2019年03月31日公開
2019年03月31日更新
事業承継アドバイザーとは?申し込み方法や勉強方法を解説【経験者の声あり】
近年、中小企業の後継者不足問題から、事業承継アドバイザーの需要が高まっています。本記事では、事業承継アドバイザーの資格について、申し込み方法や勉強方法、難易度や合格率などを解説します。また、実際の受験経験者の声を踏まえた勉強のコツをご紹介します。
目次
1. 事業承継アドバイザーとは
事業承継アドバイザーとは、事業承継に悩む中小企業経営者などへのアドバイス業務を行う専門家のことです。
中小企業の後継者といえば、ひと昔前まではオーナー経営者の子どもが継ぐケースがほとんどでした。
しかし、価値観の変化から、親は子どもに無理に事業を継がせようとせず、事業を継ぎたがる子どもも減りました。その結果、後継者不足に悩む中小企業経営者は年々増加しています。
事業承継アドバイザーは、このような後継者不足や後継者育成に悩む中小企業経営者に対して、M&Aも含めた事業承継の最善策をアドバイスします。
2. 事業承継アドバイザー認定試験(BSA)とは
事業承継アドバイザー認定試験(BSA)とは、主に金融機関の幹部クラス社員が、中小企業経営者に事業承継のアドバイスを行うための基礎知識や、実務能力を身に付けるための試験です。
しかし、事業承継需要の高まりから、金融機関以外でも事業承継アドバイザーの資格を取得する人が増えています。
事業承継アドバイザーは、一般社団法人金融検定協会が運営する認定資格ですが、資格を取得することで事業承継アドバイザーを名乗ることができます。
また事業承継に関する資格には、事業承継アドバイザー3級や金融業務2級があります。
事業承継アドバイザー関連資格にはいくつか種類がありますが、中でも事業承継アドバイザー認定試験(BSA)が現在人気の高い資格になっています。
事業承継アドバイザー認定試験の内容や、事業承継アドバイザー3級、金融業務2級との違いを解説します。
事業承継アドバイザー認定試験の内容
事業承継アドバイザー認定試験では、事業承継に関する幅広い知識の理解が求められます。事業承継アドバイザー認定試験の出題範囲は以下の通りです。
問題形式 | 5答択一式50問 |
合格基準 | 100点中60点以上(別途試験結果を踏まえて決定) |
1.事業承継の類型と対応策 | 親族内承継、従業員・役員等への承継、第三者承継(M&Aなど) |
2.事業承継の進め方 | 事業承継のステップ、事後管理、廃業、企業の価値評価、 外部専門家との連携、金融機関のコンプライアンス |
3.親族内承継 | メリット・デメリット、類型、自社株承継の法務・税務、 自社株承継の方法、戦略的承継 |
4.中小企業のM&A | 概要、株式譲渡・株式交換・合併・会社分割・事業譲渡・撤退・閉鎖、 外部承継、M&Aの取扱い、MBO、M&Aの実行、事業承継とコンプライアンス |
事業承継アドバイザー3級との違い
事業承継アドバイザー3級は、銀行員や会計士・税理士が事業承継に関する基礎的な知識を身に付けるために作られた資格です。
事業承継アドバイザー認定試験は、事業承継アドバイザー3級よりも実務寄りの内容となっています。
また、事業承継アドバイザー3級は事業承継アドバイザー認定試験よりも新しい資格なので、まだ認知度がそれほど高くありません。
また、難易度がそれほど高くなく、合格率が比較的高いことも受験しやすい資格といえるでしょう。
しかし、事業承継アドバイザー3級では事業承継に関する基礎的な知識を得られることから、今後人気が高まっていく可能性があります。
事業承継アドバイザー3級用の通信講座や問題集も出ているので、基礎固めに活用する方法も有効です。
金融業務2級との違い
金融業務2級も、事業承継アドバイザー認定試験や事業承継アドバイザー3級と同じく、主に金融機関職員や会計士・税理士がスキルアップのために取得する資格です。
金融業務2級は事業承継アドバイザー認定試験に比べると、基礎知識を固めることに特化した内容となっています。
金融業務2級には各種資格試験がありますが、事業承継の場合は金融業務2級の中の「事業承継・M&Aコース」を受験します。難易度は比較的易しく、合格率は高めです。
金融業務2級に合格すると「事業承継・M&Aエキスパート」の認定証を取得できます。金融業務2級の合格者は「M&Aシニアエキスパート養成スクール」の受講資格が得られます。
3. 事業承継アドバイザー認定試験の申し込み方法
この章では、事業承継アドバイザー認定試験の申し込み方法や、受験料について解説します。
申し込み・届出先
申込方法は、Webからの提出方法と申込書での提出方法があります。申込ページは、金融検定協会ホームページにあります。申込は試験日の約2ヶ月前から開始されます。
個人で申込書から申し込む場合は、金融検定協会からコンビニ支払い用の用紙を送付してもらい支払う方法しかありません。
Webでの個人申し込みの場合は、コンビニ支払いとクレジットカード支払いが利用できます。
受験票は支払い完了後に送付されるため、期間に余裕を持って申し込むようにしましょう。
受験料
受験料は、6,667円(税抜本体価格)、税込7,200円(2019年3月現在)となっています。
4. 事業承継アドバイザー認定試験の勉強方法
事業承継アドバイザー認定試験は難易度が比較的低く合格率は高めですが、試験問題の性質上、勉強方法によって効率が大きく変わります。
事業承継アドバイザー認定試験の勉強では、以下のポイントを押さえて進めていくとよいでしょう。
- 受験する主催団体の問題への対策をする
- 問題集などを参考に勉強する
- 講義を受講する
- 過去に受験した方に話を伺う
①受験する主催団体の問題への対策をする
事業承継アドバイザー認定試験は問題の形式や傾向がある程度決まっています。そのため、これまで難易度や合格率の変動はあるものの、問題傾向としては大きな変化がなく、対策がしやすい内容です。
そこで、事業承継アドバイザー認定試験の運営団体が販売している通信講座や書籍などを使うことで、運営団体がどのような点を重視しているかなどの傾向をつかむことができます。
事業承継アドバイザー認定試験に合格した方たちの体験談でも、事業承継アドバイザー認定試験の運営団体が作成・認定している通信講座をひたすらこなすことで、合格できたという声も多いです。
②問題集などを参考に勉強する
上記のように事業承継アドバイザー認定試験用の通信講座や書籍だけで勉強する場合、専門用語や実務的な内容が出てくるので、事業承継に関する知識が全くない場合は難易度が高く感じることもあります。
また、事業承継アドバイザー認定試験の問題は細かいポイントの正確な理解を求める問題が多いので、丸暗記だけでなく正確に理解することも求められます。
そこで、問題集などを繰り返し解くことで、出題のパターンをつかむと同時に、さまざまな角度から問題に触れることで、理解を深めることができます。
問題集を数冊購入してきて取り組む人もいますが、事業承継アドバイザー認定試験の受験経験者の体験談では、1冊に絞って繰り返し取り組んだ人の方が、合格率が上がっている傾向があります。
③講義を受講する
事業承継アドバイザー認定試験用の通信講座や書籍など、独学ではどうしても理解できない場合や、丸暗記で乗り切ることはしたくないという場合は、事業承継アドバイザー向けの講座やセミナーを受講することも有効です。
講座やセミナーであれば、事業承継の専門家がわかりやすく説明してくれます。また、分からないことがあれば直接質問することも可能です。
ただし、講座やセミナーを開催しているのはほとんどが都市部なので、地方在住の場合はなかなか受講する時間を取れない可能性があります。
④過去に受験した方に話を伺う
事業承継アドバイザー認定試験の受験経験者が身近にいれば、効率良く勉強を進めることができます。事業承継アドバイザー認定試験は傾向がはっきりしているので、コツをつかむことができれば難易度は下がります。
しかし、初めて事業承継アドバイザー認定試験を受ける場合は、どこがポイントなのか分からない状態から勉強を始めるので、コツをつかむまでには時間が必要です。
そこで、すでに事業承継アドバイザー認定試験を受験したことのある人にコツを教えてもらうことができれば、勉強時間を短縮し合格率を上げることができます。
5. 事業承継アドバイザー認定試験の合格率と難易度
事業承継アドバイザー認定試験の合格率は、試験回によって差はありますが、平均するとおおむね5割前後と、難易度はそれほど高くありません。また、合格基準は、100点中60点以上を基準に、最終的な合否は審議のうえで決定することとなっています。
合格基準に審議が含まれる理由には、「試験の難易度が高く合格率が著しく低くなりそうな場合の救済措置」や「難易度が低すぎて合格率が高くなりすぎそうな場合に60点を超えていても不合格とする場合」があるからです。
合格率5割とは、資格試験の難易度で比較すると簡単な方に入りますが、金融機関勤務者が団体で申し込んでいることが多いので、受験者の中には既にある程度知識を持っていたり、社内で勉強方法や試験対策を教えてもらっている方もいます。
そのため、事業承継アドバイザーに関する事前知識がなく受験する場合は、難易度が高く感じることもあるでしょう。
6. 事業承継アドバイザー認定試験の経験者の声
事業承継アドバイザー認定試験を受験した方たちの中には、難易度が高かったという人もいれば、思ったより難易度が低かったという人もいました。
また、過去問題を解いていた時は合格点に達していたのに、本番では落ちてしまった。逆に、過去問題を解いていた時は合格できる気がしなかったのに、なぜか合格できた、という声があります。
これらの主な理由として、事業承継アドバイザー認定試験は合格者数が多くなりすぎたり少なくなりすぎたりすることを防ぐため、試験によって難易度を調整しているからとされています。
そのため、実際に事業承継アドバイザーを受験する際は、余裕を持って合格できるだけの力を付ける必要があります。
他にも事業承継アドバイザー認定試験受験者の体験談で多かったのが、受験勉強の時間が思うようにとれなかったという声です。
特に金融機関勤務で、すでにそこそこ知識のある人たちの方が、試験日間際になって十分な準備ができておらず、追い込まれて勉強している傾向があります。
合格率が高めの試験とはいえ、しっかりと勉強しなければ取得できる資格ではありません。事業承継アドバイザー認定試験の勉強は、いかに時間を捻出してコツコツ勉強できるかが重要です。
以下に事業承継アドバイザー認定試験を受験した方や受験するつもりだった方、受験準備中の方などの声をご紹介します。
- 事業承継アドバイザーの通信講座を最後までやりきることができず、モチベーションが下がり受験もしなかった
- 会社で強制的に事業承継アドバイザー認定試験を受験させられたが、仕事が忙しくて勉強どころではなかった
- 事業承継アドバイザー認定試験は過去問題や模擬試験問題と似たような問題が多かったので、それほど苦戦しなかった
- 過去にファイナンシャルプランナーの勉強で学んだことが事業承継アドバイザーの勉強でも役に立った
- 事業承継アドバイザー認定試験を受験したことのある会社の先輩からコツを教えてもらっていたので、効率良く勉強できた
7. 事業承継アドバイザーになるメリット
事業承継アドバイザーの認定資格を手に入れることで、以下のメリットが得られます。
- 事業承継アドバイザーを名乗ることができる
- 事業承継に関する知識を得ることができる
事業承継アドバイザーを名乗ることができる
現在、事業承継アドバイザーの公的資格は存在していません。事業承継アドバイザーの認定資格を持っていなれば、事業承継アドバイザーを名乗ることはできないので、他者との差別化を図ることができます。
事業承継を検討している中小企業経営者は、「後継者は見つかるのか」「後継者を経営者となれるようにしっかりと育成できるか」「事業承継に必要な資金や税金は大丈夫か」「事業承継後事業は継続できるのか」など、さまざまな不安を抱えています。
これらの課題について、事業承継アドバイザーという肩書きを持った人に相談できることは、安心感につながります。
また、事業承継アドバイザーの資格を持った人は、専門家としての意識が強くなり、自身がより成長できることも利点といえるでしょう。
事業承継に関する知識を得る
近年は金融機関の従業員だけでなく、他業種の会社員や経営者、学生などが事業承継アドバイザーの講座を受けたり資格取得を目指したりするケースが増えています。
事業承継に必要な知識は、法務や会計・税務、M&Aや会社経営など多岐に渡ります。
その理由として、事業承継の需要が高まっていることから、さまざまな業界で事業承継関連事業に参入する企業が増えてきたこと、それに伴い事業承継アドバイザーとしての知識を持った人材が求められるようになってきたことなどが挙げられます。
また、事業承継アドバイザーとしての知識を得るということは、法務や会計・税務、会社経営に関連した知識なども身に付けることになります。
そのため、事業承継アドバイザーとしての仕事に従事するわけではなくても、社会人としてスキルアップのために事業承継アドバイザーの資格を取得するという人もいます。
8. 事業承継アドバイザー認定試験のおすすめ問題集
この章では、事業承継アドバイザー認定試験の勉強をするのに、おすすめの本を4冊ご紹介します。
- 事業承継アドバイザー講座
- 銀行業務検定試験 事業承継アドバイザー3級 問題解説集 2018年10月受験用
- 事業承継アドバイザー検定試験模擬問題集〈18年11月試験版〉一般社団法人金融検定協会認定
- 事業承継のツボとコツがゼッタイにわかる本
①事業承継アドバイザー講座
事業承継アドバイザー講座は、事業承継アドバイザー認定試験に対応した通信教育講座です。事業承継アドバイザー講座は、金融機関の職員が事業承継に悩む中小企業の経営者などにアドバイスできる能力を身に付ける目的で作成されています。
そのため、講座内容は実際にアドバイスを行うことを考慮した、実践的な項目も盛り込まれています。
事業承継アドバイザー認定試験は当通信講座の内容に沿って出題されるので、確実に合格を狙うのであれば受講したいところです。
金融機関勤務の方の場合、会社で補助してもらえるケースもあるので、念のため事前に確認した方が良いでしょう。
受講期限 | 3ヶ月 |
添削課題 | 3回 |
テキスト数 | 3冊+事例集1冊 |
税込価格 | 14,400円 |
・テキスト1 事業承継の基礎知識
第1章 | 事業承継ガイドライン |
第2章 | 新事業承継制度 |
第3章 | 企業の現状認識 |
第4章 | 承継計画に対する考え方 |
第5章 | 事業承継アドバイスの着眼点 |
・テキスト2 後継者への事業承継
第1章 | 自社株相続とその法律 |
第2章 | 自社株相続とその税務 |
第3章 | 戦略的承継対策 |
第4章 | 会社分割・分社化による対策 |
・テキスト3 M&A、MBOとその具体策
第1章 | 中小企業のM&Aの法務と税務 |
第2章 | 外部承継への準備と営業店の取扱い |
第3章 | 役員・従業員に企業売却(MBO) |
第4章 | M&Aの実行 |
第5章 | 事業承継アドバイザーとコンプライアンス |
・別冊 事業承継提案事例集
②銀行業務検定試験 事業承継アドバイザー3級 問題解説集 2018年10月受験用
「銀行業務検定試験 事業承継アドバイザー3級 問題解説集 2018年10月受験用」は、事業承継アドバイザー3級で実際に出題された過去問題が収録されています。
また、それぞれの過去問題に対して詳しい解説が付いています。2018年10月版に掲載されている過去問題は、2016年の第135回試験問題から2017年の第138回試験問題までです。
こちらのテキストは事業承継認定試験用ではありませんが、事業承継認定試験に必要な知識の理解を深めるのに役立つ1冊です。
本試験まで時間的な余裕があり、確実に力をつけたいという方は取り組んでみると良いでしょう。
なお、本記事執筆時点では2018年10月受験用が最新版となっていますが、最新版が出版されていればそちらを購入することをおすすめします。
出版 | 経済法令研究会 |
価格 | 2,700円(税込) |
掲載過去問題 | 第135回〜第138回 |
③事業承継アドバイザー検定試験模擬問題集〈19年5月試験版〉―一般社団法人金融検定協会認定
「事業承継アドバイザー検定試験模擬問題集〈19年5月試験版〉」は、事業承継アドバイザー認定試験用の模擬問題集です。
事業承継アドバイザー認定試験を運営している「一般社団法人 金融検定協会」公認の模擬問題集なので、本問題に近い問題が多数収録されています。
なお、こちらの問題集も時期によって最新版が出版されるので、最新の傾向をつかむためにも、なるべく最新版の購入をおすすめします。
出版 | 銀行研究社 (編)金融検定協会 |
価格 | 2,300円(税込) |
④事業承継のツボとコツがゼッタイにわかる本
試験専用のテキストだけで勉強していると、内容を実感としてつかむことができず、結果的に丸暗記になってしまいがちです。
「事業承継のツボとコツがゼッタイにわかる本」はさまざまなケースを取り上げながら、どのような対策をとれば良いかわかりやすく解説しています。
事業承継アドバイザー認定試験の勉強は進めているものの、理解できているか不安がある、イメージがつかめないという場合は、こちらの本が役に立ちます。
また、試験勉強だけでなく、事業承継の業務に携わる方や、事業承継を検討している経営者などにも役に立つ1冊です。
出版 | 秀和システム |
著作 | みんなの事業承継研究会 |
価格 | 1,944円 |
9. 事業承継に役立つ資格
ここまで、事業承継アドバイザー認定試験や事業承継アドバイザー3級、金融業務2級をご紹介しましたが、他にも事業承継に役立つ関連資格があります。
この章では、それらの中でも比較的取得しやすい資格を3つご紹介します。
ファイナンシャル・プランナー(FP)
ファイナンシャル・プランナーとは、お金に関する総合的なアドバイスを行う専門家です。ファイナンシャル・プランナーの資格には、3級FP技能士、2級FP技能士、1級FP技能士があります。
3級は国家資格の中でも比較的易しい試験なので、受験者も主婦や学生など、幅広い層から人気がある資格です。
なお、2級と1級には受験資格があり、一定の条件をクリアしていなければなりません。
相続カウンセラー
相続カウンセラーは、相続に悩む方の相談に乗り、適切なアドバイスをしたり専門家を紹介したりできる民間資格です。
事業承継では相続問題の解決も重要なので、相続に関してアドバイスできる専門家は重宝されます。
相続カウンセラーの資格は3段階に分かれていて、初級は地主や家主など自身の相続のために受ける方も多くいます。
事業承継士
事業承継士は、士業やファイナンシャルプランナーなどの専門家が事業承継のアドバイスを行うための資格です。
事業承継士の試験自体は、さほど難しくありませんが、受験資格は指定の専門家に限られています。
また、受講料や試験料、入会金を合わせると30万円を超えます。
10. まとめ
本記事では、事業承継アドバイザー資格の勉強方法について解説してきました。これから事業承継アドバイザーの資格を取得したいという方は、ぜひ参考にして効率よく学習を進めてください。
今回紹介した、事業承継アドバイザー認定試験(BSA)と事業承継アドバイザー3級、金融業務2級の違いは以下のとおりです。
事業承継アドバイザー認定試験
- 現在最も人気が高い
- 金融機関幹部クラス社員の受験が多い
- 事業承継の実務知識が身につく
- 事業承継アドバイザー3級、金融業務2級と比べると難易度は少し高め
事業承継アドバイザー3級
- 比較的新しい資格
- 金融機関、会計士・税理士の若手の受験が多い
- 事業承継の基礎知識が身につく
- 難易度は比較的簡単
金融業務2級
- 金融機関、会計士・税理士の若手の受験が多い
- 事業承継の基礎知識が身につく
- 難易度は比較的簡単
また、事業承継アドバイザー認定試験の内容は以下のとおりとなっています。本記事で紹介した勉強のコツを参考にして資格取得の学習に役立ててください。
事業承継アドバイザー認定試験の内容
受験料 | 6,667円(税抜本体価格)、税込7,200円(2019年3月現在) |
問題形式 | 5答択一式50問 |
合格基準 | 100点中60点以上を基準に審議のうえ決定 |
試験内容
1.事業承継の類型と対応策 | 親族内承継、従業員・役員等への承継、第三者承継(M&Aなど) |
2.事業承継の進め方 | 事業承継のステップ、事後管理、廃業、企業の価値評価、 外部専門家との連携、金融機関のコンプライアンス |
3.親族内承継 | メリット・デメリット、類型、自社株承継の法務・税務、 自社株承継の方法、戦略的承継 |
4.中小企業のM&A | 概要、株式譲渡・株式交換・合併・会社分割・事業譲渡・撤退・閉鎖、 外部承継、M&Aの取扱い、MBO、M&Aの実行、事業承継とコンプライアンス |
事業承継アドバイザー認定試験勉強のコツ
- 受験する主催団体の問題への対策をする
- 問題集などを参考に勉強する
- 講義を受講する
- 過去に受験した方に話を伺う
事業承継アドバイザー認定試験のメリット
- 事業承継アドバイザーを名乗ることができる
- 事業承継に関する知識を得る
事業承継をご検討中の方や、事業承継に疑問や不安のある方は、ぜひ一度M&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所では、事業承継の実務経験豊富な公認会計士が一括サポートを行います。着手金・中間報酬無料の完全成功報酬型を採用しており、手数料は業界最安水準となっています。
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