上位の場合、補助金額は100万円~600万円、補助率は3分の2以内となっています。審査結果は上位ではない会社の場合、補助金額上限は100~450万円、補助率は2分の1以内です。

以下の表に、2019年度の補助上限金額と補助率をまとめています。

【後継者承継支援型(Ⅰ型)】

対象企業 補助率 補助上限金額
小規模事業者
従業員数小規模事業者と同じ個人事業主
3分の2以内 200万円
小規模事業者以外 2分の1以内 150万円

【事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)】

審査結果 補助率 補助上限金額
上位 3分の2以内 600万円
上位以外 2分の1以内 450万円

これに加え、上乗せ額として追加で最大600万円が支給されるケースもあるので、事業承継を控えた企業にとっては非常にお得です。

ただし年度により補助金額は異なるため、応募する際は公募の要領をチェックしたのち専門家とともに補助金の額を確認してください。

ここからは事業承継補助金の2タイプについて、さらに詳しく解説しています。補助金申請を検討している方は、事前にチェックしておきましょう。

2. 事業承継補助金の2タイプとは?


事業承継補助金は、事業承継の方法によって以下のように2つのタイプに分かれています

  1. 後継者承継支援型(Ⅰ型)
  2. 事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)

それぞれで申請の条件や提出書類の内容が異なるので、専門家に相談のうえ自社の状況に合う方を選択しましょう。

2-1.後継者承継支援型(Ⅰ型)

後継者承継支援型(Ⅰ型)は、後継者交代による事業承継の後、新しい取り組みを行った企業に対し支給される補助金です。

Ⅰ型補助金支給の対象となるのは、主に親族内承継、従業員承継となります。また外部から経営者として新たな人材を社内に招く「外部人材招聘」も対象です。

Ⅰ型には「後継者承継支援型」という名称がついているものの、補助されるのは経営者交代に直接関係する費用ではありません。補助の対象となるのは後継者が取り組む新しい事業となるので、申請の際には注意が必要です。

2-2.事業再編・事業統合支援型(Ⅱ型)

Ⅱ型と言われる事業再編・事業統合支援型の補助金は、事業再編や事業統合後に新しい取り組みを行う企業を支援するものです。

対象となる取り組みは、以下の通りです。

  1. 合併
  2. 会社分割
  3. 事業譲渡
  4. 株式交換・株式移転
  5. 株式譲渡

Ⅱ型が対象としているのは第三者への承継、つまりM&Aなので親族内承継、従業員承継を行う場合利用できません。

事業再編・事業統合支援型で補助金を申し込む場合、M&Aの手続きに加え複雑な申請書類の作成が必要となります。Ⅰ型と比べⅡ型は補助金の申請書類もより複雑になっているため、補助金を利用したい方はなるべく早くM&A仲介会社などの専門家に相談しましょう。

ここまで事業承継補助金のタイプについて解説してきました。「どちらを選べばよいか分からない」という方は、事業承継補助金事務局公式サイトにある「申請類型早わかりフローチャート」で自社に合うのがどちらか、確認しましょう。

3. 事業承継補助金の対象となる企業

事業承継補助金の対象となっているのは、以下の要件を満たす中小企業者等です。

  1. 「事業承継の要件」を満たす中小企業、個人事業主、特定非営利活動法人である
  2. 日本国内に拠点を置き、日本国内で事業を行っている
  3. 地域経済に貢献している
  4. 反社会的勢力ではない
  5. 法令順守上の問題を抱えていない
  6. 経済産業省から補助金指定停止措置または指名停止措置を受けていない
  7. 補助事業に関わる調査やアンケートに協力できる
  8. 匿名の情報が統計などで国に利用されることに同意できる

以上8つの条件をすべて満たすことで、補助金の申請が可能になります。

1つ目の条件にある「事業承継の要件」については細かい条件が設定されているので、「公募要領」をもとに専門家とチェックしてみてください。

ここからは事業承継補助金の対象となる取り組みについて、具体例を挙げながら解説します。補助金の申請について知識を深めるため、ぜひチェックしておきましょう。

4. 事業承継補助金の対象となる取り組み

事業承継補助金の対象となっているのは、経営者の交代または事業再編・事業統合を契機とした新しい取り組みです。

「新しい取り組み」として補助対象の事業に挙げられているのは、以下のような事業となります。

  1. 新製品の開発または生産
  2. 新役務の開発または提供
  3. 新たな生産・販売方式の導入
  4. 役務の新たな提供の方式の導入
  5. 新たな事業活動による販路拡大
  6. 新市場の開拓
  7. 生産性の向上

以上から分かる通り、企業の売上につながる新しい事業であれば、かなり広い範囲が対象事業となります。申請の際には認定経営革新等支援機関や各種専門家と相談し、事業を拡大できるような取り組みを考えましょう。

ただし新しい取り組みは前経営者や役員ではなく、特定の承継者が行わなければいけません。今後どんな取り組みをするか、事業承継前に決めてから申請を行う必要があるため、後継者とよく話し合っておきましょう。

ここからは、事業承継補助金の採択率について解説していきます。新たな取り組みを実施したい方は、ぜひチェックしてください。

5. 事業承継補助金の採択率は増加中!

中小企業の事業承継問題が深刻化していることから、事業承継補助金の採択率は増加しています。補助金がもらえる可能性について考えるため、これまでの採択率を知っておきましょう。

事業承継補助金制度が始まった平成29年の段階では採択率は約13%。応募した517社のうち65社しか補助金を受けられないという状況でした。

しかし平成30年度の一次公募では481件の応募に対し374件が採択され、採択率は約78%となりました。さらに同じ年度の二次公募では採択率が約82%と、さらに上昇しています。

今後の事業承継についてもこのままの流れであれば、採択率は非常に高いと予想されます。事業承継を実施する期間によって申請の時期は変わりますが、事業の引継ぎについて国が前向きな今がチャンスですので早めに申し込みをして採択の可能性を上げましょう。

ここからは事業承継時補助金交付の流れについて、事業承継補助金事務局のホームページをもとに詳しく解説していきます。事業拡大のため、補助金の利用を検討している方は申請の基本的な手順を押さえておきましょう。

6. 事業承継補助金交付の流れ

事業承継補助金交付で必要な手順は、以下の通りです。

  1. 補助金事業への理解を深める
  2. 認定経営革新等支援機関への相談
  3. 補助金の交付申請
  4. 補助事業の実施
  5. 事業の実績報告
  6. 補助金交付手続き
  7. 状況報告など

受領後の手続きについても解説しているので、ぜひ事業承継の計画づくりに役立ててください。

ステップ1.補助金事業への理解を深める

交付申請に向け、まずは補助金の交付規定や公募要領をチェックしておく必要があります。

交付規定、公募要領は事業承継補助金事務局のホームページに記載されていますので、新たに公募が始まったときにチェックしてください。

ステップ2.認定経営革新等支援機関への相談

補助金について学んだあとは、認定経営革新等支援機関に事業計画の相談をしましょう。

認定経営革新等支援機関とは、中小企業や小規模事業者の経営をサポートする力を持つ機関を国が公的に認定するものです。

認定経営革新等支援機関として認められているのが、商工会など中小企業支援者のほか、金融機関や税理士、会計士など専門の知識を持つ機関となっています。

認定経営革新等支援機関への相談は必須ですので、まずは「認定経営革新等支援機関認定一覧」で最寄りの期間を検索し、相談してください。

相談後、無事に事業計画の策定ができたら認定経営革新等支援機関から確認書をもらいましょう。

ステップ3.補助金の交付申請

認定経営革新等支援機関から確認書を受け取ったら、添付書類を添え交付申請を行いましょう。必要書類については、この後の見出しで説明しています。

申請受付期間は20日間ほどとなっているので、提出忘れの無いよう早めに書類を準備しましょう。

ステップ4.補助事業の実施

申請後、1か月半ほどで採否結果が通知されます。無事申請が通過していた場合、事業計画に書いた通り補助対象となった事業を実施しましょう。

補助事業を実施する期間は申請時に定められているので、交付が決定した後はなるべく早く事業を始めなければなりません。

ただし交付決定前に行った事業については補助対象とならないので、必ず交付決定の通知を受けてから事業を開始してください。

ステップ5.事業の実績報告

事業を無事に完了したら、事業の実績報告を行います。

報告の期限はあらかじめ定められているので、忘れず必要書類の提出をしましょう。

ステップ6.補助金交付手続き

実績報告を提出し、検査が完了したら補助金交付手続きに移ります。

補助金交付手続きをしなければ補助金の受け取りができないので、検査完了の通知をしっかりチェックしましょう。

ステップ7.状況報告など

補助金が交付されてから5年間は、事業化状況報告、収益状況報告などを行う必要があります。指定された手続きについては、忘れず期日までに実行しましょう。

以上が、事業承継補助金に関する手続きの流れでした。最初の申請さえ無事にクリアすれば、その後必要な手続きはぐっと減ります。

補助金申請について不安を感じる場合は認定経営革新等支援機関だけでなく、身近な税理士や会計士などに相談してみましょう。

ここからは申請に必要な書類について、一覧で解説していきます。

7. 事業承継補助金の交付申請に必要な書類

事業省家瑛補助金の申請を行う際には、添付書類を不備なく提出する必要があります。

申請に最低限必要な書類は、以下の通りです。

「法人の場合」

  • 履歴事項全部証明書
  • 確定申告書
  • 決算書

「個人事業主の場合」
  • 税務署の受領印が押印された確定申告書 B
  • 所得税青色申告決算書の写し

「特定非営利活動法人の場合」
  • 事業報告書・活動計算書・貸借対照表
  • 履歴事項全部証明書
  • 定款

また企業状況や企業の形態によっては以下の書類が必要となる可能性があります。

  1. 補足説明資料
  2. 住民票
  3. 認定経営革新等支援機関による確認書
  4. 申請資格を有していることを証明する後継者(承継者)の書類
  5. 承継に関する書類

提出書類については必ず税理士などの専門家に相談し、不備がないかチェックしましょう。

提出書類についてさらに詳しく知りたいという方は、平成30年度二次公募の公募要領を参考にしてください。

ここからは、事業承継補助金に関する注意点について解説していきます。会社の状況に合ったベストな選択をするため、事前に必ずチェックしておきましょう。

8. 事業承継補助金に応募する前に注意点も知ろう!

事業承継補助金がもらえれば承継にかかる負担が減るため、新しい事業にも積極的にチャレンジできます。

しかし事業承継補助金の申請を行う際には、以下のようなポイントに注意しなければいけません

  1. 応募に時間がかかる
  2. 必ず採択される訳ではない
  3. 先に事業承継の時期を決める必要がある
  4. 特定の期間以外申請できない
  5. 事業承継自体は補助金の対象にならない
  6. 満たすべき要件や書類が複雑である

ここからはそれぞれの注意点について、解説していきます。

注意点1.応募に時間がかかる

事業承継補助金の申請に必要な手続きや書類については「公募要領」に詳しく書いてあるものの、やはり申請には時間がかかってしまいます

申請の時期も1か月ほどとなっているので、通常の業務が忙しい場合補助金について社内で話し合う時間が取れない可能性もあるでしょう。

平成30年度二次公募の場合、公募要領の発表から申請までは約二か月でした。短期間で十分な資料を用意し、円滑に申請ができるようあらかじめ専門家に相談しておく必要があります。

注意点2.必ず採択される訳ではない

事業承継補助金の支給については必ず審査が行われるため、Ⅰ型、Ⅱ型ともに採択されない可能性もあります。

事業承継補助金がもらえる前提で承継計画を進めてしまうと、のちに資金が足りなくなることもあるので、十分注意しましょう。

しかし平成30年の補助金採択率は約80%とされており、中小企業支援の観点から今後も採択率は非常に高くなると予想されています。

専門家とともに今後の取り組みについて十分な資料を作成し、少しでも採択のチャンスを上げましょう

注意点3.先に事業承継の時期を決める必要がある

事業承継を実施する期間によって、補助金制度の申請期限は異なります。補助金に申請する前に承継の時期を決める必要があるので、先に事業承継計画の作成を行いましょう。

事業承継計画の作り方については、こちらの記事で詳しく解説しているのでぜひチェックしてください。

【関連】事業承継の計画はどう作る?作成前の準備やタイミングも解説

注意点4.特定の期間以外申請できない

事業承継補助金の申請期限はあらかじめ決まっており、申請期間以外の申し込みはできません

公募期限を過ぎると条件を満たしていても申請ができなくなるので、事業承継補助金事務局の公式ホームページで最新情報をチェックしておきましょう。

注意点5.事業承継自体は補助金の対象にならない

事業承継補助金の対象となっているのは「承継後の新たな取り組み」であり、経営者交代やM&Aにかかる費用ではありません

株式を売買するためのお金や、M&Aのパートナー探しにかかる費用、事業承継の書類作成費などは補助事業として申請できないので、注意が必要です。

注意点6.満たすべき要件や書類が複雑

事業承継補助金を申請する際に必要な書類や、満たすべき要件は非常に複雑です。会社の状況や申請する補助金のタイプによって必要な手続きが異なっているので、事業承継に詳しい専門家への相談は必須だと言えます。

今後も事業承継補助金は継続するとみられるので、公募要領が出る前に準備を始めておいた方が良いでしょう。

以上が、事業承継補助金の注意点でした。補助金の申請には手間がかかってしまいますが、採択されれば最低でも100万円程度の補助が受けられます。

経営者交代や会社の再編に伴い事業を見直したり新事業に挑戦したいという方は、申請を検討しましょう。ここからは要件が複雑な事業承継補助金に関して、詳しく相談できる場所について解説していきます。

9. 事業承継補助金について相談できる場所

事業承継補助金を申請するうえで「認定経営革新等支援機関」への相談は必須ですが、「申請前に事業承継について相談しておきたい」という方は多いでしょう。

以下では認定経営革新等支援機関以外で、事業承継補助金などについて相談できる4つの場所について解説していきます。

  1. 税理士・会計士
  2. 経営コンサルタント
  3. 弁護士
  4. M&Aアドバイザー

それぞれの特徴も踏まえて解説するので、参考にしてみてください。

9-1.税理士・会計士

まずは身近な専門家に相談したいという場合、会社の顧問会計士・税理士も候補に挙がるでしょう。

顧問会計士・税理士は見知った相手ですから、事業承継補助金のことだけでなく会社の今後の経営や税務についても聞くことができるでしょう。

しかし会社などに付く会計士・税理士は事業承継の専門家ではないことがほとんどです。もちろん気軽に相談できる相手としては良いのですが、具体的な手法や計画については満足のいく回答が得られないかもしれません。

補助金の詳しい内容について真剣に考えていきたいという場合、事業承継に詳しい専門家に相談すべきでしょう。

9-2.経営コンサルタント

事業承継補助金の申請には経営が深くかかわってくるため、経営コンサルタントへの相談を考える方も多いでしょう。

中小企業庁が発表した「2017年版 中小企業白書・小規模企業白書」では、経営コンサルタントに事業承継の相談をした人が12%となっています。

経営コンサルタントの業務は多彩ですので、経営に関することであれば何でも相談できます。会社の経営状態や今後に不安がある場合は、コンサルタントに経営の見直しをしてもらい課題解決を目指していくのがおすすめです。

しかし経営コンサルタントはあくまでも企業の自主的な努力をサポートする立場です。補助金獲得に向けたスケジュールを決めたり、手続きを代行してくれるわけではありませんので、実務では少し心許ないかもしれません。

9-3.弁護士

事業承継補助金の申請に必要な書類の作成までには法的な知識が必要なこともあります。そのため法律のプロフェッショナルである弁護士に事業承継や補助金の依頼をしたいという方もいるでしょう。

しかし事業承継、特に事業承継補助金の包括的なサポートをしてくれる弁護士はまだ少ない状況です。特に地方であれば事業承継に関するサポート経験を持つ弁護士が少ないと考えられますので、M&Aアドバイザーなどの他の専門家にも相談しておく必要があるでしょう。

9-4.M&Aアドバイザー

会社の事業承継や補助金制度、特にM&Aにおいて最もおすすめできる相談先がM&Aアドバイザーです。

M&Aアドバイザーは事業承継やM&Aに関する仲介やアドバイスを専門にしているため、経験も豊富ですしM&Aの案件も多数持っています。

M&Aアドバイザーには大きく分けて
 

  1. ファイナンシャル・アドバイザー(FA)
  2. 仲介会社

の2種類があります。

どちらもアドバイザリー契約を行い事業承継のサポートを行う点では同じですが、2社の間にはM&Aにおける立場の違いが存在します。

まずファイナンシャル・アドバイザーは売り手か買い手、どちらかの立場に立ちアドバイスを行うのが一般的です。そのため片方の利益だけを優先してしまい、交渉がまとまりにくくなってしまうこともあります。

一方仲介会社は、売り手と買い手の間に立ち話し合いを進めるので円滑に関係企業との話し合いを進めていきたい会社におすすめです。ただしM&A仲介会社は非常に多いため、どこが自分に合っているか見分けるのに時間がかかることもあります。

しかし自社に合っているM&A仲介会社を見つければ、心強いパートナーになってくれるでしょう。

以上が、事業承継補助金の申請における主要な相談先でした。事業承継を成功させるために大切なのは、適切なアドバイザー選びです。会社内でも話し合いと検討を行い、気になる相談先については積極的にリサーチしていきましょう。

以下では、もし補助金の申請が採択されなかったときに利用できる制度や手法について解説していきます。贈与税、相続税の支払いを猶予してもらえる制度もあるので、事業承継を検討している方はぜひチェックしてください。

10. 【参考】補助金がもらえなかった時に使える制度や手法

事業承継補助金の利用には、複雑な要件を満たすことが必要です。しかし会社の経営状況や個人的な都合などで、要件をどうしても満たせないという場合もあるでしょう。

そこでここからは、事業承継補助金の利用以外で税金支払いを減らす方法について解説していきます。補助金と合わせて使えるものもあるので、ぜひ参考にしてください。

10-1.事業承継税制

事業承継税制とは、中小企業の事業承継をサポートするため贈与税、相続税の支払いを一定期間猶予してくれる制度のことです。

個人・法人共に株式譲渡による事業承継が対象となっており、制度の利用には都道府県知事からの認定が必要となります。

現在利用可能な特例を使えば、最大で100%の贈与税・相続税が免除されるので自分の会社が制度の対象となっているか、税理士などに相談してチェックしておきましょう。

事業承継税制の詳しい内容については、以下の記事で解説しているので詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。

【関連】事業承継税制とは?メリットと要件、手続きの流れを解説!

10-2.相続時精算課税制度

相続時精算課税制度とは、満60歳以上の父母、または祖父母からその子供または孫に生前贈与を行う場合特別な控除を受けられるという制度です。

例えば父が息子に生前贈与を行う場合、課税対象となる金額から最大で2,500万円が控除されます。

最大の2,500万円が控除となった場合、贈与税の基本的な税率に則れば約1,000万円ほどの支払いが免除されるので税金の支払額を少しでも下げたい中小企業にとって非常にありがたい制度です。

しかし最終的には相続の際、控除された2,500万円が相続税の課税対象に入ってしまうのでこの制度を利用すべきか専門家と検討した方が良いでしょう。

10-3.自社株の評価引き下げ

会社株式の評価額を引き下げることで、課税額が下がるため税金の支払い額を減らすことが可能です。

株式の評価を下げる方法は複数ありますが、資産を不動産に変え、会社の資産評価額を低くする方法が良く知られています。

同じ1,000万円を持っていても、それが現金の場合と不動産の場合では評価額が違ってきます。現金や有価証券のまま1,000万円をもっていれば相続税、贈与税計算の際1,000万円とみなされますが、不動産は時価の60~70%で評価されるのが一般的です。

つまり1,000万円の不動産を持っていても、課税対象となるのは600~700万円となります。しかし節税のため資産を全て不動産に代えるのは値下がりなどのリスクが高いため、適度に不動産を買い節税を狙うのが効果的です。

ここまで、事業承継補助金以外で承継にかかる費用を減らす方法について解説してきました。

制度の効果を最大限生かすには、それぞれの制度を比較し自社に最も適した方法を選択することが大切です。事業承継の費用について必ず専門家に相談し、少しでも負担を減らしましょう。

以下では円滑に事業承継を行うためのポイントについて解説していますので、補助金の利用を含め事業承継方法の検討をしたい方はぜひチェックしてください。

11. 事業承継の補助金はM&A仲介会社への相談で解決しよう!

事業承継の補助金については『M&A仲介会社』に相談して解決していきましょう。

なぜなら、事業承継補助金の申請には複雑な書類を不備なく提出する必要があるからです。さらに採択率を少しでも上げるため補助事業の内容について、分かりやすく文章で説明する力も求められます。

そのため事業承継補助金について考える際には、事業承継全般について深い知識と経験を持つ専門家への相談が必須というわけです。

その他の相談先としては税理士事務所などがありますが、税理士と提携しているM&A仲介会社なら会社の事情に合わせた事業承継補助金の申請プランを提案してくれます。

さらにM&A仲介会社は事業承継の専門家として経営に関する様々な観点からアドバイスを行うので、事業承継補助金だけでなく今後の経営全般に迷っている方も安心です。

もし、M&A仲介会社選びで迷っている、どこが良いのかわからないという場合でしたら「M&A総合研究所」へご相談ください。

豊富な経験を持つ専門家が税務・法務なども含めてトータル的にサポート・アドバイスが可能ですので、お気軽なお声掛けをお待ちしております。

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12. まとめ

何かと費用のかかる中小企業の事業承継では、補助金をもらえるかどうかが非常に重要です。

しかし補助金は必ずもらえるものではないので、専門家に相談し今後の事業について第三者にも伝わる明確なビジョンを持つ必要があります。

補助金の応募を行う際には税理士などの専門家に相談しつつ、事業承継の手法や今後の方針についても具体的に決めていきましょう。

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