マンション管理会社の事業譲渡・株式譲渡のポイントや手続き!業界動向も解説

マンション管理業界での競争は年々激しさを増しており、それに伴って事業譲渡や株式譲渡などM&Aの注目度もあがっています。本記事では、マンション管理会社の事業譲渡・株式譲渡のポイントや手続き、業界動向について解説しています。


目次

  1. マンション管理会社とは
  2. マンション管理業界が直面している問題
  3. マンション管理会社業界の今後の動向予測
  4. マンション管理会社の評価を高めるポイント
  5. マンション管理会社の事業譲渡・M&Aは対応力が大切
  6. マンション管理会社の事業譲渡のポイント
  7. マンション管理会社の株式譲渡のポイント
  8. マンション管理会社のその他のM&A手法
  9. マンション管理会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて
  10. マンション管理会社を事業譲渡する際の相談先
  11. まとめ

1. マンション管理会社とは

マンション管理会社とは

マンションのオーナーや、区分所有者から成るマンション管理組合から委託を受けて、各種マンション管理業務・事務手続きなどをを行う会社をマンション管理会社といいます。

昇降機・消防関係の設備点検や清掃、帳簿手続きなどが具体的な業務内容の一例です。管理戸数によって採算性が左右されるため、マンション管理業界は「ストックビジネス」的な側面が強く、規模の拡大を図ったM&A・事業譲渡が活発に行われています。

事業譲渡とは

事業譲渡とは事業の一部または全部を企業間で売買する取引のことであり、数多あるM&A手法のひとつです。

一般的にM&Aというと、企業自体の売買である株式譲渡をイメージされがちですが、事業譲渡と株式譲渡は、売買対象を何にするのかという点で大きく異なります。

事業譲渡は取引の対象を選べるため、売り手側は不採算事業を切り離すために活用したり、買い手側にとっては不要な事業や負債を引き継がなくてよいというメリットがあります。

その他のM&A手法

M&Aの手法は、事業譲渡だけでなくさまざまなものがあり、多く用いられるのは株式譲渡や会社分割があります。以下では、それぞれの手法の特徴を説明します。

株式譲渡

株式譲渡と事業譲渡は、M&Aのなかでも多く用いられる手法です。事業譲渡と株式譲渡は混同されやすいですが、取引の対象や範囲で大きく異なります。

3つのマンション管理を手がけるマンション管理会社A社を例に挙げると、ある1つ不動産の管理業務を譲渡(残りの2つのマンション管理はA社が継続)するのであれば事業譲渡、A社を丸ごとほかの企業に売却するのであれば株式譲渡、となります。

株式譲渡は包括承継であるのが特徴であり、雇用や取引先、許認可もすべて引き継がれます。また、資産だけでなく負債もそのまま移行するので、買い手側はデューディリジェンスをしっかり行う必要があります。

会社分割

事業譲渡と似たような取引としてもう一つよく挙げられるのが、会社分割のなかの吸収分割です。

吸収分割は、特定の事業を別会社へ譲渡するという点では事業譲渡と共通していますが、債権者保護手続きや雇用関係手続き・税金関係などでさまざまな相違点があります

【吸収分割】

  • 一般的に譲渡対価として株式が交付されること
  • 会社法上の組織再編行為に該当すること

【事業譲渡】
  • 譲渡対価として金銭が交付されること
  • 組織再編行為に該当しないこと

【関連】M&Aの事業譲渡を解説!メリット・デメリット、税金、株式譲渡との違い

2. マンション管理業界が直面している問題

マンション管理業界が直面している問題

マンション管理業界の事業譲渡・M&Aについて理解を深めるには、まず足元の業界動向を押さえておく必要があります。この章では、マンション管理業界が直面している3つの問題について取り上げます。

【マンション管理業界が直面している問題】

  • 業者数が多くて競争が激化している
  • 管理組合の意向による選別がある
  • 有資格者の雇用が難しくなっている

①業者数が多くて競争が激化している

2020年発表の矢野経済研究所の調査(マンション管理会社市場に関する調査)では、2018年のマンション管理市場は7459億円と算出されています。

前年比2.9%増、2006年以降一貫して拡大を続けているという結果になりました。ピーク時には約2700社の業者が乱立していたとされており、業界内の競争が激化しています。

②管理組合の意向による選別がある

以前は、マンション管理会社は一度管理会社に選定されると、マンション新築後から半永久的に管理を受託していましたが、2001年の新法施工に伴い、サービスの如何によってはマンション管理会社の変更を行うことが可能になりました。

かつてはストック収入の典型と考えられていたマンション管理業界も、今では管理組合の意向を積極的に聞かない限り、淘汰されていく時代になっています。

③有資格者の雇用が難しくなっている

マンション管理業務には、有資格者しかできない業務があるため、業者としては、サービス拡充の観点から一人でも多くの有資格者確保を展望しています。

しかし、前述の通り業界内の競争は非常に激しく、それに伴い人材の確保も難しい状況が続いています。

3. マンション管理会社業界の今後の動向予測

マンション管理会社業界の今後の動向予測

ここまで、マンション管理業界とは何か、業界の最新動向や業者が抱える問題についてみてきました。この章では、マンション管理業界の今度の動向予測と、事業譲渡・M&Aの動きについて解説します。

【マンション管理会社業界の今後の動向予測】

  • 今後も成長が続くも競争はますます激しくなる
  • 価格よりもサービス面の充実が好まれる傾向
  • マンション管理会社業界の事業譲渡・M&A動向

①今後も成長が続くも競争はますます激しくなる

先出の矢野経済研修所の調査(マンション管理会社市場に関する調査)では、今後も市場は成長を続け、2025年には市場規模が8866億円(2018年比+18.9%)まで拡大すると予想されています。

しかしながら、今だに2000社以上のマンション管理会社が乱立している供給過多状態のため、競争はますます激しさを増していくことでしょう。

規模の経済を活かしやすい業界であるがゆえに、大手企業のシェア拡大と中小企業の淘汰・縮小が進む可能性が高いと考えられます。

②価格よりもサービス面の充実が好まれる傾向

少子高齢化の進展などの影響によって、国民ひとり当たりが自宅で過ごす時間は伸びていきます。

そのため、自宅の住環境に対するニーズは多様化をしており、サービス面に対するさまざまな要望が増えてきています。

定期的な補修やバリアフリー対応、そのほか多様な改善活動などを通した適切なサービスが提供できなければ、マンション管理指定業者から外されるリスクがあります。

価格面だけでなくサービス面での競争力を強化することが、今後のマンション管理業界で生き残るうえで重要なファクターといえるでしょう。

③マンション管理会社業界の事業譲渡・M&A動向

マンション管理会社にとって収益を最大化させる一つの要素は、どれだけ多くの管理戸数を保有するかという点です。

規模の経済がものをいう業界であり、近年は業界内における事業譲渡・M&Aのニーズが高まっています。

競争激化に伴って経営が立ち行かなくなり、事業譲渡や株式譲渡といった方法で出口戦略を模索しているマンション管理会社も、決して少なくありません。

【関連】M&Aのスケジュールや手順を表で解説!期間を早めることはできる?

4. マンション管理会社の評価を高めるポイント

マンション管理会社の評価を高めるポイント

マンション管理業界は今後も競争が熾烈を極め、事業譲渡やM&Aの件数は今以上に増えていくものと考えられています。各社とも今後の経営戦略の一環として、事業譲渡・M&Aの準備をしておくことが肝要です。

【マンション管理会社の評価を高めるポイント】

  • 有資格者を保有している事
  • 特定の地域に強い事

①有資格者を保有している事

マンション管理会社の業務の中には、有資格者しか対応ができない業務がいくつかあります。

例えば、マンション管理委託契約に関する重要事項説明や、管理事務の報告といった業務は「管理業務主任者」という国家資格を保有している者しか行うことができません。

マンション管理業務に関する資格には、「管理業務主任者」のほかにも「マンション管理士」や「宅地建物取引士」があります。

これらの資格保有者が多くいればいるほどサービス内容は拡充できるので、有資格者の雇用者数はマンション管理会社の評価に直結するファクターです。

②特定の地域に強い事

マンション管理会社は労働力に対する依存が高い労働集約型の産業であり、人件費の上昇などが起因して利益率が悪化傾向にある企業が増えています。

特定の地域に集中して経営資源を投下できている企業は、できていない企業に比べてコスト体質が良好なことが多く、評価向上に資する可能性が高くなります。

5. マンション管理会社の事業譲渡・M&Aは対応力が大切

マンション管理会社の事業譲渡・M&Aは対応力が大切

事情譲渡・M&Aにあたり、マンション管理会社に求められる力とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、以下2つの対応力について解説します。

【マンション管理会社の事業譲渡・M&Aは対応力が大切】

  • 求められるサービスを提供できる
  • マンション管理組合は大手志向が強い

求められるサービスを提供できる

かつては、価格への対応力がマンション管理会社の競争優位性の源泉でしたが、現代はさまざまな顧客ニーズに対応できる能力が求められる時代です。

少子高齢化や世帯構成の変更によって多種多様な要望が顧客からあがり、それに適切な対処ができないと、マンション管理委託先として外されてしまいます。

市場ニーズなどに寄り添って適切なサービスを展開する市場対応力が、今のマンション管理会社には求められています

この対応力を有していれば、事業譲渡・M&Aにおいても有利な立場で交渉が進められるといえるでしょう。

マンション管理組合は大手志向が強い

現在、業界全体には2000社を超えるマンション管理会社が存在するといわれており、大手企業から従業員数人で経営する中小企業まで、さまざまな規模の企業で構成されています。

マンション管理を委託する側(マンション管理組合)が委託先を選ぶにあたって、マンション管理にくわしくない場合は過去の実績が豊富な大手企業をとりあえず選ぶというケースも多くみられます。

そのような大手志向の強いマンション管理組合を選ぶというのは決して少なくなく、大手傘下に入ることでそのようなニーズを取り込むことが可能になります。

【関連】事業売却とはどんな意味?メリットや成功のポイント、従業員への対応などを紹介

6. マンション管理会社の事業譲渡のポイント

マンション管理会社の事業譲渡のポイント

マンション管理会社の事業譲渡は、どのような点に注意すべきなのでしょうか。ここでは、実際の事業譲渡事例を紹介しながら注意点を確認していきます。

マンション管理会社を事業譲渡する際の注目点

マンション管理会社を事業譲渡する際には、雇用契約の巻き直しを顧客へ説明すること、雇用契約の巻き直しに注意して進めていく必要があります。

顧客への説明

マンションオーナーやマンション管理組合といった顧客に対して適切な説明を行わなれば、委託契約の解除につながる恐れがあります。

譲受企業からすれば、当該マンション管理事業を傘下に入れたいがために事業譲渡をするのにも関わらず、委託契約が解除されてしまえば、事業譲渡計画の変更を余儀なくされてしまいます。

そのようなリスクを回避するためには、時間をかけて丁寧に説明を行い、顧客の深度ある理解を得るように努めることが大切です。

雇用契約の巻き直し

事業譲渡では、対象事業の権利や義務が包括的に譲渡側に移るわけではないため、関係者との個別の再契約が必要になります。

マンション管理会社の事業譲渡に関しては、特に従業員との雇用契約の巻き直しが重要です。譲受企業・譲渡企業双方合意のうえで、譲受企業側に転籍させる従業員の個々の同意を得なければならないからです。

同意を得られない場合は契約解除となることも想定されますが、先に述べたようにマンション管理会社にとって人材は経営資源そのものです。従業員一人一人と向き合い、スムーズな事業譲渡ができる努めることが肝要です。

マンション管理会社の事業譲渡事例

ここでは、近年実現したマンション管理会社の事業譲渡事例を3つ紹介します。

  1. ビーエムジャパンによるビジネス・ワン賃貸管理への事業譲渡
  2. ママのセンターによるあなぶき興産への事業譲渡
  3. 晴耕雨耕による日本ハウズイングへの事業譲渡

①ビーエムジャパンによるビジネス・ワン賃貸管理への事業譲渡

2014年、マンション管理をはじめとする賃貸住宅管理業を手がけるビーエムジャパンは、親会社のビジネス・ワン賃貸管理に対し、賃貸管理戸数1743戸の事業譲渡を行いました。譲渡対価は1億8000万円です。

ビジネス・ワン賃貸管理も、同様に賃貸マンション管理事業を行っており、本件事業譲渡は、更なる事業拡大と効率化を企図したものと考えられます。

②ママのセンターによるあなぶき興産への事業譲渡

2019年、長崎県にてスーパーマーケット事業を展開するママのセンターは、あなぶき興産に対してスーパーマーケット4店舗の事業承継を行いました。譲渡対価は2億7800万円です。

あなぶき興産は、不動産事業・保険事業・シニア関連サービスなどを手広く手がける大手企業で、その事業の柱の一つとしてマンション管理業も展開しています。

あなぶき興産は本件事業譲渡により、同一地域での事業効率化および合理化、さらに収益力の向上を図りました。

なお、固定資産を除いたスーパーマーケット運営権などは、あなぶき興産子会社のジョイフルサンへ事業承継しています。

③晴耕雨耕による日本ハウズイングへの事業譲渡

2017年、マンション管理事業を営む晴耕雨耕は、日本はハウズイングに対して、マンション管理管理委託契約上の地位を承継(事業譲渡)しました。譲渡対価は5900万円です。

日本ハウズイングは、主力事業であるマンション管理事業の競争力強化と収益力向上を図りました。

事業譲渡に適したマンション管理会社とは

事業譲渡は、事業のスリム化(選択および集中)と特定事業への投下資本の増強に適したM&A手法です。

したがって、限られた経営資源の選択と集中をしたいと考えているマンション管理会社は、事業譲渡に適していると考えられます。

なお、事業譲渡の手続きや流れについては、以下の記事でくわしく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連】事業譲渡とは?事業譲渡のメリットと成功のポイント

7. マンション管理会社の株式譲渡のポイント

マンション管理会社の株式譲渡のポイント

マンション管理会社のM&Aにおいては、事業譲渡だけでなく株式譲渡も有用性が高いスキームです。ここでは、マンション管理会社の株式譲渡について、事業譲渡同様に注目点・事例など確認していきます。

マンション管理会社を株式譲渡する際の注目点

マンション管理会社を株式譲渡する時は、顧客への説明とデューデリジェンスに注目して進める必要があります。

顧客への説明

事業譲渡と同様、株式譲渡においても顧客への説明は丁寧に行う必要があります。法人格として存続するとはいえ、別会社の傘下に入ることによって不安を抱える利用者やマンション管理組合も出てくる可能性があるためです。

スムーズに事業を継続するためにもしっかりと顧客と向き合い、株式譲渡取引に至った経緯や目的、今後の管理方法について理解を得るようにしましょう。

デューデリジェンス

株式譲渡の際に特に注目すべき点はデューデリジェンスです。デューデリジェンスへの取り組み具合が、適切な株式譲渡対価の決定や、M&A後のスムーズな事業継続につながります。

マンション管理会社は、従業員数人~数十人からなる中小企業も多く存在し、帳簿等の管理が不足しているケースも考えられます。財務・人事・法務など、あらゆる面から揃うなく取り組みましょう。

マンション管理会社の株式譲渡事例

以下では、マンション管理会社の株式譲渡事例を2つ紹介します。

  1. エムジー総合サービスにいよるエムジーホームへの株式譲渡
  2. ビル・サービス迦葉によるシノケンアメニティへの株式譲渡

①エムジー総合サービスにいよるエムジーホームへの株式譲渡

2015年、マンション管理事業を手がけるエムジー総合サービスは、エムジーホームへ発行済株式80%を売却し、エムジーホームの子会社となりました。

エムジーホームは、総合住宅事業を展開する企業であり、分譲事業・注文住宅事業などビジネスモデルの多角化に取り組んでいます。本件M&Aも、その多角化の一環として実行された案件です。

②ビル・サービス迦葉によるシノケンアメニティへの株式譲渡

2014年、ファミリー向けのマンション管理事業を主力事業とするビル・サービス迦葉は、シノケングループの一社であるシノケンアメニティに全株式を譲渡しました。

ビル・サービス迦葉は、ファミリー向けマンションを対象としたマンション管理事業を主力事業とし、東京都杉並区を中心に約500戸のマンション管理業務を受託しています。

シノケングループは、ファミリー向けマンションを新たな事業領域として捉えており、マンション管理事業への参入を図りました。

株式譲渡に適したマンション管理会社とは

財務基盤の安定を図りたいマンション管理会社は、株式譲渡によるM&Aが適していると考えられます。大手資本の傘下に入ることによって、財務面でのサポートを受けることができます。

近年は、人件費をはじめとする各種コスト増がすすんでいるため、資金繰りに不安をかかえているマンション管理会社も少なくありません

将来の事業戦略を検討するなか、大手傘下に入るという選択肢は十分効果が見込めるものといえるでしょう。

【関連】株式譲渡はどんなメリットのある手続き?必要資料や成功の秘訣も紹介

8. マンション管理会社のその他のM&A手法

マンション管理会社のその他のM&A手法

ここまで、マンション管理会社の事業譲渡および株式譲渡について確認してきましたが、それ以外にはどのようなM&Aのスキームがあるのでしょうか。この章では、マンション管理会社のその他のM&A手法を2つ紹介します。

【マンション管理会社のその他のM&A手法】

  • 会社分割
  • 株式交換

会社分割

対象事業を譲渡企業から切り離し譲受企業が譲り受ける(吸収分割)、もしくは新設会社が譲り受ける(新設分割)、これらのスキームを会社分割と呼びます。

事業譲渡と似たようなスキームですが、事業譲渡は譲渡対価が現金交付であるのに対して、会社分割は対価支払いが譲受企業の株式であるという点に違いがあります。

株式交換

株式譲渡と似ているスキームとしてよく挙げられるのが、株式交換です。子会社の株式を親会社が取得する点は共通してますが、株式交換の場合は、その対価支払いが親会社等の株式である点が大きく異なります。

【関連】株式交換によるM&Aを徹底解説!仕組み、メリット・デメリット

9. マンション管理会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて

マンション管理会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて

マンション管理会社が事業譲渡を行う場合、資産・負債などの承継に関して様々な移転手続を行う必要があります。

この章では、マンション管理会社の事業承継にあたり必要な移転手続きについて、2つの例をあげて説明します。

【マンション管理会社を事業譲渡・株式譲渡する際の引き継ぎ・手続きについて】

  • 債権・債務
  • 従業員との雇用契約

債権・債務の承継

先に述べたように、事業譲渡では譲受企業への包括的な権利義務承継はされません。そのため、譲渡企業は事業承継に関する同意を個別の顧客・仕入先ごとに得て、同意後は再契約を結ぶ必要があります。

なお、取引関係者が変わらない株式譲渡の場合、権利義務もそのまま引き継がれるため特段の対応は不要です。

従業員の労働契約の承継

債権・債務だけでなく、従業員との雇用契約の巻き直しも、事業譲渡の場合は必要です。

従業員ひとりひとりから同意を得て、その後は譲渡企業との契約終了および譲受企業との再契約という流れになります。株式譲渡に関しては、特段の対応は不要です。

【関連】M&Aの税務!株式譲渡・事業譲渡で税金は違う?税金対策はできる?

10. マンション管理会社を事業譲渡する際の相談先

マンション管理会社を事業譲渡する際の相談先

マンション管理会社の事業譲渡をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所は、中堅・中小規模案件を中心に取り扱う仲介会社です。

案件ごとにアドバイザー・会計士・弁護士のM&Aのスペシャリストがつき、クロージングまで丁寧にサポートいたします。

平均成約期間は3ヶ月と高いサービス水準を実現しています。料金体系は完全成功報酬制を採用していますので、成約まで費用のご負担はございません。

マンション管理会社のM&A実績も豊富にございますので、事業譲渡をご検討の際はお気軽に無料相談をご利用ください。お電話またはメールフォームより24時間ご相談をお受けしております。

マンション管理会社のM&A・事業承継ならM&A総合研究所
電話で無料相談
03-6455-5875
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M&Aのプロに相談する

11. まとめ

まとめ

当記事では、マンション管理会社の事業譲渡について解説しました。業界規模は今後も拡大していく見込みである一方、業界内の競争はさらに激しくなることが予想されており、事業譲渡・株式譲渡などのM&Aの件数も増えていくことが考えられます。

マンション管理会社の事業譲渡・株式譲渡では、業界固有の注意点やポイントもあるので、緊急性の有無に関わらず、なるべく早い段階からM&Aへの備えや知識装備をしておくことが肝要です。

【マンション管理業界が直面している問題】

  • 業者数が多くて競争が激化している    
  • 管理組合の意向による選別がある    
  • 有資格者の雇用が難しくなっている

【マンション管理会社業界の今後の動向予測】
  • 今後も成長が続くも競争はますます激しくなる    
  • 価格よりもサービス面の充実が好まれる傾向    
  • 競争激化に伴って経営が困難になり、事業譲渡や株式譲渡などを検討する会社も増えている

【マンション管理会社の評価を高めるポイント】
  • 有資格者を保有している事    
  • 特定の地域に強い事

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