2019年09月19日公開
2020年05月04日更新
事業承継の関連本・書籍おすすめ25選!学べる事や理解するコツまで
事業承継の関連本・書籍25冊の紹介です。徐々にステップアップして本を読むと事業承継が理解しやすいです。知識が浅いなら、まずは入門本・書籍から気になったものを読みましょう。多くの書籍に触れ、最適な関連本を見つけることが事業承継の理解に繋がります。
目次
1. 事業承継の関連本・書籍を読むべき時期はいつ?
経営者が事業承継の関連本・書籍を読むべきタイミングは、以下の3つの時期です。
- 後継者不足に悩んでいるとき
- 従業員の雇用を維持させたいとき
- 売却資金を獲得したいとき
これら3つの時期を押さえて、自社の状況に当てはまる場合には、本による事業承継の学習を検討してみてください。それでは、それぞれの時期を順番に見ていきましょう。
①後継者不足に悩んでいるとき
事業承継の関連本・書籍を読むべきタイミングの1つ目は、後継者不足に悩んでいるときです。
後継者不足の場合、将来的に廃業か事業承継のどちらかを選択しなければなりませんが、廃業を選ぶとコストが発生するデメリットがあります。
後継者不足を解決し事業承継を選ぶことで、廃業コストが不要なだけでなく、売却資金を手にすることが可能です。
したがって、後継者不足に悩んでいる経営者の方は、事業承継を検討すべく、本で学び始めると良いでしょう。
②従業員の雇用を維持させたいとき
事業承継の関連本・書籍を読むべきタイミングの2つ目は、従業員の雇用を維持させたいときです。
廃業を選んでしまうと、当然ですが、従業員を解雇しなければなりません。
従業員を解雇してしまうことで、露頭に迷わせてしまうことは容易に想像することが可能です。
従業員の雇用を守るべき経営者の立場からすると、廃業は避けたい選択と言えます。
したがって、事業を続けることで従業員の雇用を維持させたいと考える経営者は、事業承継を検討すべく、本で学び始めると良いでしょう。
③売却資金を獲得したいとき
事業承継の関連本・書籍を読むべきタイミングの3つ目は、売却資金を獲得したいときです。
事業承継のために、事業を第三者に売却することで、売却益を獲得することができます。
ところが、事業承継を選ばずに廃業を選んでしまうことで、売却益が獲得できないばかりか、廃業コストが発生してしまうのです。
つまり、廃業は老後の生活資金を確保したり、別の事業を考えている経営者にとって避けたい選択肢と言えます。
したがって、売却資金を獲得したい経営者は、事業承継を検討すべく、できる限り早めに本で学び始めると良いでしょう。
以上、事業承継の関連本・書籍を読むべき時期を紹介しました。
紹介した3つのタイミングの中に、自社の状況に当てはまるものがあったかと思います。
しかし「事業承継の本では具体的にどんなことが勉強できるの?」と疑問に感じている経営者の方も多いはずです。
ここからは、事業承継の関連本・書籍で学べることをまとめたので確認しておきましょう。
2. 事業承継の関連本・書籍で学べる4つのこと
事業承継の関連本・書籍で学べることは、以下の4つです。
- 事業承継に関する基礎知識
- 中小企業や個人の事業承継
- 事業承継の税務・財務
- 事業承継の法務
これら4つの事項を押さえて、関連本や書籍を選ぶ時の参考にしてください。それでは、それぞれの事項を詳しく見ていきましょう。
①事業承継に関する基礎知識
1つ目は、事業承継に関する基礎知識です。事業承継に関する書籍の多くは、事業承継の知識を広く網羅的に紹介しています。
そのため、事業承継の初学者が体系的に事業承継を理解することに向いているのです。
しかし、実務レベルでさらに深く知るには、他に分野ごとの書籍を読む必要があります。
②中小企業や個人の事業承継
2つ目は、中小企業や個人の事業承継です。中小企業や個人向けに事業承継を解説している書籍が近年増加しています。
中小企業の事業承継や個人のM&Aによる起業が注目されていることが理由の1つです。
多くの書籍では、個人や中小企業経営者がM&Aを行うメリットや基礎知識について解説しています。
③事業承継の税務・財務
3つ目は、事業承継の税務・財務です。
税務・財務に関する書籍は、事業承継初学者向けの基本的な書籍から、学問的な書籍や実務者向けの専門書まで様々なレベルの書籍が出版されています。
税務・財務に関する書籍は、自身の目的に合わせた書籍を選ぶことがポイントです。
④事業承継の法務
4つ目は、事業承継の法務関係です。
法務関係については、改定によって多種多様に変化します。新しい情報を仕入れるためにもできるだけ最新のものを選んで購入するのを心がけてみてください。
なお、実務者向けの専門書は発行数が少なく、値段が高い傾向があることを押さえておきましょう。
以上、事業承継の関連本・書籍で学べることを紹介しました。
紹介したように、事業承継の関連本では、事業承継に関する幅広い知識を学ぶことができます。
しかし「事業承継を本で学ぶメリットってなんだろう?」と疑問に思う経営者もいるはずです。
ここからは、事業承継を本や書籍で学ぶべき理由をまとめたので確認しておきましょう。
3. 事業承継を本・書籍で学ぶべき理由とは?
事業承継を本や書籍で学ぶべき理由は、以下の2つです。
- 情報が体系的にまとめられているため
- 時間や場所の制約を受けずに学べるため
これら2つの理由を押さえておけば、事業承継を本で学ぶメリットが理解できます。それでは、それぞれの理由を順番に見ていきましょう。
①情報が体系的にまとめられているため
1つ目の理由は、情報が体系的にまとめられているためです。
事業承継の関連本や書籍は1人の著者によって書かれることが多く、「述べたいこと」が綺麗にまとまっています。
反対に、様々な立場の人から同時に教えを請うことは、学習内容をややこしくし、初学者が基礎的な知識を得にくいです。
そのため、情報を体系的に理解したいという経営者は、関連本や書籍で事業承継を学ぶと良いでしょう。
その後に、様々な立場からの意見を聞くようにすると、深い理解に繋がっていきます。
②時間や場所の制約を受けずに学べるため
2つ目の理由は、時間や場所の制約を受けずに学べるためです。
セミナーとは違い、本での学習は時間や場所を指定されないため、いつでもどこでも学ぶことができます。
また、ウェブサイトでの学習のように、WiFi環境や通信制限を気にすることもありません。
そのため、自分の好きな時間や時間で学んでいきたいという経営者は、関連本や書籍を選んでください。
以上、事業承継を本・書籍で学ぶべき理由を紹介しました。
ここまで読んで、事業承継を本や書籍で学ぶモチベーションが高まった経営者の方も多いはずです。
ここからは、いよいよ事業承継を学ぶのにおすすめしたい関連本・書籍をまとめたので確認しておきましょう。
4. 事業承継の関連本・書籍おすすめ25選を3段階に分けて紹介!
おすすめの事業承継の関連本・書籍を、以下の3段階に分けて紹介していきます。
- 事業承継の入門におすすめの関連本・書籍10選
- 事業承継の実務学習におすすめの関連本・書籍9選
- 事業承継の法務学習におすすめの関連本・書籍6選
これら3段階のおすすめ本を押さえて、徐々にステップアップしていきましょう。それでは、それぞれの事業承継の関連本を見ていきます。
①事業承継の入門におすすめの関連本・書籍10選
まずは、事業承継の入門におすすめの関連本・書籍として、以下の10冊を紹介します。
- 事業承継が0(ゼロ)からわかる本
- 経営者と銀行員が読む 日本一やさしい事業承継の本 <改訂新版>
- 事業承継のツボとコツがゼッタイにわかる本
- 武田家滅亡に学ぶ事業承継
- 小説で学ぶクリニックの事業承継 ある院長のラストレター
- 会社を殺さないための「事業承継」の教科書
- アトツギが日本を救う 事業承継は最高のベンチャーだ
- 承継トラブルゼロ!たった1年で会社をわが子に引き継ぐ方法
- 親の会社を継いだ跡取りさんのお悩み解決読本
- 専門家のための事業承継入門 事例で学ぶ! 事業承継フレームワーク
これら10冊の関連本・書籍を押さえて、気になったものから読んで事業承継を学んでください。それでは、それぞれの本を順番に見ていきましょう。
(1)事業承継が0(ゼロ)からわかる本
事業承継の学習入門におすすめの1冊目は、『事業承継が0(ゼロ)からわかる本』です。
銀行実務で事業承継を徹底的に経験した元銀行マンが、事業承継を0からコンサルティングしています。
「これほど分かりやすい本はない」という太鼓判を多くの読者から押されているため、事業承継の初学者におすすめです。
経営者と後継者どちらが読んでも理解が深まる良書であり、専門用語が分からなくてもスムーズに読み進めることができます。
関係者はもちろん、事業承継について知りたい全ての方におすすめできる書籍です。
(2)経営者と銀行員が読む 日本一やさしい事業承継の本 <改訂新版>
事業承継の学習入門におすすめの2冊目は、『経営者と銀行員が読む 日本一やさしい事業承継の本 <改訂新版>』です。
「事業承継はどこか難しい」というイメージを打ち破ってくれる、分かりやすくて実用的な一冊となっています。
初心者でも基礎知識を身につけることができるように、あえて難解な税法の条文や税法上の解釈を載せていない点がポイントです。
税法に馴染みのない経営者や後継者でもスムーズに読み進めることができます。
事業承継が分からず悩んでいる経営者の方は、ひとまずこの本から手にとってみると、今後やるべきことが見えてくるかもしれません。
(3)事業承継のツボとコツがゼッタイにわかる本
事業承継の学習入門におすすめの3冊目は、『事業承継のツボとコツがゼッタイにわかる本』です。
本書は中小企業経営者が、事業承継の際に遭遇する課題を具体的に解説しています。
事業承継を検討している経営者や、事業承継のアドバイス業務に携わる方向けの本です。
(4)武田家滅亡に学ぶ事業承継
事業承継の学習入門におすすめの4冊目は、『武田家滅亡に学ぶ事業承継』です。
「事業承継は継がせる側が責任を持って成功に導かなければならない」ことを武田家の滅亡から学んでいく、これまでに類を見ない珍しいタイプの書籍となっています。
「武田家滅亡の原因は信玄が後継者への引継ぎに失敗した」と主張する筆者が、原因を列挙しながら解決策を提示していく本書は、現代の事業承継に悩む経営者が読んでも共感できる部分が多いです。
過去の出来事から学んで良い未来を作る、歴史学習の大切さを経営者に教えてくれます。
(5)小説で学ぶクリニックの事業承継 ある院長のラストレター
事業承継の学習入門におすすめの5冊目は、『小説で学ぶクリニックの事業承継 ある院長のラストレター』です。
本書では、事業承継にあたって考えられるリスクや、スムーズな事業承継のために大切なことを小説仕立てで学ぶことができます。
小説ですが基礎から専門的な知識まで幅広く網羅されており、読者からの満足度も高いです。
登場人物の葛藤も丁寧に描かれて、身近に感じる経営者も少なくないでしょう。
小説だとスイスイ読めるという経営者の方は、本書を始めに手にとることをおすすめします。
(6)会社を殺さないための「事業承継」の教科書
事業承継の学習入門におすすめの6冊目は、『会社を殺さないための「事業承継」の教科書』です。
実際に事業承継を受け、会社の業績を回復させた筆者が、自信の経験に基づいたメソッドを説いています。
内容は多岐にわたり、後継者の選び方から、引き継ぐまでのプロセス・やるべきことなどが、分かりやすく書かれていて、経験者の生の声を知ることができる良書です。
事業承継した後の、離職率の下げ方や従業員の働きやすい環境の作り方など、アフターケアのメソッドも紹介されているので、本書を経営者と後継者で読み合わせるのも有意義でしょう。
(7)アトツギが日本を救う 事業承継は最高のベンチャーだ
事業承継の学習入門におすすめの本7冊目は、『アトツギが日本を救う 事業承継は最高のベンチャーだ』です。
どちらかと言えば、経営者側よりも、親の会社を引継ぐか迷っている人や、引継ぐことは決まってはいるものの不安で仕方がないという後継者向けの本となっています。
筆者は本の中で自身の経験をもとに、後継者の苦労や親から仕事を引き継いで経営者になることへの熱い思いなどを語っていて、身の引き締まる思いがする後継者も多いはずです。
これまで紹介した本のように事業承継のノウハウ本ではありませんが、後継者となる人が覚悟を決めるための指南書です。
(8)承継トラブルゼロ!たった1年で会社をわが子に引き継ぐ方法
事業承継の学習入門におすすめの本8冊目は、『承継トラブルゼロ!たった1年で会社をわが子に引き継ぐ方法』です。
とりわけ親子間での事業承継を検討している場合、本書は大いに役立つでしょう。
また、事業承継を控えるものの、子供となかなか上手くいかない経営者にもおすすめです。
本書では、事業承継において親子間コミュニケーションがいかに大切なのかが説かれています。
「事業承継は人と人が行うもの」と改めて意識できるきっかけ作りの良書です。
(9)親の会社を継いだ跡取りさんのお悩み解決読本
事業承継の学習入門におすすめの本9冊目は、『親の会社を継いだ跡取りさんのお悩み解決読本』です。
こちらも先程に続き、親子間の事業承継を扱う書籍となっています。
実際に事業承継を引き継いだ後にどうしたら良いか悩んでいる後継者や、これから事業承継を行おうしている後継者に向けて、行動を指南する良書です。
実際にあったケースを提示しながら、最良の解決法を検討していく構成なので、気になるところからツマミ読みするのも良いでしょう。
(10)専門家のための事業承継入門 事例で学ぶ! 事業承継フレームワーク
事業承継の学習入門におすすめの本10冊目は、『専門家のための事業承継入門 事例で学ぶ! 事業承継フレームワーク』です。
本書は、事業承継に関する基礎的な知識が網羅された事業承継の決定版とも言える書籍となっています。
複数の筆者が執筆に携わり、それぞれの専門分野のノウハウが凝縮されているため、「総合的に理解できる本が良い」という経営者向けです。
また、基礎知識にとどまらず実務分野も言及されているため、手続きの全体像まで一冊で勉強できます。
②事業承継の実務学習におすすめの関連本・書籍9選
次に、事業承継の実務学習におすすめの関連本・書籍として、以下の9冊を紹介します。
- 中小企業のM&A実務必携 M&A手法選択の実務
- FPドクターEGUCHIが教える 中小企業の事業承継実務AtoZ(第2版)
- 会社の相続: 事業承継のトラブル解決
- 事業承継M&Aの実務 株式譲渡・事業譲渡・会社分割に係る契約書の逐条解説付き
- 実務目線からみた事業承継の実務 三訂版
- 新・事業承継税制 「特例承継計画の作成から納税猶予・免除まで」 手続きガイド
- いちばんわかりやすい! 新事業承継税制のかしこい使い方
- 事業承継に活かす 納税猶予・免除の実務(第3版)
- 事業承継に効果絶大 オーナー社長の生命保険活用戦略
これら9冊の本を押さえて、気になったものを選び事業承継について学んでみてください。それでは、それぞれの本を順番に見ていきましょう。
(1)中小企業のM&A実務必携 M&A手法選択の実務
事業承継の実務学習におすすめの本1冊目は、『中小企業のM&A実務必携 M&A手法選択の実務』です。
丁寧に手法ごとに分けてどのように活用すべきかを並べていますから、1冊だけで多くの知識を得たいという人にはマッチします。
たくさんの方法の中から自社に合うものを見つけたいなら読んでみると良いでしょう。
(2)FPドクターEGUCHIが教える 中小企業の事業承継実務AtoZ(第2版)
事業承継の実務学習におすすめの本2冊目は、『FPドクターEGUCHIが教える 中小企業の事業承継実務AtoZ(第2版)』です。
本書では、事業承継分野で三菱東京UFJ銀行の評価を不動のものにした筆者が、事業承継を控える経営者の悩み解決が目指されています。
中小企業の事業承継を考えていて、実務を勉強したい経営者におすすめしたい1冊です。
(3)会社の相続: 事業承継のトラブル解決
事業承継の実務学習におすすめの本3冊目は、『会社の相続: 事業承継のトラブル解決』です。
本書は、とりわけ中小企業の事業承継を数多く手掛けた弁護士が執筆しています。
中小企業の事業承継に焦点を絞り、あらゆる悩みに対する解決策が提示されている良書です。
そもそも後継者がいない、M&Aを選ぶべきか分からないといった悩みを持つ経営者におすすめします。
(4)事業承継M&Aの実務 株式譲渡・事業譲渡・会社分割に係る契約書の逐条解説付き
事業承継の実務学習におすすめの本4冊目は、『事業承継M&Aの実務 株式譲渡・事業譲渡・会社分割に係る契約書の逐条解説付き』です。
本書は親族外承継について、主に事業譲渡を用いた方法を解説しています。
特に中小企業の事業承継に携わる方におすすめの本です。
(5)実務目線からみた事業承継の実務 三訂版
事業承継の実務学習におすすめの本5冊目は、『実務目線からみた事業承継の実務 三訂版』です。
本書では、平成30年度の税制改正の事業承継税制特例等についてメインに解説されています。
実務目線からのこだわりが詰まった書籍なので、事業承継税制について知りたい経営者におすすめの一冊です。
(6)新・事業承継税制 「特例承継計画の作成から納税猶予・免除まで」 手続きガイド
事業承継の実務学習におすすめの本6冊目は、『新・事業承継税制 「特例承継計画の作成から納税猶予・免除まで」 手続きガイド』です。
制度をどのように利用すると良いのか、どういった流れで進むのかなど事細かに記載されています。特例制度は難しい要件が多く、何度も読み返して知識を付けるのには最適な本と言えるでしょう。
中でも、中小企業の人であれば、知っておきたい情報が満載なので確認してみてください。
(7)いちばんわかりやすい! 新事業承継税制のかしこい使い方
事業承継の実務学習におすすめの本7冊目は、『いちばんわかりやすい! 新事業承継税制のかしこい使い方』です。
本書では、非常に活用効果が高い一方で、税務上で難しい点も多い事業承継税制の特例を、エキスパートの視点でわかりやすく解説されています。
著者は税務の中でも難易度が高い資産税について20年間の豊富な経験を持っている専門の税理士です。
単なる節税の提案だけでなく、資産形成・資産運用のアドバイスも行っている、実践的な経験・知識に基づく内容となっています。
事業承継税制や資産運用について悩んでいる経営者におすすめの一冊です。
(8)事業承継に活かす 納税猶予・免除の実務(第3版)
事業承継の実務学習におすすめの本8冊目は、『事業承継に活かす 納税猶予・免除の実務(第3版)』です。
事業承継の中でも納税猶予・免除制度に的を絞って書かれています。
上記の制度はメリットが多く注目されていますが、十分な検討をせずに利用すると将来思わぬ税負担を強いられることになるリスクがあるのです。
事業承継の税分野でリスクを被りたくない経営者におすすめします。
(9)事業承継に効果絶大 オーナー社長の生命保険活用戦略
事業承継の実務学習におすすめの本9冊目は、『事業承継に効果絶大 オーナー社長の生命保険活用戦略』です。
企業の規模にかかわらず節税対策はM&Aでも重要なポイントとなります。もし、節税を考えていなかったという人がいれば、リスクが高すぎると言わざるを得ないほどです。
大きな金額が動く取引となりますから、それだけ税金はかかります。そこでこの本では生命保険を使うことにより節税効果を高めることが記載されているのです。
税務に対しての知識は、M&Aに限らず今後の経営でも身を守るために使えますから、不安な人は読んで勉強してみるというのも良いでしょう。
③事業承継の法務学習におすすめの関連本・書籍6選
最後に、事業承継の法務学習におすすめの関連本・書籍として、以下の6冊を紹介します。
- 事業承継法務のすべて
- 事業譲渡の実務――法務・労務・会計・税務のすべて
- 設例で学ぶオーナー系企業の事業承継・M&Aにおける法務と税務
- 改訂版 法務・税務のすべてがわかる! 事業承継実務全書
- 事業承継に活かす 従業員持株会の法務・税務(第3版)
- 中小企業買収の法務
これら6冊の本を押さえて、気になったものを選び事業承継の学習に役立ててください。それでは、それぞれの本を順番に見ていきましょう。
(1)事業承継法務のすべて
事業承継の法務学習におすすめの本1冊目は、『事業承継法務のすべて』です。
中小企業の支援に携わっている弁護士が、事業承継の様々な場面で必要不可欠な法律知識を詳細かつわかりやすく解説しています。
事業承継の現場で、すぐに役立つ各種の契約書や定款、議事録などの書式を多数収録し、スムーズな実務の実現を目指せるのです。
事業承継の法務に携わる人に読むことをおすすめします。
(2)事業譲渡の実務――法務・労務・会計・税務のすべて
事業承継の法務学習におすすめの本2冊目は、『事業譲渡の実務――法務・労務・会計・税務のすべて』です。
事業譲渡計画の立案・策定・事前準備、企業結合規制、事業譲渡契約や手続、人事労務の法律問題の対応等の法務面を中心に解説し、会計、税務上の留意点も示しています。
事業承継の中でも事業譲渡の法務に悩みがある経営者におすすめしたい1冊です。
(3)設例で学ぶオーナー系企業の事業承継・M&Aにおける法務と税務
事業承継の法務学習におすすめの本3冊目は、『設例で学ぶオーナー系企業の事業承継・M&Aにおける法務と税務』です。
この本は、M&Aで第三者に事業を引き継ぐといったケースに着目して書かれています。これにより、どのようにアクションすべきかなどの指針となるはずです。
特に同族経営をしているといったケースには事細かに書かれているので参考にしてみると良いでしょう。
(4)改訂版 法務・税務のすべてがわかる! 事業承継実務全書
事業承継の法務学習におすすめの本4冊目は、『改訂版 法務・税務のすべてがわかる! 事業承継実務全書』です。
事業承継をめぐる動向と基礎知識、法務・税務上の問題を網羅的に解説しています。
法務だけでなく、基礎知識や税務も一冊で押さえたい経営者におすすめです。
(5)事業承継に活かす 従業員持株会の法務・税務(第3版)
事業承継の法務学習におすすめの本5冊目は、『事業承継に活かす 従業員持株会の法務・税務(第3版)』です。
事業承継対策で注目されている従業員持株会の実務と活用法について解説しています。
とりわけ従業員持株会について悩んでいる経営者の大きな助けとなるはずです。
(6)中小企業買収の法務
事業承継の法務学習におすすめの本6冊目は、『中小企業買収の法務』です。
この本では、M&Aを事業承継・ベンチャーの2つに分けて解説することで、どのような課題やリスクがあるのかを事細かに話しています。
ベンチャー企業はどうしても企業価値が上下しやすいので、リスクの把握も難しくなってしまうものです。ですから、様々な具体例を織り交ぜて解説している1冊があるだけでも多くの点に気付くことができるでしょう。
ベンチャー企業などの企業法務担当者におすすめしたい本です。
ここまで読んで、すぐにでも気になった本を手に取りたくなった経営者の方も多いはずです。
しかし、事業承継を本や書籍で理解するためには、コツを押さえておかなければなりません。
ここからは、事業承継を本・書籍で理解するためのコツをまとめたので確認しておきましょう。
5. 事業承継を本・書籍で理解するためのコツ
事業承継を本・書籍で理解するためのコツは、以下の3つです。
- 本を通じて理解したいことをはっきりさせておく
- まずは入門本・書籍から読み始める
- 様々な関連本・書籍を手にとってみる
これら3つのコツを押さえて、事業承継を本で学ぶときに役立ててください。それでは、それぞれのコツを順番に見ていきましょう。
①本を通じて理解したいことをはっきりさせておく
1つ目のコツは、本を通じて理解したいことをはっきりさせておくことです。
理解したいことを定めず漠然と本を読んでいても、文章を目で負うだけで頭に何も残らずに読書が終わってしまいます。
これでは、非効率的な学習となってしまうばかりか、本の購入代金も無駄にしてしまうはずです。
本を読み始める前には、その本で何を理解したいのかを明確にしておきましょう。
また、あらかじめ理解したいことを決めておけば、スムーズに本を選ぶこともできるはずです。
②まずは入門本・書籍から読み始める
2つ目のコツは、まずは入門本・書籍から読み始めることです。
事業承継について知識が浅い状態で、実務や法務関係の本を読んでも、イメージが湧きにくく、効率的な学習とは言えません。
まずは入門編の本を読んで、事業承継の基礎的知識を身につけてから、実務や法務関係の本を読むようにしてください。
入門編の中でも、自分の理解しやすい本を選んで読み始めることがポイントです。
③様々な関連本・書籍を手にとってみる
3つ目のコツは、様々な関連本・書籍を手にとってみることです。
この記事で紹介している関連本・書籍は、どれも学習者から高い評価を得ています。ただし、「どの本が1番読みやすく理解しやすいのか」といった質問には答えることができません。
なぜなら、どんな本を読みやすいと感じ、理解しやすいと感じるのかは、人それぞれであるためです。
これから本を読んで事業承継を学び始める皆さんは、できるだけ多くの本を手にとって読み比べて見てください。様々な関連本の中から自分に最適なものを選ぶことが、事業承継を効率よく理解する1つの近道です。
以上、事業承継を本・書籍で理解するためのコツを紹介しました。
ここまで読めば、いよいよ事業承継を本で学ぶための準備はバッチリです。
紹介した関連本・書籍の中から自分の好みに合ったものを選び、学習を始めてください。
とは言え、「本は苦手で、できれば事業承継を他の方法で学習したいのだけれど」という経営者の方も中にはいるはずです。
ここからは、事業承継を関連本・書籍以外で学習する方法をまとめたので確認しておきましょう。
6. 事業承継を関連本・書籍以外で学習する方法
事業承継を関連本・書籍以外で学習する方法は、以下の5つです。
- WEBサイト
- セミナー・講習会
- 動画
- 公的機関への相談
- 専門家への相談
これら5つの学習方法を押さえて、本での学習と併せて取り入れてみてください。それでは、それぞれの学習方法を順番に見ていきましょう。
①WEBサイト
まず1つ目が『WEBサイト』です。
WEBサイトであれば、専門家や仲介会社などが事業承継について詳しく解説しています。また、ケース別に事例も含めて紹介していることからわかりやすいのも利点です。
ただし、必ずしも記載されている通りになるとは限りません。
主観的な情報ばかり羅列されていては参考になりませんし、古い情報では変化を続ける市場や現状に対応することはできないでしょう。
ですから、WEBサイトを利用して知識を学び、そこから自身で現状に合わせて発展させていくという使い方が好ましいです。
②セミナー・講習会
2つ目が『セミナー・講習会』です。
事業承継のセミナーや講習会は多くの専門家が開いています。それほど詳しく説明しなければ、失敗してしまうくらい難しいケースも多いからです。
セミナーや講習会であれば直接事業承継について学ぶことができます。
しかし、必ずしも参加できるセミナーや講習会が近くで開催されているとは限りません。ですから、それぞれの日程などを確認して参加できるものを見つける必要があるでしょう。
セミナー・講習会の内容によっても異なりますからまずは確認するところから始めてみてください。
③動画
3つ目が『動画』です。
セミナーや講習会の内容を動画にまとめたものや、要点をまとめて動画にして解説したものなど様々なものがあります。中には事業承継に特化したものもあるので参考になるでしょう。
動画で事業承継について学ぶことは、テキストで読むよりもわかりやすいことも多いです。
ただし、必ずしも欲しい情報が動画になっているとは限りません。また、YouTubeなどの動画は専門家が出していないものまでありますので、必ず細かく確認して情報を鵜呑みにしてしまわないようにしてみてください。
④公的機関への相談
4つ目が『公的機関への相談』です。
代表的な公的機関としては国や地方が運営している事業引継ぎ支援センターなどがあります。現状を踏まえて事業承継について親身に相談を受けてくれるほか、その場で質問もしやすいです。
公的機関への相談であれば、自社に合わせた解決方法を見つけることができるでしょう。
ただし、必ずしも相談して解決するとは限りません。例えば、自主性が必要な状況においては自ら進んで今の状況を打破しなければならないことも出てくるのです。
⑤専門家への相談
5つ目が『専門家への相談』です。
例えば、M&A仲介会社などのアドバイザリー会社が相談先として挙げられます。専門家であれば、多くの事例を取り扱い、事業承継について法務や税務の観点からもアドバイス・サポートをしてくれるのが利点です。
ただし、専門家への相談は有料となる可能性があるほか、経験のない業種であれば親身にはなってくれますが力不足と感じる可能性があります。ですから、必ず専門家のことを調べて自社と同様の事業は扱っているのか、どのくらいの費用がかかるのかは確認してみてください。
7. 事業承継についてお悩みでしたらM&A総合研究所へご相談ください
事業承継にお悩みの方は『M&A総合研究所』へご相談ください。
M&A総合研究所であれば、各専門家が揃っておりますので「事業承継の手続きから注意点まで」細かくアドバイスとサポートが可能です。
本で得られる知識はとても大切ですが、必ずしも本の通りに進むものではありません。各企業ごとの状態によっては、様々な手法を使って最適な手法を選ぶ必要があります。
例えば、後継者に親族・従業員などが選べない(親族内外承継できない)ときには「M&Aによる外部承継」も手法として検討しなければならないなどです。
このような事業承継の手法を決めていくためには、目的や計画、戦略といった数々のノウハウが必要となります。
M&A総合研究所では、相談料を無料としていますのでお気軽な質問からお受けすることが可能です。
今後の計画なども一緒に策定し、戦略も含めながら会社の引継ぎをするお手伝いが可能ですのでぜひお気軽にお声掛けください。
8. まとめ
この記事では、事業承継の関連本・書籍を25冊おすすめしました。入門・実務・法務の順番で、徐々にステップアップして読み進めると理解しやすいです。
事業承継の知識が浅いならば、まずは入門本・書籍から気になったものを選んで読みましょう。様々な書籍に触れて、自分に最適な関連本を見つけることが、事業承継の理解に繋がります。
「本を読むことで事業承継の何を知りたいのか」を意識して読書することが大切です。事業承継を本で学習した後は、仲介会社に相談しながら、事業承継を検討しましょう。