ガラス加工業界のM&Aを解説!現状/動向/メリット・デメリット【事例あり】

ガラス加工は、自動車や液晶テレビなど多くの製品に活用されており、需要も高い業種です。当記事では、ガラス加工業界のM&A・現状・動向・メリット・デメリットについて解説しています。そのほか、話題性のあるものや規模の大きなM&A事例も紹介しています。


目次

  1. ガラス加工業界とは
  2. ガラス加工業界の現状
  3. ガラス加工業界のM&A動向
  4. ガラス加工業界M&Aのメリット・デメリット
  5. ガラス加工業界のM&A事例
  6. ガラス加工業界のM&Aで失敗しないためのコツ
  7. ガラス加工業界M&Aの相談におすすめの仲介会社
  8. まとめ

1. ガラス加工業界とは

ガラス加工業界とは

ガラス加工とは、原材料に手を加えてガラスを制作することです。強化・合わせ・研磨・曲げなど、用途に合わせた加工を行うことで世の中のさまざまな需要を満たしています。

ガラス用途の代表例には、自動車や液晶テレビなどが挙げられます。私たちの生活に身近な部分でも多用されており、近年はスマートフォンやタブレット向けの超薄板ガラス需要の急拡大が目立っています。

需要の高いガラス加工ですが、業界全体の現状はどうなっているのでしょうか。本記事では、ガラス加工業界の現状やM&A動向、メリット・デメリットを解説します。

2. ガラス加工業界の現状

ガラス加工業界の現状

まずは、ガラス加工業界の現状について解説します。ガラス加工業界の現状には、主に以下4つの特徴がみられます。

【ガラス加工業界の現状】

  1. 一時の需要低迷も順調に成長している
  2. 技術革新による世界的シェアを獲得
  3. 大手会社が圧倒的にシェアを持つ業界
  4. 海外製品の品質向上による競争激化

1.一時の需要低迷も順調に成長している

ガラス加工業界は、2009年の金融危機が原因で一時的に需要が減少しています。ガラス加工の需要を支えてきた自動車や液晶テレビの需要が世界的に減少したことが影響して、業績が急激に悪化しました。

しかし、リーマンショックから立ち直るとガラス加工業界も急回復がみられ、ガラスを使用する各商品需要が回復し、さらにスマートフォン・タブレットのガラス需要が伸びたことから、ガラス加工業界は順調に成長しています。

2.技術革新による世界的シェアを獲得

日本のガラス加工業界は、世界市場への進出が進んでいる業界でもあります。旭硝子(AGC)・日本板硝子・日本電気硝子など、日本を代表するガラス加工メーカーが技術革新を強みに世界でトップシェア争いをしています。

ガラス加工の需要拡大につれて世界的に需要が多様化するなか、技術革新を続ける日本ガラス加工メーカーは世界でも高い評価を得ています。

3.大手会社が圧倒的にシェアを持つ業界

世界的シェアを誇る日本のガラス加工メーカーは、国内においても圧倒的な存在感を示しています。

2018年度の国内シェア率は、旭硝子(AGC)、日本板硝子、HOYAの上位3社だけで約8割を占有する結果となっています。

大手会社が業界全体を牽引する一方で、中小会社や新規参入者にとっては限られたシェア争いが厳しい業界であるともいえます。

4.海外製品の品質向上による競争激化

従来は日本のガラス加工技術が高く評価されて順調に推移していましたが、近年は海外製品の品質向上もめざましく、世界的に競争が激化しています。

特に、圧倒的な市場を持つ中国の品質向上が目立っています。ガラス加工技術を身に着け始めており、安価な汎用品が多数供給されるようになってきており、業界全体で低価格化が進んでいます。

3. ガラス加工業界のM&A動向

ガラス加工業界のM&A動向

ガラス加工業界のM&Aを検討する際は、まず業界全体の動向を確認しておくことが重要す。この章では、ガラス加工業界のM&A動向について解説します。

【ガラス加工業界のM&A動向】

  1. 海外需要を目的としたクロスボーダーM&A
  2. 大手・中堅企業による業界再編
  3. 後継者問題の解決によるM&Aの選択

1.海外需要を目的としたクロスボーダーM&A

ガラス加工業界の国内市場は成熟しつつあり、リーマンショックや少子高齢化などの影響から国内のシェア争いは激化しており、海外市場の獲得が急務とされています。

海外で新規に事業を立ち上げる労力は計り知れないため、クロスボーダーM&Aで海外のガラス加工メーカーを獲得し、迅速な事業展開を目指す大手企業が増加しています。

【関連】クロスボーダーM&Aの成功・失敗事例ランキング!業種別評価額ランキングもあり!

2.大手・中堅企業による業界再編

ガラス加工業界の動向として、大手・中堅企業による業界再編も活発にみられます。今後のシェア争いに備えて、ガラス加工の実績があるメーカーを買収して技術や人材を獲得しようとする狙いがあります。

ガラス加工業界の競争は今後も激化していくことが予測されるため、業界再編の動きも強まっていく見方がされています。

3.後継者問題の解決によるM&Aの選択

ガラス加工業界では、後継者問題の解決を目的としたM&Aも多く見受けられます。特に中小企業は後継者不在で廃業の危機に陥っている所が多く、M&Aを活用して企業を存続させようとする動きが強まっています。

2020年前後は、団塊世代が経営者の引退適齢期を迎えるタイミングでもあるため、ガラス加工業界の後継者問題も深刻化していくとみられています。

【関連】事業承継対策のポイント7選!後継者問題や株価、税金面も解説!

4. ガラス加工業界M&Aのメリット・デメリット

ガラス加工業界M&Aのメリット・デメリット

ガラス加工業界のM&A動向は活性化していますが、M&Aをするとどのような影響があると考えられるのでしょうか。この章では、ガラス加工業界M&Aのメリット・デメリットを解説します。

ガラス加工業界M&Aのメリット

まずは、ガラス加工業界M&Aのメリットをみていきます。ガラス加工業界でM&Aをすることで得られるメリットには、以下の6点が挙げられます。

【ガラス加工業界M&Aのメリット】

  1. 後継者問題の解決
  2. 従業員の雇用を確保
  3. 廃業・倒産をまぬがれる
  4. 大手傘下に入ることで経営の安定
  5. 単独では難しい規模の事業拡大
  6. 売却・譲渡益の獲得

1.後継者問題の解決

ガラス加工業界のM&Aにおいて、大きなメリットは後継者問題の解決ができることです。後継者不在の企業にとって、M&Aで後継者・買い手をみつけることができる点は大きなメリットであるといえます。

親族や社内に会社を引き継いでくれる人材がいない場合も会社を存続させることができるので、後継者不在の企業は積極的にM&Aを行っています。

2.従業員の雇用を確保

会社の廃業を検討する際、従業員の今後が気になって決断できないという意見も多く見受けられます。

経営者としては、これまで会社を支えてくれた従業員に報いたいという気持ちが強いのは当然のことともいえるでしょう。

その点、M&Aであれば従業員の引き継ぎが可能です。M&Aの交渉において従業員の雇用条件を盛り込んでおくことで保証されるため、廃業よりよい形で従業員の生活を守ることができます。

3.廃業・倒産をまぬがれる

M&Aによる会社売却では、株式譲渡と呼ばれる手法を用いることが一般的です。買い手側の傘下に入る手法なので、子会社として存続させることが可能です。

廃業や倒産の危機をまぬがれることができる点は、M&Aを行う大きなメリットといえるでしょう。ただし、使用するM&A手法によって異なる点もあるため、事前によく把握しておく必要もあります。

例えば、合併の場合は吸収される側が消滅するため、会社自体も会社の名前も残すことはできません。

4.大手傘下に入ることで経営の安定

ガラス加工は業界全体で競争が激化していることもあり、経営が不安定な企業が増えています。そのため、大手傘下入りによる経営の安定を目的としたM&Aも多くみられます

特に、ガラス加工業界は大手会社が大半のシェアを占めている業界であるため、大手傘下入りを果たすことで安定した案件受注が約束され、経営を安定させることができます。

5.単独では難しい規模の事業拡大

M&Aによる大手傘下入りのメリットは、事業規模の拡大もあります。大手会社が持つ販路や資金力などの経営資源を活用することで、効果的に事業規模を拡大させることができます。

事業規模そのものを拡大すると利益率を向上させることにも繋がるので、結果的に会社を大きく成長させることができます。

6.売却・譲渡益の獲得

M&Aによる会社売却のメリットには、売却・譲渡益の獲得もあります。ガラス加工会社の価値に応じた売却・譲渡益を獲得できるので、さまざまな用途に使うことができます。

株式譲渡であれば株主が、事業譲渡であれば会社が獲得するので、M&Aの目的に合わせた手法選択をすれば、最大限に有効活用することができます。

【関連】会社を売りたい!会社売却のメリット・デメリット!注意点や成功のコツを解説【案件事例あり】

ガラス加工業界M&Aのデメリット

ガラス加工業界M&Aには、デメリットも存在しています。思わぬ落とし穴でM&Aが失敗することもあるので、事前に確認しておくことが大切です。

【ガラス加工業界M&Aのデメリット】

  1. 従業員の流出
  2. 買い叩かれる可能性
  3. 束縛される可能性

1.従業員の流出

1つ目のデメリットは、従業員が流出する可能性があることです。M&Aで変化する環境に対する漠然とした不安から従業員が自主的に退職してしまうケースも考えられます

M&Aが完了する前に従業員が流出すると会社の価値が下がり、交渉にも影響がでてしまいます。最悪の場合はクロージング条件を満たせなくなる恐れもあるので、事前に対策を講じるなど注意が必要です。

2.買い叩かれる可能性

ガラス加工業界の大手会社は、M&Aを繰り返して母体を大きくしています。買い手はM&Aの豊富な経験があるので、強気な交渉による買い叩きが行われる可能性があります。

当事者同士の交渉では適正な価値による売却は難しいため、M&Aの専門家に仲介を依頼するなどの対策が必要になります。

3.束縛される可能性

M&Aは、早期の事業安定を目指す目的で経営者を一定期間拘束することがあります。M&Aの交渉で定めた期間中は、出社して事業に携わらなくてはならないという契約です。

拘束期間中は自身の事業や投資を行えなくなり、完全に束縛状態となってしまうため、リタイアや新規事業の立ち上げを検討している場合は注意が必要です。

買い手側のメリット・デメリット

次は、ガラス加工業界M&Aの買い手側のメリット・デメリットについて解説します。売り手側も買い手側のことを知っておくと有利に交渉を進めることができます。

買い手側のメリット

買い手側のメリットは、技術の獲得です。一口にガラス加工といっても加工方法は多岐に渡るため、特定のガラス加工を専門的に扱う会社はM&A市場において高い評価がされることが多いです。

人材の獲得という点も大きなメリットです。ガラス加工の経験豊富な人材は貴重なので、業界全体でも人材獲得競争が激化しています。

買い手側のデメリット

買い手側のデメリットは、期待したシナジー効果が得られない可能性があることです。

M&Aの買い手側はシナジー効果の創出を目的とすることが多いですが、必ずしも想定したシナジー効果が得られることを保証するものではありません。

買収に要した費用を取り返すことができなくなることもあるため、買い手側のM&Aは慎重に決断しなくてはなりません。

5. ガラス加工業界のM&A事例

ガラス加工業界のM&A事例

ガラス加工業界では多くのM&A事例があります。この章では、ガラス加工業界で話題性のあるM&A事例を8つ紹介します。

【ガラス加工業界のM&A事例】

  1. AGCとセントラル硝子の事業統合
  2. シェアリングテクノロジーによる塩谷硝子の買収
  3. キムラによる東洋ガラス工業の子会社化
  4. 旭硝子によるフィリピンの建築用ガラス事業子会社の売却
  5. 日本電気硝子による米国ガラス繊維事業の取得
  6. 日本電産によるナガタインドネシアの子会社化
  7. 岡本硝子による二光光学の子会社化
  8. トランスジェニックによるTGMの子会社化

1.AGCとセントラル硝子の事業統合

AGCとセントラル硝子の事業統合

出典: https://www.agc.com/

2019年12月、AGCとセントラル硝子は建築用ガラス事業の統合について基本合意したことを公表しました。2020年12月末の統合完了を目標としています。

建築用ガラスは、新設住宅着工数の減少による影響で受注環境が厳しくなっています。国内ガラスメーカー1位のAGCと3位のセントラル硝子が事業統合することで、相互の強みを活かした事業展開を目的としています。

統合の具体的な中身については、今後の交渉で詳しく協議していくとしています。ガラス加工業界きっての大手同士の事業統合は、経営の効率化や収益性の向上が期待されています。

2.シェアリングテクノロジーによる塩谷硝子の買収

シェアリングテクノロジーによる塩谷硝子の買収

出典: https://www.sharing-tech.jp/

2018年5月、シェアリングテクノロジーは塩谷硝子の全株式を取得して完全子会社化することを公表しました。

塩谷硝子は、アンプル・バイアルなどの医療用ガラス製品を製造するガラス加工メーカーです。安全性や品質の高さを強みとして、大手会社との豊富な取引実績を保有しています。

塩谷硝子は赤字経営が続いていますが、シェアリングテクノロジーは自社の経営資源を投下することで短期間による黒字化が可能としています。

3.キムラによる東洋ガラス工業の子会社化

キムラによる東洋ガラス工業の子会社化

出典: https://www.kimuranet.jp/

2017年12月、キムラは東洋ガラス工業の全株式を取得して完全子会社化することを公表しました。取引価格は譲渡人との申し合わせにより非公開とされています。

東洋ガラス工業はアルミサッシなどのガラス・建具工事の専門会社です。昭和47年の創業以来、ガラス加工における高い技術・ノウハウにより、強化な顧客基盤を築いています。

キムラは住宅資材総合商社です。東洋ガラス工業を傘下に入れることで、住宅の各種施工をグループ内で対応することが可能となります。

4.旭硝子によるフィリピンの建築用ガラス事業子会社の売却

旭硝子によるフィリピンの建築用ガラス事業子会社の売却

出典: https://www.agc.com/

2017年6月、旭硝子(現AGC)はフィリピンにある子会社AGCフラットガラス・フィリピン(AGPH)を現地企業に売却することを公表しました。

AGPHは旭硝子グループの建築用ガラス事業のグローバル拠点のひとつです。グループのグローバル展開において重要な役割を持っていましたが、フィリピン国内の競争激化による業績低迷が激しく、今回の売却へと至りました。

旭硝子は今回の売却を通して、建築ガラス事業の選択と集中を行うとしています。今後は高付加価値品への転換を目標とし、企業価値の向上を目指します。

5.日本電気硝子による米国ガラス繊維事業の取得

日本電気硝子による米国ガラス繊維事業の取得

出典: https://www.neg.co.jp/

2017年5月、日本電気硝子はPPG Industries, Inc.(米国・ペンシルバニア州)の米国ガラス繊維事業の取得について契約締結したことを公表しました。

日本電気硝子はガラス繊維事業の拡大に注力しています。昨年10月には、PPG Industries, Inc.の欧州ガラス繊維事業を取得しており、米国ガラス繊維事業についても協議を進めていました。

今回のM&Aにより、日本電気硝子は日本・マレーシア・欧州・米国におけるグローバルな生産供給体制を構築しました。今後はガラス繊維市場におけるプレゼンスの向上を目指すとしています。

6.日本電産によるナガタインドネシアの子会社化

日本電産によるナガタインドネシアの子会社化

出典: https://www.nidec.com/jp/

2015年7月、日本電産の子会社日本電産サンキョーはナガタインドネシアの全株式を取得して完全子会社化することを公表しました。

ナガタインドネシアは、車載カメラ用のガラスレンズの製造を主力とするガラス加工会社です。独自の加工技術を保有しており、車載カメラの需要拡大が見込まれるなか、今回のM&Aへと至りました。

今回の子会社化について、ガラスレンズの加工を内製化を目的としています。日本電産による積極的な投資で生産能力を増強し、拡大する需要に対応していく見込みです。

7.岡本硝子による二光光学の子会社化

岡本硝子による二光光学の子会社化

出典: https://ogc-jp.com/

2020年3月、岡本硝子は二光光学の全株式を取得して連結子会社化することを公表しました。取引価格は譲渡人との協議により非公開とされています。

二光光学は、コックピット用の液晶ディスプレイの表面ガラス加工を手掛けるガラス加工メーカーであり、反射防止膜と導電膜を蒸着する加工を主力としています。

岡本硝子は二光光学を傘下に取り込むことで、自社グループのの機能性薄膜事業のシナジー効果の創出が期待できるとしています。

8.トランスジェニックによるTGMの子会社化

トランスジェニックによるTGMの子会社化

出典: https://www.transgenic.co.jp/

2019年3月、トランスジェニックの連結子会社TGビジネスサービスはTGMの全株式を取得して完全子会社化することを公表しました。

TGMは複層ガラス用の副資材の輸入販売を手掛ける会社です。板ガラス加工設備の販売・メンテナンスなども手掛けており、国内の大手ガラスメーカーとの契約を保有しています。

トランスジェニックは、今回のM&Aの目的を省エネ対策市場の需要の取り込みとしており、貿易商社としての機能拡充と企業価値の向上を目指します。

6. ガラス加工業界のM&Aで失敗しないためのコツ

ガラス加工業界のM&Aで失敗しないためのコツ

ガラス加工業界M&Aを検討の際は、いくつかのコツを押さえておくことが大切です。この章では、ガラス加工業界M&Aにおけるコツを売り手・買い手の視点から解説します。

売り手側

まずは、売り手側が特に押さえておきたい5つのコツについて、それぞれ解説します。

【ガラス加工業界M&Aの売り手側のコツ】

  1. 自社の強みを理解する
  2. 成約まで情報漏えいに注意
  3. 入念な準備を行う
  4. M&Aの目的を持つ
  5. M&Aの専門家に相談する

1.自社の強みを理解する

ガラス加工業界M&Aで適正な価格での会社売却を実現するには、自社の強みを理解して正しい企業価値を算出しておくことが大切です。

大まかな売却額の予測を立てることができれば、手残りがどの程度なのか分かりやすくなります。M&A後の計画も立てやすくなるので、まずは自社の強みを把握しておくようにしましょう。

2.成約まで情報漏えいに注意

M&Aの成約前に情報漏えいすると、従業員が流出してしまう可能性があります。不本意な形で情報が流出すると、断片的な情報による憶測で従業員の不安を煽ってしまうことがあります。

従業員に報告するタイミングは、M&A後の処遇が決まってからが好ましいです。そのためには、M&A成約までは情報漏えい対策を徹底しておかなくてはなりません。

3.入念な準備を行う

M&Aの会社売却の成否は、事前準備にかかっているといっても過言ではありません。入念な準備を行うことで、会社売却の成功率を飛躍的に高めることができます。

M&Aの売り手側の準備で特に重要なのは、業界の動向調査です。ガラス業界の再編が活性化しているタイミングは買い手がみつかりやすいことを意味しており、高額売却も実現しやすくなります。

4.M&Aの目的を持つ

M&Aの売り手側は、従業員の雇用先の確保や売却益の獲得など、さまざまな目的があります。目的次第で最適なM&A手法が異なるので、事前に目的を持っておくことが大切です。

また、M&Aの目的の明確化は、交渉に一貫性をもたせる意味でも重要です。交渉が難航した場合でも、達成したい目的だけは一貫させることができるので、M&Aが成功する可能性が高くなります。

5.M&Aの専門家に相談する

ガラス加工業界のM&Aは、買い手の選定・交渉など、さまざまな工程を経て成立します。各工程で専門的な知識が求められるので、M&Aの専門家のサポートが必要不可欠です。

特におすすめの相談先はM&A仲介会社です。M&Aの仲介を専門的に請け負っており、豊富な経験と知識を持っているので、相談から成約までの包括的なM&Aサポートを期待できます。

【関連】中小企業におすすめのM&A仲介会社一覧!選び方や手数料率まとめ

買い手側

続いて買い手側のコツを解説します。M&Aのシナジー効果を創出するための、特に大切なコツは以下の3点です。

【ガラス加工業界M&Aの買い手側のコツ】

  1. 簿外債務に注意する
  2. 従業員の流出
  3. M&Aの専門家に相談する

1.簿外債務に注意する

簿外債務とは、貸借対照表に記載されない債務のことです。簿外債務を認識しないままM&Aが完了すると、想定外のリスクを抱え込んでしまうことになります。

簿外債務の代表例は、退職金や未払い給与などが挙げられます。現金主義の会計処理を行う場合は経常的に発生するため、事前確認が欠かせません。

簿外債務の事前確認の方法は、財務デューデリジェンスです。M&A対象の潜在的なリスクを調査するための活動のことで、M&Aの正式な契約前には必ず行なわれます。

【関連】M&Aでのデューデリジェンス(DD)の手続き方法!DD項目別に注意点も解説!

2.従業員の流出

ガラス加工業界のM&Aによる買収は人材獲得を目的とすることも多いですが、M&Aをきっかけに買収対象企業の従業員が自主退職する可能性があります。

大量に流出すると想定したシナジー効果が創出できなくなる恐れもあるため、人事デューデリジェンスなどを通して、従業員の流出対策は徹底しなくてはなりません。

3.M&Aの専門家に相談する

ガラス加工業界の買い手側は、潜在的リスクを避けるためにデューデリジェンスなどを徹底しなくてはなりません。各分野の専門的知識が必要となるので、M&Aの専門家に相談することをおすすめします。

おすすめの相談先はM&A仲介会社です。各分野の専門家が在籍しているので、財務・税務・法務・人事など、あらゆる面におけるデューデリジェンスを一任することができます。

7. ガラス加工業界M&Aの相談におすすめの仲介会社

ガラス加工業界M&Aの相談におすすめの仲介会社

ガラス加工業界M&Aをご検討の際は、M&A総合研究所へご相談ください。M&A経験豊富なアドバイザー・会計士・弁護士の3名が相談から成約まで一貫したサポートを行います。

M&A総合研究所では、中堅・中小規模のM&A仲介を中心に取り扱っています。対応する業種は幅広く、あらゆる規模・業種において豊富な実績を保有しています。

また、ガラス加工業界に精通した専門家も在籍しており、業界の動向調査やM&A先の選定を効率的に進めることが可能です。

料金体系は完全成功報酬を採用しています。仮に成約しなかった場合は手数料がかからないので、納得のいく内容になるまで交渉を続けることができます。

無料相談は24時間お受けしていますので、ガラス加工業界のM&Aをご検討の際は、お電話・メールフォームからお気軽にお問い合わせください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所
電話で無料相談
03-6455-5875
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M&Aのプロに相談する

8. まとめ

まとめ

ガラス加工は業界全体で再編の動きが活性化しており、後継者不在による中小企業の売却や、事業規模拡大を目指す大手による買収が目立っています。

ガラス加工業界のM&Aは今後も活性化していく予測がされているため、どのような形でM&Aに関わることになるか分かりません。ガラス業界の現状や動向を把握しておけば、万全の体制でM&Aに臨むことができます。

【ガラス加工業界の現状】

  1. 一時の需要低迷も順調に成長している
  2. 技術革新による世界的シェアを獲得
  3. 大手会社が圧倒的にシェアを持つ業界
  4. 海外製品の品質向上による競争激化

【ガラス加工業界のM&A動向】
  1. 海外需要を目的としたクロスオーバーM&A
  2. 大手・中堅企業による業界再編
  3. 後継者問題の解決によるM&Aの選択

【ガラス加工業界M&Aの売り手側のメリット】
  1. 後継者問題の解決
  2. 従業員の雇用を確保
  3. 廃業・倒産をまぬがれる
  4. 大手傘下に入ることで経営の安定
  5. 単独では難しい規模の事業拡大
  6. 売却・譲渡益の獲得

【ガラス加工業界M&Aの売り手側のデメリット】
  1. 従業員の流出
  2. 買い叩かれる可能性
  3. 束縛される可能性

【ガラス加工業界M&Aの買い手側のメリット】
  1. 技術の獲得
  2. 従業員の獲得

【ガラス加工業界M&Aの買い手側のデメリット】
  1. 期待したシナジー効果が得られない可能性がある

【ガラス加工業界M&Aの売り手側のコツ】
  1. 自社の強みを理解する
  2. 成約まで情報漏えいに注意
  3. 入念な準備を行う
  4. M&Aの目的を持つ
  5. M&Aの専門家に相談する

【ガラス加工業界M&Aの買い手側のコツ】
  1. 簿外債務に注意する
  2. 従業員の流出
  3. M&Aの専門家に相談する

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