新型コロナの影響で中小企業の休廃業が増加!廃業件数と予測 【事例あり】

新型コロナの影響により、中小企業の休廃業件数が急増しています。多くの中小企業が経営体制の変更を強いられており、資金繰りや財務の悪化が目立っています。本記事では、新型コロナの影響による中小企業の廃業件数の紹介と今後を予測します。


目次

  1. 新型コロナの影響で中小企業の休廃業が増加
  2. 新型コロナの影響による中小企業の廃業件数と予測
  3. 新型コロナの影響で休廃業を選んだ中小企業の事例
  4. 新型コロナの影響により中小企業のM&Aは増加する?
  5. 新型コロナの影響により中小企業が直面する問題点
  6. 新型コロナの影響で休廃業を検討する中小企業にはM&Aがおすすめ
  7. まとめ

1. 新型コロナの影響で中小企業の休廃業が増加

新型コロナの影響で中小企業の休廃業が増加

従来より、中小企業の休廃業事情は注目が集まっていましたが、2020年に入ってからは新型コロナウイルス感染拡大の影響によりさらに深刻さを増しています。

コロナ終息が見えないなか、影響を受ける中小企業は日々増加しています。この章では、中小企業の休廃業事情や廃業を決断する理由についてみていきます。

新型コロナ蔓延後の中小企業の休廃業事情

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、中小企業の廃業が増加しています。現状のペースでいくと2020年の休廃業件数は5万件を超える見通しがされており、今後を懸念する意見も多くみられます。

日本企業の割合は中小企業が全体の99.7%を占めており、日本経済は中小企業が支えられているといっても過言ではありません。コロナ廃業が増加するとGDPや雇用が失われるため、中小企業の休廃業事情が注目されています。

新型コロナの影響で中小企業の休廃業を選んだ理由

新型コロナの影響により、中小企業における休廃業の動きが加速していますが、休廃業を選ぶ最終的な理由はどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、新型コロナの影響で、中小企業が休廃業を選んだ主な理由を2つ挙げて解説します。

【新型コロナの影響で中小企業の休廃業を選んだ理由】

  1. 新型コロナの影響による経営状態の悪化
  2. 経営者の高齢化による融資返済の不安

新型コロナの影響による経営状態の悪化

新型コロナの影響が特に大きい業種は、宿泊・飲食業です。感染拡大リスクを懸念することで客足が遠のいてしまい、中小の宿泊・飲食業を中心に経営状態が悪化しています。

コロナ対策として政府より支援金なども出されてはいますが、家賃や従業員の給与を補うのは難しい状態です。このまま経営を続けても状態を悪化させるだけという判断により、廃業を決断する経営者も少なくありません。

また、休廃業が増加する背景には以前から問題視されている後継者問題もあり、新型コロナの影響で先行きが不透明になることで後継者がさらにみつかりにくい状況になっています。

業績悪化ならば融資を受けることで乗り越えることもできますが、経営者が不在は会社を存続させることができず、廃業の選択肢しか残されていません。状況が悪化するなか、やむを得ず廃業を決断する中小企業が後を絶ちません。

経営者の高齢化による融資返済の不安

経営状態が悪化した中小企業は、借り入れや保証融資を受けることで乗り越える選択肢もあります。しかし、高齢を迎えた経営者のなかには「老い先短い身で融資返済する自信がない」という声も見受けられます。

中小企業の経営者の高齢化はコロナ以前より問題視されており、経営者の平均年齢は1995年の47歳から2015年の66歳まで高齢化が進み、現在は70歳近くまで上がっているとみられています。

こうした状況を踏まえると、経営者自身が現役のうちに融資を返済し終わる見通しが立たないというのも、ごく自然な意見だといえるでしょう。

また、コロナは長期化するという悲観的な声も上がっています。融資を受けて一時しのぎしても最終的な休廃業・倒産は避けられないとして、早期に休廃業を選ぶ中小企業が増えています。

【関連】中小企業の会社売却の進め方を解説!中小企業のM&Aが得意な仲介会社も紹介

2. 新型コロナの影響による中小企業の廃業件数と予測

新型コロナの影響による中小企業の廃業件数と予測

新型コロナの影響により、中小企業の休廃業が続出しています。緊急事態宣言が解除されてからも、休廃業や赤字経営の増加などで多大な影響を与えており、2020年の休廃業件数の推計は従来の件数を大きく超える見通しがされています。

この章では、休廃業件数を比較するために、2019年までの記録された休廃業の件数と2020年新型コロナ後に予測される休廃業件数をみていきます。

2019年までの記録された休廃業の件数

近年の休廃業件数は増加傾向にあり、2019年の休廃業件数は43,348件です。休廃業件数が増加する主な理由は、中小企業の経営者の高齢化や後継者不在とされています。

中小企業の後継者問題が深刻化するなか、確実に休廃業件数が伸びていましたが、年間の休廃業件数が5万件を超えることはありませんでした。

休廃業・解散 倒産件数 年次推移 (単位:件)

休廃業・解散 前年比 倒産 前年比
2013 34,800 13.68% 10,855 ▲10.47%
2014 33,475 ▲3.81% 9,731 ▲10.35%
2015 37,548 12.17% 8,812 ▲9.44%
2016 41,162 9.63% 8,446 ▲4.15%
2017 40,909 ▲0.61% 8,405 ▲0.49%
2018 46,724 14.21% 8,235 ▲2.02%
2019 43,348 ▲7.23% 8,383 1.80%
東京商工リサーチ「2019年 休廃業・解散企業 動向調査」より
 

2020年新型コロナ後に予測される休廃業件数

東京商工リサーチによると、2020年の休廃業件数の推計は5万件を超える見通しが立っています。経営者の高齢化や後継者問題に加え、新型コロナの影響により経営状態が悪化する企業が増加しているためです。

休廃業件数と合わせて倒産件数も増加しており、倒産件数は2013年より減少傾向にありましたが、新型コロナによる経営状態の悪化により、7年ぶりに1万件を超える見通しです。

中小企業の休廃業・倒産件数の増加により失われる雇用は十数万人に及ぶとみられています。日本の雇用の7割は中小企業が占めているため、新型コロナによる日本経済への打撃は計り知れません。

中小企業の廃業を回避して雇用を維持するために、政府主導による支援政策や金融機関による融資などの早急な対策が求められています。

【関連】M&Aでの買取価格の目安と算定方法まとめ!赤字会社の企業価値も解説

3. 新型コロナの影響で休廃業を選んだ中小企業の事例

新型コロナの影響で休廃業を選んだ中小企業の事例

新型コロナの影響で休廃業を選ぶ中小企業が増えています。既にいくつもの売却案件がでていますが、この章で紹介するのは、創業50年の中小の製造業会社を取引先に売却した事例です。

この会社は数十年前から海外の工場に仕事が移っており、人件費・原材料費で経営状態が安定しない日々が続いてたといいます。

改善策として自社開発の新商品の売出しを検討していましたが、コロナ感染拡大により立ち消えとなっています。

さらに、2月下旬からは受注減少により、売上は激減(前年同期比35%)します。コロナ終息もみえないなか、後継者問題を抱えていたこともあり、本格的に会社の廃業を検討します。

この時、廃業以外の選択肢としてM&Aも同時に検討することになります。50年間かけて培ってきた取引先との信頼関係を活かしてM&A先を探して最終的に合意へと至り、廃業を回避します。

経営者にとっては廃業を意味するものになりましたが、M&Aにより主要な取引先の傘下に入る形で従業員の雇用維持や会社の名前を残すことに成功しました。

4. 新型コロナの影響により中小企業のM&Aは増加する?

新型コロナの影響により中小企業のM&Aは増加する?

新型コロナの影響で次々と中小企業が休廃業するなか、打開策の一つとしてM&Aに注目が集まっています。日本経済新聞によると、6月の世界のM&A市場規模は約2700億ドル(前月比倍増)という結果になっています。

M&Aを検討するうえで気になるのは買い手の存在ですが、コロナ環境下でも成長機会を探る動きは衰えていません。

逆に成長が期待できるスタートアップや中小企業を買収しようとする動きは強まっており、M&A案件は成立しやすくなっています。

売却案件としては、企業再生のための不採算事業を切り離すM&Aも増加すると予測されています。国内大手グループによる子会社売却なども発表されており、中核事業に経営資源を集中させる動きが強まっています。

また、政府によるM&A補助金制度も打ち出されてきています。M&A・事業承継にかかる費用の一部について補助金を受け取れるもので、売り手・買い手の双方が金銭的な負担を軽減することができる制度です。

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5. 新型コロナの影響により中小企業が直面する問題点

新型コロナの影響により中小企業が直面する問題点

新型コロナは、中小企業の休廃業以外にもさまざまな影響を与えています。この章では、新型コロナ蔓延後に中小企業が直面している問題について解説します。

【新型コロナの影響により中小企業が直面する問題点】

  1. 赤字による従業員のリストラ
  2. 休廃業による従業員の解雇
  3. 経営者の早期リタイアの検討

赤字による従業員のリストラ

新型コロナの影響は、整理解雇を行うための要件「人員削減の必要性」や「解雇の必要性」を十分に満たす事由に該当すると判断される可能性が高く、不当解雇にあたらないことが多いため、実際にリストラに踏み切っている中小企業も少なくありません。

現に新型コロナの影響で経営状態が悪化した中小企業は、経費削減のために従業員をリストラせざるを得ない状況です。

赤字状態にある中小企業が無理に従業員の雇用を維持しようとすると、会社の廃業を招きかねません。会社が廃業すれば、結果的に全ての従業員を解雇することなるという問題点があります。

休廃業による従業員の解雇

休廃業による従業員の解雇という問題点もあります。新型コロナの影響で休業した場合は、不可抗力による休業として従業員への休業手当の支払いは不要とされています。

会社側としては休業の場合に従業員を解雇する必要はありませんが、従業員からしてみれば収入が途絶えてしまうため実質的な解雇と同義といえるでしょう。

また、廃業の場合は全ての従業員を強制的に解雇することになります。廃業して法人格が消滅すると雇用を維持する基盤がなくなるため、全ての従業員との雇用・労働契約は消滅します。

経営者の早期リタイアの検討

コロナの状況は悪化し続けるだけという悲観的な意見が増えてきています。そのため、会社の余力があるうちに会社を廃業し、早期リタイアを検討する経営者も少なくありません。

また、廃業ではなくM&Aを選択する経営者も多くなっています。会社の状況が悪化する前にM&Aで売却すれば、従業員の雇用を守ることにも繋がります。

自力の立て直しが難しいと判断した経営者は、廃業ではなくM&Aによる早期リタイアで窮地を乗り切ろうとする動きがみられます。

【関連】M&Aによる企業価値評価の算定方法を種類別に徹底解説!

6. 新型コロナの影響で休廃業を検討する中小企業にはM&Aがおすすめ

新型コロナの影響で休廃業を検討する中小企業にはM&Aがおすすめ

新型コロナの影響で休廃業に追い込まれる中小企業が増加していますが、会社の休廃業は従業員の解雇を意味しています。

従業員やその家族の生活を守ることができませんが、M&Aであれば従業員の雇用維持や会社を存続させることが可能です。

また、売却益の確保というメリットもあります。中小企業の株式は経営者自身が大半を保有していることが多いので、売却益のほとんどを経営者が獲得することができます。従業員の雇用維持や会社の存続と同時に、今後の生活資金を確保することにも繋がります。

休廃業よりもM&Aのほうが、あらゆる面において良い結果が得られやすいので、中小企業の経営者の方は、休廃業を決断する前にM&Aという選択肢について検討することをおすすめします。

中小企業のM&Aのご相談はM&A総合研究所へ

新型コロナの影響で会社の休廃業とM&Aでお悩みの際は、M&A総合研究所にご相談ください。休廃業による影響やM&Aによる売却の可能性を精査して、貴社にとってベストな選択肢を模索いたします。

M&A総合研究所は、中堅・中小規模のM&A仲介を手掛けるM&A仲介会社です。日常的に中小企業の経営者様より多数のご相談を受けており、豊富な実績を積み重ねています。

M&A仲介サポートを直接担当するのは、M&A経験の豊富なアドバイザー・会計士・弁護士の3名です。相談から成約までの一貫したサポートが可能なので、早期成約を目指すことができます。

M&A仲介の料金体系は完全成功報酬制です。M&Aが成約した段階で成功報酬が発生するタイプなので、M&A先が見つからなかったり交渉が破断したりした場合は、手数料をお支払いいただくことはありません。

休廃業やM&Aに関する無料相談は24時間お受けしています。中小企業の休廃業とM&Aでお悩みなら、M&A総合研究所までご連絡ください。

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7. まとめ

まとめ

新型コロナの影響で、多くの中小企業が休廃業に追い込まれています。コロナ終息が見えないなか、今後も中小企業の休廃業を巡る状況の悪化は続くとみられており、早急な金融政策が必要とされています。

また、中小企業の休廃業以外にM&A買収が増加する兆しもあります。M&Aは売却側にも沢山のメリットがあるので、休廃業を決断する前にM&Aを検討すると会社にとってよい選択を取りやすくなります。

【新型コロナの影響で中小企業の休廃業を選んだ理由】

  1. 新型コロナの影響による経営状態の悪化
  2. 経営者の高齢化による融資返済の不安

【新型コロナの影響による中小企業の廃業件数】
  • 2019年の休廃業件数は43,348件
  • 2020年の休廃業件数は50,000件を超える見通し

【新型コロナの影響により中小企業が直面する問題点】
  1. 赤字による従業員のリストラ
  2. 休廃業による従業員の解雇
  3. 経営者の早期リタイアの検討

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