2019年02月18日公開
2019年02月18日更新
マイクロM&Aにおすすめのマッチングサイト5選【成功事例あり】
マイクロM&Aを検討する際のマッチングサイトを選ぶポイントや、おすすめのマッチングサイト5選を紹介しています。そのほか、マイクロM&Aのメリット・デメリット、スモールM&Aとの違いなどを、成功事例を交えて解説しています。
目次
1. マイクロM&Aとは
マイクロM&Aの定義
マイクロM&Aは、1,000万円以下で取引される案件と定義されています。M&Aの中でも小規模の事業・会社を売買するときに、マイクロM&Aと呼ばれているのです。
一般的に、マイクロM&Aで取引される案件では、オーナーが事業・会社の運営を担当。マイクロM&Aによって対象の案件を買収した場合、買い手側が経営の指揮を執る必要があります。
マイクロM&Aの対象企業
マイクロM&Aの対象企業には、個人事業の会社や、後継者不足の小規模会社が挙げられます。個人事業の会社では、事業の規模が小さいため、ほとんど場合、資産が残されていません。
廃業を選び、わずかな資産(設備・不動産など)を売っても、得られる売却益は限られています。そこで、M&Aを行い、起業する人や同業者へ事業・会社を譲渡。営業権に価値を見出してもらえるM&Aを選択するのです。
また、後継者不足に悩む小規模の会社も、マイクロM&Aの対象と見なされます。ふさわしい後継ぎが現れれば、事業の継続が可能だと判断されるためです。こうした理由から、後継者不足に悩む会社のなかには、安定した収益を上げている企業も少なくないといえます。
スモールM&Aとの違い
マイクロM&AとスモールM&Aには、どのような違いが見られるのでしょう。どちらも小規模のM&Aを指していますが、M&Aの内容によって、どちらかに分類にされているのです。
マイクロM&AとスモールM&Aの違いは、2つの点で分けられます。ひとつは買収額、もうひとつはオーナーの立ち位置です。ここではそれぞれの違いを解説します。
【スモールM&Aとの違い】
- 買収額
- オーナーの立ち位置
スモールM&Aとの違い① 買収額
ひとつ目に紹介するマイクロM&AとスモールM&Aの違いは、買収額です。スモールM&Aでは、事業や会社の買収額を、1,000万円から数億円程度に定めています。つまり、マイクロM&Aよりも、高い買収額で取引される場合には、スモールM&Aと呼ばれるのです。
マイクロM&AとスモールM&Aの見極めに困った場合は、まず買収額を確認して、どちらのM&Aに属するかを判断しましょう。
スモールM&Aとの違い② オーナーの立ち位置
2つ目に挙げられるマイクロM&AとスモールM&Aの違いは、オーナーの立ち位置です。スモールM&Aに該当する企業では、オーナーが経営者を務めています。現場の仕事をこなす機会が少なく、主に会社の指揮を執ることに専念しているのです。
事業は雇用する社員たちに任せているため、M&Aで事業・企業を買収しても、買い手側は、現場に出て働く必要はありません。
スモールM&Aの手法で株式譲渡を選んだり、事業譲渡で事業に通じた社員の雇用を引き継いだりすれば、売り手側のオーナーと同様、会社の運営に従事すればよいのです。
さらに、スモールM&Aでは、事業に精通した社員が事業を支えてくれるため、ノウハウの構築や人材の確保などの手間を省けます。
2. マイクロM&Aが脚光を浴びている理由
近年、M&A市場のなかで、マイクロM&Aが脚光を浴びています。小規模事業者を対象としたマイクロM&Aは、増加の傾向を見せているのです。
M&A市場に、どのような動きがあったのでしょうか。マイクロM&Aの増加には、次のような理由が考えられます。
- 増加した小規模案件の取り扱い
- マッチングサイトの台頭
マイクロM&Aが脚光を浴びている理由① 増加した小規模案件の取り扱い
ひとつ目に挙げる、マイクロM&Aが脚光を浴びている理由は、増加した小規模案件の取り扱いです。M&Aの仲介会社などは、規模の大きな事業・会社のみを取り扱っていました。事業・会社の規模に比例して、たくさんの手数料を徴収できるためです。
ところが、経営者が高齢になり、後継者不足を解消できずに、廃業を選ぶ企業が増えてきました。
そこで、M&Aの仲介会社は、マイクロM&AやスモールM&Aの小規模案件にも力を入れるようになり、小規模事業者に向けたサービスの提供を開始しました。
そのような背景により、マイクロM&Aなどの利用が盛んになっているのです。
マイクロM&Aが脚光を浴びている理由② マッチングサイトの台頭
もうひとつの理由は、マッチングサイトの台頭です。M&Aのマッチングサイトでは、小規模事業者を中心に、多数の案件を取り扱っています。サイトに登録するだけで、ふさわしい相手を探してくれたり、多数の案件を閲覧できたりするのです。
マッチングサイトは、規模の小さい企業でも売却が望めます。直接交渉や、手数料の無料化(売り手のみ)などの仕組みを設けることで、小規模事業者でも簡単にマイクロM&Aの交渉が行えるのです。
マッチングサイトが登場したことにより、小規模を理由に取り扱ってもらえない・手数料が高くてM&Aの仲介を頼めないなど、これまでのM&A仲介会社で扱われなかった案件が買い手の目に触れるようになりました。
このような理由によって、近年マイクロM&Aが注目されているのです。
3. マイクロM&Aにおすすめのマッチングサイト5選
マイクロM&Aにおすすめのマッチングサイトをまとめてみました。譲渡・譲受の相手を自分で探したり、知り合い・取引先からの紹介に頼ったりしていては、マイクロM&Aのタイミングを逃しかねません。
そこで、マイクロM&Aで、売却・買収を検討されている方は、WEBで利用できるマッチングサイトを利用してみましょう。マッチングサイトの利用でにより、希望する相手と、出会う確率を高められます。
①M&A総合研究所
ひとつ目に紹介するマイクロM&Aにおすすめのマッチングサイトは、M&A総合研究所です。
東京都渋谷区に拠点を置く会社で、M&Aプラットフォーム事業のほか、売り手と買い手をつなぐM&Aの仲介事業や、M&Aの情報を提供するM&Aメディア事業を手掛けています。
①M&A総合研究所 | |
サイトの方針 |
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案件数 | 31件/売り手側 ※2019/02/08現在 |
問い合わせ先 | 03-6427-8841 |
サイトURL | https://masouken.com/ |
②ビズリーチ・サクシード
2つ目に紹介するマイクロM&Aにおすすめのマッチングサイトは、ビズリーチ・サクシードです。
日本で最大規模のM&Aプラットフォームを開設する企業であり、マッチングサイトには、毎月100件を超える案件が掲載されています。
②ビズリーチ・サクシード | |
サイトの方針 |
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案件数 | 1,023件 ※2019/02/08現在 |
問い合わせ先 | 03-6450-5256 |
サイトURL | https://br-succeed.jp/ |
③MAfolova
3つ目に紹介するマイクロM&Aにおすすめのマッチングサイトは、MAfolovaです。人材派遣のサービスや求人情報を提供するエン・ジャパン株式会社によって運営されています。
マッチングサイトの特徴は非公開型であること。M&Aアドバイザーを通じて、登録した企業にふさわしい案件を紹介しています。
③MAfolova | |
サイトの方針 |
|
案件数 | 非公開 |
問い合わせ先 | info@mafolova.biz |
サイトURL | https://www.mafolova.biz/ |
④Batonz
4つ目に紹介するマイクロM&Aにおすすめのマッチングサイトは、Batonzでアンドビズ株式会社が運営しています。
東証一部に上場するM&Aセンターのグループ企業で、2万を超える案件から売り手へのアプローチや、買い手への情報開示をサポートしています。
④Batonz | |
サイトの方針 |
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案件数 | 788件/売り手企業 ※2019/02/08現在 |
電話番号 | 03-5218-5088 |
サイトURL | https://batonz.jp/ |
⑤M&A市場SMART
5つ目に紹介するマイクロM&Aにおすすめのマッチングサイトは、M&A市場SMARTです。運営会社のストライクが開設したサイトで、日本で初めてのM&Aマッチングサイトといわれています。
⑤M&A市場SMART | |
サイトの方針 |
|
案件数 | 83件/売り手側 5件/買い手側※2019/02/08現在 |
電話番号 | 0120-552-410 |
サイトURL | https://www.strike.co.jp/smart/ |
4. マイクロM&Aの際にマッチングサイトを選ぶポイント
マイクロM&Aで、マッチングサイトを利用する場合、どのような点に注意を払えばよいのでしょうか。
これからマイクロM&Aを行う方は、次のポイントを押さえておきましょう。
- 案件が豊富であること
- 専門家によるアドバイスが行えること
- 手数料などの費用が安いこと
①案件が豊富であること
ひとつ目に取り上げる、マイクロM&Aでマッチングサイトを選ぶポイントは、豊富な案件数です。多くの案件を抱えるマッチングサイトを選択することで、希望に合った売り手・買い手を見つけられます。
ただし、マッチングサイトを選ぶときは、案件数のほかにも、案件の内容にも注意を払いましょう。
大型や、中規模のM&Aを得意としているサイトも多いため、マイクロM&Aの件数や過去の実績を確認して、利用するサイトを決めてください。
②専門家によるアドバイスが行えること
2つ目に取り上げる、マイクロM&Aでマッチングサイトを選ぶポイントは、専門家によるアドバイスの有無です。
マッチングサイトを利用してM&Aの交渉を行う場合、自社と対象会社のみで売買の取引を進めます。M&Aでは、取引額の設定やデューデリジェンス、契約書の作成、PMIなど専門的な知識と経験が必要です。
専門家の力を必要とする方は、交渉役に専門家(M&Aアドバイザーなど)を立てられるサイトや、専門家を紹介してくれるサイトを選んでください。
③手数料などの費用が安いこと
3つ目に取り上げる、マイクロM&Aでマッチングサイトを選ぶポイントは、安い利用料です。
マッチングサイトを利用すると、登録料や着手金、成功報酬(買い手側)などが発生します。マイクロM&Aの費用を抑えたい方は、マッチングサイトの利用料を確かめておきましょう。
サイトによって、成功報酬に対する金額や料率が異なっていたり、最低報酬額を設定していたりと、支払う手数料に差が生じます。先に挙げた2つのポイントを含めて、手数料の設定にも注意を払いましょう。
M&A総合研究所は、業界最安値の水準に設定された手数料や、独自のAIシステムを駆使した精度の高いマッチングなど、マイクロM&Aの利用者にふさわしいサービスを備えています。
M&Aに関する相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
5. マイクロM&Aのメリット
マイクロM&Aには、どのようなメリットが存在するのでしょうか。マイクロM&Aを検討している方は、以下の事項からメリットの内容を把握してください。売り手側と買い手側に分けて、マイクロM&Aでもたらされるメリットをまとめています。
- 【売却側】マイクロM&Aのメリット
- 【買収側】マイクロM&Aのメリット
売却側
売却側のメリットには、以下のような内容です。マイクロM&Aによって、小規模事業者の悩みを解決できるケースも少なくありません。
問題を抱えている企業は、マイクロM&Aで得られるメリットを確認しておきましょう。
【売却側のメリット】
- 後継者問題の解決
- 債務や個人保証・担保からの解消
- 従業員の雇用先を確保
- 廃業コストの削減
- 売却益の獲得
①後継者問題の解決
ひとつ目に挙げる売り手側のメリットは、後継者問題の解決です。近年では後継者不足に悩む中小企業が増えています。マイクロM&Aを活用すれば、廃業の危機を避けることも可能です。
承継にふさわしい人物・企業が、親族や社内、第三者から見つけられない場合は、マイクロM&Aを利用することで、事業や会社の承継先を見つけられます。
②債務や個人保証・担保からの解消
2つ目に挙げる売り手側のメリットは、債務や個人保証・担保の解消です。売り手が魅力的な営業権・販売網・ノウハウ・特許などを所有していれば、赤字を出していたり、債務超過に陥ったりしていても、買い手を見つけられます。
また、マイクロM&Aの契約に、個人保証・担保の解消を盛り込めば、事業や会社を譲渡してから借金の返済に充てられるのです。そのほかにも株式譲渡のスキームを選択すると、オーナーに譲渡益が入るため、借金の返済を軽減できます。
③従業員の雇用先を確保
3つ目に挙げる売り手側のメリットは、従業員の雇用先を確保できる点です。マイクロM&Aを利用すると、廃業を避けられます。これなら、抱える従業員を路頭に迷わせることもありません。
マイクロM&Aの契約で雇用契約の再締結を希望したり、株式譲渡のスキームを選んだりすると、従業員の雇用を継続させられます。
④廃業コストの削減
4つ目に挙げる売り手側のメリットは、廃業コストの削減です。廃業を選んでしまうと、士業に支払う廃業手続きの費用(登記・法手続き)や、所有する設備の処分費用、借りている店舗の原状回復費、リース契約の解約金などがかかります。
その点、マイクロM&Aで事業・会社を売却すれば、一部の事業を譲渡することで廃業コストを減らせたり、株式譲渡により、廃業の危機を避けられたりするのです。
⑤売却益の獲得
5つ目に挙げる売り手側のメリットは、売却益の獲得です。マイクロM&Aで事業譲渡を選ぶと、会社が譲渡の対価を獲得できます。また、株式譲渡のスキームを選択すれば、オーナーが譲渡益を得られるのです。
売却益が手に入れば、設備投資を行う・引退後の生活費に充てるなど、会社や経営者の将来に活かせます。小規模事業者は、廃業を選んだり、病気・高齢などの事情を抱えて事業を続けたりする前に、マイクロM&Aの活用を検討してみてください。
買収側
買い手側にも、マイクロM&Aによるメリットが存在します。これから小規模なM&Aを行う予定の方は、買収側に見られるメリットを把握しておくと、事業の成長を早められたり、起業・参入にかかるコストを抑えられたりします。
- 低コストで事業を取得
- 設備や人材などの一括獲得
- 事業拡大
- 新規事業への参入
- 取引先や顧客の獲得
①低コストで事業を取得
ひとつ目に紹介する買い手側のメリットは、低コストで事業を取得できる点です。新しい事業や会社を立ち上げるには、まとまった資金を必要とします。
マイクロM&Aを利用すれば、対象事業を承継できるので、一から作り上げる必要がありません。事業を始めるためのコストを抑えられるのです。
とくに、マイクロM&Aは小規模の事業者を対象としているため、個人が買い手となるケースも少なくありません。そこで、マイクロM&Aを選択することにより、開業に必要なコストを削減し、少ない資金で事業を取得しているのです。
②設備や人材などの一括獲得
2つ目に紹介する買い手側のメリットは、設備・人材などの一括した獲得です。マイクロM&Aのスキームで、株式譲渡を選択すれば、事業に必要な機械や、従業員の雇用契約などが承継できます。
事業譲渡の場合でも、譲渡契約に承継したい資産を盛り込むことで、必要な設備・人材などを獲得が可能です。これなら、M&Aに合わせて設備や人材を確保する必要がありません。短期間で取得を終わらせたい方は、マイクロのM&Aを候補に挙げてみましょう。
③事業拡大
3つ目に紹介する買い手側のメリットは、事業の拡大です。同業種の事業・会社を獲得すれば、短期間・低コストで事業の拡大を図れます。
そして、事業が大きくなれば、生産コストを削減できたり、相乗効果によるシナジーなどを得られたりするのです。
④新規事業への参入
4つ目に紹介する買い手側のメリットは、新規事業への参入です。マイクロM&Aを活用すれば、参入障壁の高さを軽減できます。
売り手から許認可や特許、ノウハウなどの承継が行えるため、新規の参入を行いやすいといえるのです。
⑤取引先や顧客の獲得
5つ目に紹介する買い手側のメリットは、取引先と顧客の獲得です。新しく事業を始める場合、取引先と契約を結び、事業に必要な原料・商品・設備を獲得しなければいけません。
さらに、継続した利益の計上を実現させるために、顧客を確保することが求められます。
マイクロM&Aの利用により、売り手が結ぶ取引先との契約や、抱える顧客を引き継げるため、異業種からの参入・新規事業・個人による事業の開始などでは、マイクロM&Aが選ばれているのです。
6. マイクロM&Aのデメリット
マイクロM&Aでは、不利益を被ってしまうデメリットが存在します。メリットを理解したら、想定されるデメリットにも注目をして、マイクロM&Aの利用を判断してください。
- 売却側のデメリット
- 買収側のデメリット
売却側のデメリット
売却側では、以下のようなデメリットが見られます。
- 売却する条件を絞っていないと、買い手がつかない
- 交渉段階で取引が白紙に戻されることがある
- マッチングサイト・アドバイザーへの支払いが負担になる
M&Aの成功率は、30~50%といわれています。そのため、たくさんの条件を提示すると成功率を下げてしまい、買い手がつかなくなったり、交渉が白紙に戻されたりするのです。
売り手は、マイクロM&Aのタイミングを逃さないように、売却する条件を絞っておきましょう。
また、マイクロM&Aは、少額で取引されるM&Aです。マッチングサイトを利用したり、アドバイザーなどに相談したりすると、得られる売却益をさらに減らしてしまいます。
そのため、マイクロM&Aでは、マッチングサイトの利用料や、アドバイザーへの支払いが負担になることを覚えておきましょう。
買収側のデメリット
買収側には、次のようなデメリットが挙げられます。
- 売り手市場のため、ライバルが多い
- 承継後に、負債や簿外債務、訴訟などのリスクが発覚する
- マッチングサイト・アドバイザーへの支払いが負担になる
- 少人数制のため、雇用の引き継ぎに失敗すると、売り上げが激減する
- 売り手側の財務管理がずさんで、正確な情報を把握できない
- 売り手のみで契約に臨む場合、契約書の不備が予想される
数人で行う事業を買収する場合、引き継いだ従業員が売り上げを左右しているといえます。承継に合わせて新しい従業員を雇うと、仕事を覚えたり、慣れたりするまでに時間がかかり、想像した売り上げに達しないことがあるためです。
買い手側はできる限り、従業員の引き継ぎを行うようにして、売り上げの減少を避けるようにしてください。
また、マイクロM&Aでは、個人事業などの案件も多く、法人のように徹底した財務管理が行われていない案件も見られます。そのため、買い手側は正確な情報が掴めない場合、交渉を止めて、承継後のリスクを避けることも考えておきましょう。
7. マイクロM&Aを成功させるポイント
マイクロM&Aを成功させるためのポイントをまとめてみました。自社に見合った売り手・買い手が現れても、すぐに契約を進めてはいけません。マイクロM&Aを成功に導けるように、以下のポイントを押さえておきましょう。
- M&A先の経営状態や売却目的を確認【買い手側】
- 経営方針や企業理念を知る【売り手側】
- M&A先をじっくりと選ぶ
①M&A先の経営状態や売却目的を確認【買い手側】
マイクロM&Aを成功させるひとつ目のポイントは、M&A先の経営状況と売却する目的を確認することです。
マイクロM&Aでは、小規模の会社を対象としています。そのため、財務管理が行き届かず、正確性を欠いた情報を提出していることも考えられるのです。
買い手側は、専門家にデューデリジェンスを依頼して、売り手の経営状況を把握しましょう。また、売り手が売却を望む理由も、しっかりと理解しておくことが大切です。
売却する目的から経営の問題をあぶり出したり、偶発債務のリスクを想定したりと、承継後のシミュレーションに役立てられます。
②経営方針や企業理念を知る【売り手側】
マイクロM&Aを成功させる2つ目のポイントは、経営方針・企業理念を知ることです。売り手側は、自社の事業・会社に見合った買い手を選ばなければ、事業や従業員の雇用が継続されません。
これまで運営してきた事業・会社を引き継いでもらいたい場合は、買い手側の経営方針・企業理念をしっかりと調べることが肝要です。
また、方針や理念が異なれば、働く環境を大きく変えてしまいます。従業員への負担を減らすためにも、事業・会社を譲る相手には、自社と似通った経営方針・企業理念を掲げていることを確かめてください。
③M&A先をじっくりと選ぶ
マイクロM&Aを成功させる3つ目のポイントは、M&Aの選定を焦らないことです。マイクロM&Aでは、自社のみで売り手・買い手を探して、交渉・契約を結ぶケースも少なくありません。
M&Aアドバイザーや専門家、M&A仲介業者を介さずに、契約を進めてしまうと、不徹底なデューデリジェンスによりM&Aの失敗を招いてしまいます。
そのため、対象会社の選定は、時間をかけることが必要です。専門家と相談し、候補に上がった企業を比べてみましょう。
売り手側は雇用や事業・会社を引き継位でもらえるかを確認し、買い手側は財務情報の正確性や、シナジー効果の発揮、PMIなどを確かめてから、M&Aを進めてください。
8. マイクロM&Aの成功事例をご紹介
マイクロM&Aを成功させている企業は、どのような条件をもとに、売却・買収する相手を決めているのでしょうか。
マイクロM&Aを実行に移す方は、次に挙げる成功事例を知って、自社の売却・買収に役立ててください。
①英会話スクールのマイクロM&A
ひとつ目に紹介するマイクロM&Aの成功事例は、英会話スクールの案件です。マイクロM&Aのスキームは、事業譲渡。オーナー経営者は、会社の経営を第三者に任せ、講師の業務に専念するため、事業譲渡を選択しました。
買い手を決めたポイントは、経営の実績や、資金力などです。買い手には、いくつかの事業を営む経営者を選びました。ちなみに、売却価格は150万円を提示しています。
②ネットカフェのマイクロM&A
2つ目に紹介するマイクロM&Aの成功事例は、ネットカフェの案件です。マイクロM&Aのスキームは、事業譲渡。10年を越える営業実績があり、10名ほどの従業員を雇っています。本業に力を入れるため、事業譲渡を希望しました。
希望した譲渡額は、600万円。2カ月ほどの期間で、譲渡契約が成立しています。短期間で成約を果たした要因は、売り手側の徹底した財務管理と、買い手の素早いデューデリジェンス・決断とされています。
③ネイルサロンのマイクロM&A
3つ目に紹介するマイクロM&Aの成功事例は、ネイルサロンの案件です。マイクロM&Aのスキームは、事業譲渡。赤字が出ていたものの、立地がよく、利用客の確保には問題はありません。買い手側は、従業員を補充すれば業績が回復すると判断し、買収を行いました。
売れり手側の希望額は、150万円です。この事例は、売り手の事情により、早期の売却を望んでいました。そのため、買い手側は短期間でのデューデリジェンスと買収の決断を強いられています。
赤字企業などの買収では、承継後のリスクを含めて、事業の譲受を決めなければいけません。よい案件だからといって、すぐに買収を決めてしまうのは早計といえます。
このような事業・企業を買収する場合は、しっかりと調査を行い、M&A後の経営計画を描いてから、買収に臨みましょう。
④うどん店のマイクロM&A
4つ目に紹介するマイクロM&Aの成功事例は、うどん店の案件です。マイクロM&Aのスキームは、事業譲渡。大分県で営業する2店舗が事業譲渡の対象で、実質営業利益は1,900万円ほどです。売り手は、後継者不足により、事業譲渡を希望しました。
希望した譲渡額は、5,000万円。売り手はM&Aの仲介会社を通じ、事業を引き継いでくれる買い手へと、対象事業を譲り渡しています。
⑤関東近郊ラーメン店のマイクロM&A
5つ目に紹介するマイクロM&Aの成功事例は、関東近郊のラーメン店です。譲渡する店舗の数は、5~10店舗。
売り手の希望により、事業の詳細は秘密保持契約を結んだ後に、開示していた案件です。情報の開示に制限を設けていたものの、興味を示した買い手が現れて、M&Aが成立しました。
マイクロM&Aには、売り手の事情により、情報を非公開にする案件があります。秘密保持契約を結んだり、マッチングサイトなどが設ける審査に通ったりすると、非公開の案件でも、情報の閲覧は可能です。
9. マイクロM&Aのご相談先
マイクロM&Aの相談は、どこに持ち掛ければよいのでしょうか。マイクロM&Aの相談先は、次の2つを備える会社を選びましょう。
- マッチングサイトを開設している
- M&Aの仲介業も行っている
マッチングサイトを利用すれば、手数料を抑えられます。そほかにも、サイトによっては、非公開の案件として登録したり、アドバイザーにより代理登録が行えたりするのです。
さらに、M&Aの仲介を行っていれば、売り手・買い手が見つからないときに、重宝します。仲介サービスの利用に切り替えることで、スタッフによるフルサポートが受けられるのです。
マッチングサイトよりも手数料は高めに設定されているものの、迅速な対応・交渉・成約を支えてくれます。
マイクロM&Aの相談は、M&A総合研究所へ
M&A総合研究所では、プラットフォーム事業と、M&Aの仲介業を行っている会社です。1,000万円以下のマイクロM&Aを取り扱い、サイト上で事業・企業の情報を確かめられます。
また、M&A仲介サービスでは、業界最安値の水準に設定された手数料や、平均3~6カ月の短期間によるクロージング、独自のAIシステムを駆使した精度の高いマッチングなど、マイクロM&Aの利用者にふさわしいサービスを備えています。
【M&A総合研究所の強み】
- マッチングサイトを開設する
- 手数料は、業界最安値の水準(レーマン方式マイナス1%)
- クロージングまでは、平均3~6カ月
- 独自のAIシステムによる精度の高いマッチング
マイクロM&Aを検討している方は、一度M&A総合研究所へ問い合わせてみてください。無料で、相談の受付を行っています。
10. まとめ
マイクロM&Aについて、おすすめのマッチングサイトや、マイクロM&Aの注意点、メリット・デメリットなどを紹介しました。マイクロM&Aは少額の取引のため、自社だけで交渉を進めたり、契約を結んだりすることも珍しくありません。
これからマイクロM&Aを行う方は、M&A後のリスクを回避するために、アドバイザーや仲介業者の力を借りるようにしましょう。専門家を介して、取引相手を探したり、対象事業・企業の調査などを行ったりしてM&Aを成功に導いてください。
マイクロM&Aで、マッチングサイトを利用する場合は、次のポイントを押さえて選ぶといいでしょう。
- 案件が豊富であること
- 専門家によるアドバイスが行えること
- 手数料などの費用が安いこと
マイクロM&Aの相談は、M&A総合研究所へ。無料による相談を受け付けているので、お気軽にお問い合わせください。