ベンチャーのイグジットでM&Aが多い理由は?バイアウト事例30選!

近年、ベンチャーのM&Aが盛り上がりを見せており、業界内の再編が活性化しています。その背景には、ベンチャーが独自に保有する技術やコンテンツにあると考えられています。本記事では、ベンチャーのイグジットでM&Aが多い理由の解説とバイアウト事例30選を紹介します。


目次

  1. ベンチャーのM&Aイグジットとは
  2. ベンチャー企業のイグジットとしてM&Aが増えている理由
  3. M&Aをイグジットに選んだベンチャー企業のバイアウト事例30選
  4. ベンチャー企業が大手企業へのM&Aを成功させるには
  5. 大手企業へのM&A後にベンチャー企業が見守るべきこと
  6. ベンチャー企業のM&Aイグジットの相談先
  7. まとめ

1. ベンチャーのM&Aイグジットとは

ベンチャーのM&Aイグジットとは

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大手企業によるベンチャー企業の買収が、テレビなどのメディアを通して大々的に報道されることがあります。

しかし、ベンチャー企業は何を行っているのか、あまり把握できていないという方もいるでしょう。

この記事では、ベンチャーのイグジットでM&Aが多い理由を解説しますが、まずはベンチャー企業の定義やM&Aイグジットについてみていきましょう。

ベンチャー企業とは

ベンチャー企業とは、革新的なアイディアや技術を活用して創造的なビジネスの成長を狙う企業を指します。

ベンチャーの特徴は、基本的に少数精鋭でスモールビジネスだということです。しかし、成長したビジネスが広く活用できるものであれば、多くの大手企業から注目を集めて企業を大きく成長させるという可能性を含んでいます。

スタートアップ企業とは

ベンチャー企業と並んで、スタートアップ企業という言葉もよく耳にします。ベンチャー企業とスタートアップ企業の目的は「新しいビジネスモデルの確立」という共通点がありますが、両者にはいくつかの違いがあります。

ベンチャー企業とスタートアップ企業の明確に違うのは、ビジネスの成長を目指す期間です。スタートアップ企業は、必ずイグジット(EXIT)を定めているため短期間の成長を図り、イグジット(EXIT)による利益確定までを視野に入れている特徴があります。

一方のベンチャー企業も、短期的な成長を目指すこともありますが、長期的な取り組みをみせることも少なくありません。

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M&Aイグジットとは

イグジット(EXIT)とは、事業のために投資した資本を回収するための手段「出口戦略」です。

このイグジット(EXIT)をM&Aに定めることをM&Aイグジットといいます。イグジット(EXIT)を定める理由は、投資家への見返りの提示や創業者・従業員の金銭的欲求に応えることにあります。

目標を明確にしておくことで全体のモチベーションを高く維持したまま、ビジネスの成長を狙えるという仕組みです。

2. ベンチャー企業のイグジットとしてM&Aが増えている理由

ベンチャー企業のイグジットとしてM&Aが増えている理由

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ベンチャー企業のイグジットは、IPO(新規上場)やM&Aによって投資資本の回収を狙うことが一般的です。

近年の動向では、M&Aによるベンチャー企業のバイアウト事例が多く見受けられるようになっています。

大手企業の既存事業の強化と拡大

ベンチャー企業のM&Aイグジットが多い理由の1つに、ベンチャー企業が保有する事業やコンテンツは、大手企業にとって魅力的であるということがあります。

【大手企業の既存事業の強化と拡大】

  1. サービス面の強化
  2. 顧客の囲い込み・新しい顧客の獲得
  3. 優秀な人材やノウハウの獲得

①サービス面の強化

経済の国際化によって多様化するニーズに対応するため、サービス面の強化が急務とされています。

しかし、多方面に事業を展開している大手企業は、個別に検討・実施を繰り返していると多大な費用と時間を要してしまいます。

事業シナジーのあるベンチャー企業を取り込めば、効率的なサービス面の強化を狙うことができます。

②顧客の囲い込み・新しい顧客の獲得

M&Aを実施すると、資産以外に取引先や顧客も引き継ぎされることが一般的です。顧客獲得による収益拡大を目的とする大手企業も少なくありません。

③優秀な人材やノウハウの獲得

ベンチャー企業は少数精鋭であるため、一人一人の従業員のスペックが高い傾向にあります。

ベンチャー企業が手がける事業の専門的な技術や、ノウハウを保有している人材を獲得できれば、既存事業の成長が狙えます。

大手企業の新規事業への参入

大手企業が新規に事業を立ち上げようとすると、多大なコストをかけることになります。

そのため、該当事業の技術やノウハウを保有するベンチャー企業を買収し、効率的に成長を狙おうとする事例も多く見受けられるようになっています。

【大手企業の新規事業への参入】

  1. 起ち上げ時のスピードアップ化
  2. 事業転換

①起ち上げ時のスピードアップ化

既にビジネスモデルを確立しているベンチャー企業を取り込めば、即戦力として期待することができます。

大手企業の資金力を活用して大きく広げることができれば、さらなるビジネス価値も見出すことも不可能ではありません。

②事業転換

社会的な不況が続くなか、生き残りをかけて事業転換を目指す大手企業も多く存在します。

具体的には、経営的な都合や社会的な事情により、事業展開が難しくなった事業を縮小あるいは廃止して、将来性のある事業に乗り換えようとするケースです。

ベンチャー企業が保有する事業やコンテンツを中核事業として、再起を狙うことができます。

米国・シリコンバレーでは一般的

米国・シリコンバレーでは、新規に事業を始めるよりも、既にビジネスモデルを確立しているベンチャー企業を取り込むほうかが効率的であるという考え方が浸透しています。

シリコンバレー流ベンチャー企業の作り方を解説する著書も出版されているほどであり、この考え方は日本の大手企業やベンチャー企業にも多大な影響を与えていると考えられます。

ベンチャー企業にとって魅力的な買収額

ベンチャー企業が独自に確立したビジネスモデルは、大手企業の中核事業となることも珍しくないため、高く評価されるケースがほとんどです。

この魅力的な報酬を目的に、起業段階からM&Aイグジットを定めているベンチャー企業も少なくありません。

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3. M&Aをイグジットに選んだベンチャー企業のバイアウト事例30選

M&Aをイグジットに選んだベンチャー企業のバイアウト事例30選

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こちらでは、M&Aをイグジットに選んだベンチャー企業のバイアウト事例を30個ピックアップして紹介します。

【M&Aをイグジットに選んだベンチャー企業のバイアウト事例30選】

  1. じげんによる三光アドのM&A
  2. DMM.comによるnana musicのM&A
  3. グリーによる3ミニッツのM&A
  4. KDDIによるLoco PartnersのM&A
  5. メルカリによるザワットのM&A
  6. 大都によるGreenSnapのM&A
  7. CandeeによるアポロのM&A
  8. リオシーによるお金のデザインのM&A
  9. ソフトバンクによるBoston DynamicsのM&A
  10. Viber(楽天)によるChatter CommerceのM&A
  11. ポラリスによるBAKEのM&A
  12. KDDIによるソラコムのM&A
  13. セカイラボによるNodesのM&A
  14. サイバーエージェントによるDDTプロレスのM&A
  15. スタートトゥデイによるVASILYのM&A
  16. メルカリによるブクマのM&A
  17. マネーフォワードによるクラビスのM&A
  18. ネクソンによるピクセルベリー のM&A
  19. ランサーズによるパラフトのM&A
  20. DMM.comによるバンクのM&A
  21. Z会ラーニング・テクノロジによるアオイゼミのM&A
  22. ジラフによるpeing質問箱のM&A
  23. エイチームによるIncrementsのM&A
  24. ヤフーによる一休のM&A
  25. ヤフーによるクラシルのM&A
  26. 富士フィルムによるCDIのM&A
  27. パナソニックによるShiftallのM&A
  28. ライザップによるジーンズメイトのM&A
  29. 楽天によるFablicのM&A
  30. DMM.comによるシナプスのM&A

①じげんによる三光アドのM&A

2017年1月10日、株式会社じげんが株式会社三光アドの全株式を取得して完全子会社化しました。売却額は約31億円(ネットキャッシュ10億円、Enterprise Value21億円)です。

三光アドは、東海地方で折込求人広告市場で首位のシェアを誇る広告会社であり、地域に根ざした営業形態により東海地方で絶大な影響力を持っています。

インターネットを主戦場とするじげんは、紙媒体を扱う三光アドを取り込むことで事業の多角化を図ります。また、東海地方へのエリア拡大という目的も含まれています。

売却額 31億円
目的 ・リアルな紙媒体の取り込み
・展開地域の拡大

②DMM.comによるnana musicのM&A

2017年1月27日、合同会社DMM.comが株式会社nana musicの株式を取得して子会社化しました。

nana musicは、300万DLを達成した音楽アプリ「nana」で急成長した2013年設立のベンチャー企業です。

「nana」はユーザー層の7割が18歳以下という若いコミュニティの形成を実現しており、独自性のあるサービスとして注目されていました。

nana musicの代表は会社に残ったまま、今後さらなるサービスの拡大を目指すとしています。

売却額 公表なし
目的 ・DMMの資金力を活用したサービスの成長

③グリーによる3ミニッツのM&A

2017年2月2日、グリー株式会社が株式会社3ミニッツの株式を取得して子会社化しました。売却額は43億円です。

3ミニッツは、動画コマースアプリ「ジーニー」を運営するベンチャー企業です。「ジーニー」は最新ファッションのトレンドなどを動画を通して紹介するアプリとなっており、写真だけでは伝わりづらい部分も細部まで紹介できる特徴があります。

ゲーム事業を縮小させつつあるグリーは、今回のバイアウトによって動画広告市場における成長を目指すとしています。

売却額 43億円
目的 ・動画広告市場の成長

④KDDIによるLoco PartnersのM&A

2017年2月7日、KDDI株式会社が株式会社Loco Partnersの株式を取得して子会社化しました。

Loco Partnersは、旅館やホテルを提案する会員制サービス「Relux」を運営するベンチャー企業です。

魅力的なプランの提案などを通して、サービス開始から3年で利用者65万人を達成しており注目を集めていました。

「au WALLET」などを通してライフデザインに深く関わるKDDIは、今回のバイアウトで宿泊予約事業の強化を行い、新たな体験価値の提供が可能になるとしています。

売却額 公表なし
目的 ・ライフデザイン戦略の推進
・au経済圏の拡大

⑤メルカリによるザワットのM&A

2017年2月17日、株式会社メルカリがザワット株式会社の株式を取得して子会社化しました。

ザワットは、中古ブランド品からレアなグッズまで幅広いアイテムを扱うフリマアプリ「スマオク」を運営するベンチャー企業です。特に人気が高いのは、LIVE感覚で商品に価値がついて売却できる「フラッシュオークション」です。

両者が持つ経営基盤を掛け合わせることにより、Eコーマス分野のさらなる発展を目指していくとしています。

売却額 公表なし
目的 ・Eコマース分野におけるさらなる発展

⑥大都によるGreenSnapのM&A

2017年3月31日、株式会社大都がGreenSnap株式会社の株式をアライドアーキテクツ株式会社より取得して子会社化しました。

GreenSnapは、植物や花好きが集まるコミュニティ「グリーンスナップ」を運営するベンチャー企業です。

利用者はガーデニングに関する写真を自由に投稿することが可能で、1日に1万点以上の写真が投稿されています。

EC事業やメディア事業を通じてDIY販売で実績を持つ大都は、DIY市場と住関連市場に高い関連性を見出し、DIYを一貫性のブームではなく日本の文化として根付かせることを目的としています。

売却額 公表なし
目的 ・DIYによる住市場への関与の強化

⑦CandeeによるアポロのM&A

2017年5月11日、株式会社Candeeが株式会社アポロ・プロダクションの株式を取得して子会社化しました。

アポロは、AbemaTVやニコニコ生放送などの大手配信プラットフォームでライブ配信事業を手がけるベンチャー企業です。

今回のバイアウトは、30名ほどの少数体制を80名ほどまで倍増させることで、制作体制を強化させる目的があります。

売却額 公表なし
目的 ・制作体制の強化

⑧リオシーによるお金のデザインのM&A

2017年5月24日、株式会社リオシーが株式会社お金のデザインの株式を取得して子会社化しました。

お金のデザインは、日本初のロボアドバイザーによる資産運用サービス「THEO(テオ)」を運営するベンチャー企業です。

独自に開発したアルゴリズムによる豊富な資産運用のプラン提示は、若い世代を中心に広がりを見せていました。

お金のデザインが有するアルゴリズムとリオシーのシステム開発力を活用することで、さらに精度の高いサービスを作り出していくとしています。

売却額 公表なし
目的 ・両者のシナジー創出

⑨ソフトバンクによるBoston DynamicsのM&A

2017年6月9日、ソフトバンク株式会社が米Boston Dynamicsの株式を取得することを発表しました。

Boston Dynamicsは、ロボット分野のテクノロジーを保有するベンチャー企業です。人々の生活を快適にするために技術の革新と開発を推し進めています。

今回のM&Aによって、ソフトバンクの子会社であるソフトバンクロボティクスが手がけるロボット事業とのシナジー創出に期待がよせられています。

売却額 公表なし
目的 ・事業シナジーの創出
・より精度の高いロボットの開発

⑩Viber(楽天)によるChatter CommerceのM&A

2017年7月22日、楽天の子会社ViberがChatter Commerce社の株式を取得して子会社化することが発表されました。

Chatter Commerceは、2016年にサンフランシスコで設立されたベンチャー企業であり、iMessageやFacebook Messengerなど、主要なメッセージアプリで使えるキーボードアプリ「SpotChat」を開発しています。

スマートフォンの通話アプリケーション「Viber」を運営するViberは、Chatter Commerceを取り込むことで双方のサービスの拡充を図るとしています。

売却額 公表なし
目的 ・サービスの拡充

⑪ポラリスによるBAKEのM&A

2017年8月29日、ポラリス・キャピタル・グループ株式会社が株式会社BAKEの株式を取得して子会社化しました。日経新聞によると売却額は100億円以上という見方がされています。

BAKEは、チーズタルトを主力とする洋菓子を販売する製菓企業です。国内外で50店舗しており、創業からわずか3年で年間売上高36億円を達成するなど、急成長をみせています。

投資ファンドであるポラリスの資金力を活用して、新規店舗の出店や新製品の開発に注力し、企業価値の向上を図るとしています。

売却額 100億円以上(見込み)
目的 ・事業規模の拡大

⑫KDDIによるソラコムのM&A

2017年8月1日、KDDI株式会社が株式会社ソラコムの株式を取得して子会社化することが発表されました。売却額は200億円です。

ソラコムは、IoTプラットフォーム「SORACOM」を運営するベンチャー企業です。通信とクラウドを融合させたシステムは多角的な利用が可能で、2015年に国内でサービス開始されて以来、現在は120を超える国で利用されています。

KDDIが保有するIoTビジネス基盤とSORACOMを連携させることで、よりグローバルなIoTプラットフォームの構築を目指すとしています。

売却額 200億円
目的 ・新たなIoTビジネスの創出

⑬セカイラボによるNodesのM&A

2017年8月8日、セカイラボの親会社・株式会社モンスター・ラボがデンマークのNodes社の株式を取得して子会社化することを発表しました。

Nodesは、スマートフォンアプリ開発を手がけるベンチャー企業です。デンマークとイギリスに3拠点を有しており、75名を超えるデベロッパー・デザイナー・コンサルタントが在籍しています。

M&Aの目的は、人材の獲得とカルチャー・シナジーであり、競争が厳しい欧州で上位を維持しているNodesとともに、世界で通じるデジタルプロダクト開発企業を目指すとしています。

売却額 公表なし
目的 ・人材獲得
・シナジー創出

⑭サイバーエージェントによるDDTプロレスのM&A

2017年9月1日、株式会社サイバーエージェントが株式会社DDTプロレスリングの株式を取得して子会社化しました。

DDTプロレスリングは、旗揚げ20年を迎えるプロレス団体です。通常のリングにとどまらず、「路上プロレス」などの多種多様なパフォーマンスでファンを獲得し続けています。

サイバーエージェントが運営する「AbemaTV」で広く配信することで認知度向上を図り、団体の発展を目指すとしています。

売却額 公表なし
目的 ・認知度向上による団体の発展

⑮スタートトゥデイによるVASILYのM&A

2017年10月19日、株式会社スタートトゥデイが株式会社VASILYの株式を取得して子会社化することを発表しました。売却額は20億円です。

VASILYは、ファッションコーディネートアプリ「IQON(アイコン)」を運営するベンチャー企業です。

「IQON(アイコン)」は、200以上のECサイトからファッションアイテムを組み合わて、自由なコーディネートを楽しめるとして好評を博しています。

ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイが保有するファッションに関するノウハウと、VASILYの技術を融合させることで、世界をリードできるようなファッションテックのトップランナーを目指すとしています。

売却額 20億円
目的 ・技術やノウハウの共有

⑯メルカリによるブクマのM&A

2017年10月21日、株式会社メルカリが株式会社Labitの中核メンバーが参画していたことが発表されました。詳細は発表されていませんが、実際にはM&Aに近い形の買収とみられています。

Labitは、古本のフリマアプリ「ブクマ!」を運営するベンチャー企業です。店舗を介さずに買手と売手を直接繋げるアプリは、多くの利用者から好評を得ていました。

今後は、双方が持つ技術やノウハウを活用して、新プロダクトをリリースする予定としています。

売却額 好評なし
目的 ・新プロダクトのリリース

⑰マネーフォワードによるクラビスのM&A

2017年11月2日、株式会社マネーフォワードが株式会社クラビスの株式を取得して子会社化したことを発表しました。売却額は8億円です。

クラビスは、クラウド型会計ソフト「STREAMED」を運営するベンチャー企業です。領収書などの紙をスキャンすることで直接デジタルデータに変換できるとして、利便性の高い経理ソフトとして知られています。

今回のM&Aで、クラウド型会計ソフトの普及を推進させ、マーケット規模を約10倍に成長させることを目的としています。

売却額 8億円
目的 ・クラウド型会計ソフトの普及
・マーケット規模の拡大

⑱ネクソンによるピクセルベリー のM&A

2017年11月2日、株式会社ネクソンが米ピクセルベリー社の株式を取得して子会社化することを発表しました。

正式な売却額は発表されていませんが、CEOの発言によると数百億円という見方がされています。

ピクセルベリーは、スマートアプリ開発を手がけるベンチャー企業です。女性ユーザーを対象にした、オンライン上で友達と擬似的な学園生活を楽しめるゲームアプリ「High School Story」の開発で知られています。

女性ユーザーのニーズに対応しつづけてきたピクセルベリーのノウハウを活用することで、ゲーム業界にあふれるアプリとは一線を画す魅力的なゲームアプリを開発・提供することを目的としています。

売却額 数百億円(CEOの発言からの推測)
目的 ・ゲームアプリ開発

⑲ランサーズによるパラフトのM&A

2017年11月14日、ランサーズ株式会社がパラフト株式会社の株式を取得して子会社化することを発表しました。

パラフトは、IT系フリーランスを対象とした仕事紹介サービス「PROsheet」を運営するベンチャー企業です。

案件に対応する能力を保有するフリーランスとクライアントを繋げることで、効率的なマッチングを実現しています。

今回のM&Aにより、パラフト株式会社からランサーズエージェンシー株式会社と社名を変更しました。今後はランサーズとのシナジーを活かしつつ、ITフリーランスの就業機会をさらに促進させていくとしています。

売却額 好評なし
目的 ・事業規模の拡大

⑳DMM.comによるバンクのM&A

2017年11月14日、合同会社DMM.comが株式会社バンクの株式を取得して子会社化することを発表しました。売却額は70億円です。

バンクは、即時買取サービス「CASH」を運営するベンチャー企業です。身の回りにあるアイテムを即座に換金することができるとして多くのユーザーに利用されていました。

DMMの資金力を活用することにより、さらなる事業展開ができるとの見方からM&Aが実行されました。

売却額 70億円
目的 ・資金力を活用した事業規模の拡大

㉑Z会ラーニング・テクノロジによるアオイゼミのM&A

2017年12月7日、株式会社Z会ラーニング・テクノロジが株式会社葵の株式を取得して子会社化したことを発表しました。

葵は、オンライン学習塾「アオイゼミ」を運営するベンチャー企業です。実力派講師による授業動画を4,000件以上公開し、無料・有料会員を着実に伸ばしていました。

学習塾という分野において、オフライン・オンラインのよさを合わせることで、より質の高いコンテンツを提供することを目的としています。

売却額 好評なし
目的 ・教育サービスの充実

㉒ジラフによるpeing質問箱のM&A

2017年12月21日、株式会社ジラフがpeing質問箱を事業譲渡により取得したことを発表しました。

peing質問箱は、匿名で質問&回答のやり取りをおこなえるサービスです。個人で運営されているサービスでありながら、月間2億PVを実現させるほどの人気サービスに成長しました。

開発者は既存の開発体制に限界を感じており、ジラフに譲渡することでさらなるサービス拡大ができるとの見方から今回のM&Aへと至りました。

売却額 好評なし
目的 ・サービス拡大

㉓エイチームによるIncrementsのM&A

2017年12月22日、株式会社エイチームがIncrements株式会社の株式を取得して子会社化することを発表しました。売却額は14億円です。

Incrementsは、プログラマ向けの情報共有サービス「Qiita」を運営するベンチャー企業です。

プログラムに関する知識を補完しあえるとして、多くのプログラマから利用されている日本最大のプログラマーコミュニティに成長しています。

今回のM&Aは、エイチームが掲げる中長期的成長を実現させるために、Incrementsが適格であるという判断のもと実施されました。

売却額 14億円
目的 ・中長期的成長の実現
・企業価値の向上

㉔ヤフーによる一休のM&A

2015年12月15日、ヤフー株式会社が株式会社一休の株式を取得して子会社化することを発表しました。公開買付による買収で売却額は約1000億円です。

一休は、ホテル・旅館の予約サイト「一休.com」を運営するベンチャー企業です。国内の厳選されたホテル・旅館の情報が掲載されており、圧倒的な知名度を誇っているサービスです。

ヤフーが保有するビッグデータを活用して一休に顧客の誘導を行い、さらなるサービスの拡大を図るとしています。

売却額 約1000億円
目的 ・サービスの拡大

㉕ヤフーによるdelyのM&A

2018年7月11日、ヤフー株式会社がdely株式会社の株式を取得して子会社化することを発表しました。買収に要した金額は93億円です。

delyは、レシピ動画サービス「kurashiru(クラシル)」を運営するベンチャー企業です。簡単で美味しいレシピがたくさん掲載されているサービスとして、国内最大級のサービスへと成長しています。

ヤフーが有するメディア・コマース事業のノウハウを活用することで、delyの独自性が強化される見込みがあるとしています。

売却額 93億円
目的 ・収益拡大

㉖富士フィルムによるCDIのM&A

2015年3月30日、富士フイルム株式会がCDI(セルラー・ダイナミクス・インターナショナル)の株式を取得して子会社化することを発表しました。売却額は370億円とされています。

CDIは、世界初のヒトES細胞の開発に成功したバイオベンチャー企業です。iPS細胞の大量生産の手段を確立させており、多数の医療機関への安定供給をおこなっています。

今回の買収は、再生医療事業拡大に必要不可欠と語られており、技術を掛け合わせることで世界で通じる再生医療事業メーカーに成長できるとしています。

売却額 370億円
目的 ・技術の獲得

㉗パナソニックによるShiftallの買収

2018年4月2日、パナソニック株式会社が株式会社Cerevoの子会社・株式会社Shiftallの株式を取得して子会社化したことを発表しました。

Shiftallは、Cerevoの持つハードウェア開発のノウハウを受け継いだ企業です。IoT家電の技術やノウハウをパナソニックに引き継ぎするために新規設立されました。

パナソニックとShiftallの技術を共有することにより、新製品の開発や業務の効率化を図るとしています。

売却額 好評なし
目的 ・新製品の開発
・業務の効率化

㉘ライザップによるジーンズメイトのM&A

2017年1月16日、RIZAP株式会社が株式会社ジーンズメイトの株式を取得して子会社化することを発表しました。売却額は24億円です。

ジーンズメイトは、ジーンズを中心としたカジュアルウェアを販売するチェーン店を全国展開している企業です。リーズナブルな価格で気軽にショッピングを楽しめるとして多くの利用者に親しまれています。

RIZAPが保有するアパレル事業の販路を活用することで、ジーンズメイトの経営状態の立て直しが見込めるとして今回のM&Aが実施されました。

売却額 24億円
目的 ・経営状態の回復

㉙楽天によるFablicのM&A

2016年9月5日、楽天株式会社が株式会社Fablicの株式を取得して子会社化したことを発表しました。

Fablicは、個人間で売買取引ができるフリマアプリ「フリル」を運営するベンチャー企業です。オークション型とは異なり、即決価格で手軽に取引がおこなえるフリマ型の先駆けとして注目を集めています。

楽天とFablicとが持つ経営基盤を活用することでさまざまな連携を行い、事業規模を拡大させていくとしています。

売却額 好評なし
目的 ・事業規模の拡大

㉚DMM.comによるシナプスのM&A

2017年2月24日、合同会社DMM.comがシナプス株式会社の株式を取得して子会社化したことを発表しました。

シナプスは、オンライン上でサロンを開設できるサービス「Synapse」を運営するベンチャー企業です。個人でも簡単にコンテンツを販売できるアプリとして急成長をみせていました。

子会社化も独立性を維持したまま経営が続けられ、多様な形でコンテンツの配信を続けていくとしています。

売却額 好評なし
目的 ・資金力を活用した事業規模の拡大

4. ベンチャー企業が大手企業へのM&Aを成功させるには

ベンチャー企業が大手企業へのM&Aを成功させるには

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ベンチャー企業のM&Aは、ただ買収先の大手企業を探すだけでは、失敗に終わる可能性が高くなります。この章では、ベンチャー企業のM&Aを成功させるポイントを解説します。

【ベンチャー企業が大手企業へのM&Aを成功させるポイント】

  1. 特徴のあるコンテンツ・資産を保有していること
  2. M&A後の将来性があること
  3. 既存の事業とリンクしていること
  4. ニッチな市場や顧客を有していること

①特徴のあるコンテンツ・資産を保有していること

大手企業がベンチャー企業のM&Aに求めるものは、自社が持たないものであることが多いです。

資金力を活用して事業規模を拡大させようとする狙いがあるため、独自のコンテンツ・資産を保有していれば大きなアピールポイントになります。

②M&A後の将来性があること

M&Aは、将来的にベンチャー企業が生み出す価値を見込んだうえで実施されるため、新たなビジネスモデルを確立させたとしても、現代のニーズに合っていなければ将来性がないと判断されてしまう可能性が高いです。

大手企業へのM&Aを成功させるには、長期に渡って収益を上げられるような将来性がポイントとなるでしょう。

③既存の事業とリンクしていること

大手企業のM&Aの目的は、既存事業の強化とすることがあります。ベンチャー企業が有する技術や人材を取り込み、既存事業の効率化を図る動きです。

事業シナジーの創出がうまくいけば、大手企業とベンチャー企業の双方が大きく成長するきっかけになります。

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④ニッチな市場や顧客を有していること

大手企業のM&Aの狙いが新規事業への参入である場合、ニッチな事業であることもポイントになります。

競争率が高くない業界である場合、大手企業の資金力を活用すれば一気にシェアを伸ばすことも難しくありません。

また、取引先や顧客を有していることも重要です。取引継続は即座に収益を上げられることを意味するので、M&A後に不採算事業となる可能性も低くなります。

5. 大手企業へのM&A後にベンチャー企業が見守るべきこと

大手企業へのM&A後にベンチャー企業が見守るべきこと

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ベンチャー企業のM&Aは、M&A後も注意しなければならないポイントがあります。ベンチャー企業が見守るべきポイントには、以下の3つがあります。

【大手企業へのM&A後にベンチャー企業が見守るべきこと】

  1. 買収後の放置
  2. 統合プロセスの失敗
  3. 人材の流出

①買収後の放置

ベンチャー企業のM&Aが失敗に終わる事例でもっとも多いのは、買収する側が買収された側を放置してしまうケースです。

M&A後も定期的に資金提供などが行われないとリソースが尽きてしまい、業界内における競争力が失われることになります。

交渉段階からM&A後のマネジメントについて、しっかり話し合っておくことにより、未然に防ぐことが可能です。

②統合プロセスの失敗

ベンチャー企業のM&Aを成功させるためには、計画的な統合プロセスが必要不可欠です。

統合プロセスの重要性を軽視することでM&Aが失敗に終わってしまうケースも少なくありません。特に多く見受けられるのは、ベンチャー企業のオーナーが会社に残らずに去るケースです。

これまでオーナーを中心に進められていた事業の場合は推進力を失ってしまい、想定していたシナジーを創出することができなくなる可能性があるため、双方が統合プロセスの重要性を理解したうえでM&Aの交渉を進めることが大切です。

【関連】M&A・買収のリスクの種類!買い手・売り手サイドから解説!PMIが一番のリスク?

③人材の流出

M&A後の人材流出も気をつけるべきポイントです。M&A後に経営理念の違いから環境が大きく変わり、従業員が自主的に退職してしまう問題です。

一度勢いづいてしまうと歯止めが効かなくなり、最終的に事業の存続が困難になってしまうといったケースも珍しくありません。

M&A後の人材流出を防ぐためには、経営理念や文化の違いについて、話し合いを進めておく必要があるでしょう。

6. ベンチャー企業のM&Aイグジットの相談先

ベンチャー企業のM&Aイグジットの相談先

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ベンチャー企業のM&Aイグジットを検討されている方は、M&A総合研究所にご相談ください。

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7. まとめ

まとめ

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ベンチャー企業のM&Aは、一般的な企業のM&Aと比較すると注意するべきポイントも変わります。ベンチャー企業のM&Aを成功させるためには、ポイントをしっかり押さえて取り組むことがもっとも大切だといえるでしょう。

【M&Aをイグジットに選んだベンチャー企業のバイアウト事例30選】

  1. じげんによる三光アドのM&A
  2. DMM.comによるnana musicのM&A
  3. グリーによる3ミニッツのM&A
  4. KDDIによるLoco PartnersのM&A
  5. メルカリによるザワットのM&A
  6. 大都によるGreenSnapのM&A
  7. CandeeによるアポロのM&A
  8. リオシーによるお金のデザインのM&A
  9. ソフトバンクによるBoston DynamicsのM&A
  10. Viber(楽天)によるChatter CommerceのM&A
  11. ポラリスによるBAKEのM&A
  12. KDDIによるソラコムのM&A
  13. セカイラボによるNodesのM&A
  14. サイバーエージェントによるDDTプロレスのM&A
  15. スタートトゥデイによるVASILYのM&A
  16. メルカリによるブクマのM&A
  17. マネーフォワードによるクラビスのM&A
  18. ネクソンによるピクセルベリー のM&A
  19. ランサーズによるパラフトのM&A
  20. DMM.comによるバンクのM&A
  21. Z会ラーニング・テクノロジによるアオイゼミのM&A
  22. ジラフによるpeing質問箱のM&A
  23. エイチームによるIncrementsのM&A
  24. ヤフーによる一休のM&A
  25. ヤフーによるクラシルのM&A
  26. 富士フィルムによるCDIのM&A
  27. パナソニックによるShiftallのM&A
  28. ライザップによるジーンズメイトのM&A
  29. 楽天によるFablicのM&A
  30. DMM.comによるシナプスのM&A

【ベンチャー企業が大手企業へのM&Aを成功させるポイント】

  1. 特徴のあるコンテンツ・資産を保有していること
  2. M&A後の将来性があること
  3. 既存の事業とリンクしていること
  4. ニッチな市場や顧客を有していること

【大手企業へのM&A後にベンチャー企業が見守るべきこと】

  1. 買収後の放置
  2. 統合プロセスの失敗
  3. 人材の流出

成功ポイントや注意ポイントを押さえながらM&Aを進めるためには、専門家のサポートが欠かせません。

M&A総合研究所は、多数のM&A仲介実績を保有しています。経験豊富なアドバイザー・公認会計士・弁護士の3名が徹底サポートをおこない、M&Aイグジットの目的に合わせた適切なM&Aプランを提示いたします。

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