クロスボーダーM&Aの成功・失敗事例!業種別評価額もあり!

クロスボーダーM&Aは近年増加傾向にあり、企業によっては成功したり、失敗したりといった事例があります。そこでこの記事ではクロスボーダーM&Aについて成功・失敗の事例を紹介します。さらに業種別評価額についてもランキング形式で紹介します。


目次

  1. クロスボーダーM&Aとは
  2. クロスボーダーM&Aの成功事例
  3. クロスボーダーM&Aの失敗事例
  4. クロスボーダーM&Aの業界別評価額
  5. クロスボーダーM&Aを成功させる秘訣
  6. クロスボーダーM&Aの相談先
  7. まとめ

1. クロスボーダーM&Aとは

クロスボーダーM&Aとは

近年、国内の人口減少に伴う人手不足や売り上げ減少の影響で海外に進出する企業が増加しています。海外に進出する方法としてクロスボーダーM&Aがあります。クロスボーダーM&Aとは、国際間で会社や事業の譲渡・売買を行うことです。国内の企業に置き換えると、M&Aの取引相手が日本国外の企業の場合、クロスボーダーM&Aに該当します。

この記事では、近年注目されているクロスボーダーM&Aについて成功事例と失敗事例、さらに業種別の評価額についても紹介します。

2. クロスボーダーM&Aの成功事例

クロスボーダーM&Aの成功事例

まずは、クロスボーダーM&Aに成功した事例を10例紹介します。

①JTによるクロスボーダーM&A

最初に紹介する成功している企業は、JT(日本たばこ産業)です。もともとは、日本専売公社のたばこ事業を民営化した会社で、近年はたばこ以外にも清涼飲料水なども販売しています。

日本のたばこ事情ですが、近年の国内での健康意識の高まりや国の禁煙の促進などにより、JTの国内での売り上げは低下しています。そこでJTは、海外での市場シェア拡大と販売網・ノウハウなどの共有によるシナジー効果を期待してクロスボーダーM&Aを積極的に行いました。その結果、2019年度の連結売上は約2兆1,000億円となっています。

JTのクロスボーダーM&Aについて、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

参考:日本たばこ産業「業績・財務ハイライト」

②ソフトバンクによるクロスボーダーM&A

次に紹介する企業はソフトバンクです。ソフトバンクは、日本企業の中で大型M&Aを行っている企業といわれています。クロスボーダーM&Aの例として、2012年にアメリカで携帯電話や通信事業を行うスプリント・ネクステル・コーポレーションを約1.8兆円で買収しました。

そして2016年には、イギリスの半導体設計会社であるアームを約3.3兆円で買収しました。そして、2020年9月には、傘下のアームをアメリカの半導体大手であるエヌビディアへ売却しました。取引価値は、約4.2兆円です。

③楽天によるクロスボーダーM&A

楽天も積極的なクロスボーダーM&Aを行っています。まずは2005年にアメリカのLinkShare社を約460億円で買収し、アメリカのアフィリエイト事業に参入をしました。

それ以降は、2012年にカナダのKobo社を約236億円で、2014年にはキプロスのバイバー・メディア社の無料メッセージングアプリViberを約920億円で買収し、連結での売り上げを大きく伸ばしています

また楽天は日本のプロ野球において、「東北楽天ゴールデンイーグルス」を運営しています。2019年9月には、台湾のLa New International Corporationとともに、台湾のプロ野球チーム「ラミゴ モンキーズ」運営会社の全株式を取得しました。

そして2020年より台湾プロ野球リーグ(CPBL)に参入しています。

④リクルートホールディングスによるクロスボーダーM&A

リクルートは人材紹介・人材派遣などを行っている会社です。この会社も積極的なクロスボーダーM&Aを行っています。2010年以降リクルートは、海外へと視野アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなどを中心にM&Aを行っています

2010年はCSIを買収し、翌年2011年にはStaffmark Holdingsと、アメリカの派遣会社を次々と買収しています。そして2012年にはアメリカの人材テクノロジー会社のIndeedの買収を行いました。

2016年には、欧州の大手派遣会社であるUSG Peopleを買収しました。このように、海外における人材派遣ビジネスでもリクルートは勢力を拡大しています。

⑤日本電産によるクロスボーダーM&A

日本電産もクロスボーダーM&Aを積極的に行っている会社です。主に精密機器などの技術系の会社を買収し、ノウハウの共有などシナジー効果を得て、2020年3月期の売上高は連結で1兆5,348億円となっています

⑥第一生命ホールディングスによるクロスボーダーM&A

第一生命も積極的なクロスボーダーM&Aを行っています。保険事業は国内の人口減少による売り上げ減少の影響を受けています。そのため、2007年のベトナムの保険会社バオミンCMGの買収を皮切りに、オーストラリア・アメリカなどの保険会社の買収を積極的に行っています

2020年9月には、アメリカの子会社であるProtective Life Corporationを通じて、損害保険事業の Warranty Topco, Incを買収しています。

⑦電通によるクロスボーダーM&A

大手広告代理店の電通も国内の売り上げ低迷により積極的なクロスボーダーM&Aを行っています。2012年7月のイギリス広告会社Aegis Groupを皮切りに、20カ国でM&Aを成約させています。

この結果、電通の売り上げの半分以上は海外の子会社があげている分であり、今後さらにクロスボーダーM&Aを進めていく予定です。

⑧セブン&アイホールディングスによるクロスボーダーM&A

セブン&アイホールディングスは、コンビニエンスストア事業を主力としていますが、近年は売り上げの伸びが鈍化していました。

この状況から海外進出し、アメリカでの販売網を強化するために、2018年アメリカの中堅コンビニエンスストア企業であるスノコLP社からコンビニエンスストア事業とガソリン事業の買収を行いました

そして2020年8月には、アメリカで3位のガソリンスタンド併設型のコンビニエンスストア事業を手がけるスピードウェイを買収しました。セブン&アイホールディングスは、北アメリカのコンビニエンスストア市場でリーダーの地位を確立します。

⑨クックパッドによるクロスボーダーM&A

クックパッド社も積極的なクロスボーダーM&Aを行っています。特に海外でクックパッドと同じようなレシピ提供サービスを行っている会社の買収を行い、海外でもサービスの提供を行っています

2019年12月期決算は海外事業の「のれん減損処理」により、利益の推移が大きく赤字となりましたが、一方で海外の利用者は増加しており、海外アプリの評価も高いです。

⑩武田薬品工業によるクロスボーダーM&A

武田薬品工業は新薬を開発している医薬品メーカーです。近年、医薬品メーカーは研究開発費以上の売り上げ額になる新薬の開発に苦戦しています。

このような背景により、優秀な人材と資金・開発ノウハウなどの得るために積極的なM&Aが行われています。特に武田薬品工業は2019年に国内のクロスボーダーM&Aとしては最高額となる約6兆2,000億円でアイルランドの大手製薬会社シャイヤーの買収を行いました。

これにより世界の製薬会社の売上高上位10社にランクインし、海外売上高比率は8割にのぼります

3. クロスボーダーM&Aの失敗事例

次に、クロスボーダーM&Aに失敗した事例を10例紹介します。これからクロスボーダーM&Aを考えている経営者の方は、これらの失敗を参考に自社のM&Aで失敗しないようにしてください。

①ウォルマートによる西友へのクロスボーダーM&A

まずは、アメリカの大手ディスカウントスーパーのウォルマートによる西友へのクロスボーダーM&Aの失敗事例です。2002年にウォルマートは西友を完全子会社化し、人員削減などウォルマート流の経営改革で業績改善を図ろうとしました。

西友は、ウォルマート流のディスカウントスーパー方式により、販売を行いましたが、それが日本市場に合わなかったせいか近年は売り上げが低迷していました。そして2018年、ウォルマートは西友の売却を検討していることを発表し、ウォルマートは日本市場から撤退を決めています。

②キリンビールによるスキンカリオールへのクロスボーダーM&A

キリンビールは2011年にブラジルのスキンカリオールへのクロスボーダーM&Aを行いました。キリンビールも売り上げを伸ばすために国内外でさまざまなM&Aを行っており、この事例はその1つでした。

当時のブラジルは成長著しい発展途上国で、ビール市場に参入により売り上げが伸びると見込んでいました。しかし、ブラジルの景気低迷やほかの企業の参入による競争激化、ブラジル通貨安が原因で予想していたほど売り上げは伸びませんでした。

結果、クロスボーダーM&Aに失敗し、スキンカリオールの事業価値を再計算し、約1,400億円の減損損失を計上しています

③三菱地所によるロックフェラーセンターへのクロスボーダーM&A

この事例は1980年代後半のことです。当時、日本はバブル景気で資金が有り余っていた一方でアメリカは不況でした。1989年三菱地所はロックフェラーグループを約2,200億円で買収し、事実上ロックフェラーセンターへのクロスボーダーM&Aを実施しました。

しかし、その直後日本ではバブルが崩壊し、さらに1995年にロックフェラーグループが破産するなどの影響で、1996年三菱地所は1,500億円以上の特別損失を計上し、初めて赤字を計上しています

④NTTコミュニケーションズによるベリアへのクロスボーダーM&A

NTTコミュニケーションズは2000年にアメリカのベリア社へのクロスボーダーM&Aを実施しました。買収額は約6,000億円でこれによりNTTコミュニケーションズにとっては初めての海外進出を果たしました。

しかし、買収直後から業績は悪化し、1年後には約5,000億円の評価損を計上しています

⑤第一三共によるランバクシーへのクロスボーダーM&A

第一三共は新薬を開発している医薬品メーカーです。新薬メーカーは研究開発費へ資本を集中させるためにさまざまな戦略を行っています。第一三共は利益と研究開発費確保のために市場シェアが拡大している後発医薬品であるジェネリック医薬品の市場に参入する戦略を立てました。

そのため、インドのジェネリックメーカーであるランバクシー社へのクロスボーダーM&Aを行いました。しかし、ランバクシー社は買収前に医薬品の管理方法などたびたび指摘を受けていたにも関わらず改善をしていませんでした。そのため、買収後ランバクシー社の医薬品に対して取引制限がかかり、第一三共は約3,500億円の減損損失を計上しています

⑥古賀電工によるルーセント・テクノロジーへのクロスボーダーM&A

古賀電工は光ファイバーなどの通信事業を行っている会社です。アメリカの通信事業への参入を行うために同じ事業を行っていた、アメリカのルーセント・テクノロジーを2001年に買収しました。

光ファイバーの拡大のために約900億円を投資しましたが、北米エリアの不況によりこの子会社は4期連続で赤字を計上しました。結果として古賀電工は2004年に1,000億円の評価損を計上しています

⑦日立によるIBM社のハードディスク事業部門へのクロスボーダーM&A

日立製作所は2002年にIBM社のハードディスク部門を約2,500億円で買収しました。これにより、ハードディスク装置を製造しているメーカーの中では世界第3位に浮上しました。

しかし、最終的には2007年度会計で1,600億円の評価損を計上しています

⑧LIXILによるグローエへのクロスボーダーM&A

LIXILは2017年にドイツのグローエ社へのクロスボーダーM&Aを実施しています。しかし、クロスボーダーM&Aは失敗に終わっており、その原因はデューデリジェンス(企業監査)が甘かったからです。

もともとグローエはジョウユウを子会社化していました。しかし、この会社のトップは中国人であり、当時中国ではトップによる不正横領などが頻繁に行われていました。それを知らずにグローエはジョウユウを買収しました。LIXILはそのことを知らずにグローエを買収したため、最終的にLIXILは約660億円損失しています

⑨富士通によるICLへのクロスボーダーM&A

富士通によるICLへのクロスボーダーM&Aも失敗しています。この原因は富士通の純資産低下です。富士通は、海外の関連事業に対して積極的なM&Aを行っていました。

そのため、純資産が低下していたのですが、ICL買収時も子会社化して上場すれば純資産が回復すると考えていました。

しかし、ITサービスを海外に展開するには上場せず、子会社のままのほうが得策と考えて上場を見送りました。その結果、約2,900億円の評価損を計上しています

⑩丸紅によるガビロンへのクロスボーダーM&A

最後の失敗した事例は2013年に行われた日本の大手商社丸紅によるアメリカ穀物大手ガビロン社のクロスボーダーM&Aです。丸紅は中国市場で増加している穀物需要に注目し、穀物会社を買収して、安価で販売しようと考えていました。

しかし、中国政府は安価で大量に販売されると中国市場で丸紅が寡占化するのではないかと考え、丸紅に対して輸出制限を行いました。この影響で丸紅は2015年度に約1,200億円の特別損失を計上しています

【関連】会社売却の失敗パターン10選!成功に導くポイントも解説

4. クロスボーダーM&Aの業界別評価額

クロスボーダーM&Aの業界別評価額

次は、業界別でクロスボーダーM&Aが行われた被買収会社の評価額をご紹介します。さらに詳しく知りたい方は、リンク先を掲載していますので、あわせてお読みください。

業界別クロスボーダーM&Aの評価額について

M&A評価額について

M&Aの大きさは、被買収企業の評価額とM&Aにおける取引額でわかります。被買収企業の評価額は、DCF法や配当還元法などで算出します。

企業価値は決まった算出方法で求め、これにより株価は決められています。つまり、M&A取引額と企業の評価額が同じ場合、すべての株式を取得したことになるので完全子会社化したことになります

一方で、評価額の方がM&A取引額よりも大きい場合は、全発行済み株式のうち一部しか取得できていないことを示しています。なお、全発行済み株式のうち50%以上を取得すると連結子会社となります

アプリ・WEBサービス業界のクロスボーダーM&A

アプリ・WEBサービスは日本国内からでも海外に発信できるため、クロスボーダーM&Aが実施されている件数は多くありません。しかし、今後は現地の文化を理解する必要があるため、現地の企業を買収するケースは増えると予想されています

①フリークアウト・ホールディングス

フリークアウト・ホールディングスによるADGEEK MARKETING CONSULTINGの買収です。取引額は9億円、評価額は13.5億円であり、66.7%の株式を取得して連結子会社化しています

②インフォテリア

インフォテリアによるThis Place Limitedの買収です。取引額・評価額ともに9億円であり、完全子会社化しました

③ピクタス

ピクスタによるTopic Images Inc.の買収です。取引額は1.6億円、評価額は1.3億円であり、80%の株式を取得して連結子会社化しています

医療関係業界のクロスボーダーM&A

医薬品業界では研究開発への資本確保と優秀な人材確保のために積極的なクロスボーダーM&Aが行われています。今後もこのような傾向が続くと予想されています。

①武田薬品工業

武田工業薬品によるARIAD社の買収です。2019年に武田薬品は取引額6兆2,000億円でアイルランドのシャイヤーを買収しています。しかし、その前年にも比較的大型のクロスボーダーをM&Aを実施しており、取引額・評価額ともに6,310億円で、ARIAD社を完全子会社化しました

②田辺三菱製薬

田辺三菱製薬によるニューロダーム社の買収です。取引額・評価額はともに1,250億円であり、完全子会社化しました

③コニカミノルタ

コニカミノルタによるAmbry Genetics社の買収です。コニカミノルタのヘルスケア事業がAmbry Genetics社の大腸がんなどの遺伝子診断事業に注目して買収を行っています。取引額・評価額はともに902億円であり、完全子会社化しました

金融・保険業界のクロスボーダーM&A

金融・保険業界でも人口減少を市場縮小の影響を受けています。継続的な成長を維持するために今後クロスボーダーM&Aを行う企業は増加すると予測されています

①三菱東京UFJ銀行

三菱東京UFJ銀行によるインドネシアのPT Bank Danamon社の買収です。取引額は1,330億円、評価額は1,810億円であり、73.8%の株式を取得して連結子会社化しています

②三井住友海上火災保険

三井住友海上火災保険によるシンガポールのFirst Capital Insurance社の買収です。取引額は1,740億円、評価額は1,780億円であり、97.7%の株式を取得して連結子会社化しています

③SOMPOホールディングス

SOMPOホールディングスによるSompo Canopius AG社の買収です。取引額・評価額はともに1,070億円であり、完全子会社化しました

不動産・住宅業界のクロスボーダーM&A

不動産・住宅業界では、クロスボーダーM&Aを行うことで海外ネットワークを拡大したり、商品の拡充・ノウハウの取得をしたりして、安定的な成長基盤を整えようとしています。そのため、今後もクロスボーダーM&Aは活発に行われると考えられます。

①積水ハウス

積水ハウスによるアメリカのウッド・サイドホームズ社の買収です。取引額・評価額はともに533億円であり、完全子会社化しました

②パーク24

パーク24によるイギリスのNational Car parks社の買収です。いずれの企業も各国で駐車場の運営を行っている会社です。取引額は233億円、評価額は457億円であり、51%の株式を取得して連結子会社化しています

③エヌ・ティ・ティ都市開発

エヌ・ティ・ティ都市開発によるStuart Street Holdings LLC社の買収です。取引額は107億円、評価額は109億円であり、98%の株式を取得して連結子会社化しています

自動車業界のクロスボーダーM&A

自動車業界では市場のクローバル化により積極的なクロスボーダーM&Aが行われています。今後、テクノロジーの高度化や他業種の参入によりさらにクロスボーダーM&Aが加速すると考えられます

①住友ゴム工業

住友ゴム工業によるイギリスのMicheldever Group社の買収です。取引額・評価額はともに312億円であり、完全子会社化しました

②積水化学工業

積水化学工業によるPT Cayman Limited社の買収です。取引額は200億円、評価額は220億円であり、91%の株式を取得して連結子会社化しています

③豊田合成

豊田合成によるブラジルのペクバルインダストリア社の買収です。取引額は24億円、評価額は34.3億円であり、70%の株式を取得して連結子会社化しています

電気・電子・機械業界のクロスボーダーM&A

この業界では事業展開などを目的にクロスボーダーM&Aが積極的に行われています。今後も経営体制の合理化などを理由に増加すると予想されています

①クラレ

クラレによるCalgon Carbon社の買収です。取引額・評価額はともに1,240億円であり、完全子会社化しました

②日機装

日機装によるCryogenic Industriesグループ傘下4社の買収です。取引額・評価額はともに合わせて490億円で、4社とも完全子会社化しました

③日本電産

日本電産でセコップの関連会社4社を買収しました。取引額・評価額はともに合わせて221億円で、4社とも完全子会社化しました

ホテル・旅行業界のクロスボーダーM&A

ホテル・旅行業界では、経済成長が著しいアジア地域への進出を目的としたクロスボーダーM&Aが活発に行われています。今後は海外ネットワークやノウハウを生かしたM&Aが増加すると考えられています。

①大東建託

大東建託によるDaisho Asia Development社の買収です。取引額・評価額はともに137億円であり、完全子会社化しました

②H・I・S

HISが関連しているM&Aです。買収された2社の評価額は131億円と38億円であり、うち1社は完全子会社化されています

食品・外食業界のクロスボーダーM&A

食品・外食業界でも物流の効率化などを目的として積極的なクロスボーダーM&Aが行われています。今後、食料需要が増加するアジア地域を中心に活発なM&Aが行われると予想されています

①JT

JTによるエチオピアたばこ事業の買収です。取引額は1,630億円、評価額は490億円であり、以前から所有していた株式と合わせて70.95%の株式を取得したことになるため連結子会社化しました

②大塚ホールディングス

大塚ホールディングスによるデイヤフーズ社の買収です。取引額・評価額はともに361億円であり、完全子会社化しました

③サントリー食品インターナショナル

サントリー食品インターナショナルよるタイの飲料会社の買収です。取引額は647億円、評価額は330億円であり、51%の株式を取得して連結子会社化しています

美容・ファッション業界のクロスボーダーM&A

昨今、美容・ファッション業界では生産体制やマーケティング体制を整えるためにクロスボーダーM&Aが行われています。今後は事業拡大や海外進出によりさらにクロスボーダーM&A行われると予想されています

①TSIホールディングス

TSI社よるHUF社の買収です。取引額は70億円、評価額は77.8億円であり、90%の株式を取得して連結子会社化しています

②アダストリア

アダストリアによるVelvet社の買収です。取引額・評価額はともに41.4億円であり、完全子会社化しました

③アイスタイル

アイスタイルよるHermo社の買収です。取引額は14億円、評価額は23.3億円であり、60%の株式を取得して連結子会社化しています

繊維・素材業界のクロスボーダーM&A

繊維・素材業界では中国での需要増加に伴ってクロスボーダーM&Aが積極的に行われており、事業展開・経営基盤の強化が図られています

①日本紙パルプ商事

日本紙パルプ商事よるオーストラリアの紙の卸会社2社の買収です。取引額は合わせて66億円、評価額は129億円であり、51%の株式を取得して2社とも連結子会社化しています

②アイカ工業

アイカ工業よるThai Chemical社の買収です。取引額は21億円、評価額は35億円であり、60%の株式を取得して連結子会社化しています

③Metro Particle Co., Ltd.

Metro Particle社によるAlpine MDF Industries Pty社の買収です。取引額・評価額はともに31億円であり、完全子会社化しました

鉄鋼・非鉄業界のクロスボーダーM&A

鉄鋼・非鉄業界は日本国内では成熟しているため、近年も積極的なクロスボーダーM&Aが行われています

①三菱製鋼

三菱製鋼によるPT.JATIM TAMAN社の買収です。評価額は420億円で評価額の20.8%の株式を追加取得し、連結子会社化しました

②正大炭素製品

正大炭素製品による嘉祥東洋炭素社の買収です。評価額は9.1億円で評価額の55%の株式を追加取得し、完全子会社化しました

③日鉄鉱業

日鉄鉱業よるアルケロス鉱山の買収です。取引額は5億円、評価額は8億円であり、62.81%の株式を取得して連結子会社化しています

クロスボーダーM&Aの現状

昨今、どの業界もさまざまな要因によりクロスボーダーM&Aは積極的に行われています。クロスボーダーM&Aを行う大きな理由には以下のような点があげられます。
 

  • 日本国内では市場が縮小しているため
  • 新規マーケットを開拓するため
  • 生産体制・経営体制を整えるため

5. クロスボーダーM&Aを成功させる秘訣

クロスボーダーM&Aを成功させるためには以下の6つが重要になります。

  1. 企業価値評価の分析
  2. 買収後の統合プロセスの徹底
  3. 各種契約事項の確認
  4. デューデリジェンスの実施
  5. 知的財産権の事前確認
  6. インサイダー取引等の防止

クロスボーダーM&Aを成功させるためには、一般的なM&Aの流れを知っておく必要があります。M&Aのスケジュールについては、以下の記事でも紹介しているのでぜひご覧ください。

【関連】M&Aのスケジュールや手順を表で解説!期間を早めることはできる?

①企業価値評価の分析

クロスボーダーM&Aは文化の異なる企業と統合するため、失敗するリスクは国内クロスボーダーM&Aよりも高いと考えられます。そのため、余分な資金をできるだけ流出させないように買収相手の企業価値を正確に算出する必要があります

②買収後の統合プロセスの徹底

一般的なM&Aでも統合プロセスは最も難しい過程です。しかし、クロスボーダーM&Aでは会社の文化が大きく異なることからさらに困難が予想されます。そのため、買収後の統合プロセスの徹底が非常に重要です。

③各種契約事項の確認

クロスボーダーM&A契約時の項目についての確認は必須です。海外では言語が異なるため、ニュアンスの違いにより認識が異なる可能性があります。買収先の言語に詳しい人を雇うなどの対策を行っておく必要があります。

④デューデリジェンスの実施

買収先の子会社のトップによる横領など、デューデリジェンスの未実施が理由で特別損失を計上する可能性があります。そのため、買収先のデューデリジェンスは子会社まで行っておく必要があります。

⑤知的財産権の事前確認

海外では知的財産権について疎い企業も存在します。そのため、買収先が保有している知的財産権が有効であるかはきちんと確認しておく必要があります

⑥インサイダー取引等の防止

海外では自身の利益を優先させるために自社株についてインサイダー取引を行う経営者も存在します。これにより経営者が逮捕されると企業のイメージが下がる可能性があるので契約時にインサイダー取引をさせないような対策をしておく必要があります

6. クロスボーダーM&Aの相談先

クロスボーダーM&Aの相談先

クロスボーダーM&Aは、買収先の文化や言語などM&A以外の知識が必要です。そのため、クロスボーダーM&Aの実績のあるM&A仲介会社などに相談するのがベストです

M&Aアドバイザーが、クロージングまでのフルサポートを提供しています。料金体系には完全成功報酬型(レーマン方式)を採用し、着手金・中間金・月額費用は無料です。

さらに、M&A総合研究所はスピーディーなサポートを実践しており、最短3ヶ月で成約を実現します。無料相談は24時間お受けしておりますので、クロスボーダーM&Aをご検討の際はお電話またはメールフォームから、お気軽にお問い合わせください。

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7. まとめ

まとめ

クロスボーダーM&Aについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?クロスボーダーM&Aは国内のM&Aに比べて難易度が高くなります。しかし、成功すると大きなリターンが得られるため、リスクをとる企業が増加しています。M&A総合研究所での相談は無料です。クロスボーダーM&Aについてお考えの方はぜひご相談ください。

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